まず。
23日のパーティ「きものROCK」。
駆け込みご参加に大感謝。
いやあ、たのしみ。
今日は田中さんと姐さんが
あーでもない、こーでもないと
いろいろ趣向を凝らしておりましたよ。
ワタシは座席のくじ引きを作りながら
捨て耳していたのだけど、
たのしくなりそう・・・!
さて本日は、
今月号の「KOSMOS」で
「比佐子流 粋モダン・スタイル」に
ご登場くださったMさんを。
*以下もとの原稿を加筆・修正しています。
お母さまのおきものや帯が
箪笥にたくさん眠っていたMさん。
25年前に着つけ学校にも通っていたこともあり、
「いつか着るときがくる」と残しておいたのが、
突如きものスイッチが入ったMさんには宝の山となりました。
自分用に少しずつリメイクしていますが、当初は
「寸法直しや別のものに作り直せるなんて
全然知らなかったです」
最初にこれを聞いたときはびっくりしたけど、
そんなものかもしれないなと思い直す。
艶やかな薄紫の紬に山茶花が描かれた付け下げ訪問着は
比佐子さんの提案で、渋い辛子色の八掛から濃い紫にチェンジ。
そう、Mさんはお洋服がいつもお洒落なのだけど、
きっと着るコトがお好きなんだと思う。
だってきものと同調なさるのがとーってもはやいから!
着こなしって着るものとの会話力かも。
Mさんを見ていると、いつも思うことです。
光沢のある黒の道行は
光の加減で地紋が浮かび上がる。
カラフルな更紗の裏地がおしゃれ。
赤紫の長襦袢は友禅のきものをリメイクしたもの。
きものにするには生地が少し薄くなっていたので、
長じゅばんに仕立て直したのだけど、かえって
おしゃれ度がアップして、Mさんもとても
気に入ってくださいました♪
撮影場所は「パティスリー ル・ポミエ」の北沢本店。
http://www.lepommier-patisserie.com/jp/item/new.html
フレンチ・テイストで(店名を見ればわかるけど)
美しくておいしいケーキでした♪
本店のほうは「東北沢」駅か「初台」駅、どちらからも
ちょっと歩くので(のんびり歩いて15分くらいかな)
アクセスがいいとは云えないのだけど、
麻布十番にも支店があるようなのでご興味のある方はぜひ。
赤いお店です。
姐さんとケーキを選んでいるふたり。
もうひとつ。
「きもの再生術」のコーナーでも。
○お母さまの黒羽織を名古屋帯に~
今号の「比佐子流 粋モダン・スタイル」で
Mさんが締めていらっしゃる帯を取り上げます。
お母さまが残してくださったひとつに黒羽織がありました。
昭和中期~後期のものです。
ちょうど黒羽織が欲しいと思っていたMさんでしたが、
残念なことにお母さまの寸法はMさんには基本的に小さく、
丈も裄も十分に出せません。
この黒羽織、背には金糸で流した霞に
意匠化された梅の花が織り出され、
五枚の花弁にはそれぞれ鹿の子、笹、菊、紅葉、麻の葉の
異なる文様が入っているという凝ったデザイン。
なんとかこれを生かせはしないかと
帯に作り直すことにしました。
ただ問題点がひとつ。
お太鼓にメインの柄をもってくるのはいいとして、
前巾の部分にくる柄がないのです・・・。
でもあきらめません。
この生地を刺繍作家の小沢ユミさんにお送りし、
なんと前巾用に同じスタイルの梅を新たに
刺繍していただいたのです!
ほつれた刺繍を修理するだけでなく、
最初からある柄をもとに、それと同様の雰囲気で
デザインした新しい柄を加える、
刺繍にもそうしたリメイクの仕方があるのです。
仕立て上がりをみると、
見事に帯として生まれ変わっていました。
こうしてお母さまの黒羽織は
Mさんの名古屋帯になりました。
費用・・・帯の解洗い、刺繍、お仕立て代
※生地の状態によってお値段の変動あり。