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劉邦と項羽(中国ドラマ/1997年CCTV制作/全35話)

2009年01月10日 12時36分02秒 | Weblog

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★劉邦と項羽

 絶対権力を誇った秦の始皇帝亡き後、2人の英雄が自らの覇権を目指して対峙する-紀元前3世紀の群雄たちの攻防を描き、日本でも多くの人に愛されている「劉邦」と「項羽」の物語がドラマとなって蘇る!! 秦王朝の滅亡から高祖が漢王朝の礎を築きあげるまでを、迫力のスケールで描いた歴史巨編。(中国ドラマ/1997年CCTV制作/全35話)

 紀元前221年。秦王が六国を滅ぼし、中国の歴史上初めて全国を統一。やがて彼は始皇帝と名乗り、その支配を強化するため、民衆に対して過酷な搾取を強いるように。その頃、泗水の亭長でありながらも酒と女に溺れる生活を送っていた劉邦は、都で始皇帝の行列を目撃。「男たるもの、ああならなければいかん」と決意するが…。

 キャスト:劉邦(劉文治)/呂雉(于小慧)/韓信(李宏偉)/項羽(張林)/張良(王剛)/虞姫(周露)/范増(劉仲元)


 中国史のハイライト。

 偶然、Gyaoで見つけた。すでに無料配信を終了している部分があるけど、見られるものはいっきに視てしまいました。

 読み物として本当に面白いのは、『三国志』ではなく、春秋戦国時代から「漢」成立まで。

 もちろん、この時代に生きていたら「面白い」などとは口が裂けても言えません。命がいくらあっても足りませんよねえ。あくまで歴史物語として、後世の我々が無責任にも歴史ドラマとして楽しんでいるのです。

 なかでも始皇帝崩御から楚・漢の攻防は圧巻で、「鴻門の会」において緊迫感は頂点に達する。

 この題材は、すでに頻繁にドラマ化・映画化されているが、これまでのものは、あまりにも脚色が激しすぎて、「史記」の名場面を無残にもズタズタにしているので不満が多かった。

 ところが、表記の作品は、史記の記述に忠実で、しかも脚本がよく、配役も絶妙で、キャストの演技力も抜群と、稀に見る名作である。

 脚色は必要最小限に抑えられており、原作に忠実なところが、かえって私たちの心をうつ理由かもしれない。そう考えると、司馬遷の「史記」の偉大さがわかる。

 Gyao の 動画では、韓信将軍の「背水之陣」などがすっとんでしまっているが、カットされているのだろうか?

 DVDが販売されていれば、必購入である。

 私は、「張良」と「韓信」のファンなのだが、この二人に限らず、配役は絶妙である。(本当は、このドラマの張良を見た時、「張良はもう少し優男(やさおとこ)で、とびきり男前だといいのになあ」などと思ってしまったが、見続けていくうちに、この配役がピタリとはまっていることを実感する。また、范増・酈食其など、あまりにはまりすぎて演技とはおもえないくらい。胸にしみいります)

 韓信将軍の「背水之陣」については、別の観点からこのブログに投稿する予定にしているのですが、のびのびになっています。「荘子内篇の素読」のコーヒーブレイクに投稿しようと思っています。

 それはそうと、「軍師」といえば、諸葛亮ではなく、「張子房」ですよね。