千四百年御聖忌記念特別展「聖徳太子 日出づる処の天子」
聖徳太子の没後1400年を記念して、大阪・四天王寺の所蔵品を中心に、太子にかかわる美術の全貌をご紹介します。
千四百年御聖忌記念特別展「聖徳太子 日出づる処の天子」
場所は大阪市立美術館。そう、『照柿』でお馴染みですね。
それにしてもこの建物、建て替えるとか潰すとか、いろいろ話が出て十数年経ってますが、どうなってんの?
久々に美術館内に入って驚いたのは、
相変わらず埃っぽい ということ。空調が上手く稼働してないのかな。マスクしてなかったら、もっと埃っぽさを感じていたと思う。
今年は聖徳太子関連の企画がいろいろあって、今年前半に開催されていた奈良国立博物館の展覧会は行けなかったので、こっちの展覧会は行こうと。
高校・大学で四天王寺さんにはお世話になったし。
まー、こんなに「貴重な遺物」が残っているとは知らなかった。
高校3年間、四天王寺に行っても「勉学」のために通ってるから、知らなくて当然なんだけど。
最も驚いたのが、山岸凉子さんの「日出処の天子」のカラー原画や原稿が展示されていたこと!
隔世の感があるわ。
当時、在学していた人たちはご存知でしょうが、聖徳太子関連の各寺院では、相当な拒絶反応が出てたらしい。
(そのため、池田理代子さんに「聖徳太子」を描くように依頼したとか。読まれた方はご存知でしょうが、ある意味「日出処の天子」のパロディですよね。例えば、厩戸王子は刀自古と相思相愛だし、布都姫は物部氏再興のために泊瀬部大王に近づくし、河上娘と東漢駒はお互い慕っているし)
あくまで噂の範囲ですが、訴えるとか訴えないとか。
マンガとはいえ聖徳太子に関連する作品だけど、内容が内容だから、学校の図書館に置くか置かないかでも揉めたとか。
(平成・令和を経て、どうなったのかは知らない)
隔世の感がある、と私が思うのも無理ないでしょ?
期間中は展示替えがあるので、私が見たカラー原画は、連載第1回の見開きの「聖徳太子」、第2回の月を背景にした、冷たく微笑して剣を抜こうとしている「厩戸王子」(←これが関連グッズに採用されてますね)
原稿は、まずは物部氏との戦いの関連。「止まれ 剣の御法童子よ!!」、「南無四天王到来!!」(見開き)、その次のページ、まぶしくて見えぬとうろたえる守屋と御法童子を背後にした厩戸王子を目にする毛人。戦いの前、王子たちの警護を馬子から頼まれる毛人。
私が大好きな場面、「これより先のわが望み すべてかなうなら この矢よ 当たれ!!」
売り言葉に買い言葉で雨乞いすることになり、日本列島の上空に佇む厩戸王子、その王子を助けに来た毛人、二人で昇りつめて“気”を動かす場面、の10点でしたね。
どうせなら出品したすべての原稿を展示して欲しかったわ。
関連グッズも少ないのも不満。
ポストカード2枚、クリアファイル1枚買ったけど、もう1枚クリアファイルを買えばよかったあああ!
同行した母が「そんなに買ってどうすんの」とうるさくてうるさくて……負けた。悔しい。
ところでグッズの定番「チケットホルダー」は、「マスクケース」に名前変更してるの? サイズが多少、違うくらい?
大阪では10月下旬まで、東京では11月からありますので、予定・機会がございましたら、ぜひ。