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里山悠々録

里山の家と暮らし、田んぼや畑、そして水墨画のことなどを記録していきます

干し柿づくり'22~ころ柿の保管

2023年01月11日 | 干し柿づくり

干し柿は、干し始めから50日と言ったところ。
乾燥も概ね順調に進み、12月20日頃にはあんぽ柿が完成。横吊りにしていた大玉は年内中に殆どを贈答にしました
それでも選別し贈答用から外れて残されたものが1連分ほどありました。
逐次消費しており、現在残っているのは縦吊りにしている干し柿です。
12月半ばから吊したまま紙袋で覆いをしていました。残された横吊りの一部も入っています。


開けると、このようになっています。5連ほどあります。


かなり白粉が吹いてきました。これくらいになれば完全なころ柿です。


直接空気に晒すと硬くなってきますが、これでかなり抑えられます。
これを全て自宅内に取り込みます。昨年は蜂屋柿が大不作で例年の半分以下の量です。
例年なら段ボールに保管するところですが、それほどの量はありません。
助っ人が小玉の干し柿を厚手の平箱に纏めて入れました。


少々ムラはあるものの順調に白粉が回ってきていると言っていいでしょう。
若干残っている大玉はタッパーに入れました。


中玉は区分けしポリ袋に。


平箱入れの小玉の干し柿も間を置かずポリ袋に入れます。これで、適度の硬さに保持されます。
厳寒期は気温の上がらない部屋に保管します。気温が上がるようなら冷蔵庫。
これは年内のあんぽ柿の状態でタッパーに入れ保管していたもの。


白粉も吹いてきましたが、より軟らかい状態で保たれています。


ラップに包んでからタッパーに入れればより柔らかさが保持できるようです。
好みの硬さの時期にこのようにして保管すれば、その状態が長く保たれます。
もっと長期に保存しようと思えば冷凍が確実。
これは茶菓子として出ている中玉の干し柿。


今年は昨年に比べ白粉が早くから回っています。
1個取ってみました。


割いてみます。


中身は黒ずみ、ねっとりしたヨウカン状になってきました。
年内のあんぽ柿とは外観もさることながら中身がゼリー状からすっかり変わりました。
今が小生の最も好む干し柿です。


干し柿づくり'22~贈答品を作る

2022年12月24日 | 干し柿づくり

干し柿の贈答品を作りました。
できれば、もう少し固まってからの方が輸送時の心配もなくなるのですが、今年も押し迫ってきたので、このあたりで贈ることにしました。
この時期に干し柿を贈るのは、相手方の年中行事にも殆ど組み込まれているため、なかなか止められません。
近くの親しい方には縄付きのまま直接届けるので、箱詰めにして贈るのは、遠方の親戚、知人あてのもの。
昔は、縄付きで数十個贈ったところもありましたが、今は20個程度で勘弁願っています。
その代わり、姿の良いものを選別し、体裁を整えて箱詰めにしています。
現在はこのように覆いをしている状態。


今回は横吊りにしている片方の覆いを外し、大玉を贈答にします。


ボリュームは十分で大きさは申し分ありません。
色上がりもよく、薄らと白粉も吹いてきたものもあり、見栄えは良さそう。
ただ、まだまだ軟らかく、贈答の時点としてはこれまでで一番軟らかいかもしれません。


箱の大きさとの関係で中玉も入れて調整します。それはこちら縦吊りにしている方。白粉がはっきりと吹いてきました。


一つ作ってみます。


やはり、例年よりはっきり軟らかい。手触りで分ります。
盛り上がるようになって押しつぶされそうなので、2列は中玉にしました。
見た目は悪くありません。
照明の関係か、カメラ性能の関係か写りが少し白っぽい感じになっています。


照明を消してフラッシュを焚いて撮ってみました。


どちらの写りも本物とは若干違和感があり、両方の中間くらいの色合いでしょうか。
しっとり感があり、若干湿気が戻っているのかもしれません。


もう一つ作ってみます。


ほとんど同様になりました。やはり軟らかく完全にあんぽ柿の状態です。


小生は白粉が回った頃が干し柿として外観も味も最も好きです。時期で言えば、年を越してから。
しかし、当地方では殆どあんぽ柿の状態で店に出回るので、大半の人はこのくらいで違和感ないでしょう。
もっと熟度が進んだ干し柿が好みの人は受け取ってから少し置いて食べてもらえばいいと思います。
蜂屋柿が大不作の今年としてはボリューム感十分の贈答品になったので安堵しました。
今年、我が家の畑では秋冬野菜が何れも豊作、ハクサイ大玉1個より干し柿大玉1個の方がずっと価値が高そう。


干し柿づくり'22~大玉のあんぽ柿出来上がり

2022年12月21日 | 干し柿づくり

干し柿は、硫黄燻蒸し干し始めて4週間。
最近は冷え込みも強まり、大玉の柿も順調に乾燥が進んで、あんぽ柿が出来上がったようです。
数日前に中玉、小玉のあんぽ柿が出来上がり、覆いをしました。
現在はこのようになっています。


大玉は全て横吊りにしています。


こちらは贈答用に用いるので特に気を遣います。特に今年は蜂屋柿が大不作で、全体の数が大幅に少ないため無駄は禁物なのです。
大玉は中玉、小玉のものに比べ、乾燥が進みにくく難しいですが、うまく出来るとボリューム感が違い、見栄えがします。


剥くときに400g級の大玉もありました。
表面がまだしっとりとしたものもありますが、皺が出てきました。


色上がりもよく、薄らと白粉が見えるものもあります。
大玉とは言え、あまり放置し、いつまでも空気に晒し続けると硬くなってきます。


ここで直接空気に晒されないよう紙袋で覆いをすることにしました。
縦吊りの干し柿にしたのと同じく、30キロの米袋の3層になっている内の1枚を外し綺麗な状態で用います。
横吊りにしたままの状態で覆いをしました。


こちらはすでに覆いをしている縦吊りの中玉と小玉。


ちょっと開いてみると乾燥はさらに進んでいました。
白粉がはっきりと見えてきました。


暫時このようにして進み具合を見ます。


贈答が終わるまでは無駄には出来ないとは言いながらも、大玉を一個取ってチェック。
やはり小振りなものと比べるとボリューム感が違います。


綺麗な飴色になって、どっしりとしています。薄らと白粉も見えます。
手応えはありますが、中玉、小玉よりもずっと軟らかい。
割いてみると内容豊富なのでゼリー状の中身が溢れました。


このくらいのボリュームだと、一度に一人1個は多すぎるかもしれません。
甘さは十分、干し柿らしい旨味もあり、軟らかいのが好みの人は直ぐにも美味しく食べられます。
しかし、小生の一番の好みは味に深みが増すもっと先です。


干し柿づくり'22~小振りの柿はあんぽ柿出来上がり

2022年12月16日 | 干し柿づくり

干し柿は、硫黄燻蒸し干し始めて3週間あまり。
今年の蜂屋柿は大不作で、干柿にできたのは昨年の約半分しかなく大事に扱わないといけません。


干し始めは気温が高く、湿気もありましたが、最近は冷え込みも厳しくなり、乾燥の進み具合も順調です。
こちらの縦吊りにしている中玉、小玉のものはあんぽ柿がほぼ完成したように見えます。
乾燥が進んだので当初に吊したところから下に下ろし少し寄せました。


色は綺麗な飴色であんぽ柿らしい姿になってきました。
表面は乾き縦じわも少し出てきました。


こちらの縦吊りの干し柿は主に身内で消費するので気楽ではあります。
しかし、何分数が少ないので余裕はなく、しっかり管理することが肝要。
小振りのものは乾燥が進みやすく、いつまでも空気に晒し続けると硬くなってきます。
ここで直接空気に晒されないよう紙袋で覆いをします。


紙袋は30キロの米袋を利用します。
紙袋は3層になっているので、1枚を外すと綺麗な状態で使えます。
一定期間この状態を保った後、干し柿の様子を確認しながら、タイミングを見て室内に取り込みます。
この方法は昔のやり方とは異なる簡易な方法で、助っ人が叔母から教わったと言います。
こちらは横吊りにしている大玉。


窓を開放していたところ、数日前、何とここに害獣が侵入し数個やられました。
おそらくハクビシンに間違いないでしょう。
これは初めての経験で、遂にここまで来たかとショックを受けました。
窓に網など掛けてみたものの、結局下屋側の窓は締め切ることにしました。


縦吊り方式は縄の跡が付かないので玉回しの必要がなく、風の通りが良いので乾きも安定しています。
綺麗な飴色でボリュームがあり、今のところ見かけは悪くありません。


しかし、やはり大玉は乾燥が進みにくい。小振りの干し柿と比べると大分違います。
あと数日はこのままの状態を保つ必要がありそうです。
こちらは贈答用に何とか確保したいので、これ以上無駄にはできません。


中玉の干し柿を1個取ってみました。


綺麗な飴色で、縦じわも若干出ています。
手応えがあり、トロトロの熟柿状から中身が固まってきたことが分ります。
割いてみるとあんぽ柿らしいゼリー状。
食してみれば、甘さはもちろん干し柿らしい旨味も感じられます。


しかし、味に一層の深みが出るようになるまでには、しばし時間を要します。


干し柿づくり'22~進み具合と管理

2022年12月06日 | 干し柿づくり

干し柿は、硫黄燻蒸し干し始めて2週間になります。
今年の蜂屋柿は大不作で、干柿にできたのは昨年の約半分。


現時点の乾燥の進み具合はまずまずといったところ。
干し始めは気温が高く、湿気もあって条件はあまりよくありませんでしたが、2日ほど風が吹いてぐっと乾燥が進みました。


しかし、また少し湿気が戻っているようです。
硫黄燻蒸しているとは言え、乾きが悪いと一番の問題はカビ。
特に大玉の柿は乾燥が難しい。
大玉は全て横吊りになっています。


今はプロ生産者の大半は横吊り方式ですが、風の通りが良いので安心感があります。
気温も下がって来たので、ここまでくればカビの心配はなさそうです。
オレンジ色の良い色合いになっており、このまま乾燥が進んでくれれば有り難い。


管理としては、このタイミングで干し柿の腹を揉む作業を行います。
当地では昔から「芯切り」と言っています。
蜂屋柿には種があり、種の周りが芯状になるため揉んで軟らかくするのです。


揉むことで干し柿に刺激が加えられるため自然に白粉が吹き出てきます。この作業は、全て助っ人がやってくれました。
ただし、今や当地方のプロの生産者はこのような作業はしないと言います。
当地方では白粉を吹かせない「あんぽ柿」として出荷することが多く、刺激をできるだけ与えないように管理するのでしょう。
我が家では、昔ながらに「あんぽ柿」から白粉を吹かせた「ころ柿」まで進めます。
こちらは従来からの縦吊り方式です。


中玉、小玉はこのような縦吊りにしています。
大玉に比べ乾燥が進みやすく、主にこちらは内輪用なので気は楽です。
色合いも良さそうです。


縦吊りの場合は、揉み以外に「玉回し」の作業が必要です。
縦吊りにすると、縄に当たっている部分が次第に食い込みます。


これを緩和するため干し柿を少し回転させ縄をずらします。
玉回し後です。


玉回しは数回行います。横吊りの場合は縄に当たらないので必要ありません。
このくらいになると柿は渋が抜け、すでに甘くなっています。


これでも食べることは可能ながらトロトロ状の熟し柿と言ったところ。干し柿とは言えません。
「あんぽ柿」に成るまでにはあと半月ほど。大玉はもっと時間が必要かもしれません。
今年は数が少ないので、うまく仕上げて何とか贈答用を確保したいもの。