最終話です。 かなりの分量があります。 間違っていてもそこは多めにみてね。
(ベンチに座っている城山。 そこに近づいた加納、隣に座る)
加納祐介 「地検の加納と申します」
城山恭介 「城山です。 岡田経友会への利益供用では、その告発者が供述しているとおり、会社ぐるみで行われたものではありません。 しかし、決裁をしたのは、社長である私です。 私も供述するつもりです」
加納祐介 「このことは、どなたかと話し合われましたか」
城山恭介 「次期社長には話しました。 当然、了解はしていただけなかったが、要は、私の人生の決算をするのですから、最終的には私の責任において、行動したいと思っております」 (加納、沈黙) 「近く、我が社は私と倉田副社長を告訴することになると思います」
加納祐介 「分かりました」 (お互い軽く頭を下げ、加納立ち上がり、数歩進んで立ち止まって) 「ところで」 (加納、振り返る) 「実は、御社でお世話になっていた刑事は、以前に私の妹の亭主だった男です」
(城山、立ち上がる)
城山恭介 「合田さん、ですか」
加納祐介 「はい。 そのせつは、彼が大変お世話になりました」 (お互い軽く頭を下げる) 「民間の企業がどんなものか、貴重な勉強をさせていただいたと、本人も申しておりました」
城山恭介 「そうですか。 彼は、とてもいい警察官ですね。 人間としても、魅力的な方だ。 出来れば、違う形でお会いしてみたかった」
加納祐介 「では、近々、また」 (一礼して去る)
柴田恭兵さんの独特の節回しが文字で表現できないのが残念です。
(第二話に出てきたブックカフェ)
加納祐介 「日之出からの内部告発は、いいタイミングでした」
八代芳伸 「ありがとう」
加納祐介 「佐野さんが調べた投資グループの件だけど、上が動きそうにありませんでした」
八代芳伸 「酒田泰一絡みで?」
加納祐介 「そうです。 しかし内部告発があった以上、地検も動かざるを得ない。 まず特別背任容疑で逮捕します、その上で、投資グループの実態を明らかにします」
八代芳伸 「期待してますよ。佐野くんが命がけで集めたネタだ」
加納祐介 「佐野さんのほうの手がかりは」
八代芳伸 「何もありません」
加納祐介 「警察も動けないんでしょう。 物証がない」
(加納を睨んで)
八代芳伸 「もう警察はアテにしてません」
加納祐介 「とにかく八代さん、大事なのは双方のタイミングです。 そちらがいつ書くか、どの程度まで書くか。 もしこちらの希望を汲んでいただけるようなら、最終的にいつ頃が双方にとってベストか、またご相談させてください」
八代芳伸 「わかりました」
全話通して感じたのだが、オリジナルキャラ・八代芳伸の高慢な雰囲気に違和感があってねえ・・・。 「そういうもんだ」と割り切れるほど私も人間できてないのでしょうがないのですが、違和感の正体は、根来さんや久保っちが持っていた「懐疑」というものを、この人はまったく持ち合わせていないんだよね。 加納さんにも上から目線というのも気に障る。 見た目は加納さんの方がどう見たって年上なのにさ(苦笑)
(白井副社長が社長になった新聞記事を踏まえて、電話での会話)
八代芳伸 「どうですか、そちらの進展具合は」
加納祐介 「ええ、何とか。 それで麗のネタの件、2月8日はいかがですか」
八代芳伸 「なぜ8日なんですか」
加納祐介 「明日(みょうにち)6日、日之出側が旧経営陣を告訴。 二日後の8日に、捜査に着手します。 容疑記述は、岡田経友会に対する利益供用。特別背任罪を視野に入れて、内偵を進めています」
八代芳伸 「分かりました」
加納祐介 「では」
八代芳伸 「どうも」
(加納の車の中。 運転席の加納、煙草をくゆらせている助手席の合田)
合田雄一郎 「レディ・ジョーカーが、消えてゆくな」 (しばしの間) 「誘拐、商品の異物混入で世間をパニックに陥れた凶悪犯・レディ・ジョーカーが、もっと大きな不正にのみこまれて、消えていこうとしてる」
(沈黙していた加納、おもむろに)
加納祐介 「お互い、やるべきことをやるしかない」
(合田、しばし煙草を味わってから、助手席のドアを開ける)
合田雄一郎 「また連絡する」 (合田、車から降り、ドアを閉める)
加納さんの車に乗ってる合田さんが後部座席のとき、助手席のときと分かれてるのは、単に演出の都合だよね?(←夢ぶち壊し)
(加納を先頭に、地検が日之出本社へ。 マスコミが騒ぐ中、城山に車に乗るよう促す加納)
加納祐介 「では」
(城山、一礼して車に乗る)
簡潔に文字にすると、こんなもんです。
そして、半田と対峙後・・・。
(病室のベッドで目覚める合田。 傍らに新聞を手にして座っている加納、気づく)
加納祐介 「雄一郎。 痛むか。 無理もない。 十時間の大手術だ」 (しばしの間) 「俺を何だと思ってるんだ。 なぜこうなる前に、俺に相談しなかった」
(刑事が刑事を刺す、の見出しの新聞記事を見せる加納)
合田雄一郎 「すまん」
こんな形で義兄の台詞を使ってほしくなかった!!
これだと言外に秘められた想いがまったく伝わらない~。
(ホテルかビルか、逃げ出そうとする菊地武史と西村真一)
加納祐介 「菊地さん、西村さん」 (ロビーのソファで待っていた加納、立ち上がる) 「少しお話しを聞かせていただけますか」
(逃げ出そうとする二人の進路を塞ぐ地検)
(殺害された城山の一報を知った加納、電話で)
加納祐介 「ですから、なぜもっと早く手を打たなかったんですか!」
不明・男性 「悪いが、時間がない」
(電話を切り、机を叩き、窓際でうなだれる加納)
(青森に来た合田、道を歩いている)
加納祐介 「もしもし」
合田雄一郎 「今、青森に来た」
加納祐介 「青森? そんなところで何してるんだ」
合田雄一郎 「城山さんが生前、岡村清二の墓参りをしたいと言ってたんだ。 その、名代だ」
加納祐介 「そうか」
合田雄一郎 「祐介」
加納祐介 「何だ」
合田雄一郎 「もう少し、警察で頑張ろうと思う」
加納祐介 「そうか。 亡くなった城山さんが言ってたぞ。 お前はいい警察官だってな。 出来れば違う形であってみたかったと」
(合田、しばし沈黙)
合田雄一郎 「東京に戻ったら、また連絡する。 じゃあ」 (携帯電話を切る)
これで終わりです。 お付き合いいただき、ありがとうございます。
そして私もこれで夏休みが終わりました・・・(バタンキュー)
(ベンチに座っている城山。 そこに近づいた加納、隣に座る)
加納祐介 「地検の加納と申します」
城山恭介 「城山です。 岡田経友会への利益供用では、その告発者が供述しているとおり、会社ぐるみで行われたものではありません。 しかし、決裁をしたのは、社長である私です。 私も供述するつもりです」
加納祐介 「このことは、どなたかと話し合われましたか」
城山恭介 「次期社長には話しました。 当然、了解はしていただけなかったが、要は、私の人生の決算をするのですから、最終的には私の責任において、行動したいと思っております」 (加納、沈黙) 「近く、我が社は私と倉田副社長を告訴することになると思います」
加納祐介 「分かりました」 (お互い軽く頭を下げ、加納立ち上がり、数歩進んで立ち止まって) 「ところで」 (加納、振り返る) 「実は、御社でお世話になっていた刑事は、以前に私の妹の亭主だった男です」
(城山、立ち上がる)
城山恭介 「合田さん、ですか」
加納祐介 「はい。 そのせつは、彼が大変お世話になりました」 (お互い軽く頭を下げる) 「民間の企業がどんなものか、貴重な勉強をさせていただいたと、本人も申しておりました」
城山恭介 「そうですか。 彼は、とてもいい警察官ですね。 人間としても、魅力的な方だ。 出来れば、違う形でお会いしてみたかった」
加納祐介 「では、近々、また」 (一礼して去る)
柴田恭兵さんの独特の節回しが文字で表現できないのが残念です。
(第二話に出てきたブックカフェ)
加納祐介 「日之出からの内部告発は、いいタイミングでした」
八代芳伸 「ありがとう」
加納祐介 「佐野さんが調べた投資グループの件だけど、上が動きそうにありませんでした」
八代芳伸 「酒田泰一絡みで?」
加納祐介 「そうです。 しかし内部告発があった以上、地検も動かざるを得ない。 まず特別背任容疑で逮捕します、その上で、投資グループの実態を明らかにします」
八代芳伸 「期待してますよ。佐野くんが命がけで集めたネタだ」
加納祐介 「佐野さんのほうの手がかりは」
八代芳伸 「何もありません」
加納祐介 「警察も動けないんでしょう。 物証がない」
(加納を睨んで)
八代芳伸 「もう警察はアテにしてません」
加納祐介 「とにかく八代さん、大事なのは双方のタイミングです。 そちらがいつ書くか、どの程度まで書くか。 もしこちらの希望を汲んでいただけるようなら、最終的にいつ頃が双方にとってベストか、またご相談させてください」
八代芳伸 「わかりました」
全話通して感じたのだが、オリジナルキャラ・八代芳伸の高慢な雰囲気に違和感があってねえ・・・。 「そういうもんだ」と割り切れるほど私も人間できてないのでしょうがないのですが、違和感の正体は、根来さんや久保っちが持っていた「懐疑」というものを、この人はまったく持ち合わせていないんだよね。 加納さんにも上から目線というのも気に障る。 見た目は加納さんの方がどう見たって年上なのにさ(苦笑)
(白井副社長が社長になった新聞記事を踏まえて、電話での会話)
八代芳伸 「どうですか、そちらの進展具合は」
加納祐介 「ええ、何とか。 それで麗のネタの件、2月8日はいかがですか」
八代芳伸 「なぜ8日なんですか」
加納祐介 「明日(みょうにち)6日、日之出側が旧経営陣を告訴。 二日後の8日に、捜査に着手します。 容疑記述は、岡田経友会に対する利益供用。特別背任罪を視野に入れて、内偵を進めています」
八代芳伸 「分かりました」
加納祐介 「では」
八代芳伸 「どうも」
(加納の車の中。 運転席の加納、煙草をくゆらせている助手席の合田)
合田雄一郎 「レディ・ジョーカーが、消えてゆくな」 (しばしの間) 「誘拐、商品の異物混入で世間をパニックに陥れた凶悪犯・レディ・ジョーカーが、もっと大きな不正にのみこまれて、消えていこうとしてる」
(沈黙していた加納、おもむろに)
加納祐介 「お互い、やるべきことをやるしかない」
(合田、しばし煙草を味わってから、助手席のドアを開ける)
合田雄一郎 「また連絡する」 (合田、車から降り、ドアを閉める)
加納さんの車に乗ってる合田さんが後部座席のとき、助手席のときと分かれてるのは、単に演出の都合だよね?(←夢ぶち壊し)
(加納を先頭に、地検が日之出本社へ。 マスコミが騒ぐ中、城山に車に乗るよう促す加納)
加納祐介 「では」
(城山、一礼して車に乗る)
簡潔に文字にすると、こんなもんです。
そして、半田と対峙後・・・。
(病室のベッドで目覚める合田。 傍らに新聞を手にして座っている加納、気づく)
加納祐介 「雄一郎。 痛むか。 無理もない。 十時間の大手術だ」 (しばしの間) 「俺を何だと思ってるんだ。 なぜこうなる前に、俺に相談しなかった」
(刑事が刑事を刺す、の見出しの新聞記事を見せる加納)
合田雄一郎 「すまん」
こんな形で義兄の台詞を使ってほしくなかった!!
これだと言外に秘められた想いがまったく伝わらない~。
(ホテルかビルか、逃げ出そうとする菊地武史と西村真一)
加納祐介 「菊地さん、西村さん」 (ロビーのソファで待っていた加納、立ち上がる) 「少しお話しを聞かせていただけますか」
(逃げ出そうとする二人の進路を塞ぐ地検)
(殺害された城山の一報を知った加納、電話で)
加納祐介 「ですから、なぜもっと早く手を打たなかったんですか!」
不明・男性 「悪いが、時間がない」
(電話を切り、机を叩き、窓際でうなだれる加納)
(青森に来た合田、道を歩いている)
加納祐介 「もしもし」
合田雄一郎 「今、青森に来た」
加納祐介 「青森? そんなところで何してるんだ」
合田雄一郎 「城山さんが生前、岡村清二の墓参りをしたいと言ってたんだ。 その、名代だ」
加納祐介 「そうか」
合田雄一郎 「祐介」
加納祐介 「何だ」
合田雄一郎 「もう少し、警察で頑張ろうと思う」
加納祐介 「そうか。 亡くなった城山さんが言ってたぞ。 お前はいい警察官だってな。 出来れば違う形であってみたかったと」
(合田、しばし沈黙)
合田雄一郎 「東京に戻ったら、また連絡する。 じゃあ」 (携帯電話を切る)
これで終わりです。 お付き合いいただき、ありがとうございます。
そして私もこれで夏休みが終わりました・・・(バタンキュー)