goo blog サービス終了のお知らせ 

川天使空間

work, write, and fish! __ >゜)))彡  

『あやかし桜』佐々木ひとみ・作 三上唯・絵 国土社

2025年03月20日 05時16分09秒 | 創作・本の紹介
国土社の人気シリーズ・パステルショートストーリー、チェリーブロッサム。
佐々木ひとみさまが、桜の花の短編集をご上梓されました。

「花の宴」
  樹医が癒した桜の大木が、四季の花が咲き乱れる庭のあやかしを見せる。
  花の香りと春風が感じられた。

「さくら糖」
  樹齢90年の枝垂れ桜に曾孫が祈ると、和菓子職人のひいおじいちゃんの意識がもどる。
  「さくら糖」、食べて見たいなと思った。

「さくらもり」
  病気の同級生に呼び出され桜の森へ行き、「さくらもり」の話を聞く。
  さくらもりに選ばれ季節外れの桜が咲く、悲しいラストにしんみり。

「でれすけ桜」
  咲かない駒桜の根元の石を、命をかけてとりのぞいたでれすけ。
  「とろりとした闇と、ぴんと張り詰めた静けさ」の中、あやかしの声にぐっときた。

「春を呼ぶ手紙」
  便せんに「さくら」と書かれ花びらを同封した手紙が毎日届けられる。
  啓翁桜っていう冬に咲く桜があること、はじめて知った。

「ローレライの夜」
  認知症になったひいおじいちゃんと、大学の学食の桜の木まで毎日散歩する。
  ひいおじいちゃんの学徒出陣で失った友だちへの思いが、胸に迫ってきた。

「山の種」
  津波で流され再度作られた「日和山」がまた震災の津波で流された。
  「日和山」がんばれと積み上げられた小石の山、泣けてしまった。

表紙の袖に書かれたコピーが沁みます。

「ひとが桜を見ているように、
  桜もまた、ひとを見ている。
 
 胸にある思いや願いを、
  ひとが桜に託すように、
   桜もまた、ひとに託す。

 ようこそ、あやかし桜の世界へ」

ひとみさまのいろいろな思いが、この一冊にぎゅうっと濃縮されているよう。

「休み時間にサクッと読み切れる、小学校中学年〜高学年向け」のこのシリーズ、
みちのく童話会のお仲間の堀米薫さまが企画・立案されたもの。
第3期、12巻目になるとのこと。

この桜色の短編集、佐々木ひとみさまにぴったり。
ひとみさま、ものすご〜くお忙しい中、執筆を進められていたんですね。
すばらしいです。

佐々木ひとみさま、ますますのご活躍を!

昨日は創作の続きを書いた。だんだん楽しくなってきた。
今日は庭仕事、いろいろやれるかな。
今日もびよよよ〜〜ん (*^ __ ^*)

最新の画像もっと見る

2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
ありがとうございます。 (佐々木ひとみ)
2025-03-20 09:41:15
敦子さま、嬉しい感想をありがとうございます。ここ数年、「伝えねば!」の気持ちで書くことが多かったのですが、今回は「好きなものを」「好きなように」書くことができました。
書いてみて改めて、こういう世界観が好きだったこと、短編を書くのが好きだったことを思い出しました。
ここからは、「好き」を極めて行きたいと思っております<(_ _)>
返信する
Unknown (敦子)
2025-03-20 10:55:27
佐々木ひとみさま>

ひとみさまの短編、どれもこれも味わい深くて、
幽玄の世界にいざなってくれるようでした!
やっぱり「好き」なことを書いていくと勢いがちがいますよね。
さすがだなあ、いいなあと思いながら読んでいました。
ええ、さらなる「好き」を極めてくださいますよう!
返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。