里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

この椿は侘助なのか

2020年04月09日 | 

 この椿は侘助だと言われているのですが、果たして正しいでしょうか。


 3月下旬から咲き出し、4月になって咲き揃ってきました。


 風当たりのいいところにあるためか花が傷んでいるものも多い。 


 これは、30数年前、伯母からもらい受けたものらしい。伯母は明治43年生まれで20年近く前に亡くなりました。仮に存命なら110歳くらいでしょうか。さして興味もなかった私は、ずっとやぶ椿と思っていました。今となっては正確なところははっきりしません。
 少し前、侘助について少々調べてみました。
侘助は「侘助」という人物が朝鮮から持ち帰ったことで、名付けられたと言われます。千利休はじめ茶人に愛され、その佇まいが侘び寂びを感じさせることにもあるようです。そして、侘助の条件の一つはツバキの1種「有楽椿」(太郎冠者)の子孫であること、もう一つは雄しべの先端の葯が退化して花粉を作らないこと、の2点だと言います。
 また、こんな風に書かれているものもあります。
 花が小輪または中小輪、花弁数の少ないラッパ咲きまたは筒咲、抱咲き、そして雄しべが開かないまたは先細、の3条件。
 ほかにも色々書かれているものがありますが、素人にはなかなか見極めが出来ません。しかし、近くにあるやぶ椿と比べると結構違いがあります。
 樹齢の割にはやぶ椿のように大きくならず、花の咲くのが明らかに遅い。そして、花はやぶ椿のような深紅ではなく少しピンクがかっている、花が引き締まってすっかり開花してもやぶ椿のようには開かない、などです。


 しかし、雄しべの葯が退化しているようには見えません。花粉が出ているように見えます。と言うことは侘助ではないということでしょうか。


 こちらがすぐ近くにあるやぶ椿。


自然の実生で育ったものですが、たちまち大きくなりました。2月中から咲き始め、花はいっぱい落ちており、盛りは過ぎているものの、まだ沢山咲いています。


花は一回り大きく、花弁は5枚と限らず6、7枚のものも多い。花びらは丸みを帯びて完全に開きます。


 侘助?と藪椿を並べてみると、どうでしょう。



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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
小さくて可愛くて。 (bluesky)
2020-04-09 08:57:12
侘助と言う花の名前も余り聞いた事がありませんでした。
侘・寂の世界ですね。
椿は、ツバキとしか見ていませんでした。
小粒な分、品があって可愛く感じます。
淡いピンク色も清楚で良いですね。
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Unknown (kaz)
2020-04-09 17:28:24
blueskyさんへ
コメントありがとうございます。
私も花に詳しいわけではありません。
侘助については、少し調べても現物をみるとよく分からなくなってしまいますね。
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記憶の中の侘助と比べてみた (あられ)
2020-04-09 17:49:40
こんにちは。はじめまして。
ブログ主さんがどちらにお住まいかわからないのですが、神奈川県茅ヶ崎市に氷室椿園さんがありまして、そこに複数回椿見物に行きました。
そこでみた侘助の記憶と見比べました。
まず、氷室椿園の侘助は小さめです。ブログ主さんの画像の椿のサイズはどれくらいでしょうか?藪椿より侘助は小さかった。
そして、確か2月には見頃を迎えてました。椿も大概品種によって咲く時期にバラツキがありますが、侘助は結構早く見頃になってたとおもいます。
そして咲き方ですが、上に開いては咲いてませんでした。ちょっと俯き加減に。そうだ。クリスマスローズみたいに下に向いて咲いてました。
で、色目は氷室椿園さんのは薄いピンク色でした。
和室に似合う。抹茶の時にそばに添えたい感じ?すみません語彙が乏しくて。
そんな花でした。参考になりますと嬉しいです。
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Unknown (kaz)
2020-04-09 18:14:15
あられさんへ
コメントありがとうございます。
大変参考になりました。
あられさんがおっしゃっている内容は私が少し調べて分かったことと非常によく一致します。
この椿は藪椿よりははっきり小さいですが、それほど下に向いて咲いているものばかりではありません。咲く時期も藪椿より遅いくらいです。どうも侘助ではない可能性が高い気がしています。
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