あるタカムラーの墓碑銘

高村薫さんの作品とキャラクターたちをとことん愛し、こよなく愛してくっちゃべります
関連アイテムや書籍の読書記録も紹介中

Q32 「空」からイメージする本は?

2007-12-17 21:57:45 | イメージが結ぶ100の言葉と100の本
太陽を曳く馬 (「新潮」に連載中) 

連載第1回、合田さんの述懐から。

空がある。
西新宿の地上五十階の高層ビルの下に立って、合田雄一郎がいま、痛いほど首を後ろに反らせて仰いだそれは、すでに築二十三年も経って白亜とは言い難くなったコンクリート塊の稜線と滲みあい、ほとんど薄汚れたシーツのような灰色をして、高さも分からなかった。しかし、ともかく空はあると、雄一郎は呟く。
この二カ月、雄一郎は何度そうして空を仰ぎ、同じことを呟いたか。自分では覚えていなかったが、呟いた直後にはいつもその自分の声を聞き、身震いをする。いまも背筋を突き抜けるような振動が一つ神経をふるわせ、それが一瞬のうちに脳のどこかを駆けめぐった末に、雄一郎は憂鬱な感じを覚えてため息を一つ吐いた。そうしてまた、空が―――と自分に繰り返し、今日は雨だからだとあまり意味のない理由をつけて、自分の眼に映る空の、高さも奥行きもない灰色一枚の広がりをとりあえず受け入れることにしたのだ。空はある、と。
 (「新潮」2006年10月号)

***

現在連載中の作品から選ぶというのは反則だと思うのですが、どうしてもこれの印象が強くて・・・。

私たちと同じ、21世紀に生きている合田さん。
ああ、良かった、『LJ』で死ななくて!

***

イメージが結ぶ100の言葉と100の本 からお借りした質問に回答しています。


Q64 「幽霊・妖怪」からイメージする本は?

2007-12-12 23:30:47 | イメージが結ぶ100の言葉と100の本
李歐 (文庫版のみ講談社) 

一彰が見た夢の中で、立ち現れ、語り、消えていった李歐(の幻)から。

***

どちらかと言えば、「幽霊」の方ですね。章タイトルにもなってますし。
上記の表現はぼやかしてますが、読了された方はお解かりになりますよね?

「妖怪」・・・というのも、ひょっとしたら李歐に当てはまるような気もするんですが・・・どうでしょ?
あ、そのものずばりの「妖怪」ではありませんからね。「妖怪のようなもの」という意味ですからね。
「どこが?」と問われたら、ほら、ああいうところとか、あんなところとか・・・(なんちゅーごまかし方!)


というわけで、このカテゴリでは非常に久しぶりの更新でした。

***

イメージが結ぶ100の言葉と100の本 からお借りした質問に回答しています。


Q81 「スター」からイメージする本は?

2006-01-14 23:19:44 | イメージが結ぶ100の言葉と100の本
マークスの山 (単行本版・早川書店 文庫版・講談社) 照柿 (単行本版のみ講談社) レディ・ジョーカー (単行本版のみ毎日新聞社) 捜査一課第三強行犯捜査班第七係 (雑誌のみ講談社) 新リア王 (単行本版のみ新潮社)

はい、これらに共通する登場人物はお解かりですね? 合田雄一郎さんです。

***

高村薫作品の中で、「スター」という言葉が不釣合いに思えても、やっぱり合田さん以外いないでしょう。上記でお解かりのように、登場作品数でも群を抜いていますから。

合田さんが好きだの嫌いだのという問題は置くとして(「合田さんが嫌い」という方も、いらっしゃると思うので・・・)、高村薫作品を語る時には必ず名が出る登場人物ですものね。

たとえ脇役でも、圧倒的な存在感を読み手に誇示する。脇役なのに、書評のほとんどに「次回作に合田刑事が登場」と書かれてしまう(笑)
そういう意味でも、高村薫作品の「スター」と認めざるを得ないでしょう。

ちなみに個人的に思う「本当のスター」は、リ・オウと李歐です(笑)
合田さんには「スター」に必要な「華やかさ」が、ちょっと欠けているような・・・。
その点リ・オウと李歐は、「華やかさ」も「派手さ」もトップクラス。
あ、でも「大胆さ」は、合田さんもリ・オウと李歐も、お互いに張り合えるくらいありますね。

***

イメージが結ぶ100の言葉と100の本 からお借りした質問に回答しています。


Q65 「絵画」からイメージする本は?

2005-12-06 22:07:57 | イメージが結ぶ100の言葉と100の本
晴子情歌 (単行本版のみ新潮社)

売れない画家の夫・淳三の描く絵に、晴子さんがこの庭に私がゐてもいゝぢやない、とおねだり(?)して、わずか3センチの絵を描いてもらったエピソードから。
紆余曲折した二人の夫婦関係の在り方の、到達点であるようなエピソードです。

***

照柿 (単行本版のみ講談社) と迷った末に、晴子情歌を選びました。

共通点は「青い絵」。

照柿 では、燃えるような臙脂色の「照柿」という色の対象として、野田泰三(念のため、野田達夫の父親です)の描いた「青の時代」が配置されておりました。

***

イメージが結ぶ100の言葉と100の本 からお借りした質問に回答しています。


Q52 「毒」からイメージする本は?

2005-12-02 22:53:46 | イメージが結ぶ100の言葉と100の本
レディ・ジョーカー (単行本版のみ毎日新聞社)

城山恭介社長が、白井誠一副社長のことを内心で称した言葉から。

***

この表現がまたまた絶妙なんですよ。

白井というのはフグだ、と城山はよく思う。本人は、何があっても自家中毒を起こすことがなく、理路整然と言うべきことを言ってくるが、しばしば周りの人間が毒にあたる。 (上巻p74)

これだけで白井副社長の人となりが、すんなりと解るというもの。
ああ、私も白井さんの毒に当たりたい(大笑)

***

イメージが結ぶ100の言葉と100の本 からお借りした質問に回答しています。


Q25 「おいしい」からイメージする本は?

2005-12-01 22:30:17 | イメージが結ぶ100の言葉と100の本
レディ・ジョーカー (単行本版のみ毎日新聞社)

合田さんと加納さんが食べた、山の上ホテルの天麩羅。
城山社長の好物。
神崎課長が舌鼓を打った、日之出麦酒本社のビアレストランで食べた料理。
加納さんが合田さんのために作った、手料理の数々。
白井副社長が城山社長のために腕をふるって、鯉をさばいた料理。
レディの食べた親子丼。
ヨウちゃんの作ったトマト。

・・・などなど、一度は食べてみたいものばかり。

***

私が食べたもの。

・山の上ホテルの天麩羅。何回でも食べたい~♪ でもお金が持たない~ 東京へ行く旅費と匹敵するぞ・・・
・親子丼。「丼物」の中で、これが生まれて初めて食べたもの。そのためか、最も好きな丼物。
・トマト。一日に丸ごと一個は食べる。だからプロフィールの画像もトマト。小学生の頃の給食の時間にトマトが出てきた時は、トマト苦手な子から貰って食べて、先生に叱られたくらい(笑)
・品物は違うが、ソース・アメリケーヌだけは、味わった。 参照 → 私が食べたソース・アメリケーヌの写真

そういえば、以前に 加納祐介 で検索してみて、こんなのを見つけてしまった。
ファンってスゴイなあ・・・素晴らしい! これでその気になったら、いつでも作れますね♪

***

イメージが結ぶ100の言葉と100の本 からお借りした質問に回答しています。


Q10 「もどかしい」からイメージする本は?

2005-10-11 22:50:31 | イメージが結ぶ100の言葉と100の本
晴子情歌 (単行本版のみ新潮社)

晴子さんと谷川巖の、デートと呼べないようなデートから。

***

この質問に対する回答は、ただいま再読日記実施中の 晴子情歌 で、こちらの記事 をアップしてから思いつきました。
ホントに初々しくって、読み手のこちらがじれったくなって、もどかしくなるような場面です。

これを選んでなかったら、十中八九で合田さんか加納さんのことを取り上げていたと思います(苦笑)

***

イメージが結ぶ100の言葉と100の本 からお借りした質問に回答しています。


Q26 「旅」からイメージする本は?

2005-09-25 11:22:33 | イメージが結ぶ100の言葉と100の本
晴子情歌 (単行本版のみ新潮社)

晴子さんも息子の彰之も、結構いろんなところ、旅しているイメージがあるから。(自主的か否かは問わず)

***

この質問に対する回答は、ただいま再読日記実施中の 晴子情歌 を再読する前に、漠然と考えておりました。
再読してみると、ホントに「旅している」というか、「放浪している」というか・・・。
晴子さんは、東京→筒木坂→土場→野辺地。
彰之は国内のみならず、漁をするためにインド洋まで行くんだものね。

「人生は旅だ」というような格言があったかと思いますが、特にこの二人の描き方には著しく表されているように思えます。

***

イメージが結ぶ100の言葉と100の本 からお借りした質問に回答しています。

Q87 「人形」からイメージする本は?

2005-08-16 21:12:57 | イメージが結ぶ100の言葉と100の本
神の火(新版) (単行本版、文庫版ともに新潮社)

島田浩二さんの目から見た、柳瀬律子さんから。

髪を少年のようなショートカットにして、シンプルな黒のカクテルドレスを着た女を、島田の乏しい語彙で言い表すなら、ただ一言、人形だった。面差しも体つきもか細く、硬く、生身の匂いがなかった。目を見れば生命の気配はあるが、感情が感じられない。顔貌(かおかたち)だけを言えば、たとえば川端美奈子よりはるかに整っているが、女ですらなかった。ただの人形、あえて言えば、なぜか鋼鉄の目をした人形だった。 (文庫上巻p65)

島田先生、容赦がないですよ・・・

***

なぜ神の火(旧版) (単行本版のみ新潮社) を挙げていないかというと、旧版の方の律子さんは、どうも「人形」という感じではないんですよね。初登場(旧版p47)の時から、ペラペラ普通に喋ってるから(苦笑)

***

イメージが結ぶ100の言葉と100の本 からお借りした質問に回答しています。


Q66 「音楽」からイメージする本は?

2005-08-14 20:58:59 | イメージが結ぶ100の言葉と100の本
リヴィエラを撃て (単行本版、文庫版ともに新潮社)

美貌の天才ピアニスト(←やはりこの枕詞は必要でしょ?)、サー・ノーマン・シンクレアさんの奏でるピアノ曲の数々。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ、ブラームスのピアノ協奏曲などなど・・・聴けるものなら聴きたいよ~。

番外としては、合田さんのヴァイオリンも聴いてみたい・・・。(レディ・ジョーカー (単行本版のみ毎日新聞社))

***

シンクレアさんのレパートリーを(推測付で)挙げると、スクリャービン、シューマン、ショパン、ドビュッシー、バッハ、ブラームス、ベートーヴェンといったところか。(漏れがあると思うので、後日追加変更の可能性あり)

高村さんによると、物語の中核を占める「ブラームスのピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 作品83」のモデル演奏は、マウリツィオ・ポリーニのピアノ、クラウディオ・アバドの指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏で、録音年月は1976年5月・ウィーンのものだそうです。今も発売してるのかどうかは不明。

シンクレアさんによるブラームスの演奏の詳しい描写は、こちらのブログの記事 でご紹介されてますので、今回は私は手抜きさせていただきます(苦笑) ぜひご覧下さいませ。

ところで、これは全くの個人的好みなのでどうしようもないのだが、私はポリーニもアバドも好きではない(苦笑) だから上記の録音のものは持ってません。

私と同じくポリーニが苦手な方は、ウィルヘルム・バックハウスのピアノを強くお薦めしておく。2年ほど前に「N響アワー」で放映された、アンドラーシュ・シフの演奏も良かった。映像でピアニストの手の動きや、楽器の演奏も見られるのは、いいよね。
ついでにベートーヴェンのピアノ・ソナタも、バックハウスがお薦めです♪

1982年5月――《シンクレア》で、ジャックが爆弾作成中にシンクレアさんが演奏していたベートーヴェンのピアノ・ソナタ第二十九番から第三十二番。これは、リヴィエラを撃て の世界にもピッタリ当てはまると思う。
特に、Q75 「階段」からイメージする本は? で取り上げた場面は、第三十一番のフーガの部分に、最もふさわしい音楽ではなかろうか。

***

イメージが結ぶ100の言葉と100の本 からお借りした質問に回答しています。


Q75 「階段」からイメージする本は?

2005-08-13 22:09:36 | イメージが結ぶ100の言葉と100の本
リヴィエラを撃て (単行本版、文庫版ともに新潮社)

ジャックとケリーの会話から。ジャックの人生観が垣間見えて、小さな針が胸に突き刺さったような感じがした。

これには私の余計な解説・感想は不要だろうから、原文をそのまま味わっていただきたい。かなり長いが、個人的には名文・名台詞・名場面だと思うので、省略しつつ引用させていただく。いつものように単行本版と文庫版ではかなり表現が違うので、今回は文庫版から引用します。

***

「僕は小さいころから、ときどき階段の夢を見る……。人はみな生まれたときに、自分の階段を上り始めるんだ。」 (中略)
「その階段て、どこまで続くんだ」
知るか、というふうにジャックは首をすくめた。
「多分、あの世のまだずっと先まで。僕は死んでも階段を上り続けるし、《リヴィエラ》もそうだ。
 (中略) 父もそうだろう。最近、僕の階段というのはそういうものだという気がしている。」 (中略)
シンクレアがジャックに聴かせたそのレクイエムは、死者を招き上げる光明の階段そのままだったが、今ジャックが語る階段は、それよりはもう少し暗い、畏怖に満ちていた。 
懺悔の階段。《伝書鳩》は個人的にそんなことを思ったが、自分にはそんなものはなかった。これまでと同じく、最後の最後までむかつくほどの嫌悪が燃えたぎっているだけだった。
 (中略)
「その階段を上り続けていくと君はやがてどこかで両親や祖父母に会って、デ・ヴァレラや、ダニエル・オコンネルに会って……」
「きっとそうだ。飢饉で死んだ先祖や、戦争で死んだ先祖に会って、オーエン・ロウ・オニールに会って、ノルマンやローマの侵略者に会って、聖パトリックに会って、クーフリンに会って……」
「最後に会うのは、フェニキア人かな」
「いや。階段の最後はきっと、まだ神も人間も住んでいなかったころのアイルランドの大地だ。草と風と空だけがある……」
なんという諦観だろうと《伝書鳩》は思った。何百年も自分の土地で血を流し続けてきたジャックらと違い、他人の土地で、他人の歴史に介入してきた自分たちに、ジャックのような諦観や懺悔が生まれるのは三百年、いや千年早いに違いなかった。
 (文庫下巻p139~140)

***

イメージが結ぶ100の言葉と100の本 からお借りした質問に回答しています。


Q86 「約束」からイメージする本は?

2005-07-11 21:55:45 | イメージが結ぶ100の言葉と100の本
李歐 (文庫版のみ講談社) 

一彰と李歐が交わした約束。事あるごとに出てきますが、特に大阪湾で別れる時の会話が良いですね♪

「李歐。いつか大陸へ連れ出してくれ。約束してくれ」
「それはもう約束済みだ。(とにかく降りて来いよ、どうして降りて来ないんだ)!」
 (p262) ( )内は原文が中国語。

***

二人が別れるこの場面は、名場面・名台詞の目白押しですね。
特に上記に挙げた台詞。いつも明るく飄々としていた李歐が、初めて激情を表した場面です。
もしかしたら二度と会えなくなるかもしれない予感と、一人で旅立つ李歐の行き先への微かな不安と、一人残る一彰への限りない想いがごちゃまぜになって、叫ばずにはいられなかったのかもしれません。

この「約束」が果たされるのは、それから十五年後のことです。

***

イメージが結ぶ100の言葉と100の本 からお借りした質問に回答しています。

Q16 「秘密」からイメージする本は?

2005-06-29 00:19:21 | イメージが結ぶ100の言葉と100の本
リヴィエラを撃て (単行本版、文庫版ともに新潮社)

シンクレアさんが、二十数年間隠し保っていた秘密。
もうちょっと早くこの「秘密」を切り札に使っていたらいいのに~! ……とも思えるが、それでは話が成り立たないか(苦笑)

***

物語のクライマックスのネタバレになってしまうので、「秘密」についてはノーコメント。
だけどねえ~、この時のシンクレアさんについては、ちょっとぼやきたいわ、私。以下の空白は、隠し字にします。
シンクレアさんに文字通り命を捧げている人を間接的に知っているので、これを読まれるとちょっと怖いんですけど・・・
ええい、ここは私のブログだ、「文句があるなら、ダンスタン・ハウスへいらっしゃい!」 (by『×ルサイユの×ら』のパクリ。出来ればレディ・アンの口調でお読み下さい・)

シンクレアさんが密かに録音して隠し持っていたテープは、実際は全く活かされずに終わったのだが、一体どういうふうに活用するつもりだったんだろう。「用意周到、しかし役立たずに終わる」というのは、ダーラム侯の「遺書」もそうだった。当人たちは「切り札」のつもりでも、思っていた以上に不発だった。こういうところが、ぬけているというか、のんびりした貴族体質というか、やっぱり二人は従兄弟同士なんだなあと感心するというか・・・。 

・・・おや? ちっともぼやきになってない・・・。 よっぽどその人が怖いんだな、私 

***

イメージが結ぶ100の言葉と100の本 からお借りした質問に回答しています。

Q80 「飛ぶ」からイメージする本は?

2005-06-26 18:00:47 | イメージが結ぶ100の言葉と100の本
マークスの山 (単行本版・早川書店 文庫版・講談社)

犯人が植え込みを飛び越えて逃げたという目撃情報から。

その主婦は、 (中略) 眼下の四号棟入口の暗い植え込みを、男が一人『ひらりと飛び越える』のを見た。 (単行本p134)
(文庫版もほぼ同じような表現なので、今回は引用は省きます)

***

実はこの犯人よりも、合田さんのとった行動の方が面白いというか、微笑ましいというか 
この情報を聞きつけて、犯人と同じように1メートルほどの高さのアオキの植え込みで、ジャンプして飛び越えようとする合田さん。しかし失敗。
その後の描写が単行本と文庫で違うので、引用してみましょうか。

ジャンプしてしまってから後悔したが、遅かった。飛び越えたはずの右足が植え込みにつっこみ、左足もひっかかり、そのまま反対側に転げ落ちて、敷石に膝をしたたか打ちつけた。 (単行本p136)

続いて合田は、自分の右足を跳ね上げジャンプしてみたが、アッと思ったときには遅かった。飛び越えようとした右足は植え込みに突っ込み、左足もひっかかり、そのまま無様によろめいて地面に尻もちをついた。 (文庫上巻p213)

単行本版では膝を打ちつけた合田さん。文庫版では尻もちついた合田さん。あなたはどちらの合田さんがお好みですか? (←そういう問題か?)

***

イメージが結ぶ100の言葉と100の本 からお借りした質問に回答しています。

Q59 「宇宙」からイメージする本は?

2005-06-19 17:06:38 | イメージが結ぶ100の言葉と100の本
レディ・ジョーカー (単行本版のみ毎日新聞社)

「日経サイエンス」を読んでいる合田さんから。

1.上巻では、『はくちょう座新星V1974の誕生と死』という記事。 (上巻p206)

2.下巻では、木星に衝突したシューメーカー・レビー彗星第9彗星、いわゆる《SL9》の観測記。 (下巻p378)
その後に義兄・加納祐介さんのことをフッと思い浮かべ、
「君は、俺を聖人だと思っていたのか……?」 (下巻p352)
という謎の言葉に、「?」となっている合田さんがツボ(笑) ここが巷の一部で「鈍感」と言われている、合田さんの所以の部分かもしれません。

ええ加減、気付け! (←合田さんへのツッコミ)
もっと分かりやすく言ってあげて! (←加納さんへのツッコミ)

義兄に対してのツッコミが優しいのは、私が義兄贔屓だからです 

***

「日経サイエンス」は、高村薫さんの愛読雑誌だそうです。推測ですが、恐らくその「日経」つながりで、新聞連載を・・・という話になったのでは?
その顛末は皆さんご存知でしょうから、あえて書きませんが。

ただひと言だけ文句言うなら(苦笑)、同じ「日経」の看板掲げていても、「雑誌編集者」と「新聞記者」とは全くの別物、似て非なるものだということ。

「サンデー毎日」で『レディ・ジョーカー』 を連載していた時は、毎日新聞の記者さんたちが全面的にバックアップしたとのこと。
今回の日経新聞サイドは、そういうことをしなかったんだろうな、と思われる。

・・・愚痴で終わってしまった。

***

イメージが結ぶ100の言葉と100の本 からお借りした質問に回答しています。