あるタカムラーの墓碑銘

高村薫さんの作品とキャラクターたちをとことん愛し、こよなく愛してくっちゃべります
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港町リバープレイス

2013-12-18 23:19:21 | 写真で見る高村薫登場アイテム小事典
共同溝見学ツアー終了後、一番手近な 港町リバープレイス へ向かいました。
ここは映画「黄金を抱いて翔べ」で、モモさんが幸田さんを電話で呼び出した場所です。



映画のカメラはもっと高い位置から撮影してましたが、人間は身長の伸び縮みは出来ませんので(当たり前だ)これが限度。
映画ではエキストラさんがたくさんいたので、もっと賑やかな場所かと思ったんですが、イベントがなければ、こんなふうに閑散としているらしいです。実際、犬を散歩させている人と、カップル1組か2組くらいしか見ませんでした。



なんばHatchを背に、幸田さんとモモさんが危険なやり取りをした場所。
犬のフンの看板は、さすがに映ってませんでしたね。それとも引っこ抜いたの? まさかね。
この場所での画面は、妻夫木聡氏とチャンミン氏のアップも多かったものね。

「あんたとは、似た者同士だと思う」 と、モモさんが幸田さんに告げますが、そのときモモさんはどこに腰掛けてたんだろう? ベンチらしきものがないのよね。
というわけで、



ひょっとしてモモさんチャンミンが座ったのはこれではないか? と結論出しましたが、如何? それとも特別に備えつけたのかしらん?
エキストラに参加した人たちから正解を教えていただかないと保留のままですが・・・さて、正解は?

***

この後は某カラオケ店で、映画「黄金を抱いて翔べ」鑑賞会。
大変詳しい方がいらして、「ここのロケは東京の上野で」 「モモさんのアパートの場所だけが分からない」 「ここはもう取り壊されてる」・・・などなど、目から鱗が落ちるほどの情報を教えていただきました。

もちろん皆さん、あれこれとツッコミを入れ、歓声(嬌声?)あげながら観てましたけどね!
「このチャンミン色っぽい」 「春樹に犬の尻尾が見える」 「春樹カワイイ」 「ここのブッキー、色気ダダ漏れ」 などなど、キリがない(苦笑)

19時から、お食事会。さいかわさんと合流。あもいさんは風邪を召されて不参加というのが残念でした。お会いしたかったです~。

改めて自己紹介してから、怒濤の煩悩語りへ。
不慣れな私のために「2次元、2.5次元、3次元」の説明までしていただき、ありがとうございます(笑)
加えてタカラヅカの話が出来る方もいらしたので嬉しかったです♪ とうこ(安蘭けい)さんほど惚れこんだジェンヌさんはおりません!
(帰りの電車でも、某ジェンヌ担が耳にしたら卒倒するような話もしたりして・苦笑)

お酒飲めないけれど、皆さんのパワーとお話にすっかり酔い、のぼせました。
皆さんのおかげで、楽しい時間を過ごせました。ありがとうございます♪

そして何よりも企画者の多摩湖さん。いろいろ気遣っていただきましてありがとうございます。感謝の言葉が見つからないくらいです。
(多摩湖さんの共同溝ツアーのレポートが読めないのが唯一の心残り)

さあ、これで頂戴した同人誌を読めます。しばらくは就寝前のお供になりそうです。


共同溝見学ツアー

2013-12-18 00:28:04 | 写真で見る高村薫登場アイテム小事典
写真が無駄に多いので閲覧にご注意ください。 写真もヘタクソですので見逃してください。 メモも取ってないので記憶だけです。
ついでにジャンル、カテゴリ共に合ってない気もしますが、気にしないように。



これは家で撮影。頂戴したパンフレットの表紙。(ひこにゃんは彩りということで)

昨日12月16日、お誘いを受けて行ってまいりました。
「国道25号御堂筋共同溝立杭工事」というのが、共同溝見学ツアーの正式名称。
最初に申しておきますと、映画「黄金を抱いて翔べ」の撮影で使用された共同溝ではありませんが、雰囲気だけでも楽しんでいただければ、と思います。

今回の見学は私含めて7人(五十音順で、あいりさん・多摩湖さん・たろさん・まみさん・モナンヌさん・わだちんさん)と、年配のご夫婦2組の計11人。

最初に映像を見て、説明を受け、ヘルメットと軍手を着用し、地下鉄御堂筋線より約30メートル深い地下へ、専用エレベーターで降りていきます。



到着。 距離感が分かりにくいでしょうが、地下約30メートルから地上へ向けて撮影するとこんな感じ。
冬ということも含めて、地下ですから、結構ひんやりとしています。



こちらは難波まで完成している共同溝。



私たちが向かうのはこちら、難波から約500メートルの地点まで、往復約1キロのツアーです。(当初は淀屋橋くらいまで歩くかと思ってた・・・)





目印を兼ねた標識がいくつか。



この「難波」は、「月刊島民」の記事にも写真掲載されてましたね。



約200メートル地点から進んできたところを振り返って撮影。内径φ4770(4メートル77センチ)ありますが、作業員さんの姿でおおよその見当がつくのでは?



ほぼ同地点の天上部分。



更に進んで、約500メートル地点(振り向いて撮影)



ここから先は行けません。

そして見学の目玉、上向きシールド工法を利用した立杭。



フラッシュなしでこんな感じ。



フラッシュありでこんな感じ。 時々、地下鉄が通る音が聞こえてきました。
詳しい説明の後、質問タイム。 ここで皆さんの煩悩爆発、本領発揮。

「マンホールから侵入できるんですか?」 (回答・鍵がついてるので無理です)
「セキュリティはどうなっているんですか?」 (回答・私たちが気づかないところに監視カメラがあります)

「なんなんだ、こいつらは?」と思われただろうなあ(苦笑)

これを訊かなきゃ後悔する! と意を決して「ここで映画の撮影をしてませんか?」と訊ねた私。
「昨年の「黄金を抱いて翔べ」という映画で、共同溝が出てくるんですけど」 (回答・してないですね。 別の現場では小泉孝太郎のドラマで撮影がありました)

へ~・・・(コータローはどうでもいい)
幸田さんの妻夫木聡氏と、モモさんのチャンミン氏が偵察に潜った共同溝は、チャンミンの身長から推測すると、φ2000(2メートル)あるかないかの大きさだもんね。

そこで同行のご婦人が「高村薫さんの? 「黄金を抱いて翔べ」の映画ね?」と反応してくださったのが、個人的には嬉しかったわ♪

そして元の場所へと戻ります。



フラッシュあり。



フラッシュなし。神秘的な雰囲気?

以下の写真は戻る道すがら適当に撮影したもの。ボケた写真もありますが、雰囲気だけでも味わってください。



















この自転車は当初3台ありました。作業員さんが乗って奥へと進んだため、2台です。真ん中にあった自転車に乗ったのですね。

専用エレベーターに乗って再び地上へ。



空のエレベーターが降りてきました。一度に乗れる人数が6~7人なのです。



降りてきて・・・。



まもなく到着。右下の白いものはヘルメットの一部。さて、誰でしょう?



この写真のみ、わだちんさん撮影(感謝♪) 私の立ち位置からでは近すぎて難しかったのです。

この後、補足の説明を受けてアンケート記入。
建築や土木専門用語は多少知っていても、実物を見るのと見ないのとでは理解が違いますから、個人的にはなかなか有意義なものでした。

おまけ。 パンフレット、アンケートと共に置いてあったお茶とおしぼり。(家で撮影)



大阪人なら歌える ♪いちにいサンガリア、にいにいサンガリア♪


次は映画の地どり。

ザ・シンフォニーホール その2

2009-06-14 22:19:19 | 写真で見る高村薫登場アイテム小事典
昨日(6/13)、前橋汀子さんのヴァイオリンを聴きに行って来ました、ザ・シンフォニーホール!

『神の火』(新版) と 『レディ・ジョーカー』の合田さんとのコラボレーションだな! と思ったのは、多分この世で私だけだろう・・・。
座席は残念ながら、島田先生と江口さんが座ったところではなかったです、はい。

ヴァイオリンの音色を生で聴くのは本当に久しぶりなので、嬉しかった~♪
聴くとヴァイオリンを習いたくなるんですが、あの魔物のように動く弓と指を見ると、その気持ちが失せました(苦笑) 何か、半田さんの気持ちがちょっぴり分かったかなあ・・・と凡人の私は思いました。

演奏された曲は以下の通り。

エルガー  愛のあいさつ
モーツァルト  ヴァイオリン・ソナタ 第24番 K.296
ベートーヴェン  ヴァイオリン・ソナタ 第9番「クロイツェル」

-休憩-

ドヴォルザーク  わが母の教え給いし歌
         スラヴ舞曲 op.72-2(クライスラー編)
シューベルト  アヴェ・マリア
クライスラー  愛の喜び
サン=サーンス  序奏とロンド・カプリチオーソ
ドビュッシー  亜麻色の髪の乙女
ファリャ  スペイン舞曲 第1番
ブラームス  ハンガリー舞曲 第1番(ヨアヒム編)
       ハンガリー舞曲 第5番(ヨアヒム編)

-アンコール-

シャミナード  スペインのセレナード
マスネ  タイスの瞑想曲
サラサーテ  ツィゴイネルワイゼン

ブラームスは「ヨアヒム編」と添えられてましたので、「えへへ、合田さん♪」とにやにやしていた私。
「誰、それ?」と思ったあなたは『レディ・ジョーカー』(下巻)を引っ張り出しましょう。加納さんを待っている間に楽譜を眺めている合田さん。そこに出ています。ヨアヒムはブラームスの時代の超一流ヴァイオリニストです。

余談はここまで。
頭ぶん殴られるほど感動したのは「クロイツェル」、特に第一楽章! あの迫力! 素晴らしいのひと言しかありません。もちろんヴァイオリニストの力量だけではなくて、ピアニストにも相当なレヴェルを求められる曲ですから、相互に高め合わないとだめなんですよね。
(ベートーヴェンは元々ピアニストでならした人ですから、ピアノのパートにも力を注いでいる)

そしてアンコールの「ツィゴイネルワイゼン」、もう音色がね、風のすすり泣きという感じで、本当に泣いてるの。泣いているように聴こえるの。あの高音の甘さと悲哀を秘めた響きは、前橋さんの本領発揮と言っていいでしょう。

ヴァイオリンの音色は、本当にいいですよ。素晴らしい時間を堪能することが出来ました。

ただね・・・モーツァルトとベートーヴェンのソナタで、第一楽章で拍手しないでくれよ、と思いました。気がそがれる。未だにマナーを知らない人がいるんだなあ。

曲が終わったと同時に拍手する人、「今か今か」とタイミングはかっているかのようで、ちゃんと曲を聴いてるのか? と思いますね。せめて一拍か二拍、余韻を楽しみましょうよ~。お願いします。

番外編で、「<亜麻色の髪の乙女>って、ナントカいうグループが歌ってた曲?」と聴いてきた私の母。そんなわけないやろ! 「トイレに並んでたら、後ろのおばちゃんたちが話してた」そうで・・・。カバーした島●ひ●みの名が出ないところが、年齢層の高さを物語ってますね・・・。





巨大な建物で、また都会の狭いところに建っているので、ホールの全体像をつかめません。写真に収めるのは到底無理。しかも母と一緒だったので、撮影もあわただしくなって・・・(上記の写真の中で母が睨んでる・苦笑)

ホール内で頼めばひざかけを貸してくれます。これから冷房が効きすぎる季節になりますから、重宝しますよ。
実は、係員の方がひざかけを持ってうろうろしているところを、母と私が頼んでぶんどりました(爆) 二人で一枚を分け合って、脚の上にかぶせて使いました。


ちなみに、はじめて挙げたザ・シンフォニーホールの記事は、こちらです。

えっ、2004年・・・? 実際の撮影は2003年・・・。しーん・・・。


ところで・・・。
『太陽を曳く馬』の単行本が、7月に発売されるようですね。
皆さん、覚悟と準備はよろしいですか? よろしいですね?

私は準備は出来てるけど、覚悟が出来てません。『晴子情歌』 『新リア王』を、もう一度読むべきか否か・・・。
読むにしても、今から読まないと発売に間に合わない。大まかに立てている読書予定が狂うのは、どうもね・・・と、悶々、鬱々と思案中。

連載時に追加修正されているのかどうか、それも楽しみであり、不安なようであり・・・の気持ちです。


大阪高等裁判所・大阪地方裁判所・大阪簡易裁判所 その2

2008-06-22 22:19:22 | 写真で見る高村薫登場アイテム小事典



前回撮影したのは、2007年10月、初秋。
今回は約半年後の2008年3月、初春のものです。
季節が違うと、雰囲気もガラリと変わってしまいますね~。





やがて公報の地裁判事任官の欄に元義兄の名前を見つけて仰天することになる、ほんの半年前の話だ。  (『太陽を曳く馬』連載第二回 「新潮」2006年11月号)






『太陽を曳く馬』に、そろそろ加納さん本人が登場することを願いつつ。


八幡屋

2008-06-17 23:22:52 | 写真で見る高村薫登場アイテム小事典



「水門は福崎の方か、八幡屋の方か」 (『わが手に拳銃を』p157)


福崎から三十間堀川を越えて、ちょっと行くと八幡屋の地名のあるところに出ます。
予定の地どりを何とか終えて、あとはタカサカさんの飛行機に間に合うように、梅田へ急ぎます。その最中に、信号待ちをしていたところで撮影したもの。

不思議なもので、地名を見た瞬間、「この地名、出てた~!」と思い出すものなんですよね。





ほぼ同じ位置から、国道172号線とみなと通り。
これが今回の地どりの最後の写真になります。

***

とはいえ、これでも大分すっ飛ばしたので(苦笑)、すっ飛ばした分の地どり場所と写真は、気が向いたらやります。

2日間お付き合いいただきましたタカサカさん、ありがとうございました! そしてお疲れ様でした♪


福崎とその周辺・3

2008-06-10 22:55:29 | 写真で見る高村薫登場アイテム小事典
名残惜しい気持ちを抑え、『李歐』のp261~264の名場面を飛ばしつつも朗読しながら、来た道を戻ります。

最初のドン突き(関西の方言で「突き当たり」のことと思って下さい。「ドーンと行った突き当り」の略・・・らしい)まで来ると、またもや合田刑事のように目敏いタカサカさん、

「この梯子で護岸壁に上がりましょう!」

平林の護岸壁と同様に、梯子があるではありませんか! (ああ、これも写真撮れば良かった・・・)
しかし平林の梯子よりも、更にボロッチイ・・・。私の体重で大丈夫か?

『マークスの山』とは逆に、先に身軽な合田さん(=タカサカさん)がすいすいと梯子を上り、その後をへっぴり腰のお蘭(=私)が上ります。

おお! この三十間堀川は、今にも李歐や一彰が出てきそうな昭和40年代の香り(?)が漂っています。
「昭和」にしては、マンションや高速道路や観覧車などがありますが、一切無視して下さいね(笑) 皆さんの心のフィルターで取り除いて下さい(←無茶なお願い)

これだけ船があったなら、李歐の 「夢かと思った……!」 (『李歐』p259) と手放しで喜ぶのも分かりますね。




雨の下にビニールシートのかかった艀が四艘。木造のろかい船が二艘。艀ほどの動力船が二艘。「あれだ」 (『李歐』p260)





「とにかく降りて来いよ、どうして降りて来ないんだ!」 (『李歐』p262~263)

「惚れた?」 (『李歐』p263)




上記の3枚は護岸壁から撮影しましたが、一彰が見送ったのは、この周辺の方がふさわしい気がします。

3枚目写真の真ん中を横切る歩道橋から撮影したのが、次の2枚。
三十間堀川の上流方向。




そして三十間堀川の下流方向。良い雰囲気で、暮れなずんできました。
ど真ん中の水門の向こうが、天保山運河。そして大阪湾へ。きっと李歐は、その先にあるものを見据えていたに違いない。




海も陸も李歐が進んだところが道になり、李歐の体内時計が時を刻み、世界の時間の進み具合も関係ない。さあ行くぞと言ったら、李歐はほんとうに行くのだ。 (『李歐』p261)


福崎とその周辺・2

2008-06-08 23:55:46 | 写真で見る高村薫登場アイテム小事典
三十間堀川沿いをひたすら歩く。どーんと突き当たったところからは、平林の貯木池と同じように、護岸壁が邪魔で三十間堀川が見えない、天保山運河が見えない・・・。
気を取り直し、地図に従って天保山運河が見えるよう、新福崎橋を目指します。




雨の下でざわめく水面には艀や材木運搬船が数艘横たわり、その先には水門があり、その向こうは貯木池で、廃油の匂いにまじって原木の樹皮が香ってきた。 (『李歐』p237)

新福崎橋の上から撮影した天保山運河。左側の高速道路は湾岸線、そして三角形のアーチは天保山大橋です。
福崎とその周辺・その1では、三十間堀川の上流の水門を撮影しましたが、この水門は下流のもの。
この水門から、李歐の乗った船が旅立ったのですよ。

・・・と何度か位置を変えて撮影していたら、本当に水門から船が出てきた!! 何というタイミングの良さ! おお、リ・オウ。このやろう。(作品ごちゃ混ぜ)




ところが船は残念なことに、李歐の採ったコースを走らず、そのまま写真の左側へ真っ直ぐ進んで行ったのでした。
しかしまともに撮れたのがこれ一枚のいうのが情けない。

李歐が採ったコースは、以下の通り。

船は人が歩くほどの早さで天保山運河へ出ていき、ゆっくり旋回して尻無川の方向へ船首を向けた。 (『李歐』p264)




三十間堀川の水門から天保山運河を出て・・・





撮影している新福崎橋の下を通って・・・





尻無川の方向から大阪湾へ。これも天保山運河ですよ。左側が尻無川河口、右側が大阪湾へと続きます。
この橋は前々回紹介した、千歳橋です。

・・・ところで一彰は、どこから船を見送ったんだ? 


福崎とその周辺・1

2008-06-03 23:39:45 | 写真で見る高村薫登場アイテム小事典



再び灯火を消した軽四輪は、運河を渡って福崎の埋立地へ真っ直ぐに突入して入った。 (『李歐』p260)

福崎への入口の一つ、鈴橋。渡船した尻無川沿いにあります。
尻無川から分流した(・・・これは「分流」と言っていいのか?)のが、三十間堀川。




鈴橋の上から撮影。ですからここが三十間堀川の上流(・・・と言っていいのかどうか)になるわけです。尻無川の防潮水門よりは、かなり小さいですね。
下流の景色は、後ほど。

ここからはひたすら歩くのみ。そろそろ疲れもピークに達する頃。

前方の橋と並んで左隣に貨物線の鉄橋があり、鉄路が延びていく先の右側が福崎二丁目、左側が三丁目だった。 (『李歐』p236)

という描写があるので、「貨物駅を見たい!」と、福崎のど真ん中を歩いたのですが・・・歩いたんですが・・・

さっぱりわかりませんでした。

倉庫や大型トラックの並んだ駐車場がたくさんあったため、全然見えなかったんです。
手持ちの地図でも、道を歩いている時に見つけた地図でも、確かに「臨港貨物線」や「浪速貨物駅」の表示があるのに~。
再び福崎に行く時は、反対側の道を見つけて進んでみる! と決めたのでした。もしかしたら、反対側からなら見えるかもしれませんしね。

でも、ど真ん中の道を歩いて助かったこともありました。それはコンビニがあったこと。ここでトイレ休憩が出来たので、ラッキー♪ でした。
綱渡りのようなバスや渡船の乗り降りを繰り返したので、まさに砂漠の中のオアシスを見つけたような気分。

この福崎はあまり緑の自然がなく、大型トラックも頻繁に行き来しているため、埃っぽいので気をつけて下さいね。

コンビニのトイレでうがいを充分にやって、再び出発。この頃、私の足の指に出来た水脹れが潰れたのでした。

しかしここまで来て引き返すことも出来ません!
福崎二丁目の3と4の間を通って曲がり、三十間堀川に沿って歩いていきます。







あ、福崎三丁目の標識がない・・・。


尻無川

2008-05-26 23:58:42 | 写真で見る高村薫登場アイテム小事典
数分遅れで千本松橋西詰のバス停に市バスが到着。福崎を目指します。
大正通りを走り、甚兵衛渡船場 に最も近いバス停で降り(バス停の名前、忘れた・・・。多分、大正区役所前の次のバス停)、西の方向へ徒歩で急ぎ足。

この歩いてる間に、いろんな妄想話に花を咲かせていたのですよ(笑)

「あ、渡船場が見えてきた・・・」と気付くか気付かないか、係員さんが何やら桟橋の錠や鎖を外している・・・? 船を出すの?
これを逃すと15分は動けない~! と猛ダッシュ! 30秒前に乗り込むことが出来ました。

乗り込んでからデジカメを取り出し、揺られながら撮影。




コンクリートの護岸壁のある運河のような川だった。多分、これが尻無川なのだろう。 (『わが手に拳銃を』p158)









橋の上から見えた防潮水門を通り過ぎると、材木市場らしい大きな敷地があり、渡船場があり、 (『わが手に拳銃を』p158)

約1分で、尻無川を渡りました。





左側の尻無川はほぼ河口に近く、広がった河岸から艀桟橋が延びていた。 (『わが手に拳銃を』p158)

アーチ型の橋は、千歳橋ですね。

さあ、福崎は目と鼻の先。


木津川

2008-05-21 23:14:43 | 写真で見る高村薫登場アイテム小事典
千本松大橋 と分割したのは無意味だったか? まあ、ええやん。




北端の木津川の両岸は、製鉄所の溶鉱炉や発電所。 (『わが手に拳銃を』p149)

千本松渡船場へ向かう桟橋で撮影した、木津川上流方向。対岸の左側が、南恩加島(みなみおかじま)になります。この地名も出てきますね。
私はずーっと「恩加島」を「おんかじま」と読んでいた・・・(はい、そう読んでいた方、潔く名乗り出ましょう!) 小説にルビがなかったもん(言い訳) 地図を見て、初めて気付いた次第です、はっはっは。





同じ場所から撮影した、木津川下流方向。アーチ型の橋は、新木津大橋。





これは船に乗っている時に撮影。2枚目と大して変わらないって? まあ、いいではありませんか。
ほぼ川面すれすれに立って撮影しているので、本当に大きな川のように錯覚してしまいます。

木津川を渡り、数分歩いたところに、千本松橋西詰のバス停があります。次はここからバスに乗り、福崎へ向かうために甚兵衛渡船場へ向かいます。


千本松大橋

2008-05-20 23:43:53 | 写真で見る高村薫登場アイテム小事典



行く手には千本松大橋のループがあった。そのループを猛スピードで回って上り切った橋は、木津川の上空を渡って伸びており、車窓の後方はさっきまで見えていた海辺の製鉄所の広大な夜警と漆黒の大阪湾だった。 (『李歐』p238~p239)

私たちは上記の描写の逆ルートを辿りました。ですからこの写真のループは、李歐とカズぼんの車が千本松大橋を降りたところになります。

南津守2丁目でバスを降り、バスはそのまま千本松大橋へ。・・・まさかバスがそのまま橋を渡って行くとは・・・!

しかし私たちにはちょっとした目的があったのです。それは木津川を渡船で渡ること!
大阪には、無料で利用できる渡船があるのです。その一つ、千本松渡船場で木津川を渡って、「擬似・李歐体験」(なんやそら)をしようと考えていたのでした。

木津川を運行する渡船が、これ。



渡船場には、船が運行する5分前に到着したので、千本松大橋と木津川を思う存分撮影することが出来ました。
木津川は次に回して、今回は千本松大橋を。




描写通り、上空を伸びている橋。走ったら気持ちいいだろうなあ。




千本松大橋を駆け抜けて木津川を越えていく軽四輪は、しばしの間、男二人の歌声ではちきれそうになった。 (『李歐』p258)

これは拳銃を奪った後の帰りの部分。私たちは「帰り」のコースに沿って、大阪湾付近の地どりを決めました。




これは渡船に乗っている最中に撮影。1枚目の写真と同じループなのですが、角度を変えてみると、また面白いですね。




約2分かかるかかからないかで対岸に到着。
しかしまあ、でっかい橋だった!


新なにわ筋

2008-05-18 23:41:44 | 写真で見る高村薫登場アイテム小事典

市内をほぼ真っ直ぐに南北に貫く新なにわ筋は、大阪港沿いの西成区、住之江区を通って堺市に至る幹線道路だった。
 (『わが手に拳銃を』p148)

住之江公園駅に戻った私たちは、市バス乗り場へ急ぎます。次に目指すは千本松大橋と木津川。
76系統の市バスに乗り込んだのは、発車30秒前! ギリギリセーフ! 何てラッキー♪

上記の写真は、バスの中から撮影しました。
ボーッと風景を見ていたら、「新なにわ筋」の文字が飛び込んできたので、信号で止まっているわずかな時間で、これ一枚だけ撮影。

「西加賀屋4」の標識も見えてますので、西加賀屋4丁目付近ですね。守山さんと一彰を乗せた車も、ここを通過しているはずです。

次は、千本松大橋と木津川。


一号貯木池、二号貯木池、三号貯木池

2008-05-16 23:56:29 | 写真で見る高村薫登場アイテム小事典
 「5月にメールを送ったのに返信がない!」 という方がいらっしゃいましたら、お手数ですがメールを再送していただけますか?

迷惑メールがひどいので、セキュリティ強化したら、定期的に送信される愛読メルマガすら受信されなくなってしまって、やっと不具合に気付いた次第。
以前のセキュリティに戻しました。強すぎるのもアカンのね・・・。
(しかし未だにバ×ア×ラって・・・。こんなもんに引っかかって飛びつく人間がいるとは思えないが)

***

さて、その他の貯木池も心残りがあったため、諦めきれず。
幸い、乗ったニュートラムから一号、二号、三号貯木池を撮影することが出来ました。

これも例によって、走行中のニュートラムから、デジカメを窓ガラスに押し付けて撮影。
今回は枚数が多いので、サイズを縮小してアップ。

シャッターボタンを押すのを迷ったり、構図を選んだりと、考えているヒマはありませんので、ぶっつけ本番。またこれが揺れるんだ、ニュートラム!
何か白っぽいものが写っているかもしれませんが、それは私の着ていたコートかもしれません。ご了承を。


では、一号貯木池、4枚。














続いて、二号貯木池、4枚。














最後に、三号貯木池、4枚。














そして平林駅に到着。
時間があればここで降りて、四号貯木池、五号貯木池にも寄りたかったのですが、断念。またの機会ということで、住之江公園駅に戻ります。


貯木池

2008-05-16 00:38:19 | 写真で見る高村薫登場アイテム小事典
地どり実施前には、もちろん地図と小説の描写を照らし合わせて、「ここやな」と見当をつけます。
しかし! どうしてもはっきりと判明しないものもある!

それがこの李歐の台詞と、貯木池でした。

軽四輪は住吉川の貯木場の端まで来て、止まった。そこは製剤所らしい建屋と野積みの原木の山がある空き地で、手を伸ばせば触れるほど近くに原木のプールがあり、後ろはもう河口の海だった。「ブツがあるのは、あの一番向こうだ」 (『李歐』p239~240)

「どれやねん、李歐ー!!」

・・・と、地図を見た瞬間、叫んだ私でした。
(なぜ李歐を責めるかって? そりゃ語呂がいいからさ)

「住吉川の貯木場の端」とは、どこなのか? 「一番向こう貯木池」とは、どれを差すのか?

地図をご覧いただくとお解かりでしょうが、正確に言うと「どの地点から見て、どれが一番向こうの貯木池なのか」が、はっきりしないのです。
その地点次第で、「一番向こうの貯木池」が、変わってくるからです。
一号貯木池なのか? 五号貯木池なのか? それともただの貯木池なのか?

地下鉄四つ橋線で現地へ向かう間も、タカサカさんと一緒に地図をにらめっこして、「これだ!」と決めたのが、ただの「貯木池」です。

撮影したのは、立体駐車場の2階から(笑)
住吉川を撮影後、とぼとぼと南港口駅へ引き返す際に、これまた目敏いタカサカさん、

「この駐車場の上から見えるかもしれませんよ!」

と、2階へ上ってみたら・・・おお! 丸見えではありませんか!
それにしてもタカサカさん、まるで合田警部補のように優秀ですよね♪

海沿いのため風がきつく、カメラがブレそうになりますが、何とか踏ん張りました。





浮いてますね、原木。浮いてますね、ゴミ(苦笑) ・・・ゴミの方が多い・・・?
それよりも、ここへ飛び込んで拳銃を探したのか、守山さん?(『わが手に拳銃を』) 李歐?(『李歐』)
いやいや、1970年代はもうちょっと綺麗だったかも? あるいはもっと汚かったか? (名にし負う阪神工業地帯の一角、公害が社会問題になった時期ですしね)





海底が見えますね。この辺りは浅瀬のようですが、写真の奥の方へ進めば、だんだんと深くなっているんでしょうね。





住吉川を撮影した時とほぼ同じ方向の景色。
それにしても、思ったよりも原木が少ないような・・・。これは季節によって輸入量が増減するものなんでしょうか?





これは南港口駅から撮影したもの。貯木池のおおよその全景がこれで分かるかと思います。
ガラスにくっつけて撮影したわりには、なかなか綺麗に撮影できているのでは?



住吉川

2008-05-06 23:16:20 | 写真で見る高村薫登場アイテム小事典
そこでは、木津川、住吉川、大和川の三つの河川が並んで大阪湾に注いでいる。 (『わが手に拳銃を』p148)

『わが手に拳銃を』で、拳銃を奪うため、平林に向かった守山耕三さんと吉田一彰。


一彰が右へ左へと目を見張っている間に、軽四輪は住吉川の沿いの貯木場の端まで来て、止まった。 (『李歐』p239)

『李歐』で、拳銃を奪うため、平林に向かった李歐と吉田一彰。

そう! この場面、『わが手に拳銃を』 と 『李歐』で、キャラクターが入れ替わってるんです。
(地どりの前調べをした時に気付いた・・・。遅すぎるわ!)

・・・夏とはいえ、60歳前後の守山さんが池に飛び込んで、拳銃の束を引き上げられたもんだ・・・。
『李歐』で拳銃を引き上げるのが李歐に設定変更したのも、むべなるかな。


さて、電車を利用した私たちが下車したのは、ニュートラム線の平林駅ではなく、南港口駅。地図をよく見たら、平林駅で下車するよりも南港口駅の方が便利なんです。

一号貯木池の西側を約5分歩き、住吉川の護岸壁へ。日曜日のせいか仕事がお休みのようで、閑散としています。(咎められたら引き返そうと思ってた)

・・・ガーン! 川が見えない! 貯木池も見えない!
迂闊だった・・・! でもここで引き返すのも・・・と逡巡していたら、そこで目敏いタカサカさん、

「あそこに木の梯子がありますよ。あれに上りましょう」

と、大型トラックと大型トラックの間にあったボロッチイ木の梯子をひょいひょいと。私は梯子が壊れたら大変・・・と思いつつ、ビクビクとよじ登りました。(どんだけ重いんだ・苦笑)
まあ、普段から大人の男性が上り下りするんだから大丈夫なんでしょうが、それにしてはボキッと折れそうで折れそうで・・・(ああ、梯子の写真、撮れば良かったよ~!)

おお、川が見える~! これが住吉川か!




護岸壁に座り込み、撮影した住吉川の下流から上流方向。
かなり風がきつく吹いていたため、安定の悪い場所でカメラを固定して撮影するのが、とても大変でした。

川の向こうに建物が並んでいるのは、運輸会社や木材会社や倉庫などなど。まったく見えませんから解らないでしょうが、建物の向こうに、左から五号貯木池、右へ四号貯木池があるのです。

同じく、住吉川の下流。というより、川と海の境目。
上記に取り上げたように、「大阪湾に注いでい」ますね。おや、原木も浮いてます。




中央を横切っているのが、平林大橋。更に鉄塔や煙突があるのが、住之江区の南港になります。

さて、次は貯木池なんですが・・・これが意外と問題でしてね・・・。
・・・李歐め・・・あの台詞だけで解るかいな・・・!(恨み節)