薫るクロニクル。

日常生活で思ったことや、趣味の山歩きの話しなど、思いついたことを綴る記録です。

伊吹山 <日帰り>

2008年07月10日 14時21分59秒 | 山。
 2008年7月7日(月) 前夜車中泊にて日帰り山歩き

 日曜日の店を閉めたあと相方を拾い、浜名湖SAで晩ご飯を食べることに。
地元民はここで食事することはまずないので、高速道路のSAで上位人気の「銘柄豚の特選トンカツ」を食べてスタミナをつける計画。
特選豚は<茶ガラとオカラで大切に育てた「浜名湖そだち」を使った特選トンカツ。上質なロース肉の肉質は柔らかく、味はまろやか。サシが細かく入っているので保水性が高く、ジューシーなのが特徴だ。自家製味噌ダレとソース、カラシで。>
と、ネットに載っていた。
 実物はやっぱりネットの写真と違い、筋が結構あったけど、脂身が癖がなく美味しかった。なかなかいいお肉なんだろうな。そんな感想だ。まぁ1400円という値段は高いと思う人もいれば、こんなもんかな?なんて思う人もいるだろう。

 お腹もふくれて、養老SAに向けて出発。
お腹がふくれるとすぐに眠くなる私だが、今回は快調に養老まで行けた。が、ETCの深夜割引が利用できる0時から30分も前に養老に付いてしまう。
 ここでふとんに潜り込もうか?と考えたが、エンジンを切ると今までエアコンで涼しかった車内が蒸し風呂状態に。
これでは眠れない。
仕方なく、0時を回るのを待ち養老SAを出て、次の関ヶ原ICで降り、道の駅「伊吹の里」を目指す。
少しでも標高が高くなれば涼しくなり眠れるとふんだからだ。

 伊吹山のゴンドラ乗り場の表示を過ぎ、ファミマのコンビニを過ぎると道の駅「伊吹の里」がひっそりとあった。
トイレを済まそうと、歯を磨きながら、相方とトイレに行き用を足した。出て来たあとで顔を洗いたくなり、もう一度トイレに入ると洗面所横の汚れが気になる。??。これは、鳥の糞かな?そう思い、なにげに上を見ると、ほんの1.5メートル上の洗面所の電球の上にツバメが眠そうにとまっているではないか!
 こんなに近くに居ても逃げない眠たそうなツバメをとても可愛らしく思い、安眠を妨げないようにトイレを後にして、後部シートに敷き布団を敷いて私たちも寝るために横になった。

 が、やはり暑くて眠れない。
少しウトウトしてもやはり眠れない。
窓を少し開けても、やはり眠れない。
これではいけないと思い、ドアを開けようと、後部ドアのロックを解除してドアを開けると、なぜか?ウインカーがカチカチと点滅を始めた?
 なにかがおかしい??と、肌で感じる。
と、考えていると、突然、ホーンのけたたましい音が、静まり返った道の駅の駐車場を包み込む。
ビービーーーー。ビービーーーー。ビービーーーー。ビービーーーー。
すぐに盗難防止のためのアラームだということは気が付いたのだが、カギがすぐに出てこない。
カギを差し込まないとこの音は鳴り止まないのだ。
カギが見つかり、差し込み口にすんなりと入らないっ!!!
この間数十秒間。私の心臓はドキドキで、眠気など吹っ飛んでしまうに決まっている。
そして、もうこの駐車場には居られないことも、空気で伝わってくる。
一台の車がライトを付けて駐車場を出て行くのを見送ったあと、私たちも出て行き、再び静寂な道の駅に戻った。

 3時を回った時計を確認しながら、早朝のコンビニに寄る。
もう明日。あぁ、もう今日か。今日の朝ご飯と、昼ご飯を買い、登山口まで移動することにした。

 登山口に付くと、平日なのもあり一台も車が止まっていない。
ゴンドラの駐車所へ行こうと、すごい狭い関係者以外通行禁止の道を車で登る。
するとゴンドラ乗り場の広い駐車場に付いたが、今回は一番下の登山口から登る計画だったので、もう一度戻り、登山口の案内所の駐車場に車を止めて寝ようと試みる。
が、はやり眠れない。

 仕方が無く、エンジンをかけてエアコンを入れるが、軽のワゴンなので、これまたエンジン音がうるさく眠れない。
多少暑くても、うるさいよりはいいかもと思い、エアコンを効かせた後にエンジンを切り、残りの冷気を頼りになんとか眠りに付けたが、ほどなくしてケイタイのアラームに起こされた。
 たぶん全部の睡眠を足しても、1時間半ほどだろう。
今日は先が思いやられる。と思いながら、ドアを開くと朝特有の清々しい冷気がドアの外から流れ入ってきた。
こんなんなら、テントのほうがずっといい。
そんな思いのなか、先ほど買った朝食をほうばった。

 6時に支度を済ませて案内所の駐車場を出た。
出る前に案内所の横にあった登山計画書に記入し、駐車場代1000円を計画書で包み、駐車場代を入れるボックスに入れて出ることにした。
 20メートルほど離れたトイレは管理がゆき届いており、とてもキレイな水洗トイレだった。ここでも100円の使用料を払いトイレを済ませておいた。




6時に登山口より登り始める。1合目までは木々が立ちこむ蒸し暑い樹林の中を登る。汗が噴き出し、ファイントラックのメッシュスキンTシャツを脱いだ。夏の低山には向かないかも・・・。




1合目からスキー場を横切る。風を遮るものがなくなり、肌に当る風が心地よい。
1合目の登山道脇にトイレあり。




2合目の手前よりまた樹林の中に。暑い。




3合目の手前から開けて、伊吹山の全貌が見えて来る。ここは3合目のトイレ前。7時45分着。
でも、ここからいろんな花が咲いている。3合目より上はお花を見ながら歩けるから、気分がいい。
後ろにはゴンドラ乗り場がある。帰りはゴンドラを使おうか??
3合目より上には頂上までトイレがない。ここもバイオトイレでとても快適。8時に出発。




5合目からの展望。4合目は林道を通ったので表示が見当たらなかった。この林道のほうが緩やかな登りみたいだ。
ここから6合目の避難小屋が見える。
ここの日陰で休憩をしたが、中はヒノキの香りがするまだ新しい避難小屋だ。いつか雪の積もる時期にこの小屋で泊まってみたいと思った。

7合目くらいから急登がはじまる。
でもいろんあ花が咲いていて、苦にならない。
8合目にはベンチがあり休憩を入れるにはもってこいの景色。なのだが、ちょうどガスってきていたのでここでは休憩なしで通過する。




9合目の標識を過ぎると緩やかな道へと変わる。





9合目より先はもう花を見ながらてくてくと歩くだけ。実質上9合目までが山登り。
しばらく行くと山頂の神社とおみやげ屋とトイレがある。
10時30分に到着。
その周辺のベンチでお湯を沸かしてラーメンとおにぎりを食べる。

今回は40Lのザックにお水4Lとストーブ&コッヘル、レインウエアとお昼くらい。でも4Lのお水がボディーブローのようにじわじわと足腰に効いてきていた。

12時に山頂を出て来た道を戻る。

膝のよくない相方は、ワコールのサポートパンツにダブルストックで下る。
登りはコースタイムくらいで歩くが、下りはコースタイムの1.5倍くらいの時間がかかる。そのペースに合わせると、以外と足に疲れが溜る。たぶん普段通りの速度で下ったほうが疲れが溜らないのではないのではないか?そう思った。ゆっくり歩けば疲れないというのも違うのかもしれない。きっとマイペースが一番よいのだろう。

途中短い休憩を入れながら2時に5合目のベンチに14時に着く。
このベンチから眺める伊吹山はとても凛々しくて時間が経つのも忘れてしまう。1377mというそれほど高くない山だが、低い木しか育たないこの山の眺めは森林限界以上の山に来たかのような錯覚を覚える。じりじりとした暑さが低山ということを現実に引き戻してくれる。今日のこのあとは日焼けが心配だ。

ここには自動販売機がある。
登りの時には「こんなものを山に置いちゃぁいけないな」と思っていたが、下りではちょっとばかり高め値段設定である炭酸ジュースに手を伸ばそうか迷った。このとき買わない選択を後々後悔しまくる。

3合目のトイレに着くと、ゴンドラを使おうか迷う。
でも先ほどの5合目で地元の人が今日はゴンドラが動いてなかったという証言を耳にし、動揺していた。
それを確かめるために、膝のよくない相方を残して独りゴンドラ乗り場まで歩く。
が、シャッターが閉まっているではないか。やはり地元民の証言は正しかった。

仕方が無くそれを相方に伝えると、もう笑うしかないみたいだ。
膝も痛みだしているみたいで、炭酸ジュースを目標に歩きだした。
運が良ければ、1合目のスキー場にあるはずだ。
相方のザックからその日一番重い合羽を私のザックに入れ、負担を軽くしてあげた。
私はテント泊のトレーニングと割り切り、ゆっくりなペースに合わせて下る。

後ろから来る登山者に何人も追い越されながら、その都度会話をし、休憩を繰り返してなんとか1合目のスキー場の建物が見える場所まできて、また休憩。
そこでなにやら自販機らしい物体を発見!
俄然、元気が出て来た。最後の力を振り絞り、数百メートル先の自販機に目指して一歩ずつ足を進める。

自販機の横にはコカコーラと横文字で書かれている。
念願の炭酸ジュースだ。しかもダイエットではない。
もうカロリーなんか気にしてられない。
冷たいシュワーとするコーラを喉に流し込み、冷たさと喉の痛さが逆に嬉しさに変わる。
自販機横のベンチに腰掛け、あと登山口までの区間だけだと、残り半分のコーラを手にしながらがんばった。

ようやくアスファルトが見えると登山口の案内所のおばちゃんが出てきてくれて、無事を喜んでくれた。
きっと皆にそうしているのだと思うが、なぜか祝福してくれているかのように聞こえるから疲れというのは面白い。
15時30に到着。
休憩も結構とったけど、たぶん7時間程かかっただろう。久し振りのロングトレイルだった。
つぎはマイペースで歩きたい。そんな気分だ。
でも、膝の悪い相方がここまでがんばれるとは思わなかった。たぶん普段の膝周りのトレーニングの効果が出たのだろう。
相方にとっても自信が付いた山歩きになった気がする。
また来たい、そんな山だった。

帰りの高速道路では、やはり睡魔が襲いかかってきて、途中のPAで1時間ほど仮眠をとり無事に家路に付いた。

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