中国ビジネスブログ「漢和塾の窓」

中国語や中国ビジネスに関連するテーマを、漢和塾の小川がつらつらと書き綴る・・・

新興国と言うなかれ!中国は復興国・・・

2011-10-17 01:29:51 | 中国
上海二日目の夜です。相変わらず、日本人向けのお店は繁盛を極め、空港には欧米人、韓国人、そして日本人の長蛇の列が続きます。日本の報道では、リスクばかりの中国ですが、さてさてこの国の現状、地力はいかほどのものでしょうか?

まずは前提として、中国を新興国と言う歴史認識は間違っています。三国志の時代を描いた映画やドラマの金襴豪華な映像は言うまでもなく、紀元後に焦点を当てても、2000数年のうちの1800年くらいは、中国が世界の中枢にいたことは間違いありませんん。清の末期、西太后の時代から、列強の植民地支配、そして文化大革命と苦難の時代のせいで、信じられない後進国になったのも、わずかこの数百年の歴史です。

私の仕事が中国に関係していることとは別に、この超大国の復活は、世界地図を塗り替える、いや、元のユーラシア中心の世界地図に塗り替えるだけのパワーを秘めています。浦東空港には、とにかく欧米人の団体、個人が訪れます。観光なのかビジネスなのかは定かではないですが、世界中から、ここ上海に人・物・金は投下されているのは事実。GDPでインドにも抜かれる可能性のある日本からすれば、私達は本来、挑戦者ではないかと思うこともしばしば。なのに、マスコミの論調や、一部世界を意識しない大企業の考え方は、所詮、中国はリスクがいっぱい、あの国はまだまだだと言うのが一般的な認識ではないでしょうか?

わずか二日ばかりで見た上海。仕事の関係で、豫園やバンドなど、上海有数の観光地を巡ることになったわけですが、人・人・人の流れの強さを感じながら、上海、いや、中国のパワーに屈しざるを得ない現実を感じました。つまり・・・日本人だけが、いつまでもマスコミ=アメリカの情報操作に流され、中国を敵対視、あるいは蔑視していますが、そんなこととまったく関係なく、世界の中心は中国に戻りつつあります。

CHAINABAL(中国を軸にした世界経済)を提唱したのは、もう5年前になりましょでしょうか。この5年の間に日本では、本来はドラスティックな政権交代があったにも関わらず、無知な国民、インチキマスコミのせいで、日本の方向性は、アメリカの属国をよしとする政権にとって変われました。当たり前ですが、この事実をマスコミは発表するわけがなく、逆ぶれで中国非難。日本の自主独立を考える政治家さえも闇に葬ろうとしています。

私にとっての中国、それは好きでも嫌いでもないですが、世界の中心の国と言う誇りを取り戻そうとする中で、アメリカの凋落とは別に、どこまで大人の国なれるか?来年の政権交代に向けて、上海閥と共産主義青年団の流れの中で熾烈な争いが起きることでしょう。私の心配はよそに、今や胡錦濤、温家宝政権は、次の第6世代の育成に布石を打っている・・・このハイレベルな政治闘争の国、これはあきらかに新興国ではなく、復興国、いや、世界の流れを、アメリカと対峙しながら運営している・・・この事実を理解せずしてグローバルなど語れるわけがないと痛感した日曜日の夜でした。