本日11月1日より読み始めました。
私の読書ペースでは、約3週間で読了の見込みです。
遅いというより、鈍いって? だって、ゆっくりじっくり読みたいもん。そうでないと、私の中で消化しきれない(苦笑)
RSSリーダーに
新リア王 をキーワード登録しているのですが、発売前と発売後とではチェックされた記事数が極端に違いますねえ。記事タイトルだけでは、買ったのか、読んでいる最中なのか、読了したのかが判別できない記事もありますから、読まずにじっと我慢しています。
しかし、当ブログへのアクセス数がいきなり急増したのでちょっとビックリ。
(あくまで当社比ですが)
ほとんどのご訪問者様が
『新リア王』 (新潮社) 絡みでしょうけれど・・・せっかくお越しいただいたのに、すみませんねえ、たいしたこと書いてなくって
申し訳ないです。
読了しているであろう、約3週間後にお越し下さいませ(笑) ・・・といえば、当ブログ開設1周年の頃になりますね。奇遇だ(←何が)
さて、下の方の記事にもありますが、
「新リア王初読日記」はやりません。
ただ、
「読書記録」はやろうかな、と。日付と、どこまで読んだかのページ数と、内容にあまり触れない程度、ネタバレしない程度、読まれた方なら分かる程度の雑感を、ぶっきらぼうにひと言ふた言添えようかと。
そのためだけに毎回新しい記事を作成するのはどうか、と思うので、この記事の下方に付け加えていくという形にします。投稿日はその都度、操作すればいいですしね(笑) ブログはそれが便利ですね。
**『新リア王』 読書記録**
●11月1日(火) 上巻 第一章の筒木坂 読了。(p44)
・
『晴子情歌』 (新潮社) の第一章のタイトルも「筒木坂」と気付いた方、挙手!
・今日読んだところは、新聞連載時とほとんど変わってない?
・榮パパは、相も変わらず傲慢でゴーマン。一方のアッキー(彰之)は、
『晴子情歌』 の時と比べたら、まるで別人のよう。 (2005-11-01 22:50:17)
●11月2日(水) 上巻 第一章の永田町 読了。(p84)
・榮パパの適材適所の秘書グループ。「竹岡氏は又さんみたい」 「又さんが政治家の秘書になったら、竹岡氏のような感じ?」と思ったのは私だけ?
・青森県民の人にこの作品をぜひ読んでいただいて、感想等を伺いたいものです。
・それ以上に未だ存命中の、この作品に名前が出ている政治家たちの感想も伺いたい。
・下っ端とはいえ、建設業界の末端で仕事をしている私には、耳に痛い話もあったりします(苦笑)
・実は「JV」の意味を今まで知らなかったことは内緒。
(2005-11-02 22:23:17)
●11月3日(祝) 休読日 「晴子情歌再読日記」をやらないと。
●11月4日(金) 上巻 第一章の議事堂 読了。 第一章の砂防会館周辺 途中まで(p133)
・ホンマに分刻み、秒刻みのスケジュール。奥歯に物をはさんだような言い方とはうらはらな、子供じみた行為との対称。笑っていいのか怒っていいのか、判らなくなる。
・「こんな人おったな~」と懐かしい(?)実在人物の名前がドンドン出てくる。Y口T夫とか、K藤M月とか、HK三郎とか。
・「俺の名前が出てない」と子供みたいにふてくされた政治家や、「俺を出せ」と作者にねじ込んだ政治家が、何人かいるかもしれん(苦笑) 逆に「俺を出すな」と言った政治家はいるのか? だって子供じみた行為が好きだからな、政治家は。 (2005-11-04 23:33:15)
●11月5日(土) 上巻 第一章の砂防会館周辺 読了。 第一章の本会議場 読了。 第一章の大本山 途中まで(p203)
・70ページも読んでしまったか・・・(呆然)
・名前の知ってる政治家の名前がわんさか出てくる。上記のように入力しようかと思ったけど、キリがないんで二人だけ挙げておく。この間亡くなったG藤田M晴。返り咲いたS木M夫。
・榮パパって、合田雄一郎さんに似てる。似てるといったら、似てる。どこがって? それは読まなきゃ分かりません。つまりは、やっぱり「高村薫キャラクター」ってことですわ。
・仙台の地検・・・某義兄は無関係なのか・・・残念。
・アッキーのいた永平寺。家族旅行で初めて訪れたのが、80年か81年のお正月。タッチの差で、会えず?
・ダーンダーンダーン、ダーダダーン、ダーダダーン♪ ダーンダーンダーン、ダーダダーン、ダーダダーン♪ (←微妙な音程を分かってほしい・苦笑) (2005-11-05 21:17:05)
●11月6日(日) 休読日 「晴子情歌再読日記」をやらないと。基本的に日曜は休読日です。
●11月7日(月) 上巻 第一章の大本山 読了(p244)
・本日は残業で23:00に帰宅。電車で疲れたまま永平寺での彰之の語りを読む。余計に疲れたわ。再読せんとアカンかも。
・二十年位前にNHK特集で放映していた番組を思い出す人も、多かろう。
・何でいきなり島田先生(
『神の火』 (新潮社))のコードネームが出てくるの?
・「阿頼耶識」の語句で、『聖闘士星矢』や乙女座のシャカを連想した人は、何人いるだろう?
・十二月八日は、御釈迦様が悟りを啓いた日。だからその日の未明に終わるのだろうか。
・ああ、眠たい・・・
(2005-11-08 00:44:25)
●11月8日(火) 上巻 第一章の雲水 読了(p288) つまり第一章は全て読了
・埴谷雄高『死霊(しれい)』。日経新聞連載時に榮パパの語りから、「これは読まねば!」と思い、読みました。その年の2~4月頃に、文庫版が発売されてましたし。
・この辺りの榮パパの台詞を多少なりとも理解したければ、『死霊』は読むべきだと思う。『死霊』のキーワードがポンポン出てるんだもん。
・但し『死霊』を読むには、読み手側は性根を据えて、出来るなら何も考えずに、疑問も持たずに、一度通読しただけで理解しようと決して思わずに、ひたすら読み進むことを勧める。何度か読まなきゃ分からないだろうし、何度読んでも分からないだろうから。(←禅問答みたいだ)
・四弘誓願、懐かしいなあ~。宗派は違えども、仏教関連の学校に通っていた人ならば、当然ご存知だと思う。
・『北越雪譜』、ここにも出てくるか・・・。
・アテナイの王。これは具体的には誰を指すんだ? ひょっとしてテセウス(あるいはテーセウス)のこと? 私はギリシア神話の英雄の中では、この人がもっとも好きなのだ。
・明日から第二章に入ります。
・ああ、今日も眠い・・・
昨日も今日も明日も明後日も明々後日も残業だい。 (2005-11-08 23:51:47)
●11月9日(水) 上巻 第二章の王について 読了(p329)
・いろんな「王」の名前が出てきますね。ほとんどは比喩でしょうけれど。《愁いの王》は『死霊』のキーワードの一つ。「ハエの王」は、やっぱりゴールディングの『蠅の王』のこと? 「ドブ板の王」や「禿鷹の王」も、何かの作品から採られてるんだろうか。
・そのせいか、昨日の「アテナイの王」は、どうもテセウスでないような気もする・・・。神話の時代の王では、現実味がないのかもしれないなあ。
・榮パパの高揚した語りには、惑わされまいと思いつつも、惹かれる何かがある。だけどあまり「政治家の言」は、信用したくないというブレーキもかかるので、平静さを保って読むのが辛かったりする・・・(苦笑) (2005-11-09 23:06:11)
●11月10日(木) 上巻 第二章の一族の途中まで(p378)
・この辺りは、「アッキーの観察力=高村さんの描写力・表現力」が、ものを言う部分だ。
・
『晴子情歌』 でも感じたことだが、アッキーはこの物語でも、限りなく傍観者・観察者に近い存在。
・違いは、
『晴子情歌』 は、母の手紙に対してはどこまでも受け手であり、受け身であること。
『新リア王』 では、受け手・受け身でありつつも、父と対話をし、直接言葉を交わしていること。
・だいぶ長い記事になってきたので、上巻と下巻に分けようと思う。
・明日も残業がんばります・・・。それではお休みなさい・・・
(2005-11-11 01:21:22)
●11月11日(金) 上巻 第二章の一族 読了 第二章の決起大会の途中まで(p423)
・「顔の見えない群集」を読み手に感じさせる描き方をされるのが、高村さんは上手いと思う。眠い頭で思い出すだけでも、
『神の火』 や
『レディ・ジョーカー』 (毎日新聞社) が、際立っていますね。(どの部分とは、あえて書きませんけど。いずれは別の記事を設けるつもり)
・榮パパがアッキーに向かって、しきりに「息子」だの、長男・優をさして(アッキーの)「兄」だと言うのに、当のアッキーは「父」とも「兄」とも言わず、客観視して一線を画しているのが面白い。
・なまじ血の繋がりがあるというだけで生じるしがらみや確執や因縁などは、ちまたに掃いて捨てるほどありますが、「政治家」を誕生させた家って、ホンマに大変なんですねえ。
・残り約50ページ。
たっぷり眠ってから、上巻を読了しよう。
(05-11-12 01:32:40)
●11月12日(土) 上巻 第二章の決起大会 読了 第二章 普門庵 読了(p475)つまり第二章読了、そして上巻読了
・湯豆腐・・・。そういえばお鍋の美味しい季節になりましたね・・・。
・肝硬変の症状は進行すると、ひたすら眠くなるんだそうです。
・宗派が違うと、全く分からない仏教用語・・・というより、禅宗の専門用語。困ったなあ・・・。
・しかしここまで特定の一宗派とはいえ、徹底的に「宗教」に突っ込んだ内容の小説・文学は、日本では滅多にお目にかかれない。海外では、哲学や神学のジャンルになってしまうものがほとんどでしょうから。
・高村さんの他の作品には、メインキャラクターにキリスト教信者を設定したものが多いが、それすらも(表現が悪いかも知れないが)「グリコのおまけ」程度の彩りにしか感じなくなってきた(苦笑)
・教会を燃やした幸田さん(
『黄金を抱いて翔べ』 (新潮社))、神の一声で救われるほど現実の人間の苦しみは甘くないと書いたモナガンさん(
『リヴィエラを撃て』 (新潮社))、神はいるのか、と依然問うことを止めない合田さん(
『レディ・ジョーカー』)、などなど、二、三の例を挙げてみましたが、明確・明快な答えは出ていません。そういう意味では、メインではない。あくまで彩り。
・ということで、上巻読み終わった時点で、ここで大胆予想。このシリーズの第三作のメインテーマに一つは、「一神教と多神教」、「キリスト教と仏教」・・・かもしれない。お断りしておくが、これはあくまで予測。ツッコむな!(苦笑)
***
ほぼ予定通りに上巻読了しました。明日の日曜は休読日。月曜日から、下巻に入ります。