あるタカムラーの墓碑銘

高村薫さんの作品とキャラクターたちをとことん愛し、こよなく愛してくっちゃべります
関連アイテムや書籍の読書記録も紹介中

読むのも二度目なら

2006-11-18 00:18:20 | 『新リア王』 あれこれ
少しはすんなりと読めるかな・・・と思っていた 『新リア王』 (新潮社) の再読。

たくさん読もうと思わずに、ゆっくりじっくり読み進めた方が良いということを、再確認。
三歩進んで二歩下がる・・・と、少し戻って読み返してもいいのだ。
私にとっての高村薫作品は、読み進めるのが惜しい小説、読了するのがもったいない作品なんですよね。


11月17日(金)は、p47の竹岡潔の人物像まで読了。
榮パパと彰之の対峙までは、二度目ということもあってか、意外にサラリと読めた気がする。
但し、あちこちに散りばめられた情報やキーワードを見落とすと、これからの読書が辛い。この辺りから、本格的に榮パパの「語り」に入るから。


今回読了分のポイント。

坊さん彰之の禁欲的な色気にそそられる。

またそれを見抜く、政治家福澤榮の洞察力に脱帽。



煩悩丸出しですね~(笑)
『太陽を曳く馬』 (「新潮」連載中)の第一回目で、合田さんが感じた彰之の色気と男ぶりは、伊達ではなかったのだなと再発見。
うん、この頃の彰之が、最もセクシーだったよなあ・・・。『晴子情歌』 (新潮社) の時の彰之は、まだ青臭かった気がする。


『新リア王』 再読します。

2006-11-16 23:06:04 | 『新リア王』 あれこれ
『太陽を曳く馬』 (「新潮」) の連載が始まりましたし。

明後日の18日(土)に、大阪市立中央図書館 で催される 作家・村薫が装幀家、編集者と語る「本がうまれるまで」 村薫、多田和博、佐藤誠一郎 が控えていますし。(私は行く予定です。但し運悪く出勤日なので、先着300名に滑り込めるかどうかが難しいところ。明日はいくらでも残業するから、土曜日は残業なしでお願いします~!)

来月7日(木)には、第四回親鸞賞の授賞式と公開座談会 も催されますし。(一応、行く予定。有休届けは出しましたが、仕事の状況によっては午前中出勤になるかも~? 最悪の場合は、有休取り消しかもなあ)

良い機会ですので、『新リア王』 (新潮社) を再読しようという気が、だんだんと強まりました。

そういえば、一年前の10月末に発売されたのでしたね~。月日の経つのはホンマに早いこと。

但し今回は、「再読日記」の記事の作成はいたしません。たった二回読んだだけでは「理解」が充分ではないでしょうし(三回読んだら、実施予定)、私の無知をさらけ出す結果にしかならないだろうと思うからです。
(『リヴィエラを撃て』と『マークスの山』の再読日記も滞っているからねえ・・・)

また、『太陽を曳く馬』 を読み進めるにあたって、福澤彰之と福澤秋道のキャラクターを今一度把握しなおすのも、無意味なことではなかろうとも思うのです。
多分、これからの展開次第では、この二人の歩んできた生き様を少し詳しく知っておかないと、読解に非常に困ると予想されるので。(あくまで私見ですが)

ただ、軽めの雑感、覚え書き、読書記録程度は記事にするつもり。一年前に作成した、
『新リア王』(上巻)の読書記録  『新リア王』(下巻)の読書記録 を参照あれ。せいぜいこの程度です(笑)

ホントは12月に『神の火』 (新潮社)を読んで、「再読日記」をやろうと思っていたのですが・・・。「読む」だけなら、何も問題はないんですが、「再読日記」が手間かかるんで(←本音・苦笑)


『新リア王』と合田雄一郎

2005-12-04 20:15:53 | 『新リア王』 あれこれ
 『新リア王』 (新潮社) を読了しましたので、読み始める前に宣言していた通り、今回からこのカテゴリは多少はネタバレあり と致します。
ちょこっと個人的な考察などもしていきたいので、未読の方はご注意くださいませ。

***

と、警告を出しても、早速タイトルからネタバレしていますが(笑) しかものっけからミーハーな内容です。

はい、『新リア王』 に登場しましたね、合田雄一郎さん。
新聞連載当時、色めきたった方々は100万人は下らないでしょう(笑)

だけど、私は別の意味でビックリした。
『晴子情歌』 (新潮社) を上梓された後、各誌・各紙のインタビュー記事で、
「このシリーズの第三作目に、合田雄一郎が出る(かもしれない)」 (←要約しています)
と、高村さんは答えてらっしゃいました。

まさか第二作目の 『新リア王』 に、脇役とはいえこんなに早々と出るとは思わなかった。
ひょっとしたら「単行本ではカットされるかもしれない」と危惧していたくらいだ。

だから「歓喜」という感情よりは、「ビックリ仰天」という感情の方が先に沸き起こった私。「喜び」は、後からジワジワゆっくりと・・・。

第三作目への布石の一つとして、第二作目に最大の脇役で登場された合田さん。『新リア王』 登場時は20代半ばから後半で、階級は巡査部長かな。合田巡査部長・・・まるで別人だ。
(まだ警部補に昇進はしてないだろうと思うの。30歳になる前に警部補になったんですよね)

しかし、合田雄一郎 という人物名の持つ魅力というものは、到底計り知れないものだということを、私は更に思い知るわけです。

『新リア王』 は発売されて1か月以上経ちました。その間、各誌・各紙やネットで、インタビュー記事や書評がたくさん公開されました。

私が直接確認できたのは、以下の通り。(書くまでもなく、全て2005年ですよ)

インタビュー記事
「朝日新聞」11月14日
「週刊文春」11月24日号 文春図書館「著者は語る」
「サンデー毎日」11月27日増大号 サンデーらいぶらりぃ「一冊の本」
「週刊ポスト」11月25日号 ポスト・ブック・レビュー「著者に訊け!」
「YAHOO!ブックス」  ネットで読めます。
「楽天ブックス」  ネットで読めます。

書評
「読売新聞」11月4日 評者・竹内洋さん  ネットで読めます。
「日本経済新聞」11月20日 (評者名は載ってないので、恐らく記者の方が書かれたのでしょう)
「週刊現代」12月3日号 評者・池上冬樹さん


以上のほとんどで、最後の締めくくりに、「第三作目に合田が出る」(←要約しています) とあるのです。
よくもまあここまで、揃いも揃ってオチ(?)に合田さんを持ってくるのか。

みんな! そんなに合田雄一郎さんが好きか!?

・・・私? もちろん、好きだとも~
一発ぶん殴りたいくらい、好き (←そういう意味の「好き」なのか)

第三作目は、来年中には連載開始らしいですね。40代の合田さん・・・現時点ではあまりピンときませんが、楽しみです♪
そして・・・個人的な願いが叶うなら、義兄こと加納祐介さんの登場も期待します。
ホントに、ちょっとでいいんです。最低でも、合田さんが義兄のことに言及している場面や、チラッとお姿を見せてくれる場面があれば・・・。もっと欲を言えば、合田さんとのツーショットの場面があればいいなあ・・・。


『新リア王』(下巻)の読書記録

2005-11-21 22:28:00 | 『新リア王』 あれこれ
11月14日(月)より、下巻を読み始めました。

まず最初に思ったこと。
軽いっ!!

上巻と約80ページくらい少ないから当然ですが、片手で持ちながら読んでも「軽いわあ~」と思いました。
もちろん、内容は「軽い」わけはありません。

それでは上巻と同じように、日付・どこまで読んだかのページ数・内容にあまり触れない程度、ネタバレしない程度、読まれた方なら分かる程度の雑感を、ぶっきらぼうにひと言ふた言添えた、「読書記録」をやっていきます。

**『新リア王』 読書記録**

●11月14日(月) 下巻 第三章の初江 読了 第三章の玉座にて 途中まで(p58)
・檀家が減っていくだの、どうのこうのって、何だかキリスト教の布教活動や信者の増減などの死活問題に似ているような・・・。
・杉田初江は、やっぱり好きになれん。惹かれもしない、うっとうしい存在。アッキー(彰之)とは別の意味で、蹴っ飛ばしたい女だ(笑)
・初江の個人的なイメージは、『座敷女』 (講談社) というマンガの事実上の主人公です!(笑) これ、今で言うところのストーカーのはしりのような作品だった。特に一人暮らしの独身男性には、恐怖を感じずにはいられないマンガではなかろうか。
・ヘルダーリンの詩集。これもやっぱり、岩波文庫かな。(ヘルダーリンの詩集は単独で出版されてます。まだ入手可能なはず) ちなみに私は、『ドイツ名詩選』 (岩波文庫) で、初めてヘルダーリンの詩に触れました。  (2005-11-15 00:43:39)

●11月15日(火) 下巻 第三章の玉座にて 読了(p109)
・11/14(月)の朝日新聞夕刊(大阪版)で、高村薫さんによる 『新リア王』 のインタビュー記事が載っていました。昨日も帰宅が遅かったので、知ったのは今日です(苦笑) 読了したら読みます。
・昨夜↑のヘルダーリン詩集は、こちらからどうぞ
・原子力の話が出るたびに、『神の火』 (新潮社 単行本版・文庫版) を思い出すのは私だけではあるまい。
・政治家は、選挙中であろうとなかろうと、有権者たちを「人間」ではなく、「票」としか見ないのですね。
・新聞連載中、「やっぱりシェイクスピアも読んでおかなきゃな~」と、本家本元(?)の 『リア王』 を読んだのですが、今、『新リア王』 を読んでいると、シェイクスピアが薄っぺらく感じられてしまう・・・。いいんだか、悪いんだか。
・ちなみに、『リア王』 の個人的な感想は、別ブログ に載せています。ここ最近、『新リア王』 の相乗効果のせいか、別ブログの中でもダントツのアクセス数なので、ちょっとビックリ。興味ありましたら、どうぞ。  (2005-11-15 22:13:31)

●11月16日(水) 下巻 第三章の息子たち 途中まで(p141)
・途中までしか読んでいませんが、断言しよう。「息子たち」は、『新リア王』 の中でも最重要の部分だと。1ページごとに付箋紙貼りまくり! それくらい見逃せない箇所がいっぱい!
・「父と息子たち(もちろん血縁上の意味だけではない)」、「政治家と官僚」、「師と弟子」、「国と地方・地元」、「第一次産業と第二次産業」、「政治と経済」・・・などなどの図式が、てんこ盛り。ちょっと混乱します(苦笑)
・経済といえば・・・名前や専門用語は知っていても、意味が分からん・・・。困ったもんだ・パート2。
・哲学者の名前も知ってはいても、具体的に何を説いたのかが分からん・・・。困ったもんだ・パート3。  (2005-11-16 23:10:40)

●11月17日(木) 下巻 第三章の息子たち 読了 第三章 声なき声 読了(p215) つまり第三章は全て読了
・しつこいようだが、もう一度。「息子たち」は、『新リア王』 の中でも最重要の部分。出来るなら、ここは一気に読みたい。後日、この部分だけ再読するつもり。
・本日発売の「週刊文春」に、高村さんのインタビュー記事が載っていましたね。
・同じ言葉を、上巻でアッキーに言われ、下巻で優坊ちゃんに言われた榮パパ。
・今日は本屋さんへ行ったのだけど、ミステリの棚に 『新リア王』 を置いてあるのを見て、違和感を拭えないのは私だけ? まあ現時点でも、「あの人がどうして××したのか」が解明されてないし、広義では「ミステリ」のジャンルに含めても、ある意味間違いではないと思うんですけど・・・。高村薫作品は、愚かしいジャンル分けを超えた「小説」「文学」であることに、いい加減気付くべきだと思う。
・プラトン『ポリティア(国家)』も、マルクス・アウレリウス『自省録』も、『1973年のピンボール』も、『コインロッカー・ベイビーズ』も、ついでに蓮實重彦も浅田彰も中沢新一も三島由紀夫も、私は読んでません。いかに私の読書が偏っているかの証明にもなるな・・・。
・スパゲティ。私はナポリタンよりはミートソースの方が好きだな~(笑) ところで地方によって、「ナポリタン」の定義が違うらしいとか聞いたことがあるけど・・・?
・出た。 ・・・何が「出た」のか、判る人には判るはず。
・明日から第四章に入ります。  (2005-11-17 22:13:22)

●11月18日(金) 下巻 第四章の参集 読了 第四章の英世 途中まで(p260)
・いよいよクライマックス第四章。他の高村作品でも言えることですが、しんどい部分を乗り越えれば、ゴールは目の前。「読了」という喜びも大きいものです。
・舞台も整って、BGMはアッキーのお経。母の晴子さんは音痴だったけど、アッキーは大丈夫みたい。榮パパが惚れ惚れするくらいだもん。
・やっぱりお坊さんの「お経」は、音痴では困る。声量もなくては困る。夏に亡くなった私の祖母のお葬式でのお坊さん・・・ヘタクソじゃ~! これでは祖母も浮かばれん・・・。
・閑話休題。榮パパが「タヌキ」なら、アッキーは「キツネ」かもしれん。この役者勝負、どちらもいいところだ。
新潮社 作家の声 で、高村薫さんご自身のお声で、 『新リア王』 の紹介をしているのを聴くことが出来ます。ひょっとしたらテレフォンサービスの内容と一緒かもしれませんが・・・。興味のある方、ぜひどうぞ♪  (2005-11-18 22:07:10)

●11月19日(土) 下巻 第四章の英世 読了 第四章の死の周辺で 途中まで(p334)
・「第三章 息子たち」が最重要だと書いた。もちろん第四章も最重要。
・高村キャラクターの一部の男たちは、宮仕えの引退後は自給自足で悠々自適(かどうかは不明)の生活を送りたいと考えているようだ。
・○経の記者さんのモデルは、あの○経の元記者さん?(←個人的にそう感じたので、もしも違っていたらすみません)
・だって毎○の記者さんは、最後まで残るようだったし~。○経の記者さんが帰ってしまったことを、素直に読めない自分がイヤだなあ。(曲解すれば「江戸の敵を長崎で討つ」って感じ? それとも掲載紙側の要請で?)
・それよりも連載中止した時点で、あと1~2ヶ月前後続けていれば、きれいに完結してたやん! つくづく惜しまれる~。
・「英世」の辺りは、『レディ・ジョーカー』(毎日新聞社) を読んでいた方が、理解がしやすいかもしれません。
・高村作品は、クライマックスに近いところで「爆弾」があるのが特徴。今回もありましたな~。しかし謎はまだ残ってる・・・。

●11月20日(日) 休読日。 「晴子情歌再読日記」をやらないと。

21日(月)で読了します。・・・こんないいところで・・・。
「読み終わりたくない」という気持ちと「読みきりたい」という気持ちが交互にやってくるんですが、自制します。

明日は事実上のブログ開設1周年。  (2005-11-19 23:01:07)

●11月21日(月) 下巻 第四章の死の周辺で 読了 第四章の小慈小悲もなき 読了(p396) つまり第四章読了、そして下巻読了
・爆弾の連続。しかし最大の爆弾は前回読了分のところ。
・『新リア王』というタイトルを付けられた意図が、分かりますね。
・『リア王』と『新リア王』を比較・対比してみるのも一興。無意味な行為ではないと思う。
・『大菩薩峠』・・・合田さんも読んでいましたね。(『LJ』下巻 参照)
・初めてアッキーが榮パパのことを、「××の○」と言った!(はずだ)  しかしさすがに「○さん」とは一度も呼ばなかったし、呼びもしなかった。
・榮パパの述懐には、謎解き・ミステリ・サスペンスの要素が詰まっている。「うわっ、そうやったんかー!」 「どひーっ!」・・・と、私は読みながら心中で叫んでいた(苦笑) まさに「言葉は爆発する」ですね!(『晴子情歌』下巻 参照)
・次作への最大の伏線は、「出た」と書いたものよりも、ラストページにあると思う。しかしネタバレになるので、現時点では書けない・・・。

***

「約3週間で読了の見込み」と書いたとおり、本日20日に読了しました。
高村さん、今回も読み応えがあり、いろいろ考えさせられる作品をありがとうございました。
いずれまた、再読します。

『新リア王』読書記録 の記事をご覧の皆様もありがとうございました。
読了しましたので、次回の記事から、ネタバレ解禁 と致します。よろしくお願いします。

さてと、今から封印していた他のブロガーさんの記事を読みまくるぞ~!


『新リア王』(上巻)の読書記録

2005-11-12 23:17:04 | 『新リア王』 あれこれ
本日11月1日より読み始めました。
私の読書ペースでは、約3週間で読了の見込みです。
遅いというより、鈍いって? だって、ゆっくりじっくり読みたいもん。そうでないと、私の中で消化しきれない(苦笑)

RSSリーダーに 新リア王 をキーワード登録しているのですが、発売前と発売後とではチェックされた記事数が極端に違いますねえ。記事タイトルだけでは、買ったのか、読んでいる最中なのか、読了したのかが判別できない記事もありますから、読まずにじっと我慢しています。

しかし、当ブログへのアクセス数がいきなり急増したのでちょっとビックリ。 (あくまで当社比ですが)
ほとんどのご訪問者様が 『新リア王』 (新潮社) 絡みでしょうけれど・・・せっかくお越しいただいたのに、すみませんねえ、たいしたこと書いてなくって 申し訳ないです。
読了しているであろう、約3週間後にお越し下さいませ(笑) ・・・といえば、当ブログ開設1周年の頃になりますね。奇遇だ(←何が)

さて、下の方の記事にもありますが、「新リア王初読日記」はやりません。
ただ、「読書記録」はやろうかな、と。日付と、どこまで読んだかのページ数と、内容にあまり触れない程度、ネタバレしない程度、読まれた方なら分かる程度の雑感を、ぶっきらぼうにひと言ふた言添えようかと。

そのためだけに毎回新しい記事を作成するのはどうか、と思うので、この記事の下方に付け加えていくという形にします。投稿日はその都度、操作すればいいですしね(笑) ブログはそれが便利ですね。

**『新リア王』 読書記録**

●11月1日(火) 上巻 第一章の筒木坂 読了。(p44)
『晴子情歌』 (新潮社) の第一章のタイトルも「筒木坂」と気付いた方、挙手!
・今日読んだところは、新聞連載時とほとんど変わってない?
・榮パパは、相も変わらず傲慢でゴーマン。一方のアッキー(彰之)は、『晴子情歌』 の時と比べたら、まるで別人のよう。  (2005-11-01 22:50:17)

●11月2日(水) 上巻 第一章の永田町 読了。(p84)
・榮パパの適材適所の秘書グループ。「竹岡氏は又さんみたい」 「又さんが政治家の秘書になったら、竹岡氏のような感じ?」と思ったのは私だけ? 
・青森県民の人にこの作品をぜひ読んでいただいて、感想等を伺いたいものです。
・それ以上に未だ存命中の、この作品に名前が出ている政治家たちの感想も伺いたい。
・下っ端とはいえ、建設業界の末端で仕事をしている私には、耳に痛い話もあったりします(苦笑)
・実は「JV」の意味を今まで知らなかったことは内緒。  (2005-11-02 22:23:17)

●11月3日(祝) 休読日 「晴子情歌再読日記」をやらないと。

●11月4日(金) 上巻 第一章の議事堂 読了。 第一章の砂防会館周辺 途中まで(p133)
・ホンマに分刻み、秒刻みのスケジュール。奥歯に物をはさんだような言い方とはうらはらな、子供じみた行為との対称。笑っていいのか怒っていいのか、判らなくなる。
・「こんな人おったな~」と懐かしい(?)実在人物の名前がドンドン出てくる。Y口T夫とか、K藤M月とか、HK三郎とか。
・「俺の名前が出てない」と子供みたいにふてくされた政治家や、「俺を出せ」と作者にねじ込んだ政治家が、何人かいるかもしれん(苦笑) 逆に「俺を出すな」と言った政治家はいるのか? だって子供じみた行為が好きだからな、政治家は。  (2005-11-04 23:33:15)

●11月5日(土) 上巻 第一章の砂防会館周辺 読了。 第一章の本会議場 読了。 第一章の大本山 途中まで(p203)
・70ページも読んでしまったか・・・(呆然)
・名前の知ってる政治家の名前がわんさか出てくる。上記のように入力しようかと思ったけど、キリがないんで二人だけ挙げておく。この間亡くなったG藤田M晴。返り咲いたS木M夫。
・榮パパって、合田雄一郎さんに似てる。似てるといったら、似てる。どこがって? それは読まなきゃ分かりません。つまりは、やっぱり「高村薫キャラクター」ってことですわ。
・仙台の地検・・・某義兄は無関係なのか・・・残念。
・アッキーのいた永平寺。家族旅行で初めて訪れたのが、80年か81年のお正月。タッチの差で、会えず?
・ダーンダーンダーン、ダーダダーン、ダーダダーン♪ ダーンダーンダーン、ダーダダーン、ダーダダーン♪ (←微妙な音程を分かってほしい・苦笑)  (2005-11-05 21:17:05)

●11月6日(日) 休読日 「晴子情歌再読日記」をやらないと。基本的に日曜は休読日です。

●11月7日(月) 上巻 第一章の大本山 読了(p244)
・本日は残業で23:00に帰宅。電車で疲れたまま永平寺での彰之の語りを読む。余計に疲れたわ。再読せんとアカンかも。
・二十年位前にNHK特集で放映していた番組を思い出す人も、多かろう。
・何でいきなり島田先生(『神の火』 (新潮社))のコードネームが出てくるの?
・「阿頼耶識」の語句で、『聖闘士星矢』や乙女座のシャカを連想した人は、何人いるだろう?
・十二月八日は、御釈迦様が悟りを啓いた日。だからその日の未明に終わるのだろうか。
・ああ、眠たい・・・  (2005-11-08 00:44:25)

●11月8日(火) 上巻 第一章の雲水 読了(p288) つまり第一章は全て読了
・埴谷雄高『死霊(しれい)』。日経新聞連載時に榮パパの語りから、「これは読まねば!」と思い、読みました。その年の2~4月頃に、文庫版が発売されてましたし。
・この辺りの榮パパの台詞を多少なりとも理解したければ、『死霊』は読むべきだと思う。『死霊』のキーワードがポンポン出てるんだもん。
・但し『死霊』を読むには、読み手側は性根を据えて、出来るなら何も考えずに、疑問も持たずに、一度通読しただけで理解しようと決して思わずに、ひたすら読み進むことを勧める。何度か読まなきゃ分からないだろうし、何度読んでも分からないだろうから。(←禅問答みたいだ)
・四弘誓願、懐かしいなあ~。宗派は違えども、仏教関連の学校に通っていた人ならば、当然ご存知だと思う。
・『北越雪譜』、ここにも出てくるか・・・。
・アテナイの王。これは具体的には誰を指すんだ? ひょっとしてテセウス(あるいはテーセウス)のこと? 私はギリシア神話の英雄の中では、この人がもっとも好きなのだ。
・明日から第二章に入ります。
・ああ、今日も眠い・・・ 昨日も今日も明日も明後日も明々後日も残業だい。  (2005-11-08 23:51:47)

●11月9日(水) 上巻 第二章の王について 読了(p329)
・いろんな「王」の名前が出てきますね。ほとんどは比喩でしょうけれど。《愁いの王》は『死霊』のキーワードの一つ。「ハエの王」は、やっぱりゴールディングの『蠅の王』のこと? 「ドブ板の王」や「禿鷹の王」も、何かの作品から採られてるんだろうか。
・そのせいか、昨日の「アテナイの王」は、どうもテセウスでないような気もする・・・。神話の時代の王では、現実味がないのかもしれないなあ。
・榮パパの高揚した語りには、惑わされまいと思いつつも、惹かれる何かがある。だけどあまり「政治家の言」は、信用したくないというブレーキもかかるので、平静さを保って読むのが辛かったりする・・・(苦笑)  (2005-11-09 23:06:11)

●11月10日(木) 上巻 第二章の一族の途中まで(p378)
・この辺りは、「アッキーの観察力=高村さんの描写力・表現力」が、ものを言う部分だ。
『晴子情歌』 でも感じたことだが、アッキーはこの物語でも、限りなく傍観者・観察者に近い存在。
・違いは、『晴子情歌』 は、母の手紙に対してはどこまでも受け手であり、受け身であること。『新リア王』 では、受け手・受け身でありつつも、父と対話をし、直接言葉を交わしていること。
・だいぶ長い記事になってきたので、上巻と下巻に分けようと思う。
・明日も残業がんばります・・・。それではお休みなさい・・・  (2005-11-11 01:21:22)

●11月11日(金) 上巻 第二章の一族 読了 第二章の決起大会の途中まで(p423)
・「顔の見えない群集」を読み手に感じさせる描き方をされるのが、高村さんは上手いと思う。眠い頭で思い出すだけでも、『神の火』 や 『レディ・ジョーカー』 (毎日新聞社) が、際立っていますね。(どの部分とは、あえて書きませんけど。いずれは別の記事を設けるつもり)
・榮パパがアッキーに向かって、しきりに「息子」だの、長男・優をさして(アッキーの)「兄」だと言うのに、当のアッキーは「父」とも「兄」とも言わず、客観視して一線を画しているのが面白い。
・なまじ血の繋がりがあるというだけで生じるしがらみや確執や因縁などは、ちまたに掃いて捨てるほどありますが、「政治家」を誕生させた家って、ホンマに大変なんですねえ。
・残り約50ページ。 たっぷり眠ってから、上巻を読了しよう。  (05-11-12 01:32:40)

●11月12日(土) 上巻 第二章の決起大会 読了 第二章 普門庵 読了(p475)つまり第二章読了、そして上巻読了
・湯豆腐・・・。そういえばお鍋の美味しい季節になりましたね・・・。
・肝硬変の症状は進行すると、ひたすら眠くなるんだそうです。
・宗派が違うと、全く分からない仏教用語・・・というより、禅宗の専門用語。困ったなあ・・・。
・しかしここまで特定の一宗派とはいえ、徹底的に「宗教」に突っ込んだ内容の小説・文学は、日本では滅多にお目にかかれない。海外では、哲学や神学のジャンルになってしまうものがほとんどでしょうから。
・高村さんの他の作品には、メインキャラクターにキリスト教信者を設定したものが多いが、それすらも(表現が悪いかも知れないが)「グリコのおまけ」程度の彩りにしか感じなくなってきた(苦笑)
・教会を燃やした幸田さん(『黄金を抱いて翔べ』 (新潮社))、神の一声で救われるほど現実の人間の苦しみは甘くないと書いたモナガンさん(『リヴィエラを撃て』 (新潮社))、神はいるのか、と依然問うことを止めない合田さん(『レディ・ジョーカー』)、などなど、二、三の例を挙げてみましたが、明確・明快な答えは出ていません。そういう意味では、メインではない。あくまで彩り。
・ということで、上巻読み終わった時点で、ここで大胆予想。このシリーズの第三作のメインテーマに一つは、「一神教と多神教」、「キリスト教と仏教」・・・かもしれない。お断りしておくが、これはあくまで予測。ツッコむな!(苦笑)

***

ほぼ予定通りに上巻読了しました。明日の日曜は休読日。月曜日から、下巻に入ります。

『新リア王』、購入

2005-10-29 00:08:38 | 『新リア王』 あれこれ
しましたよ。

残業後、本屋さんに飛び込んだのが8時過ぎ。本屋さんに立ち寄るのも久しぶりなので、わずかな時間でも満喫できたらと、一巡。何冊か買うのを選んでから、最後に『新リア王』 (新潮社) の置いてある棚の前に立ちました。

手に取ってみると、分厚い・・・。『照柿』 (講談社) の分厚さに匹敵するんじゃないか、と思った。
開いてみたら、二段組ではなくて一段組。ホッと息をつく。二段組だと文字が小さいので、読みにくいしね(苦笑)

そして表紙の絵は、一体誰の作品なのか。私は この記事 で、「レンブラントかと思った」 と書いたのだが・・・ドキドキ。

これが大当たり!

下巻もレンブラントでしたね。
えらいやん、私♪ すごいやん、私♪ 誰も褒めてもくれんだろうから、自画自賛しておく。

さて、キリが良いので11月から読み始めましょう。
いつものように、ページにぎっしり文字が詰まっているので、読み応えは十分。ゆっくりじっくり、約1か月かけて至福の時間を過ごしましょう。


『新リア王』の装丁の写真

2005-10-23 17:58:32 | 『新リア王』 あれこれ
が、新潮社の公式サイト に出ましたね。

前作の『晴子情歌』 (新潮社) は日本の名画 青木繁の「海の幸」でしたが、今回は海外の画家の作品ですね。

・・・誰だろう?(苦笑)

一瞬、レンブラントかと思ったんだが・・・違うか?

さ、夕食と片付け済ましたら、晴子情歌再読日記をやらなくちゃ!