里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

築130年の古民家~礎石

2019年02月11日 | いえ
「いえ」というカテゴリーを設定したのは、家に関することを少し記録しておこうと思ったからですが、全く実践していません。ということで、まずは3回ほど書いてみたいと思います。


 我が家が築130年の家だというと、たいがいの方が意外な顔をされます。一見そんなに古い家とは見えないからだと思います。もちろん、今の姿の家がそのまま当時からあったわけではありません。リフォームを何回か重ねていますが、本体の構造は建てられた当時から変わっていないと言うことです。
 なぜ築130年と分かるのか。それは、37年前に亡くなった祖母が生まれたときには、すでに現在の家があったということがはっきりしているからです。これは私が祖母から直接聞いたことです。祖母が生まれたのは明治25年で、仮に存命ならば127歳と言うことになります。ですから、正確には築127年超の家です。それより何年前なのかは分かりませんので、ざっと130年前としておきます。父が存命ならば、あるいはもっと正確に分かっていたのかもしれませんが、今となっては確認できません。
 私が幼少の頃は屋根は茅葺で、家の中には大きな土間がありました。茅葺屋根が瓦に変わったのは、私が小学校高学年の時。60年近く前ということになります。大勢の親戚や近隣の方の手伝いのもと作業が進められたことをよく憶えています。
 この時の瓦はセメント瓦で、その後、37年前に今の三州瓦になり、外観そのものもほぼ現在の姿になりました。


 ところで、この家には今で言う基礎はありません。リフォームされて、いかにもコンクリート基礎があるかのように見えると思います。


 しかし、家自体がコンクリートの布基礎にのっているわけではないのです。
 大きな石にのっているのです。いわゆる礎石です。
 外観的にはコンクリートや外壁で覆われているので確認するのが難しいですが、その痕跡が分かるのがこちら。 

 ここは、以前地下水をくみ上げるポンプを設置していたところです。ポンプが壊れてからは使用しないことにして撤去しました。右端にポンプから配管されていた立ち上がりがまだ残っているのが分かります。
 近くで見るとこのようになっています。

 物理的に隠すことが難しかったらしく、礎石が確認できます。
 このような礎石が沢山あってその上に建物がのっているわけです。いわば、巧妙に組まれた建物の重量とこの礎石で家は保たれているのです。


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