ほのぼの漫画紙芝居。

「かつて誰もが憧れた
『居候キャラクター』
生活を共にし、日常を
ユカイに演出してくれる
愛すべき異分子―
そんな
居候キャラが
世間に
あふれかえる
時代の話―」

そんな台詞で始まる
『月刊IKKI』にて連載中の漫画
原一雄の『のらみみ』がおもろい。

子供のいる家庭に『キャラ』という『居候』が
当たり前に存在する時代の話である。
『ドラえもん』や『ハットリくん』
みたいな感じっちゃあ感じな
まぁそう表現すれば分かりやすいだろう設定だ。
ただそれらみたいに
未来からやって来て道具出したり
派手な立ち回りをしたりといった作りではなく
主人公である『のらみみ』君が見習いとして居候している
キャラ紹介所『ハローキッズ59号店』を中心に
様々な登場人物達が引き起こすエピソードを
ほのぼのと描いた
かわいく楽しく切ないオモロ漫画である。

第1話からずっと読んでいるが
その愛くるしい絵柄と
グッとくるストーリーに
完璧やられてしもぅている。
いろんなキャラそれぞれの話が
ほのぼのと僕のハートをドリルの如く
“ぐるぐるぐるぐる”
えぐって来るのだ。
えぐられてるクセに
読み終えた時の爽快感は
まるで真夏に飲む
仕事終わりの生ビールひとくちめに酷似だ。
「ゴクゴクッ！ぷはーっ！美味いっ！」
よろしく
「読読ッ(ドクドクッ)！ぷはーっ！おもろいっ！」
なのだ。

そんな『のらみみ』の作者、原一雄の短編集『麦わらドリル』を
古本屋で見つけて購入した。
まだ途中までっきゃ読んでいないが
これまたハートを
“ぐるぐるぐるぐる”
えぐられた。
「読読ッ(ドクドクッ)！ぷはーっ！おもろいっ！」

今朝もおなじみ朝のコーヒーをいれて
数杯飲んだ。
途中テレビを見たり本読んだりパソコンいじったり。
タバコを吸う為
コーヒーメーカーに残っていた“残コーヒー”をカップに注ぐ。
ぷ～んと豆の焦げた香り。
なんつぅか“なっとう”みたいな？
「臭いなぁ」と顔をしかめつつ
ベランダでタバコくゆらせ
煮詰まったコーヒーをゴクリ。
うっ。
臭い喉ごし。

コーヒーを流しに捨てて
風呂に入る。
漫画読みながらついつい長風呂。
のぼせた～。
ついでに耳ん中に水が入り
“コボォホホォ～～ッ”
って膜が張ったみたくなっちゃって
慌てて水ぬき。
小学生ん時の水泳で習った
片足ぴょんぴょんして
コメカミ辺りをトントン叩くあれだ。

ぴょんぴょんトントン繰り返してたら
“コボォホォ～プッツッ！じょわじょわ～～～”
っと
詰まりの封印が解けて
耳から水が流れた。
うわぁ！
耳ん中であたたまった
気持ち悪いくらいの生温かい水だ。
まだ耳に若干の違和感は残るが
とりあえず良かった。
そのまま耳詰まりを引きずって
買い物してる最中に封印が解かれでもしたら
突然耳から水が流れ出す客になっちゃって
レジのおばちゃんを驚かせちゃう所だったろう。
「うどん138、長ネギ…」
“じょわじょわ～～～”
「ぎゃーっ！お客さんっ！耳っ！みみぃっ！」
みたいな。

風呂上がり外出。
ここ最近テレビも特番続き。
これといった刺激もなく
臭い、生温い日々をおくってるような気がすんな～。
しばらく古本屋行ってねぇな～。
行ってみっかな～。
で
気の向くままに立ち寄った古本屋の片隅で
原一雄の短編集『麦わらドリル』を発見した訳です。

店内BGM、多分有線放送だろう音楽で
丁度懐かしのテレビドラマ『熱中時代』のテーマソング
水谷豊『やさしさ紙芝居』が流れる。

♪でっかい夕陽を背中にしょって
影踏み遊びの子供が走る
涙の乾いた頬ほころばせ
明日に向かって一直線に

ねぇ君僕はこう想うのさ
人生なんて紙芝居だと

涙も笑顔も続きは明日
時って言う名の自転車こいで

やさしさ紙芝居
そして誰もが主人公♪

そんな懐メロにも
“ぐるぐるぐるぐる”
えぐられて
即座に『麦わらドリル』を手にレジへ。
支払いを済ませると
何故だか耳から温い水が
“じょわじょわ～～～”
まだ残ってたのねっ！

早速帰って続きを読もう！

夕陽を背中にしょって
自転車で突っ走り
家路へ急ぐ
ほのぼのとハートえぐられながら
僕は
また明日より始まる出張の
エネルギーを充電するのでした。

「ギャハハハッ！
おもろいなぁ～」

めけめけ～。

写真。『のらみみ』＆『麦わらドリル』
良かったら読んでみてわ。