１９日は久しぶりに生活保護同行申請 そして今日はポレポレ作品展でなごみ

　ホームレス自立支援夜回りは、２０１０年大寒の時期も隔週で続けてきました。金沢駅地下広場には、めっきりと野宿者がいなくなりました。より静かで温かい武蔵が辻地下に新しい方が集まってくる傾向です。先週の夜回りで出会った支援活動参加者Ｉさんの部屋に身を寄せているホームレスの方が生活保護を希望しているという連絡があり、１８日夜に市内で面談しました。板金工として３０年間働き、リストラになって人生が一変です。建設や解体現場の日雇いで日銭を稼ぎ、寮やサウナを転々としながら、いよいよ２ヶ月ほど前からまったく仕事にありつけず、所持金はゼロです。本人Ｍさんは、働く場所があったら今すぐにでも働きたいと言われます。有効求人倍率０．４％台、年齢５８歳では就職活動は難航必至ですし、前提となる住所がないというのは致命的です。まさか自分がこうなるとは思いもよらなかったとＭさんは頭を何度もかしげました。現実です。この苦悩は当事者でないと実感できないでしょう。
　１９日には、支援者が市内中心部の理解ある不動産で賃貸部屋を内定させ、私が申請に同行しました。夜回りのメンバーが積極的に同行してきたので、私はしばらくぶりに同行しました。数日前に支援課長と話したのですが、金沢でも増加を続け、天井知らずとなることを懸念しています。もとより人権と生活は守らねばなりません。しかし、社会的セイフティネットにすべてが委ねられ、失業者を生み出した企業責任は問われないことは不当です。特に巨額の内部留保を持っている大所は。社会の構造をどう変えるのか、そのビジョンにまで雑談は及びました。Ｍさんは、屋根の下でしばし休息を得ているものと思います。

　さて、話は変わります。今日は、障害者の自立支援を担う地域支援センターポレポレが市民芸術村の里山の家で開催している造型作品展を参観しました。どれも利用者が一心不乱に丹精込めた個性的な作品群でした。創作活動が生き甲斐を生みだし、重度の知的、情緒的な障害をもちつつ、着実に成長している様子がうかがわれました。何とも心和む空間です。
　就労という課題では、障害のある人も極めて厳しい環境に生きています。先日の市政報告会でも参加者から、障害のある人の生活の安定に関する疑問が出されました。ポレポレもこの課題に果敢にチャレンジしているのです。作品群を前にまた考えさせられるひとときでした。