十三皿目 忘れられない言葉
だれにでも忘れられない言葉があると思います。
いろんな立場・シュチュエーション。
あなたにとっての忘れられない言葉ってなんでしょう。
告白?映画スターのかっこいいセリフ?大切な人に言われた言葉?
でも、今回はそんな大げさな忘れられない言葉ではなく、
日常の言葉、大した事ではないのになぜか時々思い出してしまう・・
そんななぜか心に残っている言葉を紹介させてもらいます。
先日、フミチョコさんのブログを見ていたら「かりんとう」が紹介されて
いました。
http://fumichoco.exblog.jp/6840086/
この記事を読みながら昔の事を思い出していました
わたしは学生の頃、某デパートの和菓子売り場でアルバイトをしていました。
ある日アルバイトに行くと今日は催事場を手伝って欲しいと言われ、8階に
ある催事場にいくと「第○○回大江戸物産展」の文字。
会場に入っていくと、売り場の社員さんから
「かっしー君は会期中この売り場を頼むよ」と言われたのが
某大手和菓子メーカーのかりんとう実演コーナー。
その売り場にはすでに職人さんが一人おられ、早速挨拶。
わたし「今日はよろしくお願いします。」
職人さん「ん。」
わたし「かりんとう作りって難しそうですね」
職人さん「ん~」
と、始終こんな感じでいかにもな職人肌。
機嫌を損ねることなく期間中過ごそうと決めて早速開店準備
職人さんがもくもくとかりんとうを作り始めてしばらくして・・
職人さんが「ん!」と差し出した出来立てのかりんとう。
食べてビックリ!美味しすぎる!!
サクッとした食感。その後に溶けてくる黒砂糖の甘さ。
もちろん出来立てのホカホカを食べたのは生まれて始めてです。
(今書きながら思い出してもあれ以来ホカホカかりんとうは食べていません)
その興奮を隠す事無く、
「旨いです!こんなかりんとう食べたの始めてです!」と伝えると、
職人さんは始めて「ん」以外の言葉を喋ってくれました。
「そうか、旨いか。じゃあお前のこの期間中の仕事は、その旨いと思った
気持ちを店の前を通るお客さんに伝える事だ。出来るな」
「はい!出来ます!」
・・さながら青春ドラマのようです。
『アツい』ですね(笑)
今考えると若さ溢れる一幕ですが、わたしにとってこのぐらいのインパクトが
あったんです。ホカホカサクサクの出来立てかりんとう
※かりんとうの歴史を少し紐解いてみます
かりんとうは"小麦粉に砂糖を加え油で揚げ、外側に煮溶かした黒砂糖や白砂糖をかけた"お菓子です。
そのかりんとうが初めて登場したのは、約1200年前、遣唐使によって中国から渡来した油揚げ菓子が発達した
という説や、中国人によって16世紀ごろ長崎に来たという説、また同じ頃、ポルトガルからカステラなどと一緒に
伝わったという説などがあります。
日本に広まったのは明治8年頃。浅草・仲見世の店が棒状のものに黒砂糖をつけたものを売り出し評判となり、
下町一帯に広まり、日本を代表する駄菓子になりました。
さて、最初の言葉通りわたしは期間中売りに売りました
そして数日たった日の休憩中、裏のバックヤードで職人さんと二人で
ダンボールの上に座りタバコを吸ってた時の事です。
職人さんがポツリとわたしに言いました。
「おれはもう20年以上こうやって日本中を仕事で回っているかわりに
年に15日ぐらいしか家に帰る事が出来ない。
おかげで嫁さんと子供も出来なかったけど、もし子供がいたらお前ぐらいかな。
まぁ、かりんとうが子供みたいなもんだ。かりんとうがおれの子供みたいな
もんだと嫁さんの前で言うと怒られちゃうけど、考えてみると嫁さんには
悪い事をしたなと思ってるんだよ」
その言葉を聞いた時、20代前半のわたしは正直こんな人生は自分には
出来ないし、したくないなと思いましたが今30代になって数年・・
この職人さんの凄さが少しはわかるようになった気がするし、
なぜかこの人の事を忘れずたまに思い出します。
この人はかりんとう作りのプロでした。
あの時に「あと数年で定年だ」と言っておられましたが、
今どうしておられるか知りたいものです。
会ってお礼がしたいなぁ
人との出会い。これからも大事にしていきたいです
そしてもっと成長していきたいなぁ
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だれにでも忘れられない言葉があると思います。
いろんな立場・シュチュエーション。
あなたにとっての忘れられない言葉ってなんでしょう。
告白?映画スターのかっこいいセリフ?大切な人に言われた言葉?
でも、今回はそんな大げさな忘れられない言葉ではなく、
日常の言葉、大した事ではないのになぜか時々思い出してしまう・・
そんななぜか心に残っている言葉を紹介させてもらいます。
先日、フミチョコさんのブログを見ていたら「かりんとう」が紹介されて
いました。
http://fumichoco.exblog.jp/6840086/
この記事を読みながら昔の事を思い出していました
わたしは学生の頃、某デパートの和菓子売り場でアルバイトをしていました。
ある日アルバイトに行くと今日は催事場を手伝って欲しいと言われ、8階に
ある催事場にいくと「第○○回大江戸物産展」の文字。
会場に入っていくと、売り場の社員さんから
「かっしー君は会期中この売り場を頼むよ」と言われたのが
某大手和菓子メーカーのかりんとう実演コーナー。
その売り場にはすでに職人さんが一人おられ、早速挨拶。
わたし「今日はよろしくお願いします。」
職人さん「ん。」
わたし「かりんとう作りって難しそうですね」
職人さん「ん~」
と、始終こんな感じでいかにもな職人肌。
機嫌を損ねることなく期間中過ごそうと決めて早速開店準備
職人さんがもくもくとかりんとうを作り始めてしばらくして・・
職人さんが「ん!」と差し出した出来立てのかりんとう。
食べてビックリ!美味しすぎる!!
サクッとした食感。その後に溶けてくる黒砂糖の甘さ。
もちろん出来立てのホカホカを食べたのは生まれて始めてです。
(今書きながら思い出してもあれ以来ホカホカかりんとうは食べていません)
その興奮を隠す事無く、
「旨いです!こんなかりんとう食べたの始めてです!」と伝えると、
職人さんは始めて「ん」以外の言葉を喋ってくれました。
「そうか、旨いか。じゃあお前のこの期間中の仕事は、その旨いと思った
気持ちを店の前を通るお客さんに伝える事だ。出来るな」
「はい!出来ます!」
・・さながら青春ドラマのようです。
『アツい』ですね(笑)
今考えると若さ溢れる一幕ですが、わたしにとってこのぐらいのインパクトが
あったんです。ホカホカサクサクの出来立てかりんとう
※かりんとうの歴史を少し紐解いてみます
かりんとうは"小麦粉に砂糖を加え油で揚げ、外側に煮溶かした黒砂糖や白砂糖をかけた"お菓子です。
そのかりんとうが初めて登場したのは、約1200年前、遣唐使によって中国から渡来した油揚げ菓子が発達した
という説や、中国人によって16世紀ごろ長崎に来たという説、また同じ頃、ポルトガルからカステラなどと一緒に
伝わったという説などがあります。
日本に広まったのは明治8年頃。浅草・仲見世の店が棒状のものに黒砂糖をつけたものを売り出し評判となり、
下町一帯に広まり、日本を代表する駄菓子になりました。
さて、最初の言葉通りわたしは期間中売りに売りました
そして数日たった日の休憩中、裏のバックヤードで職人さんと二人で
ダンボールの上に座りタバコを吸ってた時の事です。
職人さんがポツリとわたしに言いました。
「おれはもう20年以上こうやって日本中を仕事で回っているかわりに
年に15日ぐらいしか家に帰る事が出来ない。
おかげで嫁さんと子供も出来なかったけど、もし子供がいたらお前ぐらいかな。
まぁ、かりんとうが子供みたいなもんだ。かりんとうがおれの子供みたいな
もんだと嫁さんの前で言うと怒られちゃうけど、考えてみると嫁さんには
悪い事をしたなと思ってるんだよ」
その言葉を聞いた時、20代前半のわたしは正直こんな人生は自分には
出来ないし、したくないなと思いましたが今30代になって数年・・
この職人さんの凄さが少しはわかるようになった気がするし、
なぜかこの人の事を忘れずたまに思い出します。
この人はかりんとう作りのプロでした。
あの時に「あと数年で定年だ」と言っておられましたが、
今どうしておられるか知りたいものです。
会ってお礼がしたいなぁ
人との出会い。これからも大事にしていきたいです
そしてもっと成長していきたいなぁ
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最後まで一読し終わったあと、最初に私の口を突いて出た言葉がそれでした。
私が近所のスーパーで買ってきた、かりんとうを題材にした記事から、
かっしーさんが、こんなに深い思い出を掘り起こされるとは!
20代前半のころのかっしーさんと、今のかっしーさんとで、
本質的なところがそれほど変わっていない、という証拠なのではないでしょうか。
ひたむきな頃に経験した事って、いつまでも自分の中に鮮烈に残るものですよね。
事おいしいものに関しては、その傾向が特に強いと思います。
この記事の中に出てこられた職人さんに、
再会されたいという願いは、たとえかなわないにせよ、
かっしーさんが人との縁を大切にされ、ますます成長されていく事で、
その再会に勝るとも劣らない、人生のプラスになっていくのではないか、
と思いますよ。
最後になりましたが、記事中でのリンク、痛み入りました。
心より感謝いたします。
私もたくさんあります。
その言葉が、嬉しいことだったり、悲しいことだったり、心に響くものどんな言葉でも、言葉だけでなく、その時のシチュエーションや自分が思ったこと、見ていたものまで覚えてますよね。
『忘れたくても忘れられない』というのもありますが…。
かっしーさんが忘れられないでいる言葉は、かっしーさんにとって大切な思い出なんでしょうね。
きっと職人さんも、かっしーさんの一生懸命な人柄をみて、お話しされたのだと思います。
その時感じた気持ちはいつまでも忘れずに覚えていたいですね。
そんなたいした人間&ブログではありませんから(爆)
でも、そう言っていただけるのは嬉しいです!
でも、たしかに当時のわたしはひたむきというか
必死だったかもしれませんね。
人生で一番多くの事を学んだ時期で今の仕事にも
影響は大きいです。
この職人さん以外にも多くの人と出会い学ばせて
もらいました。
これからも人との出会いは大切にしたいものです。
ブログを書く事によっての出会いも人とのふれあいです!これからも宜しくお願いします。
言葉も大事ですが、その時に感じた『気持ち』も
大事ですよね!
また一つ学ばせてもらった気がします!
他にも音楽と共に思い出される風景ってのも
ありますよね。
人に歴史ありってところですかね(笑)
ARAKI☆さんもこれからも宜しくお願いします!