水瓶

ファンタジーや日々のこと

山手イタリア庭園・外交官の家

2016-05-22 17:56:20 | 横浜の観光・博物館など
初めからここに建てられたのかと思いきや、移築された家なんだそうです。もとは渋谷区南平台。
「外交官の家」とは、かつて日本の外交官だった内田定槌氏の家だったからとのこと。

建てられたのは明治43年ですから、もうすぐ大正という頃ですね。
設計者はアメリカ人のJ・M・ガーディナー。アメリカン・ヴィクトリアン様式の影響が見られるそうです。


前庭はこんな感じ。みなとみらい線元町中華街駅の元町側出口から、山手通りへ出てずーっと歩いて行きます。


ちょうど季節でバラとアイリスが咲きほこっていました。


入口から中へ入ると、なぜか和洋入り混じった廊下が。それがなぜかは後述いたしまする。


クリスマスシーズンで世界のクリスマスの飾り付けをしている期間はもんのすごく混みますが、
今の時期ならゆったり見られます。

先週は結婚式をやっていて中はあまり見られなかったので、中の写真は今週撮ったものですが、
外観の写真は先週のものも混じっています。
そう、山手西洋館では結婚式を挙げることもできまして、かなり前から予約で埋まるほど人気なんだそうです。
見学は無料でできますが、この結婚式が貴重な維持費用になるんだそうで、昨日はベーリックホールでもやっていました。


一階のサンルーム。八角形の塔部分に当たります。いいなああ…!




とにかくぜいたくな造り。


廊下の床もたいへん凝ったもの。




今にも原節子が下りてきそうな階段。


二階の寝室。このベッド、コンパクトな上かなり高さがあり、寝ぼけて落ちたらシャレにならなそうなんですけど。。。


浴室とトイレ。トイレのふたが木製なのが面白いんです。


サンルームの上にあたるのがこの部屋のようです。


一階の和風部分に戻って来ました。


和風部分を前庭の方から見るとこんな感じ。なんでここだけ、しかもこんな小さい部分が和風なんだろうとふしぎに思っていたら、
もともとは西洋館と和館が併設されていたんだそうです。移築の時に、西洋館の部分だけ持って来たんだそうですが

かーーー。。。

今思えば惜しいことを。和館も一緒に移築すればなお面白かったのにいい。。。


イタリア庭園の方から見た併設部分。


窓からの眺め。窓からローマが見える、って昔あったんですよ。

Wind is blowing from the Aegean~♪







ヘンリー・ジェイムズの小説の舞台って、こんな感じだったんでしょうか。
ヘンリー・ジェイムズは、どっちかっていうと苦手というか、読んでていらっとするというか、なんですけど、
でもこんな雰囲気だろか。あとアメリカの古い時代っていうと、ホーソーン?もクセが強いな。。

前に「モホークの太鼓」というジョン・フォードの映画を見て、アメリカの植民地時代ってかなり独特だなあと。
最初はイギリスから移民してきて、インディアンと争って、その後に西部劇で描かれる時代が続くわけですよね。
服装とかの様式が、最初はイギリスっぽくて、後にマカロニウェスタンに変わってゆくのが不思議だなあと。
言葉は悪いけど、一回野蛮に戻るっていうか。
マカロニウェスタンのファッションは、いくらかインディアン風が入ってたりするんだろか。ズボンのびらびらとか。

「モホークの太鼓」(現ニューヨーク州が舞台)は独立戦争の頃が舞台で、だから1770年頃、
「風とともに去りぬ」(南東部のジョージア州が舞台)がそれから百年後の南北戦争(1861~1865)の頃。
で、西部劇の舞台は、wikiによれば19世紀後半の西部開拓時代。西部劇は南北戦争と同じ頃なのかな。それとも後なのかな。
「風とともに去りぬ」と西部劇の雰囲気が違いすぎて、同じ国の話のように思えない。。
西部は南北戦争あんまり関係なかったんだろか。その頃の西の事情がわからんですたい。まーーー、アメリカ広いからなあ。
そこにラブクラフトを入れ込むとさらにややこしくなりそうだ。るるいえー

・・・と、検索してアメリカの州地図を見て、いわゆるアメリカの都市と言われる所ってみんな東北部のちっさいとこに集まってて、
あとはなんかいかにもトレマーズが出て来そうな感じじゃないかとぼんやり眺めてたら

ぎょぎょぎょっ!!

左上の太平洋岸、つまり西北部にワシントン州ってのがあるではありませんか。あれ???え???

………えー、このワシントン州は、「1846年にオレゴン境界紛争を解決するためのオレゴン条約が結ばれた結果、イギリスから割譲されたワシントン準州の西側が現在のワシントン州になった。1889年にアメリカ合衆国42番目の州として認められた。」
というわけで、合衆国では結構新しい州なんですね。郡庁所在地はシアトル。
イチローがいたシアトルマリナーズはこのワシントン州のチームですね。

一方、ワシントンD.C.というのは、「政府所在地として国際的に強大な政治的影響力を保持する世界都市であり、また金融センターとしても高い重要性を持つ。首都としての機能を果たすべく設計された、計画都市である。」

そういえばこないだ「世界ふれあい街歩き」で、ワシントンD.C.をやってて、
ワシントンD.C.はどこの州でもないんですよって言ってた!正式名称は「コロンビア特別区」(District of Columbia)なんですと。
はああ、知らなんだー知らなんだー………







というわけで、今回も新たな発見がありました西洋館の旅でした。
古い建築物を訪ねることは、歴史をたどるに等しいのだ。にゃんてな。