[ブログ内検索] [漢字に関する書籍] [漢字源] [中国古典選] | お願いします(俳句の「俳」) 投稿者:福田 珠代 投稿日:2010年 5月18日(火)13時52分1秒 今回初めて質問させていただきます。 国語の授業で俳句単元をしております。そこで… 俳句の「俳」という字は、どのような意味があったのか、という話になりました。 「非」という字は、あまりよい意味では使われていないので、そこに人(にんべん)を いれるところに何かがあるのかな、と疑問に思っています。 ぜひ、その語源(なぜ俳句の「俳」は、この字になったのか、ということ)を教えて いただきたく、メールさせていただきました。 ご返答、よろしくお願い致します。 |
Re: 俳句の「俳」 投稿者:Nothing 投稿日:2010年 5月19日(水)05時02分59秒
・・・なぜ俳句の「俳」は、この字になったのか、
というところは文学者に教えてもらいたいところですが、漢字(漢語)的に見てみますと・・・
「俳」
■解字
非は、羽が右と左に逆に開いたさま。
扉(ヒ・左右に開くとびら)と同系。
俳は「人+音符非」で、右と左にわかれてかけあいの芸を演じる人。
■音
【漢音】ハイ、【呉音】ベ、【ピンイン】pai2
■意味
・右と左と並んでかけあいの芸をして見せる人。おもしろい姿をして見せる道化役。
・ざれごと。
・右に左にとコースを踏みはずしてさまよう。
・左右に分かれる。
・(日本)「俳諧」のこと。
■単語家族
非・飛・分・弗・払 ・・・ ふたつに分かれる の家族
「俳諧」とは、おどけこっけいの意。また「俳諧連歌」の略。卑俗・滑稽味を主とする連歌をいい、近世に入っていわゆる連歌から分かれて独自の文学として独立した。(諧謔の諧)
連歌から分かれて・・・というところが、単語家族の意味と合致していますが、ここまでくるとこじつけに近くなります。日本独特の言葉の使い方なので、滑稽味をもった、(正規の)連歌とは違う文学という意味で名付けられたのでしょうか。
いずれにしても、文学者か文学史専門の方にうかがわないと、勝手な解釈になってしまいますね。
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