今日の秋櫻写

こちら新宿都庁前 秋櫻舎

宇宙のきもの

2011年11月14日 20時12分30秒 | きもの
少しずつ寒くなっているけれど、
まだまだ本格的なコートには至らない。

さて。
今日は比佐子さんのきものの写真を。

この記事に出てくる偲ぶ会へ出掛ける前に
お客人が撮ったものをいただいたので。

http://blog.goo.ne.jp/iki_modern/e/c167f954e895e00ecfc4cdddb913def0


宇宙のきものってどんなよ?
と思った皆さま、こちらをどうぞ。






これが宇宙のきもの。
ご覧になった方もいるかも。

生地は繻子。
そこに太陽系の惑星、恒星、彗星を
刺繍したきものに、渦巻く練金の帯というコーデ。

太陽は?
太陽は着ている本人、ワタシ!
といったところだろうと勝手に推測。

実際は、真っ青には違いないのだが、
ここまで派手に真っ青ではなくて。
繻子だから写真に撮ると、
光を大きく含んでしまうのだと思われます。

きものは天然素材であれば、まずそれだけで
自然をまとってしまうのだけど、そこに季節の柄や、
空や海や山の風景、草木染なら色が加わればさらに
その濃度は高まり、あげく人間にとって最大スケールの宇宙まで
こうしてまとえてしまうのだから、すてきだ。

まとうって全身だしね。
しかも肌を露出しない。
つまり、文句なしに広範囲での出来事。


次は、少し遡るけれど、
女性の伝統工芸士12人による
「マザーネイチャークラフト」展で
ろうけつ染の大河内美登里さんに
教えていただいた「からたち」の実。

「からたちは有名だけれど、
 実はけっこう知らないでしょ?」

たしかに。



ピンクの大判スカーフには
「からたちの花」の歌詞が。

病に倒れた後、半身不随になり、
でもリハビリの末、再び作品を作れるようになった
大河内さんの作品はどれも沁み入るように優しかった。
文楽の人形遣い、吉田簑助師匠の舞台に感じるのと同じだった。
生み出すものばかりじゃなくて、その当人から
発せられるものも、きれいで優しい何かだ。

私は、俺は、たっくさん死ぬほどがんばって
ここまで快復したのだ、普通の精神じゃできない、
そこまで物作りに、舞台に命をかけてんだ、すごいだろう?
というような尻の穴の小さいレベルの話ではないのだ。
そんな声はどこにもなかった。
ただただ温かく、やさしい。
そしてその作品や舞台には、人を許すみたいな、
つつむみたいな、優しいエネルギーがそーっと満ちている。

簑助師匠に初めてお会いしたとき、
特に何をされているわけでもないのに、
泪が出そうになった。
でもここで泣いたら意味が全然わからないな!
と思って、必死にこらえたのをおぼえている。
あの日、大河内さんに久しぶりにお目にかかったときも
やっぱり同じだったけれど、これってある種のオリジナル反応で、
結局のところは自分にしか分からないマイ・ルールなのかも。
でも誰にしも、自分だけが見ている自分の心象風景ってあるよね。


そんな大河内さんの昔の作品で、
比佐子さんの著書『12か月のきもの』にも
掲載されている紅葉の帯。



この帯は比佐子さんの大のお気に入りで、
秋になると頻繁に登場する。
ワタシも大すき。

大河内さんのろうけつ染ならではの
色の組み合わせ方とラフタッチのバランスが
かわいい。


さいごはおまけ。



こんなのどーでもいいくらいに
アホ臭く思えてくる。

ま、どっちもあって人の世か。

ならば清濁併せ呑む。
呑んで、さあ・・・というところで
ワタシたちは毎日人知れず勝負しているような気もする。

何が出るやら玉手箱というよりは
何を出すんだ玉手箱である。



東京タワーに行ったわー

2011年11月10日 20時58分34秒 | きもの
今日は朝から比佐子さんと収録現場へ。
三田佳子さんの着つけのお仕事。
今回はドラマではありませぬ。

数日前にご自宅に伺って、
きものと帯のコーディネートをしたのだけど、
土壇場でオンエア日が変更になってしまい、
当日の今日、再コーデ。

事前に何枚かのきものと帯を
見せていただいていたのが幸いし、
無事着るものが決まって、一同ほっ。

いくらコーデが素敵でも、お似合いでも、
他の出演者とのバランスやセットとの色の相性、
そしてオンエア日の季節柄をカバーした上での
コーデでなくてはならない。

でもよく考えると、これって
一般人のワタシたちにも云えることだなと思う。

自分が光ったり放ったりするのはもちろんだが、
さらに周りとの調和をコーデの際に考えると、
もうひとつステージの上がったきもの姿ができると思う。

「周り」というのは、自然であり、他者であり、
場であり、連なりでも、ある。


ところで、この収録スタジオ、
なんと東京タワーのすぐ隣にあって、
ノスタルジー気分でいっぱい。
あんなに何度も見ている東京タワーなのにね。
遠目でみるのとはまた違うのね。




朱色の鉄柱は東京タワーの。




着地点。なんか変な気分。




バーバリーのコートを着た比佐子さん。
ずっと持っているのを忘れていて、
この前見つけたらしい。

ワタシも母が若い時分に着ていたやつをもらったのだけど、
もう15年くらい毎年トライしても、全然似合ってくれなくて
結局処分した、という話をしたら

「バカねー、こういうのは持っとくほうがいいのよ。
 いつ似合うようになるか分からないから。
 これも20代のときに買ったやつだけど、
 今になってしっくりくるようになったんだもの」

スタンダードは強しだ。




体に限りなく近づけて撮ったら
ようやくここまでタワーが撮れた。




今日はワタシ、
靴下を左右ちがうのをはいていた・・・。
 
「ちがいますね」

「まだぼーっとしてるのよ」

まだ完治せずと。


最後に。

11月26日(土)の飯島にご参加の方へ。
集合場所、スケジュールのお知らせは
明日郵送する予定です。
よろしくお願いいたします。

あ、それから。
明日は2011年11月11日の
ぞろ目で花金で満月ですよー。
ちなみにワタシは何となく新しいものを着たくて、
帰りにユニクロでヒートテックを買ってきましたとさ。


追伸
タイトルは寒空はだか氏のすっごくキュートな曲
「東京タワーの歌」をもじってます。

タワー、タワー、東京タワーにのぼっタワー
タワー、タワー、東京が全部見えタワー

というような、つい口づさんでしまう歌。


上田(長野)で講演 12月3日(土)

2011年11月09日 15時10分00秒 | きもの

12月 3日(土)
信州の上田で比佐子さんの講演会があります。

来月の予定なのですが、
主催の信濃毎日新聞さんが、新聞に告知したところ
大反響(担当の方コメント)で、
予想より早く定員に達しそうだとのこと。

ですので、こちらから遠征しようと
思っている方々のために
ご案内させていただきますね。



弟18回 地域討論会 信濃毎日新聞社主催
「Wa(輪・話・和)の会」 


講 師: 中谷比佐子

日にち: 12月 3日(土)
 
会 場: 常田館(ときだかん)
     http://www.kasahara.co.jp/kasahara/guide/tokida.html    

   アクセス http://www.kasahara.co.jp/kasahara/guide/access.html  
 

【スケジュール】

 13:30~14:30 中谷比佐子 講演

      休憩

 15:00~16:30 グループ討論・まとめ
 



信濃毎日新聞 2011年11月6日(日)朝刊より

         






余談ではありますが、
赤いマニキュアがワタシ的にはポイントです。



◆会場の変更について

 丸山邸 → 常田館

当初、会場に予定されていた「丸山邸」は
昨日11月8日(火)に火事で燃えてしまったため(なんと!)
上記の新聞では「丸山邸」となっていますが、
会場は「常田館(ときだかん)」に変更になりました。




参加ご希望の方へ
お申込み方法はこちら ↓

 





よろしくどうぞ。




今週末は結城で講演 11月12日(土)

2011年11月08日 19時45分07秒 | きもの

おとついの日曜日の
「結城紬ユネスコ無形文化遺産登録 記念事業」
でのショーを無事に終えて、まずは何より。

たのしかったなー。

今月号の「KOSMOS」でレポートしたいと思っています。
写真は後ほど。
それと・・・当日は咳ゴホゴホですみませんでした。
温かくお気遣いいただき、ありがとうございます
(早く治します)。


ところで。
この記念事業は今週いっぱい続くのです。

今週末の土曜日は、
比佐子さんが講演をします!



◆カルチャー講座

 日にち: 11月12日(土)

 講 師: 中谷比佐子

 テーマ「一枚のきもので、様々なシーンに
        ・・・中谷流コーディネート術」


  ①11:00~12:00

  ②13:30~14:30 

    *2回講演。内容は同じです。


 会 場: 結城市民情報センター3F

      JR水戸線 「結城」駅下車 北口から徒歩3分。
      アクセス http://www.info-yuki.net/facilities/access_map.html



何だかこの週末の結城は街をあげて、さらにさらに
色々なイベントが盛りだくさんのようで。
カルチャー講座の他にも・・・


・結城紬蔵ざらい市
・第77回本場結城紬デザインコンクール
・第37回本場結城紬作品展
・本場結城紬体験フェア


見所は満載。

比佐子さんの講演は、帯によってこんなに違うの??
というアプローチで、30代と60代の女性をモデルに
比佐子流コーディネートをたくさん紹介いたしますよ。

姐さんとワタシもサポートで出ますよー。
もちろん結城紬を着て。

2回講演なので、ぜひ小遠足気分で
遊びにいらしてくださいな。

街中がイベント状態なので、遊べますぞ。


詳しくは下のちらしをご覧ください。
http://tsumuginoyakata.blog77.fc2.com/blog-entry-340.html





ショーに出演

2011年11月05日 22時29分33秒 | きもの

明日、日曜日は結城。

14:20~のトークショーは
比佐子さんが司会進行で、
後半はなんと!
結城紬の着こなし提案をコンセプトに
秋櫻舎関係の面々がモデルとして出演しますぞ。

皆さま、お時間ありましたら
遊びに来てくださいね 



結城紬ユネスコ無形文化遺産登録 記念式典

日時 :平成23年 11月6日(日) 午後1:30から

場所 :結城市民文化センターアクロス  入場無料
    http://www.yuki-across.net/index.html

内容 :
1.記念式典   大ホール  13:30~14:00

2.トークショー 大ホール  14:20~15:50
   ~結城紬 新たな旅立ち~
   〈出演〉ゲスト:檀ふみ
       中谷比佐子(着物ジャーナリスト)
       奥澤武治(結城紬資料館「手織里」館長)

詳細 http://www.city.yuki.lg.jp/16/15221.html