ウィーンで学ぶ

---ウィーン医科大学心臓胸部外科
留学日記とその後...---

心筋梗塞のコントロールモデル

2007年02月02日 | 病院
今日はまた動物実験の日でした。多少早めに研究所に行くと、たまたまいつもより早く豚が既に麻酔されていました。助手をしてくれる医学生はまだ来ていませんでした。彼らは来るのかなと多少不安な気持ちで始めていたら続々と仲間がやってきてくれて、安心。

医学生は全部で15人くらいこの実験の担当でいるのですが、実際には数人しか合ったことがありません。名目上、今日が最終日だと言うのに。

ところで昨日も実験したのですが、心筋梗塞がやや大きかったようで、最終目的まで到達せずに失ってしまいました。その教訓から、これまで以上に出来上がる心筋梗塞の範囲を厳密に想定しながら実験を進めました。何カ所か面倒な操作があるのですが、今日は、機材も新しいことも幸いして全て完璧でした。とうとう最終日でマスターしたって感じです。

始まりも早かったことと、スムーズに実験が終了したので、午後からの手術にも参加できました。今日は冠動脈バイパス術+僧帽弁形成術で、教授の助手にはまた例の、いつも病棟にいる彼でした。

術中、人工心肺への脱血不良がしばしば問題になり、珍しく教授が技師にきれています。さらに助手の彼も椅子に座りながらの助手で、教授の手順を理解していないため、やりにくそうです。教授はかなりきれた後、やり場がないのか、僕に英語でいろいろ喋ってきます。普段はドイツ語だけなのに。

教授が降りた後は、自然と僕が手術を引き継ぎました。
どこの国でもいろいろあるのでしょう。ただ日本と違うところはみんな自分の意見を言うので、手術中であっても教授にも反論します。技師は人工心肺の操作は完璧だと。吻合中に糸がもつれても、助手はほかの方法がいいのではないかと言っているし。

言葉が全部分かったら、結構大変かもしれません。
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