上級韓国語 - ちょんげぐりの世界

韓国語の勉強もそろそろビジネスクラスへ乗り換えましょう。上級韓国語をめざして,古狸案先生の授業は随時更新中です。

モミジ鍋とボタン鍋

2010-02-08 | 動詞
鍋の話を続けます。
みなさんはモミジ鍋やボタン鍋って知っていますか。
これは冬の季節の鍋ですね。食べると体が温まります。

花札を思い浮かべてみてください。
モミジにはシカ,ボタンにイノシシですね。
でも何でこう言うんでしょうか。

イノシシの肉のことボタンというのは,色が紅色だからです。
馬の肉のことをサクラ肉というのも,肉の色が桜のような鮮やかなピンク色をしていることがその由来です。
またシカの肉を俗にモミジというのは和歌や図柄などに,シカといえばモミジが対になっていることから来たらしいです。

日本では大昔は動物を食用にしていたらしいです。
その証拠に縄文時代の遺跡からは大量の動物の骨が出土しています。
しかし奈良時代に入ると仏教が盛んになり,動物を殺して食べることには罪悪感が生まれました。
それでだんだん肉を食べなくなっていったのです。

そうはいって肉を食べないと力がつきません。
そこで肉を食べないことは愚かなことだと考える学者が出てきました。

それで江戸時代には表向きには禁じられていたのですが,馬とかシカとかイノシシ,それからタヌキ,そういう肉を食べさせる店が現れたのです。
禁止されていたんですけど,食べていたんです。おいしいですからね。

で,店の前にはイノシシだったらボタンとか,馬はサクラ,シカはモミジ,そういう美しい植物の図柄を書いたわけです。
おおっぴらにここで肉が食べられますとは言えませんからね。
響きがきれいですし,粋な感じがしますよね。

それに比べると,韓国の사철탕, 영양탕はネーミングにあまり情緒が感じられないですね。


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