あるタカムラーの墓碑銘

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貯木池

2008-05-16 00:38:19 | 写真で見る高村薫登場アイテム小事典
地どり実施前には、もちろん地図と小説の描写を照らし合わせて、「ここやな」と見当をつけます。
しかし! どうしてもはっきりと判明しないものもある!

それがこの李歐の台詞と、貯木池でした。

軽四輪は住吉川の貯木場の端まで来て、止まった。そこは製剤所らしい建屋と野積みの原木の山がある空き地で、手を伸ばせば触れるほど近くに原木のプールがあり、後ろはもう河口の海だった。「ブツがあるのは、あの一番向こうだ」 (『李歐』p239~240)

「どれやねん、李歐ー!!」

・・・と、地図を見た瞬間、叫んだ私でした。
(なぜ李歐を責めるかって? そりゃ語呂がいいからさ)

「住吉川の貯木場の端」とは、どこなのか? 「一番向こう貯木池」とは、どれを差すのか?

地図をご覧いただくとお解かりでしょうが、正確に言うと「どの地点から見て、どれが一番向こうの貯木池なのか」が、はっきりしないのです。
その地点次第で、「一番向こうの貯木池」が、変わってくるからです。
一号貯木池なのか? 五号貯木池なのか? それともただの貯木池なのか?

地下鉄四つ橋線で現地へ向かう間も、タカサカさんと一緒に地図をにらめっこして、「これだ!」と決めたのが、ただの「貯木池」です。

撮影したのは、立体駐車場の2階から(笑)
住吉川を撮影後、とぼとぼと南港口駅へ引き返す際に、これまた目敏いタカサカさん、

「この駐車場の上から見えるかもしれませんよ!」

と、2階へ上ってみたら・・・おお! 丸見えではありませんか!
それにしてもタカサカさん、まるで合田警部補のように優秀ですよね♪

海沿いのため風がきつく、カメラがブレそうになりますが、何とか踏ん張りました。





浮いてますね、原木。浮いてますね、ゴミ(苦笑) ・・・ゴミの方が多い・・・?
それよりも、ここへ飛び込んで拳銃を探したのか、守山さん?(『わが手に拳銃を』) 李歐?(『李歐』)
いやいや、1970年代はもうちょっと綺麗だったかも? あるいはもっと汚かったか? (名にし負う阪神工業地帯の一角、公害が社会問題になった時期ですしね)





海底が見えますね。この辺りは浅瀬のようですが、写真の奥の方へ進めば、だんだんと深くなっているんでしょうね。





住吉川を撮影した時とほぼ同じ方向の景色。
それにしても、思ったよりも原木が少ないような・・・。これは季節によって輸入量が増減するものなんでしょうか?





これは南港口駅から撮影したもの。貯木池のおおよその全景がこれで分かるかと思います。
ガラスにくっつけて撮影したわりには、なかなか綺麗に撮影できているのでは?




2 コメント

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貯木池 (sougenn)
2008-05-16 15:19:21
 からなさん、ここでの、わたしの最大の疑問も「いったいどの貯木池か」ということだったんですよ。まったく「どれやねん李歐ー!!」という感じですね。
 貯木池は「水面の半分ほどが原木で埋まっている」というイメージがあったので「??」でしたが、でも雰囲気は味わえました。いっぱいの写真ありがとう。
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そうでしょう? (からな)
2008-05-17 00:06:51
sougennさん、こんばんは。

>「いったいどの貯木池か」

sougennさんもそう思われましたか。まったく、悩みますよね。
結局、一号~三号貯木池も撮影しました。先ほどアップしましたので、ぜひご覧下さい。

>貯木池は「水面の半分ほどが原木で埋まっている」

いや、私もそう思ってましたので、ちょっと拍子抜けでした(苦笑)
もしかしたら夏に行けば、あるいは平日に行けば、もっとたくさん浮かんでいるのかも・・・?

それより守山さんも李歐も一彰も、真夜中によく目印を見つけられたもんですね。夜目が利くのも、高村キャラクターの特徴なのかもしれません。これは新発見だ(笑)

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