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里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

春まき長ネギをトンネルに種播き

2025年03月29日 | 畑:葉菜類

春まき長ネギの種播きをしました。
老朽化したハウスを解体してからは露地で育苗しています。
長ネギを早くから穫ろうと思えば早く播く必要がありますが、当地では通常の露地は4月半ば頃です。
トンネルで半月ほど早めの種播きをするというわけです。3月半ばに播いたこともありますが、今は無理はしません。
苗床を作る場所には1ヵ月ほど前に苦土石灰、有機肥料、化成肥料を施し十分に耕耘しています。
種播き前に管理機の逆転ローターで耕耘を兼ね畝を盛ります。


鍬でならしかまぼこ形のベットに仕上げます。


ベットに数㎝間隔の浅い播き溝を付けます。


品種はタキイ種苗のホワイトスター。揃いが良く美味しいので、近年は専らこの品種です。


小生多くはばら播きですが、さすがにネギ苗はすじ播きです。
黒いゴマのような種です。


これでは分りにくいでしょう。確かに播いています。


基本間引きはしないのでごく薄播きにします。
指で播き溝を埋めるようにして覆土するのが小生流。


鍬で軽く鎮圧。


籾殻くん炭を土が見えなくなる程度に掛け、乾燥と土が固まるのを抑えます。


少し早い種播きなのでくん炭で地温を上げ酸性の改良も多少期待。
やや乾燥気味なのでたっぷりと灌水。


トンネル支柱をし、0.03㎜のポリを掛けます。


トンネルのポリは、昨年の水稲のプール育苗に使ったものの再利用。
今はポットやトレーの利用が多くなっていると思いますが、小生は未だ昔ながらの育苗です。
ハウスと違って発芽までが不安定になりがち。上手くいくでしょうか。

早春に穫る極肉厚ホウレンソウ

2025年03月20日 | 畑:葉菜類

早春に穫るホウレンソウと言うと軟らかい春ホウレンソウを連想しがちですが、穫っているのは極肉厚の冬ホウレンソウ。


今季の秋冬ホウレンソウは4回に播いています。
11月半ばから穫り始め、途切れることなく収穫を続けています。
最後の4回目のホウレンソウを穫り始めたのが2月20日頃から。
種播きは11月3日。品種はサカタのタネのクロノス。


前年の冬ホウレンソウは暖冬のため不織布のべた掛けをせずとも生育が早まりましたが、今作はじっくり。
12月20日頃から予定通り不織布をべた掛けし、収穫開始時にべた掛けを外しました。
種播きから100日余りとこの作型としては概ね想定していた収穫開始となりました。
2月から3月上旬まではー5℃以下が連続するような酷寒ではないものの低温傾向が続きました。
この時期になっても正に寒締めホウレンソウと言った姿に変わりはありません。


葉は波打ち表面は見るからに著しいボコボコ。穫り始めの頃よりもむしろ際立っています。


クロノスは元来が濃緑で肉厚、それに長い生育日数と縮みが加わり肉厚感は一層増しています。


この辺りは少々密植気味。普通気温が高ければ徒長し軟らかくなりますが、未だがっちりと肉厚。


当地方では寒締めホウレンソウをより姿で分りやすく見せるため縮みホウレンソウが作られています。
縮みホウレンソウは「朝霧」など元来縮みの出やすい品種を用い株間を広くとって播きます。生長するに従い地べたに這うように大きく広がります。パッケージも通常のホウレンソウとは違い横型の特殊な包装です。
我が家のホウレンソウはごく普通の品種ながら肉厚では縮みホウレンソウに負けていません。


これは助っ人が穫ったホウレンソウ。


早春になっても肉厚で甘味、旨味十分、栄養価満点のホウレンソウが味わえます。あと暫くは収穫が続きます。


発芽した後、透明ポリマルチを剥ぎ不織布のべた掛けに替えたばかり。


発芽がやや不揃いです。冬ホウレンソウからは多少間が空くことになりそうです。

長ネギと曲がりネギを同時に穫る

2025年03月14日 | 畑:葉菜類

ネギは 長ネギと曲がりネギを同時に収穫しています。
こちらが長ネギ。


厳寒期でも特別な防寒対策や冬囲いなどは何もしていません。自然の成り行きに任せています。
品種はホワイトスター。
立春以降、しばしば寒波の襲来があり、さすがに枯れ葉は目立ちますが、特に問題はありません。


厳寒期でも長ネギは僅かずつながら成長し、太っています。
出だしは若干遅れたものの9月中に抜き取り収穫を開始、11月早々からは本格的な収穫が出来ているのでほぼ想定に近い。
畝間を広くし、通常の土寄せは4回ながら11月半ばに鍬で追加の土寄せを行い軟白の充実を図っています。
小生としては伸び、太り、揃いとも良好で作柄は上々の部類です。


湿害防止を最優先に植え溝を浅くしていますが、その分畝間を広くしているので十分な土寄せが可能です。
たっぷりの敷き藁も昨年の日照りには奏功したと思われ、近年の作柄安定に繋がっているようです。
外葉は大分枯れているものの新葉はしっかりしているので気にしません。


数本穫ってみます。


寒さに晒され続けているため甘味、旨味が乗り軟らかく美味しくなっています。
まだかなり残っているので、助っ人にはねぎ坊主が出る前に出来るだけ消費するよう促しています。
こちらが曲がりネギ。


本来の曲がりネギは軟白を始める時にいわゆる「ヤトイ」の作業をするので、あくまでも曲がりネギ風です
「ヤトイ」とは軟白するため一旦堀上げ、斜めに寝かせて植え替える作業のことです。


寝かせて植え替えるため分岐部までの土寄せが容易で、しっかりと軟白ができるのです。
当初寝ていたネギは生長するにつれて葉が垂直に伸び立ってきます。その時に曲がりが生じます。
こちら手前が寝かせた側。曲がりの内側になります。


こちらが反対側。曲がりの外側になります。


真横から見ると、今はほぼ垂直に立っています。。


数本穫ってみます。寝かせられ土が浅いため簡単に抜けます。


先月はまだ曲がりが不十分でしたが、ほぼ想定した曲がりネギの姿になってきました。
但し、長ネギに比べると一回り小振り、特に太さに違いがあります。
これは「ヤトイ」の時期が遅く根が切られることで生長が止まり、さらに曲がる時にストレスが掛かかるためです。
しかし、それにより柔らかく甘味、旨味を増すと言われています。
穫った長ネギと曲がりネギを比べてみます。違いが分かります。


さらに泥皮を剥いで長ネギと曲がりネギを比べてみます。


より違いが分ります。
スケールが見にくいですが、ともに長さはほぼ40㎝。軟白もこの程度なら十分。
ボリュームではやはり長ネギ、食べ応えがあります。「ホワイトスター」は軟らかく美味しい。
軟白は曲がりネギが分岐部までよく出来ています。
当地方では曲りネギは軟らかく旨いネギとして知られており、価格もやや高値で取引されることが多い。
因みに手間暇を掛けた割には助っ人や郎党に反応はありません。






未だ元気な縮み雪菜とチンゲンサイが美味い

2025年03月08日 | 畑:葉菜類

縮み雪菜とチンゲンサイを穫り続けています。これが美味い。
こちらが縮み雪菜。


抜き取り収穫から数えるとほぼ4ヶ月経ったことになります。
今冬は2月10日過ぎくらいが最大の大株だったと思います。例年よりは若干後ろにずれ込んだようです。
依然一方向から穫るのではなく間引き的な収穫を続けているため穫ればすぐ葉が広がり隙間は殆どできません。


防寒は全くしないので外気に晒され外葉は次第に変色、老化し枯れてきます。
縮み雪菜はターサイの変異株から育成されたと言われていますが、ターサイはこの時期になるとぐんと小さくなります。
縮み雪菜はそれほどには小さくなりません。大きな外葉がなくなる分扱いやすい大きさとも言えます。


今冬の気候の特徴は大寒時には相対的に気温が高く立春後に再三の寒波襲来で気温が下がったことです。
しかし、どの野菜もすでに十分耐寒性が付いていたため凍害は軽微に済んだと推測しています。
縮み雪菜の成長点にはすでに花芽が出来ているはずですが、肉眼ではちょっと見には分かりません。


例年なら肉眼でも容易に分かるくらいになる時期です。早い年ならトウが伸びてもおかしくありません。今年は遅れています。
それでも早春の柔らかい姿になってきているのが分かります。花芽が出来る頃は柔らかい新葉が展開してきます。


丹念に見れば中心には花芽が確認できます。


小生はターサイが好みで長く作ってきました。しかし、昨年から縮み雪菜だけになりました。
ターサイは次第に光沢がなくなってきますが、縮み雪菜は光沢が落ちず見栄えが良い。
扱いやすさもあってトータル的に縮み雪菜に軍配を上げざるを得ず、ターサイに戻ることはなさそうです。
縮み雪菜は周年出荷が定着し、当地方では単に雪菜と言えば縮み雪菜を指すようになっています。
穫ってみます。


ピーク時にはかごに入りきれないほどの大株でしたが、外葉が枯れほどほどの大きさになっています。
それでも肉厚でボリュームは十分、新葉の割合が多くなっているため柔らかさを感じます。
こちらはチンゲンサイ。


これも縮み雪菜同様長期間穫ってきました。
さすがに残りは少なくなりましたが、例年に比べると元気。


例年なら外葉が黄化し枯れてくるので、かなり小さくなって来る時期です。
今年はそれほどでもありません。やはり耐寒性がより付いたのと花芽の生長が遅れているためと思われます。


特に大株になったチンゲンサイはすでに穫り終わっているので、ほどほどの株が残っています。


外からは分かりませんが確実に花芽は出来ているので気温が上がればトウが伸びてきます。
株の最大のピーク時は同様に2月10日過ぎ。やはり少し後ろにずれています。
しかし、枯れた外葉を除いても十分な大きさを保っており、例年より姿が良い。


穫ってみます。


最大時のボリュームから見ると一回りも二回りも小さくなっているものの手頃な大きさ。
小生はチンゲンサイはあまり積極的には食さない方ですが、美味しい。




春ホウレンソウの省力早播き法

2025年03月03日 | 畑:葉菜類

春ホウレンソウの1回目の種播きをしました。
昔は3月中の種播きはパイプハウスで行っていました。しかし、老朽化したため全て解体。
その後はしばしトンネルで行いましたが、手間が掛かるのと時に降る重い雪で潰されます。
但し、当地では露地栽培は4月に入ってからの種播きになるため冬ホウレンソウとの間が長く空くことになります。
そこで我流の省力早播き法を試行錯誤しています。
すでに畑は半月余り前に元肥を施し、ロータリー耕耘しています。
畝の中心位置に目印線を付けます。


種播き前の耕耘は省略、管理機の逆転ローターで耕耘を兼ね畝立てします。


管理機を往復し土を跳ね上げ畝を盛ります。


鍬で手直しをして幅6、70㎝のかまぼこ型の畝に仕上げます。


品種はトーホク種苗の「スプリングほうれん草」と「晩抽グレイスほうれん草」。


「晩抽グレイスほうれん草」は初めて作ります。
前年まで何度か「キングほうれん草ボーカル」を作りましたが、濃緑ながら艶がイマイチなので変えてみました。
春ホウレンソウの品種はまずトウ立ちしにくいことが第一条件です。秋冬ホウレンソウの品種は使えません。
春ホウレンソウ用の品種は多々あるもののこれに限るというような品種にはなかなか出会えていません。
種播きは何時ものようにバラ播き。基本間引きはしないので薄播きにします。小さく赤いのが種です。


両品種とも同じようなものですが、「晩抽グレイスほうれん草」の方が種が小さく感じました。
種播き後に薄く鍬で覆土。強粘土質の土壌のためごろ土が目立ちます。


さらにくん炭を掛けました。


地温を上げるのと土が固まるのを抑えようとやっていますが、効果のほどは不明。多少は酸性改良も期待しています。
このままでは水分不足なので灌水してから透明ポリでマルチしました。


トンネルを掛ける代わりにこれで地温と水分の保持を図るのが我流の省力早播き法です。
この時期なら水分が確保されていれば焼けることはないと思います。
これまではマルチの下に不織布をべた掛けしていましたが、発芽後にマルチを剥がし不織布に変えてみようかと思います。
透明ポリが切れていたため雨よけの使い古しを代用。あくまで省力省コストですがどうなりますか。
これは収穫中の冬ホウレンソウ。


この冬ホウレンソウからあまり間を置くことなく春ホウレンソウに繋げたいところですが、どうでしょう。