先だって、「箱根ラリック美術館」を見学する機会に恵まれました。
仙石原の国立公園内にある、約4000坪の美術館の敷地には、
およそ70種類の樹木が自生し、珍しい昆虫や草花もあります。
建物もじつに美しく、コレクションも素晴らしい。
ご存じのように、ルネ・ラリックは、1860年生のフランスの工芸作家で、
アール・ヌーボーとアール・デコの両方の時期にわたり、
ジュエリーやカーマスコット、香水瓶など、ガラスや宝石をつかって、
さまざまな工芸品を残しています。
そのラリック美術館のオーナーが、籏功泰さんです。
籏家は、先代が材木商で、その後、映画館やボーリング場、
ビルを東京都内に所有するなど、大変な資産家です。
今日の日本経済新聞の文化面を見ると、その籏さんが、
「山里を装うラリック」という原稿を寄稿されているではないですか。
お会いしたこともないのですが、
何か、知人の原稿を目にしたような懐かしさを覚え、思わず読みました。
原稿には、なぜ、籏さんが、工芸作家のラリックにひかれ、
コレクションをするようになったかが書かれています。
そして、わざわざ箱根の山のなかに美術館をつくった経緯がつづられています。
山は、山歩きの好きな籏さんご自身の行動の原点であると同時に、
昆虫や草花を好んでモチーフに用いた、ラリックの原点でもある。
また、ラリックは、自然に近しい日本の意匠の影響を強く受けている。
だから、籏さんは、どうしても、
日本の美しい自然の残る箱根の地に、
ラリックの作品を展示したかったのだそうです。
これは、現地で聞いた話ですが、実際に美術館が開館するまでには、
国立公園内でもあることから、厳しい環境規制があり、申請しては却下され、
なんと約30年もかかったといいます。
ようやく05年に、開館が実現したのです。
ラリックの作品は、もちろん素晴らしいですが、
籏さんは、それらの作品を、素晴らしい環境で見られるように、
さまざまな工夫をされています。
例えば、わざわざヨーロッパから、
ラリックの作品が飾られている「オリエント急行」の豪華サロンカーを
船で静岡県沼津港まで運搬。
それを、ずいぶん苦労して、箱根の山にあげ、展示されています。
サロンカーは、走っていた当時のままで、
その車内でコーヒーをいただくのは格別です。
近年地方の美術館を訪れる機会が多いのですが、
そのなかでは、ベスト3に入りますね。
これは蛇足ですが、
ラリックといえば、現在、六本木にある「国立新美術館」では、
「生誕150年ルネ・ラリック華やぎのジュエリーから煌きのガラスへ」
という企画展(9月7日まで)が開催中で、話題を呼んでいますよね。
仙石原の国立公園内にある、約4000坪の美術館の敷地には、
およそ70種類の樹木が自生し、珍しい昆虫や草花もあります。
建物もじつに美しく、コレクションも素晴らしい。
ご存じのように、ルネ・ラリックは、1860年生のフランスの工芸作家で、
アール・ヌーボーとアール・デコの両方の時期にわたり、
ジュエリーやカーマスコット、香水瓶など、ガラスや宝石をつかって、
さまざまな工芸品を残しています。
そのラリック美術館のオーナーが、籏功泰さんです。
籏家は、先代が材木商で、その後、映画館やボーリング場、
ビルを東京都内に所有するなど、大変な資産家です。
今日の日本経済新聞の文化面を見ると、その籏さんが、
「山里を装うラリック」という原稿を寄稿されているではないですか。
お会いしたこともないのですが、
何か、知人の原稿を目にしたような懐かしさを覚え、思わず読みました。
原稿には、なぜ、籏さんが、工芸作家のラリックにひかれ、
コレクションをするようになったかが書かれています。
そして、わざわざ箱根の山のなかに美術館をつくった経緯がつづられています。
山は、山歩きの好きな籏さんご自身の行動の原点であると同時に、
昆虫や草花を好んでモチーフに用いた、ラリックの原点でもある。
また、ラリックは、自然に近しい日本の意匠の影響を強く受けている。
だから、籏さんは、どうしても、
日本の美しい自然の残る箱根の地に、
ラリックの作品を展示したかったのだそうです。
これは、現地で聞いた話ですが、実際に美術館が開館するまでには、
国立公園内でもあることから、厳しい環境規制があり、申請しては却下され、
なんと約30年もかかったといいます。
ようやく05年に、開館が実現したのです。
ラリックの作品は、もちろん素晴らしいですが、
籏さんは、それらの作品を、素晴らしい環境で見られるように、
さまざまな工夫をされています。
例えば、わざわざヨーロッパから、
ラリックの作品が飾られている「オリエント急行」の豪華サロンカーを
船で静岡県沼津港まで運搬。
それを、ずいぶん苦労して、箱根の山にあげ、展示されています。
サロンカーは、走っていた当時のままで、
その車内でコーヒーをいただくのは格別です。
近年地方の美術館を訪れる機会が多いのですが、
そのなかでは、ベスト3に入りますね。
これは蛇足ですが、
ラリックといえば、現在、六本木にある「国立新美術館」では、
「生誕150年ルネ・ラリック華やぎのジュエリーから煌きのガラスへ」
という企画展(9月7日まで)が開催中で、話題を呼んでいますよね。