特殊相対論、ホーキング放射、ダークマター、ブラックホールなど

・時間について特殊相対論からの考察
・プランクスケールの原始ブラックホールがダークマターの正体であるという主張
 

その4・ アリスが左から0.8Cでボブが右からー0.8Cで近づく時の相対速度

2022-05-29 01:18:52 | 日記

アリスが左から0.8Cで、ボブが右から0.8Cで真ん中の基準慣性系を目指します。

両機の距離が2Cになった所でアリスからボブに光をだします。

こうして、アリスからボブ号をみた時の相対速度を計算しましょう。

この場合V1=0.8C、V=-0.8Cで V2=「アリスからボブ号をみた速さ」であり、それを求めます。



アリスから出た光はボブ号に光速Cで向かいます。

しかしボブ号もこちらに0.8Cで向かってきます。

したがって光がボブ号に着くまでの時間は

2C÷(1C+0.8C)=1.11111・・・・・秒

そこで反射されアリス船に戻ります。

1.11111・・・・・秒の間、アリス号は左から0.8Cで、ボブが右から0.8Cで真ん中の基準慣性系を目指します。

従って光が反射されたボブとアリスの間の距離は

2C-(0.8C+0.8C)*1.11111・・・・・秒=0.222222・・・C

これを右から光が1Cで左から船が0.8Cで詰めますから

0.22222・・・C÷(1C+0.8C)=0.12345679秒

で光はアリス船に戻ります。

従って光がアリス号を出てから戻るまでは

1.11111・・・・・秒+0.12345679秒=1.23456790秒

となります。



次にアリス船に光が戻ると同時に再度光をボブ号に向かって出します。

この時両船の距離は

2C-(0.8C+0.8C)*1.23456790秒=0.024691356C

です。

その距離をアリスから出た光はボブ号に光速Cで向かいます。

しかしボブ号もこちらに0.8Cで向かってきます。

したがって光がボブ号に着くまでの時間は

0.024691356C÷(1C+0.8C)=0.013717420秒

です。

そこで反射されアリス船に戻ります。

ここまでかかった合計時間は

1.23456790秒+0.013717420秒=1.248285322秒

です。

従ってその時の両船の距離は

2C-(0.8C+0.8C)*1.248285322秒=0.00274348C

です。

この距離を右から光が1Cで左からアリス船が0.8Cで詰めますから

0.00274348C÷(1C+0.8C)=0.00152415秒

で光はアリスに戻ります。

従って光がアリス号を出てから戻るまでは

0.013717420秒+0.00152415秒=0.01524157秒

かかりました。



ここでアリスは「自分は静止していて、動いているのはボブだ」と見ますから(相対論はそう主張します)アリス号から出た光がボブ号に着いた時間は

1.23456790秒÷2=0.61728395秒で、

その時のアリス号とボブ号の距離は0.61728395Cと見ます。

同様に 2回目もアリス号から出た光がボブ号に着いた時間は

0.01524157秒÷2=0.00762078秒

その時のアリス号とボブ号の距離は0.00762078Cと見ます。



さてボブ号は0.61728395Cから0.00762078Cまで動きました。

動いた距離は0.61728395Cー0.00762078C=0.609663162C

です。

そうしてそれにかかった時間は

0.61728395秒+0.00762078秒=0.62490474秒

従ってボブ号はアリス号に向かって速度

0.609663162C÷0.62490474秒=0.97560975C/秒

で近づいている、とアリスは見るのです。


ちなみに よく知られている式 V=(V1+V2)/(1+V1*V2/C^2)を変形したV2を求める式 V2 =(V-V1)/(1-V*V1/C^2) の計算式によれば

V2=0.975609756C となります。


追伸
上記内容についての議論は
その6・ 相対速度は光速を超える事が可能か?
で行われている。

以上、ご参考までに。

 

PS:相対論の事など 記事一覧

https://archive.fo/U3DdL