お次は「オリジナル・デザイン帯の発注会」。
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いきなり逆光ですみません。
この会では東京友禅作家の上田環江さんと森川雄大さんに
来ていただき、帯のデザインからきもののリメイク相談まで
いろいろご協力いただいた。
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たくさんの図案。
見てるだけでもわくわく!
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イメージが湧きやすいように
「こんな感じになります」
とその場でさらさらと描いてくださる。
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このきものに合う帯がほしい、と実際のきものを
ご持参いただくとさらに効果的。
きものとの対比で、模様の大きさや数、配置、帯の地色、
そしてそれをお召しになるご本人の雰囲気など
数多くの情報が上田さんの頭にインプットされる。
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森川さんも上田さんもご自分の作品もお持ちくださった。
すーっ、すーっと反物が解かれ、その中身が顔を出していくときの
高揚感はたまらないです。
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森川さんはかつて「こすもす賞」を受賞した作品と
その色違いをもってきてくださった。
実にヴィヴィッドですねー。
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帯ではないのだけど、
今年の「こすもす賞」受賞作品の訪問着も。
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これはお父さまの明洋さんの作品。
カラスウリがモティーフ。
着るとこうなるんだ。
予想どおり動きがあるな。
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お父さまの羽織と長着(きもの)を
一枚のきものにリメイクして生き返らせたい、
というご依頼も。
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これ、男前のすごく素敵なきものになると思う!
ものすごく仕上がりがたのしみ!
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ひいおばあさまの黒紋付をなんとかして
着られるようにしたい、というご相談も。
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明治ものの黒紋付なのだけど、これが見事。
すーっごく素敵なのだ。しかも江戸褄。すごい。
Tさんが何とかしたい、着てあげたい、と思うのも無理はない。
松の柄なのだけど、ひとつひとつぜんぶ
松の輪郭の中身が違うのだ。
技法も染めだったり、絞りだったり、箔だったり、刺繍だったり。
配色も絶妙の塩梅。
詳しくは比佐子さんのブログを読んでいただいて。
こちら。
結局、黒の地色がだいぶん羊羹色に退色しており、
またTさんも人生で数回しか着るチャンスのない黒留よりも
もっと沢山着られるほうがいい、というので
訪問着にリメイクすることに。
寸法の問題もクリアーしたし。
具体的には、
裾の松模様からその中身の柄のいくつかを
胸元に散らす方向で。
散らす柄は、もちろんTさんのお気に入りにするのだ。
「これとこれがすきです。
この部分の色のグラデーションの感じも好みです」
なんて。
たのしそうでしょ?
超たのしいんです。
もうひとつ。
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これはこの黒留に染め抜かれていた家紋で松葉紋。
蝶々みたいに見えるでしょ?
Tさんもかわいいとお気に入りなので、
この紋は消さずに蝶々として生かすことに。
ちなみに、家紋が松葉紋だったから、
ひいおばあさまは黒留を松の模様にしたんじゃないかと思う。
これだけのおしゃれな方だもの。
きっとそうにちがいない。
この素敵な黒留については、
Tさん自身も事あるごとに幾つかの呉服屋さんで
相談していたのだけど、難しいという返答ばかりだったそう。
確かに難しいと思う。でも
「色の感じも、筆のタッチも、描き足したと分からないように
同じようにできます」
と事も無げににこやかにおっしゃるのだ、上田さんは。
また泣きそうだ。
今回この黒留は100年以上の時を経て生まれ変わる。
すごくすごく不思議な感じがするし、
こういうのはご縁なんだろうなと思う。
ああ、胸がふくらむ。
どう仕上がってくるんだろう。
とっても待ち遠しい!
というわけで。
リメイク分野がすてきな盛りあがりを
見せている秋櫻舎なのだった。