画仙紙 半切1/3

8年ほど前、九州を旅した折り高千穂を訪れました。もちろん初めてです。
高千穂と言う言葉にはそれだけで神秘的な響きがあるようです。
神話の舞台で天照大神が隠れた天岩戸があると伝えられ、天岩戸神社も訪ねました。なるほどと言った雰囲気です。
高千穂神社では夜神楽を鑑賞するなどあくまで神話的雰囲気を味わった記憶が残っています。
地域全体の自然もそのような雰囲気を醸し出していますが、中でも高さ100m級の断崖が数km続く高千穂峡。
とりわけ白眉は真名井の滝周辺です。
柱状節理の岩壁から流れ落ちる滝とエメラルドグリーンの水面の組み合わせが絶妙。実に神秘的な景観です。
滝は豪快というより優雅と言ったほうが良いでしょうか。
ボートに乗って眺めればまた違った感覚になったかもしれませんが、残念ながら定休日でした。
岩壁の間から差し込む光と影、流れ落ちる滝からは水煙が上がります。その情景が絵になります。
水煙を表現するのに前もって金網を使いドーサ液を吹いてみました。
ドーサ液は薄い膠(にかわ)液に明礬を混ぜた透明の液体で白抜きするために用います。
想定通りに出来上がるのは稀ですが、偶然性の面白さもあります。それなりだったかもしれません。
部分的に拡大してみました。白く残ったポツポツがドーサ液を吹いた跡です。

コメントありがとうございます。
たまにはこんな描き方もどうかなと思いまして。
イヤー美味しそうですね👍