中国ビジネスブログ「漢和塾の窓」

中国語や中国ビジネスに関連するテーマを、漢和塾の小川がつらつらと書き綴る・・・

人にものを教えるということ!中国語教師とは?

2012-05-12 14:29:22 | 中国語
土曜日は新しい中国語講師の面接が集中することが多くなります。漢和塾では、過去7年近くで、書類選考は数多、面接だけで1,000人を超えるお応募者とお会いしてきました。実際に採用になったのは、その5%にあたる50人程度です。採用の基準は、まずは漢和塾で一般向けにも実施している講師の実力テスト「中国語教育能力検定」の一部を筆記試験として実施し、第一次面接を行います。一次通過者には第二次面接で実際のレッスン場面を披露していただきます。それで合格となった方に研修を実施して、終了後正式に採用となります。

ちょっと恐ろしいのは、950人が不採用になっていて、その多くは一次試験の筆記試験で、簡体字が書けない、ピンインが書けない、文法説明ができないと言った理由ですが、選に漏れた人の内、900人はいずれか他の中国語学校等で実際に中国語を教えている人だということです。以前、ピンインが半分もできていない講師経験者が面接に来たので、「こんなにピンインも書けないで、どうやって中国語を教えているの?」と聞くと、「私の生徒はみんなうまくなっている。言葉はたくさん聞いて、たくさん話すことよ。慣れることが大事です!」と検討はずれな答えが返ってきました。ならば、あなたは「教師」ではなく、ただの中国人ですねと言いたくなりました。

本日面接にこられた方の中にも、すでに超一流商社の新入社員研修で教えている講師経験8年の女性がいました。まずはNETラーニングで自習をしてもらって、その後1週間リアルのレッスンをするとのこと。まず、講師の質以前に、中国語の発音、声調の学習において、いい加減なネット学習など自学はできればやめていただきたいと思います。音感のいい人ならできると言い訳をする会社もありますが、企業研修は、学生の良し悪しを通知簿につける学校とは違い、全員に確実なスキルを身に着けてもらわなければならない研修なのです。繰り返しになりますが、特に誤った声調が身についてしまうと、取り返しのつかないことにもなります。

で、実際のレッスンを担当しているその講師に、声調の部分だけ模擬レッスンとして実演してもらったのですが、大変厳しい言い方ですが、彼女に声調を習ったら、間違いなく半分以上の人は正確な中国語の発音ができないだろう!と思いまして、実際に彼女にもそう伝えました。言い訳の中に、たくさん練習することで、生徒さんが自らコツをつかんでくれるようになる・・・それを聞いた瞬間から、面接にも関わらず興奮して説教になってしまいました。受講生にコツを教える、伝授することができる人こそが先生ではないですか?

ありがたいことに中国語の学習ニーズは日増しに高まっています。表題であえて講師ではなく、教師と書いたのは、教えることの難しさ、それを強調したかったからで、実際に講師(=講義・講演する人)ではなく、コツを伝え鍛えるための師匠であり、コーチであり、対象者の学習アプローチの監督でもあります。土曜出社で血管キレそうになっていてはいけませんが。頼むから声調くらいはちゃんと教えて!そう叫びたくなりました。

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