今日の秋櫻写

こちら新宿都庁前 秋櫻舎

阿波徳島へ その2

2012年07月30日 20時55分21秒 | きもの

「八倉比売神社(やくらひめ・じんじゃ)」に到着。
ここは天照大神(卑弥呼)の葬儀が行われたという秘境の地。

境内の看板にはかの民族学者、折口信夫氏の一節が。
メモを取るワタシもワタシだが、折口とくれば抗えぬ。


以下メモから引用。

~「阿波における天照大神」は「水の女神に属する」として
 「もっとも威力ある神霊」を示唆しているが、
 あまりにも知られていない。~


この2日間、徳島にいて思ったのは、
この地はとても水がゆたかな土地だということ。

そして川のある土地は多いけれど、徳島の場合は
「川に沿って」道が出来ているところがものすごく多いのだ。
三木家のある付近などは特にそうだった。

三木家は山の上のほうにあるのだけど、
そこに行くまで、ずーっと川を左手に見ながら
道はのぼっていくのだ。
ずーっと、ずーっと。
途切れることなくずーっと。
こんな山も珍しいと思いながら美しい森を見ていた。
ついでにいえば、徳島は橋がいい。
特に平地に掛かっている橋が。
どの橋も郷愁をさそうような佇まいをしていたから。


さ、話を戻して。




まずはお参り。




さらに奥へ。

本殿の奥の細道を上っていくとその場所はあって。
小さな小さな社には、男根形の石がひとつ
祀ってあるだけなのだけど、なんというか、
ここ磁場が異常・・・!
ぐわんぐわん圧が掛かりっぱなし。
完璧にシャーマンエリアだ。
人によっては耳鳴りになった方もいたようだ。

ちなみに個人的には、やはり昔「つれづれ」で訪れた
「青島神社(宮崎県)」の奥にある原生林エリア以来だった。
あそこもすごかったなー。
神社そのものが海の中にあって、南国の植物が
にょきにょき植わってて、大らかで、大すきだった。




しかしここ、本当に「すごい空間でした」と
云うしかないようなところで。
あまりの気の強さと高さにどんどん細胞が
密になっていく感じ。




最後にみんなで手をつなぎ、輪になって、
目を閉じたのだけど、目をあけた瞬間、

「わあ」

日が射したのだ。





なんてドラマティックなラスト・シーン。
光がとても綺麗だった。

みなさん、何を祈ったのだろう。
祈りは意乗り。

ワタシはここの場がそうだったのかな、
目をつむっていたら、底のほうからフツフツきたのは
「生きよう」のバリエーションのようなものでした。
もうまるごと生気みたいなやつ。
ということは、逆もまた然りか。
生と死は表裏。
ひっくりかえったり、振り切れたり。
陰陽の対極、光と闇。
明るくも、せつない。
でも切なくても、みなぎる。




このとき、日だまりの中から
ヤマモモの実を拾う姐さん。


そうそう、下の写真はノゾミ嬢が撮ったもので、
奥のシャーマンエリアに行く前と後の本殿の様子。



すごいね、写真(笑)



記念撮影。
こういう場できもの姿が並ぶと、
やはりいいものだ。


次の目的地に行く途中でドライブ・イン。
みんなで兼さんお勧めの
アイスクリームをたべてしばしの休憩タイム。



そう、この日は7日で七夕だった。
忘れないようにと姐さんと。
こんな風にいたるところに笹飾りがあった。


一日目のラスト「阿波上一宮大粟神社
(あわかみいちのみやおおあわ・じんじゃ)」へ。

御祭神はオオゲツヒメ。
『古事記』では五穀と養蚕の起源の象徴として記されており、
大麻の栽培を徳島に広めた阿波忌部一族とも
とりわけ深い関係をもつ女神である。

また『古事記』では天照大神よりも早くに
登場するこの女神は、藤原氏が政権をとる以前から
この地にある古い土着神でもあって、
この神社も母性の波で満ち満ちていた。

何より感動したのは、これ。
バスから降りて最初に見上げたとき、
冗談抜きで息を呑んだな。



鳥居と神門から見上げた急勾配の長い参道。
石段のない苔むした坂の美しさ。
雨に湿ってグリーンのベルベットのようなのだ。
ああ、本当に雨上がりでうれしいことだらけだ!

数人の猛者は、この参道を登っていったっけ。
草履で!



先に到着したバス組は上から声援を送ったり。
でもこうしてみると、かなりの長さと傾斜度だ。



で、茅の輪をくぐったり、参拝したりして
もろもろを終えたところで雨。
うーん、パーフェクト。


ホテルに到着。
夜は浴衣に着替えてビールで乾杯。










夕食のあとは・・・部屋に戻らぬ。
まだつづくんである。

阿波忌部研究者、林博章氏によるレクチャー。
忌部と大麻との関係を明るくみっちり。





今日行った先々が具体的に我々の頭の中にあるから、
このお話も臨場感を伴い、さらに入りやすい。
明日の三木家の予習にもばっちりである。

しかし林先生。
ワタシ、もっとおじいちゃん先生かと(勝手に)
思っていたのだけど、実際の林先生はというと、
男っぷりも、がたいもいい偉丈夫でびっくり。



でもワタシみたいな思いの方は少なくなかったようで、
林先生が紹介されたとき
「ええっ」みたいな反応が結構あった(笑)
事実、林先生の本業は高校の先生で、
しかも野球部の顧問だという。

ああ、後半がぴったりすぎる。
声が太くて声量たっぷりなのも。


〆は阿波踊り。



ああ、どこまでいっても踊るワタシたち。



弘子さん、腰が入っててかっこいい。



比佐子さん、やっぱりバレエ(笑)








これがまた、残念だった(笑)
林先生、あのガタイでさぞや豪快な男踊りを
見せてくださるにちがいないと思っていたのに、
先生もまた踊れない人だったのだ(なぜなんだ)。
それにしてもこのステップ・・・いかんともしがたい!




龍言の女将さん、さすが名取。
そしていつもノリノリなのー。

ちなみに、このときは兼さんが音頭をとるのに合わせて、
みんなで声を出して拍子をとっていただけ。
それだけで踊っていた。

でもね、もうどうしようもない。楽しいんだもん(笑)
それにここは阿波徳島。
ワタシたちは踊るのだ。


さいごに。
これまたノゾミ嬢による写真。



宴が終わり自分の部屋に戻って窓の外をみたら、
月が「あり得ないほどきれい」だったという。
しかも、満月でもないのに丸くて、ものすごく輝いてるから、
「これはいつもとちがう!」と思ってスマホで撮ったんだって。

で、東京に戻ってきてから見たら、びっくり仰天。

「あのとき、下には何にもなかったんですよ。
 月が子どもを産んだみたいですよね」

・・・すごい。
ほんと、これなんだろうね。



というわけで。
素敵な一日目は素敵に終了。

二日目は、つづく。






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阿波徳島へ その1

2012年07月29日 15時58分22秒 | きもの
ロンドン五輪もはじまった!

開会式のエリザベス女王&ジェームズ・ボンドの
パラシューティング、たのしかったなー。
ブリティッシュ・ジョークって気取ってるけど、
ハマると快感。
ただMr.ビーンは昔から全然分からないのだが。
というか生理的にすでにダメ・・・。

何人ものメリーポピンズがふわふわと
傘をひらいて空から降りてくるシーンも
うわあ、うわあってなりました(笑)


さて「KOSMOS」もお手元に届いたようなので
7月7日(土)~8日(日)
「比佐子つれづれ 麻の聖地 阿波三木家を訪ねる旅」の
写真を何回かに分けてアップしまーす!

しばらくお付き合いくださいまし。


7日(土)から。

朝6時半に羽田空港に集合。
我々秋櫻舎スタッフは早めの集合ゆえに
ワタシは始発の京王線に乗る。
・・・朝の5時。




あまりに暇だったのとぼーっとしてしょうがないので、
写真を撮って遊んでいたというか、目覚まし的行為というか、
徐々に自分を集中させていく感じ。
ワタシはかなりのスロースターターである。
そしてまだこの時点では、顔は東京にいる顔をしているな。


参加者は総勢19名。
羽田で合流すると、麻のルーツへ行くからだろう、
みなさんそれぞれに麻のきものや帯を身につけてる。
ああ、気分が上がってきた!

で、まずはお天気。

ひと足お先に徳島入りしている今回の名コーディネーター、
松前兼一さんこと兼さんから、比佐子さんの携帯電話に

「こっちは土砂降りです」

当初から兼さんはとにかく天候の心配をしていらした。
でも秋櫻舎のイベントで晴れなかった試しが
今まで本当にないので、ワタシの返答は素っ気ない。

「たぶん、そこは大丈夫かも」

「でも天気予報でもね、芳しくない。
 せっかくお連れするのにみなさんに申し訳なくて」

「うんと、たぶんそこは問題なくて、むしろ」

むしろどうか暑くなり過ぎませんように、のほうだ。

案の定、徳島に着くと雨は上がっていた。
ここは晴れ女と熱女が多いんだよー。


最初に向かったのは
徳島の一の宮「大麻比古神社(おおあさひこ・じんじゃ)」。



しめ縄に大麻の房飾りが下がっているのは
麻の聖地ならでは。



御神木の楠の見事なこと。
朝、それも雨に洗われた緑と気の清廉なこと。

超フレッシュ!
全天然!!




御神木には本当に楠が多いね。





この「うろ(穴)」シビれる。



これは本殿の横にあった杉の木。
ピーっとグリーンが入った幹の色が
ものすごく鮮烈で色っぽかった。

ゆたかな御神木の楠ばかりを見ていたワタシ。
本殿に戻ったら、こんなことに。




みんなでご挨拶もかねて祝詞をあげている最中。
兼さんだけポーズ。
この写真、お気に入り。



とにかく巨大な鈴の縄。
なかなか鈴が鳴らないのー。



記念撮影。
このみずみずしさ、わかる?
まだ朝の9時半くらい。
空気もきれいだし、雨に洗われて
神社中がしーっとりで
緑も石も色が冴え冴えしてるのだ。

帰りにこんなことも。



なんと木の上にみみずくがいて、
地元のおじさんが教えてくれたのだ。
作りものみたいだけど、本物。

君は夜行性じゃないのかー。


それから「藍の館」を見学。
移動は貸切りバスで。






昔の藍問屋を博物館にしたという。
広大な敷地に作業場、取引場、接待場、もの置き場など
それぞれの建物がある。重厚で立派な建物だ。
阿波では藍で莫大な財を成した家がたくさんあったようだ。

実演も見られる。




こちらは取引用の建物。



番頭人形がリアルだった・・・。




みなさんの色んな草履。
カラフル。


お次は藍染作家の原田史郎氏のギャラリーへ。



お話たっぷり。

◆藍の染料は96%が緑、3%が藍、1%が黄、ピンク、紫。
 でも染めると藍だけが勝ち残ることから、
 藍は縁起のいい染物でもあるという。知らなかった。

◆「喜びもひとしお」というけれど、ひとしおは「一入」という字で、
 藍染めから出てきた言葉だそうな。
 甕に入れることを「ひとしお」という。
 甕から出した布が大気に触れて、瞬く間に青に染まっていく、
 そこには感動的な喜びがあることから。ってわかるー!

などなど。


もちろんお買い物もしました(笑)



あいりさん、仕草が美しい。
添える手。そう、手は添えるもの。

ワタシは藍染めの手拭を購入。
ただいま秋櫻舎で毎日のように頭に巻いて愛用中。




素敵な小物が山のようにあった!
ノゾミ嬢が着ているのは徳島のしじら織。


原田さんと奥さま。



落ち着いていて明るいおふたり。

で、奥さまが阿波踊りの名手。
工房でも少し踊って下さったのだけど、かっこいい・・・!
そして帰りに阿波踊りを踊りながら、
我々のバスを見送ってくださったというね。
大感激だった。


さあ、お待ちかね。
お腹ぺこぺこ。
お昼は「やまのせうどん」さんへ。
徳島名物、鳴門わかめと「たらいうどん」。



その名の通りたらいに入っていて、
熱い濃出汁につけてたべる。

鳴門わかめは酢のもので。
多分ワタシは初めて食べたかも。
歯ごたえがあって、すごくおいしかった。
帰りにお土産に大量購入していた方多し。

熱々の天ぷらもおいしかった。
揚げたては無敵。

そうそう、今回の旅では地元の人に接するたびに
「阿波おどり、踊れますか」
をきくのが流行っていて(笑)
だって見たいんだもん。

このお店でも、お運びやらご挨拶にきた店長代理やら
(ここは兼さんのお友だちがやっているお店なので
ちょっと特別待遇だった♪)が部屋に入ってくるたびに
きいたのだが、おしなべて

「いや、すみません、踊れません」

「ええーっ」

ついみんな云っちゃうわけだけど
(でもあっちも謝っちゃうんだけど)。

徳島人なら誰でも踊れるわけじゃないのか。
これを知ったのも今回の収穫だったかも。








手前のブルーのシャツを着たこわもてのあんちゃんは
今回のバス・ドライバーである。
ご覧の通り、気合いが入っている彼だが、
しゃべると素朴な人で、何より運転技術が相当すごい。
あの腕はどこでどーやって磨いたのか。

バスが山の斜面とかぬかるんだ峠道から
転げ落ちなかったのは(どんな場所へ行っていたんだ)、
まるっきり彼のおかげだ。
そもそも今回の旅は、あの腕がないと
行けなかったところ多数であった。


お腹を満たしたところで
次は秘境の地「八倉比売神社」へ。

磁場がまるで浮世離れした場所・・・。

これは次回へ。
つづく。






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軽井沢たっぷり

2012年07月27日 22時41分54秒 | きもの

7月21日(土)~22日(日)と
軽井沢に行ってきたー!

松宮さんご夫婦のところへ。
松宮さんには以前「ナイト・コスモス」でもゲストに
お招きしてお話をしていただいている。

軽井沢の地へ移転し「アートテン」という自然農法で畑を耕し、
おいしく健康な野菜を作りはじめた松宮さんは、
そのすばらしい野菜を会員の方たちに宅配するサービスをスタートさせ、
同時に軽井沢の地で宿泊施設もはじめた。

そこは、ゆったりとした時間を過ごしながら、
食と住から健康を取り戻す、体をリセットする、
そんなコンセプトの滞在を実現させるホテルのようなもの。

自然農法といっても、種までそのスピリッツは
行き届いていて、日本原種の種のみを使うという徹底ぶり。

今回の目的は、そんな松宮さんの畑を見せていただくこと、
そして松宮さんの還暦祝いをすること、
さらには比佐子さんの誕生日祝いをすることのしめて3つ。
目的はトリプルであった。

土曜日。
比佐子さんと田中さんはひと足お先に軽井沢入り。
ワタシと姐さんは昼過ぎに到着。

東京もこの日はいきなり寒くなったけど、
軽井沢はさらに寒い。
そして霧で真っ白。

あとで聞いたらあれは霧ではなくて
雲底だったもよう。
駅の中まで真っ白なんだよー。

ただ夏きものを着ていったワタシたちだけど、
帯がお腹まわりをぐるりと囲んでいるからだろう、
寒さに死ぬほど弱いワタシなのに、
体が冷えるということはなかった。
自分でも驚いた。

この日は東京もいきなりぎゅーんと寒くなったので、
あらかじめ、肌じゅばんは麻絽ではなく絹に
しておいたのも功を奏したのだと思う。


で、軽井沢に到着するとまずはあそこへ。
軽井沢といえば、行きたかったあそこへ。
姐さんを伴って。



万平ホテル!

むかーし小さいときに行ったことがあったので
今回はぜひとも再訪問したかったのだ。





ロビーで。
レトロクラシックな佇まいは
そのままのような気がする。





姐さんはブルーベリータルトとコーヒー。
ワタシはアップルパイとジョン・レノンも愛したという
ロイヤル・ミルクティーを。

どちらもおいしかった。

軽井沢はアップルパイがおいしいといつも思う。
あんまり凝っていない、オーソドックスなのがすきなのだけど、
万平ホテルのはまさにそんなアップルパイである。

駅でみんなで合流。
それから松宮さんの車に乗って、お家へ。

ひとっ風呂浴びる前に、お祝い写真を。



シャンパン、あけた!
色がピンクなのは還暦だから。

しかし、うまい。
高原地で飲むシャンパンのうまさよ。
しあわせだ。




バルーンはワタシたちからのプレゼント。



かわいいでしょ?
風船のハートくんが
ハートや薔薇の風船をもってるの。



松宮さんと奥さまの弘美さん。
おふたりともおきもので。
弘美さん、かわいいなー。

松宮さんが頭に巻いている手拭いは、
比佐子さんからのプレゼントで、
この前の阿波徳島の旅で購入した藍染めのもの。
模様が麻なのは、松宮さんは大麻関連の活動にも精力的だから。

予想以上に、ものすごーくよろこんでくださった。
よかった♪

でも・・・松宮さん、
真面目に本気で還暦に見えないんだけど。
松宮さんを見ていると「老化も病のひとつ」というが、
まさにそうかも、と思わざるを得ない。


さあ、一同着替えて「トンボの湯」へ。



ここはいま日本全国にリゾート施設を
展開中の星野リゾートによる温泉。
いやあ、きれいだし、素敵空間だし、お湯はいいしで、
すごくよかった。また行きたい。


帰ったら、弘美さんの手料理が
待っているという贅沢。



きものにたすき掛けだよ?
いいね、いいね。
きゅーんとくるね。



テーブルに並ぶは畑で採れた野菜の数々。
肉、魚、乳製品類は一切なし。
添加物なし。

手前のサーモンピンクのスープは
ビートのスープ。
ワタシ、これ色も味も大すきだった。



ワインもお手製でびっくり。
防腐剤の入っていないワインざんす。

野菜でなにせびっくりしたのは、
時間がたっても、全くしなびてこないこと。
ふつうは、どうしたって
ちょっとくたっとしてくるでしょう?
それが全然ないのだ。

「え?これがふつーちゃうの?」

松宮さんはきょとんとして云っていたけど、
普通のレタスはこんなにいつまでも
シャキシャキしてません!

あと生野菜は基本的に体を冷やすものである。
ワタシは冷えに弱いので、だからか基本的にサラダが苦手で、
体も欲しないし、自分からはほとんどたべない。

でもここのサラダというか、生野菜たちは平気で食べられた。
以前に送ってもらったものも、もりもり食べられた。
というのも、味がやはりものすごくいいのと、
あと体が冷えてこないからだ。

どうしてだろう?
一番不思議だったのはここなのだけど、
きけば、野菜もエネルギーだからとのこと。
つまりエネルギーのちゃんと入った野菜は
体を冷やさない、むしろ体のエネルギーになる、
という実にシンプルな理由だった。

ズッキーニを生でたべたのも初めてだったなあ。
イエローでね、淡白な味でね、おいしいの。
綺麗な薔薇色のビートのドレッシングを
たーっぷりつけて。
ぱくぱくたべた。





最後はケーキも出たー♪
これは一切火を通さないローフードのケーキ。

なお、この夜に出た料理はすべて、すべて
弘美さんのお手製である。
ローフードの料理教室をひらいてほしい!



このパイナップルがまたおいしいのだ。
コーヒーは当然ノン・カフェインの玄米コーヒーです。

まっとうなもの、きれいなものをたべていると、
体がその純な力強さを感じるんだなと痛感。

夜は床暖房とオイルヒーターをたくくらい冷え込んだ。
ここは軽井沢。


からすカーで夜が明けて、朝食。



バナナとアボガドと、パイナップルも入ってたかも、
それと酢の如き酸性の魔法の液体が入ったスムージー。
とろみがあってこれまたおいしい。




松宮家の愛犬、ピースことぴーちゃん。
かなりかわいいおっさんだった。
とにかく性格が愛らしいのだ。絶妙におっさんで。
ソファの上での寝姿なんて、
ビールを飲んだあとのお父さんである。

朝ご飯をたべたら、
きものに着替えて前宮さんの畑へ。




黄色いのが前の晩にたべたズッキーニ。
円盤のかたちをしてるの。




これはブロッコリー。
ちなみにワタシ、土に植わっているブロッコリーを
みるのが初めてだったという。
こんな風にできるんだね。



レタス。
それと白い花は蕎麦の花。
というのも、もともとこの畑は蕎麦畑だったので、
こんな風に残っていた蕎麦も生えてくるのだそうだ。





かぼちゃも。

次の写真は前宮さんの畑のほぼ全体図。



写真に出てないなあ。
なんというか、実物はもっとかわいいのだ。
畑がね、かわいいの。



これはいわゆる普通の畑。
整然としている。
そしてちょうど農薬を散布するところに
居合わせてしまったのだけど・・・。
専用の車で白い農薬をざーっと煙のように
まいていくそのシーンは、実際に目の当たりにすると
かなりショッキングなものだった。
静まり返ってしまった。


軽井沢の紫陽花はなぜか白い。







畑の近くに咲いていた紫陽花なのだけど、
あまりのビックさにきゃあきゃあ。
重くて頭をもたげてるんだよ。
紫陽花好きとしてはきゃあきゃあ。




畑で採れたてのレタスをかじった経験は?
もう美味!!!
おいしすぎて、渋い顔になってるのだ。




とうもろこしも。
この花(でいいのかな?)についているピラピラが面白くて。
弘美さんと何だろうね、これ、かわいいね、
と云って遊んでた。




かたやこっちのふたりは
四ツ谷のクローバー探しが始まっていた。
姐さんがやけにうまいのだ、見つけるのが。

あ、秋櫻舎では四つ葉のクロ―バーのことを
四ツ谷のクローバーと云います。

次々と四ツ谷のクローバーを見つけていく姐さん。
とうとう五つ葉のも発見。

ワタシ「五反田のクローバー」

姐さん「それって、なんかさー」

なんだよー。


ランチは翁蕎麦にて。



めちゃくちゃおいしかった!
松宮さんお勧めのふわふわ蕎麦がきも
ぜんざいバージョンでいただいた。

帰りの電車までまだ少し時間があったので
急きょこのあたりの一の宮である浅間神社に行くことに。

すると、交通規制が敷かれていて。
何事かと思ったら、
「馬子唄道中」というお祭りの日だった。

ラッキー。
例の如く、空はぴーかんになって♪



本物のお馬さんがいーっぱい。
その背に殿様や御隠居や綿帽子の花嫁が乗って
大行進しているのだ。
馬がすきなので、あんなに間近で見られて
とてもうれしかった。



上の2枚は姐さんが撮ったのだけど、
けっこう好み(笑)


境内には江戸時代の様々な身分と職業の
扮装をした町の人たちがたくさんうろうろしていて、
軽く時代錯誤に陥る。

殿様がビールを飲んでいたり、
薬売りが焼き鳥を食べていたり、
ちんどんやが賑やかに歩いていたり、
花売り娘がいたり!

みんな楽しそうだ。すばらしい演出だ。

おおっ、黄門さま発見!
思わず「いっしょに写真を・・・!」
とお願いしたら、



わらわらと地元の人たちが集まってきた(笑)
アマチュアカメラマンとかお祭りの写真係の人とか。
気づいたら、にわか撮影会に。
ポージングまで指示された。

印篭がないとつぶやいたら、
地元の元気なおじさんが近くの屋台に
飛んで行って「はいっ!」と間髪いれずに
手渡されたのはラムネとコーラ。

助さんと角さんもいるよ。
旅の途中のお侍さんもね!




敷地内にあるこの「追分宿郷土資料館」が大充実。

信濃のここ、追分の地は、江戸時代に宿場町として
大変栄えたそうで、農閑期の百姓たちが副業として
馬子をやって稼いでいたそうだ。

今に引き継がれている追分の馬子唄も聴けたけれど、
当時の馬子たちは客の荷を乗せた馬をひきながら
何気に口ずさんでいたものが唄になったのだろうか。
それとも調子のいい男がこんなのどーだい?なんて
みんなに紹介して、いいね、いいねと広まったんだろうか。
いずれにしても、情緒そのものだ。




土地の顔というものがある。
その雛形的なものに興味があって、行く先々で
けっこう見ちゃうんだけど、
信濃は美人が多い。
また年配の女性に艶っぽい方がやたらと多い。
翁蕎麦もきれいどころばかりだったし!
姐さんも信濃の出だよ。

ちなみに姐さんは出店でクワガタを買っていた。
田中さんはカブトムシ。
お土産だそうな。

東京までお持ち帰りー。




比佐子さんと姐さん。
比佐子さんは宇宙のきもの。
姐さんは縞。

さいごは比佐子さんで〆。



ぜひ写真撮影のときの
ポージングのお役に立ててくださいませ。

そして、長くて本当にすみません。

なお。
今月7月の「比佐子つれづれ」はお休みです。
お間違えなきようお願い致します。








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着たい着物を作っています





夏の色留って

2012年07月23日 15時59分16秒 | きもの
今日は驚異的にきもちいい風が何度も吹いた。
一瞬で気を失いたい、そんな気分になる(どんな気分だ)。


さて今日のきもの写真はこちらから。





雅子さま。
妹さんの結婚式があり、なんとこれ、麻の色留である。
比佐子さんのをレンタルなさったのだけど、
ペパーミントグリーンに吉祥文様が裾にぎっしり。
伊藤幽水 作。



雅子さん、文句なしにすてき。
しかしきもの歴何年って
ほんと関係ないんだなあと思わざるを得ぬ。




山岸さん。
着付けレッスンに着てくださってるのだ。



「やびや」さんのこのきもの&帯のコーデ、
袷だから今の季節にはちょっとピンと来ないとは思うけれど、
すーーーーっごくお洒落で、かわいいのだ。

帯には、蓮の糸の刺繍もしてあって。
なんか悪しきものから守ってくれそうなんですな。






まぐわい中の揚羽蝶。
揚羽蝶は何をやってもエレガントなわけよ。

かたや姐さん。
「おっきー蝶々だと思ってびっくりした」





3時のカステラ。
ワタシのなのだが、出てきた時点ですでにこの状態。
半分だけない。

意味がわからん・・・と思って、その半分のカステラを
じーっと見ていたら、比佐子さんが食べたという。
「食べたかったから」という。

ほーお。



さいごに。

ただ今「KOSMOS」作成中。
で、明日発送いたしまーす。

もうしばしお待ちください。



それとひとつお知らせ





「麻絽の肌じゅばん」

http://www.kos-mos.com/kimono/org.html#summer_shitagi

好評につき、よく出ます。
ありがとうございます!

そしてそしてまたまた入荷しましたので、
今ならすぐにお求めいただけます。

お待たせしているお客さまにも
ご迷惑をお掛けしております。
近日発送いたします。







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絽目の勝利

2012年07月12日 20時20分46秒 | きもの

今日は比較的涼しい日だった。
朝がた、ちょいと雨がぱらついたけど。


それでは夏きもの姿を。



三浦さん。
夏きものを作りたいということで、
三浦さんの雰囲気と好みからこちらでご用意したのは、
夏大島と夏結城。
どちらも柄は、紺地に雪輪。
されど生地の質感が圧倒的にちがうこの二大紬。

体にあてながら迷った末、夏結城に決定。
帯は能州紬。
うっすらピンクなのが大人の甘さを醸し出す。



ヘアスタイルのフォルムも綺麗。
結わなくてもすっきりと、そして女性らしい。

着つけのおさらいレッスンにも
定期的にいらっしゃる。
継続は力也。






姐さんと。
ふたりとも涼やかさん。


秋櫻庭園にこんなおしゃれな桔梗が咲いた。



パープル×白のツートンカラーだ。
すっっごくツボ。
こんなワンピースが着たい!


お次はヒサコさん。
暑い日だったから半巾帯。



かわいいでしょう?
赤い玉は採れたてトマト。
ヒサコさんが秋櫻庭園で育てたの。
この日は2個の収穫。

夏結城に絽の半巾帯。
片流しに結んでる。
ワンポイントの黄色い花はカトレアだ。
黒に黄色はよく目立つ。



前巾には音符が。
これはひそかに「宵待ち草」の楽譜になってるというね。

待ーてど 暮らせど 来ぬ人をぉぉ~♪

歌いはじめると、けっこう退廃的な気分に
なってしまいますが(笑)
ああ、夢二だ。


で、夏小物もご紹介 




「匂ひ袋」
夏なので涼しい色味で作ってみた。

汗をかく季節なので、袂(たもと)に入れておくと
匂い消しにもなります。
そ、こういう使い方もあり。

http://www.kos-mos.com/kimono/komono.html#nioi_bukuro



これはリニューアル版「麻の帯いた」!



より使いやすく、そして涼しくなりました。

具体的には

■中の芯(紙製)をより薄くしたので、
  いっそう軽く、涼しくなりました。

■今までよりも固さをソフトにし、また弾力性を
  加味することで、帯がより締めやすくなりました。

■今まで通り、板の長さを少し短めにして、
  脇が涼しくなるように工夫しました。

■現代では貴重な小千谷縮を使っているので、
  小千谷縮の凹凸がよりさらっとしてくれます。

こんなふうに愛情たっぷりに作った帯板です。

そしてそして。

只今扱っている「麻の帯板」は
最近とくに手に入りにくくなっている
貴重な「小千谷縮」を使っています。
平織の麻よりも生地に凹凸があるため、
通気性にとても優れている。

麻の帯いた http://www.kos-mos.com/kimono/kitsuke.html#asa_obiita


阿波徳島の旅でワタシも使ってみたのですが、
これ、いい!!おすすめです。
一番いいと思ったのは、固さ。
ちょうどいいしなり具合なのです。

以前のものより薄く、だけどしなるようにと
注文したのですが、かなりの職人泣かせで。
難しかったと最後まで云われました。
でも時間をかけただけあります。

小千谷縮の凹凸の摩擦で帯が止まりやすい、
つまり締めやすいのもナイス。

姐さんなんかはその止まりやすさから
一年中この麻の帯板を使っているんだけど、納得。
ワタシもそうしようかな。


もうひとつはこれ!
これもやはり阿波徳島の旅で
ワタシは初デビューしたのですが。






「麻絽の肌じゅばん」

ナイス!
ベリー・ナイス!!

絽目の勝利でしょう。
肌に張りつかず、通気性も文句なし。
絽目が入っているので、やわらかく、
なんというか、麻のシャリ感が平織ほど強くなく
肌をこすらない。
絽目が入るだけでこんなに違うのか。


麻絽の肌じゅばん http://www.kos-mos.com/kimono/org.html#summer_shitagi


とっても優秀な夏下着だと思います。
これも自信をもってお勧めします。

あと麻ゆえに、洗濯しても
すーぐ乾くのはこれまで通り。

ただ作る先から売れていくので(うれしい悲鳴だけど)、
ご注文から少しお時間をいただく場合もありますこと
ご了解ください。

でもこれはできるだけ多くの方に
体験してほしいなあと思います


というわけで。
明日の花金は「ナイト・コスモス」です。

3連休前においしいご飯、ご一緒しましょう。

明日のメニューには、この前の阿波徳島で
調達してきた食材を使いますよー。

おたのしみ。

お待ちしておりまーす。

お食事の準備の都合上、
参加ご希望の方は15時頃までに
ご連絡くださいませ。








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