中国ビジネスブログ「漢和塾の窓」

中国語や中国ビジネスに関連するテーマを、漢和塾の小川がつらつらと書き綴る・・・

2012年の中国、2022年の中国・・・その時、私は?

2010-06-06 11:44:45 | 中国
日曜日の夜、久々に事務所にも行かず、家でもろくに仕事をしない一日でした。

それでも、のんびりとはできず、夕暮れには稲毛海岸を4キロほどジョギング(また、富士山が見えませんでしたが)、その後はテレビを見て笑って、今は中国関係の書籍を読んでいました。

副島隆彦氏の本も最近何冊が読んでいます。彼の主張は少し極端で、本のタイトルどうりになると世界が滅びそうっだたり、大胆な予測と言いながら結果的に当った予言をあらためて引きずり出してしまうところは気になりますが、現地に行って見ていないことにはあまり脚色をしないところがあったり、白黒七色眼鏡をかけずに読んでみるとけっこう勉強になります。

私なりに勝手に推測をしていた中国の現政権、そして次の政権のことについても、なるほどと思う分析をされていて、自分の直感が当っていたような気がしました。もちろん、私の感がいいからではなく、人の人相と言うのは、かなりな確率でその人の善悪を表現している・・・マスコミが独裁国家と批判する中国の現国家主席と首相の顔には、人民を思いやる気概が感じられると書いたのは随分前のブログです。が、実際、彼らの出身母体である共産主義青年団(共青団)は、その対極にある腐敗官僚の子弟「太子党」と比べて、非常に清廉かつ熱い志を持った人たちで、震災の時の映像を思い出しても決してパフォーマンスではなく、人柄の深さが顔や言葉に溢れているように感じるのは、日本人の私だけでしょうか?

日本の政権交代の話にも結局はリンクしますが、中国とて、先行きを大きく左右するのは、親アメリカ(ユダヤ系)か脱アメリカの要素が強いわけで、その本のタイトルは「あと5年で中国が世界を制覇する」となっていますが、そう易々と特権、利権をアメリカが譲り渡すわけがない・・・へたに米中が組むシナリオも考えられますし、2012年からの10年間は、今よりさらに不透明かつ、国家としては狡猾、冷静、大胆な判断が迫られることでしょう。また、書籍によると中国は2022年からの第6世代の仕込みをすでに始めているとのこと・・・中国の権力闘争は10年単位で先の先まで読みながらやっている・・・日本政府の計画性のなさと比較するだけ無駄と言えます。

ふと、人相の話で、小沢一郎氏を思い出しました。お世辞に人相がいいとは言えません。どちらかと言うと悪代官ですし、実際、そのような時代もあったでしょう。されど、毒をもって毒を制すと言いましょうか、綺麗ごとだけではなく、黒も灰色も裏も知り尽くした政治家が、手のひらを返し、変革を叫ばれたら、同罪の腐敗官僚や政治家はたまったものではなかったでしょうね。アメリカからの自立、中国との対等を叫ぶ私ではありますが、まずは、政府がアメリカからの自立への一歩を踏み出さないと、中国との対等もあり得ないと思いますが・・・

また政治がらみになりましたが、ビジネスマンのはしくれの私とて、日本国民として、この先世界で戦っていくわけですから、世界の中の日本の課題を気にせずして、わが懐の心配だけしているわけにはいきません。

薄れていく感覚・・・出張者の限界に挑戦!

2010-06-06 11:42:56 | 中国
4月前半に2週間の中国出張から戻ってきてから、早くも2カ月が経ちましたが、帰国直後の感覚や情熱は、日本のマスコミ報道も手伝って、どんどん薄れてきているのは事実です。

前回の出張では、湖南省や安徽省なども訪れ、2000万都市上海、600~700万都市の長沙、合肥、さらには90万都市の株州など、いくつか違う規模感、土地の空気を感じてきました。確かに、これでは中国のほんの一部にしか過ぎません。が、いくら「事件は現場で起きている!」とは言え、中国をすべて回る頃には、人生が一周してしまいそうですので、引き続き定点観測的に、仮設の検証を続けようと思います。

が、たまに友人から、あなたの仕事は、語学の研修会社なのに、そんな地方に行ってなんか商談でもあるんですか?と指摘されてしまいます。確かに、湖南省、株州の赴任者の方とお会いをしたり、平和堂のマネージャーにお話しを伺ったりしましたが、別に湖南省に新たに拠点を出すわけではありません。

ただ、赴任前研修はもちろん、中国でビジネスをしていく方の準備として、語学や中国事情の研修を実施している会社の責任者が、実際にビジネスをしている方に少しでも追いつく努力をするのは当たり前です。もちろん、語学を学問と捉えれば、初めて中国語を習うビジネスマンに対して指導的立場には立てますし、本来、中国語の専門である必要のない教育担当者の方に上から話すことはできるでしょう。ただ、中国ビジネス支援と軽々しく言う前に、その企業の中国担当者、あるいは経営者と同じ目線で中国を見て、そこで初めて専門の語学をどうスキルに変えるか、語学以外にどのような準備が必要かをご提案できないことには、研修会社の存亡に関わります。

一般的には、中国のことは中国事業部の人が詳しく、人事、教育担当の方が中国に精通していることは少ないのが現状でした。が、中国も含めた国際化研修を10年も前からしている会社では、そろそろ国際人事に中国で語学、並びに現場のビジネスを修行してきた人材が起用されています。語学の面でも対等、さらにビジネスではもちろん先方がプロなわけですから、その方々に提案できる力をつけるのは並大抵の努力ではありません。

最近は日本のテレビ・新聞は聞き流すことにしていますが、書籍については、中国経済物、世界経済物、中国批判、好意論、政治物、中国人著、欧米人著、ウルグイ人著などできるだけ多くの角度をつけようと読んでいます。出張者の限界に挑むためのささやかな抵抗ではありますが、書籍の活字をどう読み取るかは感性を磨くしかありません。刻一刻と発展、あるいは変化する中国や世界の変化には到底ついていけませんが、私なりのシナリオをラフに描き、再来週からの中国出張を迎えたいと思います。