kananagaの日記

音楽したり絵を描いたり紙芝居したりするkananagaの暮らし

だらっだらすると、アイディアがでる

2006-09-15 | 日記
役所に買い物に、走りまわる。午後は、山下残くんが、野村誠との打ち合わせにやってきた。ご飯は一緒して、また出かけたり帰ってきたり。

夜、佐久間新さんがご飯を食べに来てくれた。これから、どんな新しいことをしようか、色々話すことができた。話してるうちに、3人ともどんどんごろごろしてくる。電話のためちょっと席をはずした野村誠が、再び戻ってきたとき、笑った。なんでかと思ったら、「うーん、いい雰囲気だねえ、だらだらしてて」と言う。そうそう、こういう、形のない、最初のときって、段取りしてちゃっちゃと、っていうのは、てってー的に向かない。だらだら、まったりと、おしゃべりしてるうち、どんどんアイディアがでるものだ。佐久間さんとこんなにゆっくり話できることって、今まであんましなかった。今日はゆっくり話せてよかったなあ。明け方4時くらいまでだらだら。途中、かえるさんのラジオ沼337338(桃太郎の感想、2つ合わせて約1時間)をみんなで聞いて、大爆笑したり、今度やりたいことのために、どんな助成金に応募できるだろうと調べたり、そんなんしてるうち、結構具体的に話は進むものなのだった。ひっひっひ、楽しみだなあ~。

虫と月と星

2006-09-14 | 日記
今日は朝から1日、連絡、書類、練習とかになるかなー、と思っていたら、みくちゃんが、「御所に虫の声を聴きに行こう!」と誘ってくれた。「あれやんなきゃ、これやんなきゃ」気分をちょっと横に置き、夜、野村誠と3人で御所へ。

真っ暗なところに敷物をしいてごろん。虫以外にも、かなり遠くの車の音、ぴ~ん、ぽ~ん、という何かの定期的に聞こえる音、蛙なのか鳥なのか、なにか生き物の声、誰か演奏してる?って感じの音など、色々聞こえる。

みくちゃんが持ってきてくれたくるみパン、チーズのパンをむしゃむしゃ。kananagaが買ってきたシュークリームをがつがつ。御所近くのシュークリーム専門店で買ったのだけど、普通のシュークリームのほかに、変なシュークリームが色々ある。白味噌のシュークリームは、いまいちパンチにかけた。鹿ヶ谷かぼちゃのシュークリームは、普通においしい感じ。驚いたのは、万願寺とうがらし(緑)のシュークリーム。ちゃんと万願寺とうがらしの味がするのに、しかもおいしい!3人で足ツボマッサージをしあったりとだらだらしたのち、アジア料理の万里小路でタイセットやベトナムセットを食べた。

みくちゃんはそのままうちへ遊びにきて、映像鑑賞に、望遠鏡で天体観測。この前みくちゃんが来たときは、最初晴れてたのに、望遠鏡をのぞこうとした途端、がんがん雲がでてきてすごかった。みくちゃんは雲女なのだろうか、と思ったら、今日は、星も月も見ることができた。今日の月は、みずみずしさとクリーミーさを兼ね備えた、なかなか贅沢な月だった。

kananaga、こてんと寝てしまい、みくちゃんをちゃんと見送ることできず。今日は誘ってくれてありがとう~。こういうの、大事なんだよねえ。


あ、そうだ、ミクシイに、マルガサリのコミュを作ってみたので、ここで宣伝しとこ。

関心ありありの方、関心あり、くらいの方、ふるってご参加ください。

ミクシイ内のマルガサリコミュはこちら→http://mixi.jp/view_community.pl?id=1311773

ジャズの練習

2006-09-13 | 日記
昼は眠気と戦い眠気に負けたり。うう、うう。あの用事、、、この用事、、、うう、うう。

夜、ジャズのビックバンドの地域別練習へ、2日連続。10月8日(日)に難波で公開リハーサル、11月19日(日)に神戸で本番をすることになっているので、その練習。ロングトーンや音階があがってさがってく練習とか、基礎練が、楽しい&背筋が伸びる感じがする。

kananagaが挑戦しようとしてること。笑わさず、ただ美しい、ただカッコいい表現を試みること。なにせ、笑わすの得意なんで、ソロとか、いつもついそっちに持っていってしまう。得意なことをある程度禁じて、表現の幅を広げたい。本番にやる曲がばれるのはよくないので、曲目は内緒にしておく。

このグループ、ほんとに楽器を始めたばかりのひともいたり、楽器の編成もとてもかたよっているんだけど(kananagaも、ジャズの素人なんだけど)、仕切り人の太田さん(ジャズのボーカリスト)の言う、「いるひとで、できることを、やろう」「全員でユニゾンでもいいじゃないか」「練習よりも打ち上げに参加することのほうがもっと大事」というあたりのコンセプトが、kananagaは、いいな、と思っている。

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ライブ情報。内容は、ジャズです。kananagaは鍵ハモ(、他)で参加、お笑いは、かなり封じます(1曲だけ、お笑い、あるかも)。入場無料。


10月8日(日)16:00-17:00 公開リハーサル

会場:難波「845」場所などはサイトをご覧下さい。
http://www.geocities.jp/jazzspot845/


11月19日(日)14:00-16:00(約40分・2ステージ)

会場:難波「845」場所などはサイトをご覧下さい。
http://www.geocities.jp/jazzspot845/

(会場は、神戸「TEN×TEN」から変更になりました。)
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あ、そうそう、「桃太郎」の感想が書いてある色々な日記、徐々に増やしてます。9月10日のkananagaの日記から飛んで、読んだり聞いたりしてみてくださいね。

トトロとジャズ

2006-09-12 | 日記
宇治のトトロの家(別名、人形劇団京芸)へ、あ、違った、人形劇団京芸(別名、宇治のトトロの家と勝手に呼んでいるところ)へ、鍵ハモWSをしに行った。


「桃太郎」を観にきてくれたチャカさん、嬉しい感想を色々言ってくれる。kananagaが「佐久間新の鬼を観るだけでも軽くおつりがくる」と日記に書いていたのを、「その通りでした」と。そもそも、佐久間さんが牛で出てきた瞬間にびびったらしい。すっかり、踊りを習いたくなったそうな。5場の歌が終わったところで、絶妙なタイミングで布が落ちたこと、「あれ、ほんとに偶然だったんですね」と。そう、舞台の神様が、やっぱりいるんだね。若いばばあが、わざとつんとした演技をしてるとこが、めちゃくちゃかわいかった、とか。kananagaの死体よかった、とか(あ、そうだ、1場の踊りもほめてくれたあ~、嬉しい)。

あ、チャカさんの感想書いてて思い出したけど、お客さんの感想で、「終わったあと、折れたバチや、たたきすぎではずれちゃったりはずれかけている鍵盤が散乱しているのを見て、鬼気迫るものがあった」とか言ったり書いたりしてくれてるひとが何人かいた。kananagaにとって、そこはもう意識されない部分だったが、言ってもらって、色々な意味でゾクっとしてくる。


さて、今日のWSはまず、前回のWSの少しあとに、演出のばるさんも含めてみんなで酔っぱらって作った「9月7日」という曲を聞かせてもらって、録音もした。いい曲だなあ、酔っぱらってリラックスしてる感じがでている。それと、前回から宿題にしていた「ソロソロ練習曲」や「初心」も吹いてみて、録音。みなさん、ちゃんと練習してる、えらいなあ。お昼ごはんを食べながら、聞いてみる。練習を録音して聞くと、やってるだけでは気付かないことに色々気付くもんね。

以前カタカタノムカナとかP-ブロッとかで鍵ハモ4人でやったことのあるピアソラの曲が、なかなか練習に手頃な気がしたので、皆さんに割り振る。ゆっくりで、無理矢理とおす。あとはまず、個人練でお願いします。自分たちで作った曲を演奏するのと、ひとが作った曲を演奏するのでは、仕上げていく感じがかなり違うものだ。

しょうぎ作曲で作った「森」という曲を、五線譜に書き直してみる。んで、吹き方、アンサンブルを工夫してみる。ここはリリカルに、ここはパーンと、ここは一気に音量を落として、ここはアクセントをつけて、ここはリズム前めで、ここはルバート気味に、ここは前のひととしっかり呼吸を合わせて、ここはクレッシェンド、デクレッシェンドを急激に、などなど。おお、変わる、変わる!いいですね。

吹き方とか「こういう感じで」と伝えようとするときに、自分がいつのまにか、とても微妙なことを無意識にやってることに気づかされる。弱音でタイトなリズムをタンギングを使って出したいとき、たった1音が増えるのであれば、その1音増える分の息を、全体の音量が変わらないように瞬時にプラスしなければいけない(でないと、一番高い音のリードが、きちんと立ち上がってくれないから)。kananaga、そういうことを、普通にやっていた。これが、鍵ハモを普段やってないひとには、すぐに普通にはできないものなんだ、と気づく。のんびりでも、10年やってると、いつの間にか色々できるようになってるものなんだなあ、と、ちょっと自分に感心。それと、このWSをやらせてもらうことでkananagaの中でも色々なことが顕在化し、すっごく勉強になっている。感謝。

このあとはしばらく(11月か12月まで)WSがない。皆さんそれぞれ、ツアーにまわられるので。しかも、演目や目的地によって、メンバーがばらばらになったりもする。なので、例えば2人とかでも練習できるように、以前パリでイザベルというひととkananagaでやった、リコーダー即興二重奏の曲も、コピー&配付。それと、1人のとき、パートの個人練だけでは達成感が足りないといけないので、「ジェンカ」ひとり弾きも、解説&楽譜配付。

宿題いっぱい、スパルタかなあ。。いやいや、それもこれも、皆さんのできがよいから~。これくらいの宿題は提供させていただかないと、皆さんのやる気に応えられない。それに、彼らはいずれ、人形劇の本番でプロとして演奏しなければいけないのだから、そう、来年の初夏までに、そこまでもっていかないといけないのだ!、、、とはいえ、楽しくやりましょう♪そのほうがより、身につくと思います。お仕事、ツアーで大変でしょうけれど、ちょっとした合間に練習お願いしまーす。

夜は、ジャズのビックバンドの練習に。kananaga、なんだか変なところでつまづく。手癖とか、ちょっとした気持ちの揺れが、出るもんで(ってーか、練習してねーだろ、オマエ。うーん、ちょっとね~、本番ラッシュで全然無理だったあ~)。今までにやってこなかったことが入ってくる。毎回、新鮮。そうそう、楽しくやりましょう、そのほうがより、身につく。

休憩と準備

2006-09-11 | 日記
休憩。でも、8時半に起きて、夥しい量の洗濯をした。ごはんを作った。眠い、眠い。昼寝しつつ、明日からやらねばならないことを色々思い出し、まずは心の準備。マルガサリのひとは、今夜も練習してるんだよね、また別のコンサート近いから。大変だねえ、疲れとってね。

やらなきゃなこと、ちゃんと思い出すように、簡単にでもメモろう。順不同、でも、すぐせねばなこと、色々。書いてるうちに、すっごく長いことためてるものも、思いだしてくる。

大井さんに頼まれてる作曲をすすめる。
深見さんたちの本のイラストをすすめる。
めくるめく紙芝居をすすめる、とりあえず、明日井手上さんに電話。
ことばち紙芝居の台本と絵と。
P-ブロッイギリスツアーのための助成金申請。
コンサート出演者&スタッフへの、謝礼の振り込み。
色々なメールの返事、お礼とか。
協賛金の請求書を送る。
9月18日のショーロコンサートで演奏する曲の練習。
10月4日のころがしまつりで歌う曲の練習。
11月のグループ展のための作品制作。
録音を編集して、イギリスに送る。
録音を編集して、徳島に送る。
録音を編集して、平石さんに送る。
(録音を編集して、は、まだまだあるな。。。)

えー、あとは、なんだ、なんか、急ぎのことが、抜け落ちてないやろか。。。明日からkananaga、これらのことがあっという間にできちゃうひとに、変身しちゃいたいぞー。

用事の追加

パスポート書き換え。

ガムラン楽舞劇「桃太郎」全幕上演本番

2006-09-10 | 日記
朝からバタバタバタ。。。そんな中でも、野村誠の提案で、マルガサリでジャワガムランの15分くらいある伝統曲を1曲演奏し、演奏できないひとは、聴いた。これはたぶん、瞑想、黙想のようなものであったと思う。お互いの音が聴きにくくなっているのではないか、ということで、一度心を正した、という感じ。これ、あってよかった。マルガサリはそもそも、ジャワガムランのグループだ。とにかく、音楽がいいことが絶対大切。心の、透明度が増す。

で、そのあとはまたバタバタバタ。。。kananaga、とっくに開場している、開演前15分の段階で、衣装も着てなきゃ、メイクもしてない。ここまで余裕ないの初めてかもしれない。あうあうあ~~。でも、間に合ったりする。kananaga、あんた、すげえな。

今日の本番の内容を書きとめたいが、5年かけて作ってきて、6年目にして行った4時間に渡る全幕上演を、どーやっても書ききれない。言葉にすることができない情報のほうが、たぶん100倍くらい多いだろうしなあ。しかも、とても客観的には書けないので、kananagaの主観、しかもそれすらぼろぼろこぼれ落ちる状態になるけど、でも、少し書き留めてみる。


第1場は、音楽はしょうぎ作曲が基盤となっている。抽象的な音楽と舞踊による表現が中心で、桃太郎が生まれるまで。じじいたちの寸劇から始まり、竹をコンコンたたくアンサンブル、それから一気に大音量の桃太郎のテーマ。そして、やまでらに、、、の歌からこっしんはな、という意味のわからないつぶやきとともに夜はふけ、、、、みよ猫が夜に現れ、朝になる。ばばあが川に洗濯に行くと、何故だか急に眠くなり、4人の桃の精登場。kananagaは実はこの1場がなかなか大変だったのだ、桃の精の踊りがあったので。でも、この本番を迎えるちょっと前に、踊り全体を見てくれている佐久間さんと、4人とで、なんて言うか、あっ、そうか、という感じがあり、本番には迷いなく踊ることができた。そして、どうしたらいいのか、言葉にならない部分の感覚が、やっと少しわかった。この場面に関しては、スタートラインに、やっと立てた感じだ。

桃の精の踊りの終わりのほうは、4人で、ばかでかいピンクの布を運んでくる。それは川のようになり、山のようになり、その前というか上で、イーウィン扮する桃の精の女王のような存在が踊る。静かにピンクの布の中に入っていき、桃太郎誕生となる。最後、8人で布を持ち上げて空気を入れてすぐ端をふさいで、桃の形を作った。これ、前日に初めてやってみたことだけど、なかなかうまくいった!そして、桃の中からあてていた光が消えて、後ろのタペストリーが、なんとも美しく浮き上がる。


第2場の音楽は、声と身体を中心に創作されている。お話は、村の平和な風景と、そこに乱入して村を荒らしまくる鬼が花子を連れ去るまで。さて、大変だったのは、田植えの儀。村の女性ばっかりが、田植え。1列になって、両端から抜けて行く。列の中心は、猿役でもある西さん。今日、下がっていく歩幅がめちゃくちゃ狭い。。。おーい!助けてー!!腰がくだける~~~!!!死ぬ~~~。。。そのあと、蛙が鳴き、雨が降り、雷がなり、稲刈りをして、舞扇を持っての盆踊り。そこへ鬼が乱入。kananaga、死体役。実はkananaga、死体役をするのが、がかなり好き。堪能。


ここで休憩。さっき買いためておいたアイスを食って、リフレッシュ。楽屋では田植えのことで大騒ぎ。kananaga「西さん~~~!歩幅狭いよ~!あ~、しんどかった!」。西さん「だって、多めに下がると、横のひとがついてきてくれないんで、列がくずれるとおもって~~!それに真さんのたいこのテンポが遅いから~~~」。kananaga「そんなもん、みんな西さんを基準に合わせてやってんだから、西さんがさがったら、次であわせますよ!だいだい、西さんしかあの場をどうにもできないんですよ~~!」。西さん「そんな~、私がみんな悪いのか~~~」。と、笑顔でナチュラルハイ状態。ちなみに、あの場面がのびて一番しんどいのはもちろん、中央にいる西さん当人である。腰、大丈夫?

客席のDATのテープをかえにいったら、石川から観にきてくれていたゴンちゃんが話しかけてくれた。「すっごい、いいね~!!」と、すでに大興奮!ひと安心&超嬉しい。でもね、ゴンちゃん、ちっちっちっ、喜ぶのはまだ早いぜ、まだまだこれからなのよ~~~。


第3場は喜劇。唯一、とっても芝居っぽい場面だ。世界の様々な音楽様式をガムランにアダプテーションさせた音楽が盛り込まれている。犬も猿も雉もいい感じ。みんな、よくこんだけ演技するなあ。桃太郎の一団が出会う4つの困難、たまご大王の誘惑、空手家のしごき、哲学者に鬼が島へ行くことの正当性の説明を求められる、言葉の通じない舟の番人に、なんとか頼んで舟にのらせてもらう(kananagaは、空手家)。なんとか舟にのった桃太郎一団は、鬼が島を目指す。ラハルジョさんのワヤン持っての踊りも、迫力。それから、一気に暗くなり、先程までのコミカルな空気は消えうせる。このあたりの音楽、かなり恐かった。極めつけに、音楽がやむのと同時に、暗がりに懐中電灯の明かりで、たくさんの鬼の顔(面)が浮かび上がり、不吉な空気をかもし出す。


もう一回、休憩。またアイス食う。いよいよ、4場、そして5場である。


第4場は、ダンスで、フルガムランでの即興演奏。ダンスも、ほぼ即興。野村誠は音楽監修で、昨日もずっと外で見え方をチェックしてたので、本番にほぼいきなり加わることとなった。音楽家野村誠が入ったこと及び、客観視してた野村誠の主観が加わり、しかもいきなり入ったことで、全体をとおして、音楽が、リズムがよくなったというか、ばりっとしたというか、締まった。第4場、ここはとりわけ、野村誠の日記をぜひご参照ください。

4場を観て、あるいは演って、で、思わざるをえないことって、たくさんある、いや、ひょっとして、ひとつなのかもしれない。

なんで戦わなきゃいけないのか、なんて問うことのできる状態ではないものに、犬、猿、雉たちも巻き込まれていく。途中、「いちぽこ、にぽこ、さんぽこ、しぽこ、、、」の掛け声にとりこまれ、演奏者までもが全員、鬼に取り込まれる。桃太郎は気が狂いそうになる。なんとか犬猿雉の目をさまさせて、再び戦いとなり、そして犬猿雉は、死ぬ。犬は、鬼が島に行ってロックスターになりたかっただけ、猿は、ビジネスチャンスが欲しかっただけ、雉は、鬼が島の温泉で足の傷を治し、お肌ぴかぴかになりたかっただけ。でも、みんな、死ぬ。そして、鬼は勢いあまって、鬼の手下も全員殺してしまう。残ったのは鬼と桃太郎だけ。泣き叫ぶ桃太郎。

ここからが、いつもよりもすごく長かった。桃太郎は、なかなか死なない。激しい戦い、というわけではなかった。鬼と桃太郎は互いを見て全く動かない、という時間がたくさんあった。なかなか殺されない桃太郎、なかなかとどめをさせない鬼。演奏者である野村誠や中川真までもが、戦いをしかける、桃太郎と鬼の両方に。ひょっとして、桃太郎は死なないのではなかろうか、と思うくらいに、死ななかった。でも、最後は、相当無惨に、死んだ。kananagaは、4場の中盤、泣いていた。終わり頃は、泣いていなかった。

ちなみに、4場の最初、佐久間さんとイーウィンの息子のブナちゃんも鬼として登場したが、戦いが激しくなる頃には、ブナちゃんのおばあちゃんによるストップが入り、舞台脇にいた。まさに桃太郎が息絶えようとしてるころ、舞台に出たくて泣き叫ぶブナちゃんの声が響いていた。フィクションであるはずの「桃太郎」なのに、短いスパンで現実とクロスフェードするようなところが色々ある。それはお笑いの場面などにも見られる。ブナちゃんの存在も、そうしたもののひとつだと思う。ちなみに、以前リハを観にきてくれた坂井くんは、ブナちゃんが入ると(いい意味で)すごく、わからない!と言っていた。あの存在は一体なんなんだ、と。佐久間さんはお父さんであり、鬼であり、で、ブナちゃんは一体なんなのか、なんとも言えない不思議な存在が、入り込んだ感じになる。ブナちゃんは2歳半なので、本番にもリハのときのように入ってくるかどうかは、全くの未知数ではあった。なんにせよ、そういったことまでも含め、とりわけこの4場は、やるたびに違うものを見ることになるだろう。だって、即興だ。


第5場は、鬼が、とても大きな袋をひきずって、村へ向かっていく。4場の激しい音楽をクールダウンさせるかのような、やわらかめのバチによる極小のトレモロ。ときに、ばかでかい一発が鳴る。哲学者、空手家、たまご大王が、同時に、別の場所で、鬼の袋の中身について推測し、語る。その後しばらくして、鬼はふとたちどまり、袋の口を開ける。そこからでてきたものは、音として立ち現れる。それがひとつくらいのものに集約されて、そして、歌が出る。ここは、理屈とか言葉でさっぱり説明できない。


エンディング、というかカーテンコールに、順番にキャストがでていって、それぞれのテーマソングが鳴った。打ち上げで、(なぜか毎回)舞台監督をしてくれていたバンスリ奏者のHIROSさんが、「なんで皆あのカーテンコールのときとか泣かないわけ?感極まったりしないの?」と言っていた。ほんとだ、確かにあのときは、誰も泣いてなかった。本番最中は、それぞれ時々泣いてたみたいなんだけど。kananaga的には、あのときはまだ泣けるような状態ではなかったのだろう、と思った。というのは、この日記を書いたりしてる翌日あたりに、かなり切なくなってきたからだ。


本番終わってから、何人かの知り合いや、初めて会うお客さんに、たくさん「いや~、よかった!!」と言ってもらった。あ~、よかった、ほんと、嬉しい!ありがとうございます!。ほんとに、シンプルに、よかったと思ってくれている、という感じだった。みんな、それ以外の具体的な言葉があまりでてこない状態のようだ。長かったし、色々あったし。そういえば、HIROSさんが言っていたな、4場が終わると、3場の頃がまるで平安時代だったように感じる、って。そんな感じなのかな。日にちを置いて、あらためて感想を聞かせてもらえると、また嬉しい。あ、あと、4時間近くあった、って感じが全然しなかった、飽きなかった、とも言ってもらえた。はっきり言って、やってるこちらにとっても、全然長く感じられなかった。

お友達の中村未来子さんからの嬉しいメッセージ、許可を得てコピペ。みくちゃんの言葉には、いつも透明感を感じる。(みくちゃんの日記も、この日記の終わりのほうからとべます。)

「伝えていただきたいです。
カーテンコールのみなさんはもちろん美しかったです。

すばらしかったよ。

途中、田植えで寝そうになったよ、はははは。

みんな、、、失敗も迷いも、興奮もタイミングも混沌も、
ある意味完璧だったんだね、きっと。

ワークショップの成果というものは、たいてい、
鈍感な人(私)には、伝わりにくいと思う。
でも、桃太郎は、力強く、感動しました。
全ての場によって、人間くさい宇宙を感じました。

かなちゃんじゃない人が、かなちゃんにみえた時があったよ、
と思ってたら、
かなちゃんが演技指導してたのね、ふふふ。

かなちゃん、やっぱりすごいね。
リサイタルしなきゃね。
演技だって踊りだってできちゃうんだから。
スーパーなウーマンだね。

未来子」


ホールでの打ち上げにゆっくり残ってくれたゴンちゃんが、「1場の踊り、よかったよ」と言って、桃をゆらゆら運ぶ仕草をしてくれた。ここを具体的によかったと言ってもらえたことは、kananaga、かなり勇気をもらえた。うまく言えないけれど、小さい歩幅でも、前に行こう、という気持ちを、もっともらった気がした。ゴンちゃんも、またゆっくり感想聞かせてね。


桃太郎」全幕上演にお越しくださいました皆さん、本当にありがとうございました。

来たかったのに来られず、いっぱい応援してくださっていた皆さんも、とってもどうもありがとうございました。


「桃太郎」が今後再演されるかどうかは、わかりません。非常に大掛かりであるので、なかなか難しいかも。ただ、たぶんこの公演をご覧になった方に言ったら絶対信じられないような低予算で、「桃太郎」は実現されました(そーとーきつかったと思うけど)。もし、やりたいけど、予算的に難しいよなあ、というイメージをもたれているホール関係などの方がいらっしゃいましたら、まずはぜひいっぺん、マルガサリまでご相談くださいな。あ、それと、来年インドネシア公演をしたい!という話が出て、これからすぐ、その実現に向けて動き出すことになりそうです。


ああ、書ききれてない、すごく書ききれてない感じがする。たぶん、これもまた、ゆっくり沁みてくるんだろう。「桃太郎」がひとくぎりついて、たぶん、ここまでのことをやりきって、今、kananagaは、新しいことがどんどん始まる感じがしている(実際始まっていて、て、どんどんやらないといけない)。またひとつ、悲しくなるくらい愛しいものが形を成して、それも続くんだろうけれど、それぞれ、更にその先へ向かうことになる。kananagaは今まだたぶん、思春期くらいのところにいる。当分、走り続けることになるよ、転んだりもするかもしれないよ、kananagaの身体、よろしく頼むね。


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「桃太郎」について書いてある日記など、ここ数日で、見つけては足していきます。

↓   ↓   ↓

◆お客さん
こぐれのぶおさんの日記(トラックバックありがとうございます)
こぐれのぶおさんの翌日の日記
井手上春香さんの日記(トラックバックありがとうございます!)
ゆき丸のきのこ日記
かえるさんのラジオ沼:337桃太郎とガムラン(その1)
かえるさんのラジオ沼:338 桃太郎とガムラン(その2)
かえるさんの日記The Beach(ラジオ沼にとべます)
梵玉さんの日記


◆出演者・関係者
野村誠(音楽監修&演奏)の日記


mixi内で見られるもの

↓   ↓   ↓

◆お客さん
mikukoさんの日記
Rinkoさんの日記
かえるさんの日記が読めたりラジオ:沼に飛べる、mixi内のページ
チャッピーさんの日記


◆出演者・関係者
佐久間新(鬼/牛/じじいの友達)の日記
今橋朋子(花子)の日記
魚谷尚代(桃太郎)の日記(今橋朋子の日記内)
西真奈美(猿/桃の精/美術)の日記(まだ続きがあるらしい)
HIROSの日記(舞台監督/実は、日本におけるインドの笛の第一人者)
西田ユリ(演奏/かつての団子の精)の日記

「桃太郎」ゲネ?

2006-09-09 | 日記
ゲネという名前がついているのに、全然ゲネじゃないゲネ。途中で、とまる、とまる。こんな状態で、明日本番、しかも、3時間越えの長丁場。ひとりひとりが自分に必要なことをそれぞれ確認してたら、こうはならない。時間なかったし、本当に準備が大変だったのだけど、ここは、ひとりひとりが反省して、改善できるとこだ。とはいえ、これがマルガサリらしいといえば、らしい。この状態から、それでも翌日本番ができちゃうのだから、それはそれですごい(いやいや、でも、改善しよーよ)。

ゲネ(?)はおしておして、でもなんとか夜9時半には無理矢理ホールを出て宿へ。夜遅くまで、それはそれは様々な打合せや演技指導が同時進行。と同時に、普通に交流も進んでいる。マルガサリメンバーも、ゲストの面々も、スタッフできてくれているひとたちも、普段なかなか交流する時間がない。だって、マルガサリの練習場のスペース天は、京都と大阪の県境、京都からも大阪からも1時間はかかる山奥なんだもん。練習終わったらそっこー帰らないと、電車がなくなっちゃうから。なので、みんな、交流が楽しい。とはいえ、明日本番。kananagaは、なぜか演技指導をし、その一環として足ツボマッサージを2人の若者に施し、交流はそこそこで、寝ました。

2006年9月10日ガムラン楽舞劇「桃太郎」

2006-09-08 | 活動告知
「桃太郎」、もうすぐです!ぜひ観に来て下さい。ガムランで、伝統曲も演奏しつつ、あんな改革的な音楽に挑戦しているグループを、kananagaは他に知りません。観たことのないものに、間違いなく出会えると思います。それと、kananagaがこの5年を経て強く感じるのは、マルガサリは、「作る」ということにおいて、とても難しい、だけど、大事なことに、信念を持ってとりくんできた、ということです。感心するばかりです。そもそも、この公演、佐久間新の鬼を見るだけでもとんでもなくて、軽くおつりが来ると思います。そう、佐久間さんは、もともとすごくいい踊り手だったけど、この5年で更に更に大きくなられました。桃太郎役の魚ちゃんも、3場からの3年間で、とんでもなく成長しました。役についてるメンバーの、脚本もなにもないところから作り上げていった行程には、脱帽です。野村誠が監修する音楽も、すごく変わりました。楽曲を演奏するときのノリがまず全然違うし、全員での即興演奏のあの成立の仕方、すっかり慣れっこになっていたけど、よく考えたら、あの人数で、あの楽器で、よくあれだけのことができてるものだ、とあらためてびっくりです。

そして、物語も、昔話の桃太郎とはちょっと(だいぶ)違います。中川真の中にある、言葉にならない何かを発端に、物語りも、5年かけて作ってきました。太郎の気持ち、花子の気持ち、犬・猿・きじの気持ちというか運命、そして、鬼の気持ちを思うと、複雑な、言葉にならない思いが満ちてきます。それを、楽舞劇の形にしたのが、「桃太郎」です。

遠そうに見えるけど、京都から1時間で着いちゃいます。近江鉄道に乗るのが、またとってもご機嫌な道のりだし。小学生以下なんて無料です。皆様、どうぞ、どうぞ、おでかけください。kananagaも、本気の本気で本番を迎えます。ガムラン演奏、歌、踊り、芝居、どれも。

以下、「桃太郎」情報。ガムラングループ・マルガサリのメールマガジンより転載します。

↓   ↓   ↓

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 楽舞劇『桃太郎』全5場の通し公演が近づいてきました。直前ですが、あらためてご案内とお願いを申し上げます。
 『桃太郎』は作曲家の野村誠さんとともに、5年の歳月にわたって作りあげてきた作品です。楽譜を全く用いず、現場でひとつひとつの音や言葉、身振りを確かめながら、じっくりと組み上げてきました。第1場(2001)と第5場(2005)では、全く異なった表現方法になっています。まさに、マルガサリのこの5年の歴史が刻み込まれているといっても過言ではありません。将来には、この作品をもって世界各地をツアーするつもりでありますが、まずはみなさんに全作初演に立ち会っていただきたく、ここにご案内申し上げる次第です。
 また、これまで支援をいただいてきた碧水ホールともども、この作品で200名の観客を集められないようでは、ガムランのプロジェクトに未来はないと考えております。下手をすれば、これが碧水ホールでの新作上演の最後のステージになるかもしれないという背水の陣にあります。なにとぞ、さらなる発展の可能性を見出すために手助けいただきたく、ご来場を切にお待ち申し上げております。

★碧水ホールガムランプロジェクト2006 Vol.2★

楽舞劇「桃太郎」全5場通し公演

日時:2006年9月10日(日) 
   13:00開演(12:00開場)  
場所:滋賀県甲賀市碧水ホール(下記URLを参照下さい)
チケット:一般 前売2000円 / 当日2500円
     学生(中学生~大学生) 前売1000円 / 当日1500円
     小学生以下無料
出演:マルガサリ、ラハルジョ、林加奈、魚谷尚代、大石麻未
   中西俊介、今橋朋子、根無一信、野村誠

企画制作: 中川 真
音楽監修: 野村 誠
舞踊振付: 佐久間 新
舞台監督: HIROS
衣  裳: 水谷由美子 岡部泰民 永冨真子 片山涼子
美  術: 坪井優子 原田満智子 西真奈美
ヘアメイク: 嵐チカ
照  明: 滝本二郎
主催:甲賀市教育委員会 / 甲賀市碧水ホール
後援:インドネシア共和国総領事館
協力:ティルト・クンチョノ / (有)ナルナセバ / ブルーウェイ(株)

【プログラムノートより】代表:中川真

「戦いの手が止まって  鬼の目を覗き込んだ時
 今まで見たことのない  不思議なまなざしに 惹きつけられてしまった」

 マルガサリ版「桃太郎」の意外な結末は、周到な計算の上でそうなったのではない。それはある日、ぼくのアタマの中で閃いただけだ。しかし、そうすることによって、「桃太郎」はこれまでと全く異なる意味をもち始めた。というよりは、その改変の意味について考え込まざるを得なくなった。去年の第五場は、その1つの回答だが、その解釈はまもなく破棄されるだろう。「桃太郎」を制作していて、どんどん気になったのは、オニの存在だ。
 「桃太郎」におけるオニとはいったい何か。従来の桃太郎では、オニは征伐される「他者」として描かれる。ほんとうにオニは他者なのだろうか?ぼくは自分のなかのオニを見つめたいと思った。だからといって、この「桃太郎」を近代の心理劇のようには、あるいは現代の寓話のようにはしたくない。あくまで荒唐無稽なエネルギーをどこまでも、できるかぎり放射したいのだ。

【音楽構成】音楽監修:野村誠
第1場は、しょうぎ作曲が基盤
第2場は、声と身体を中心に創作
第3場は、喜劇で、世界の様々な音楽様式をガムランにアダプテーションさせた音楽が盛り込まれる
第4場は、ダンスで、フルガムランでの即興表現の追求
第5場は、1~4場の音楽経験を経た先にたどり着く、歌と音楽

【チケット取り扱い】
碧水ホール TEL:0748-63-2006
チケットぴあ  Pコード234-894
(TEL:0570-02-9999)

※マルガサリのHPからもチケット予約ができます。
くわしくはこちらから
http://margasari.com/

<お・ま・け>
「太郎の日記」、HPにて更新中!!チェックしてみてください。

「10月3日晴れ
毎日楽しい日々が過ぎてゆく。大好きな村のみんなとの事を日記に書くことにし
よう!!\(^O^)人(^O^)/後でよんだら日記って楽しいやろなあ」

モヤモヤ頭/桃太郎練習

2006-09-07 | 日記
昼まで寝ると決めていたが9時に電話で起床。うーん、色々やることはいっぱいあるんだけど、こんなモヤモヤ頭で、うーん、どうしよう~、あ、らでぃっしゅぼーやが来た。なんか食べたい、でも、昼寝したほうがいいかなあ、う~ん。モヤモヤ頭でとりあえず、壊滅的に散らかってる家をもそもそと片付ける。書類のたば、せねばならないことが色々思い出される、、あ、メールしなきゃ、、、なんか食べたい、寝たい、なにからしよ。。。うーん、こんなときは、まずちょっとでも寝るのがよさそうではあるんだけど、身体は寝ようとしても頭が寝ようとしないので、ごはんを作ってみる。玄米炊いて、味噌汁作って、山盛りサラダ、うまーい!でも、今日のぬかづけはいまいち。。しばらくほっといたら、ぬかどこがおいしくなくなってきてしまっている。なんとか復帰せんかな、と、ぬかと昆布を足してみる。

夜、桃太郎練習へ。1場の踊りをビデオに撮って、こまめにチェック。歌の練習。キャストの演技をみんなで研究。いよいよあさっては、碧水入りだな。

おやつ用にもってきた蒸しとうもろこしの、うまいことうまいこと。らでぃっしゅぼーやの野菜はさすがだなあ。

眠い。。でも、マルガサリのメンバーみんな、kananagaどころではないあきれかえるスケジュールだ。例えば、西さんなんて、今小学校の先生してて担任もってて、運動会に超力いれてる学校らしく、その準備でばったばた。それでいてマルガサリでは持ち物のこととか会計、ホテルの手配などもやっていて、しかも猿という重要な役までやっていて、週3日とか、こんな山奥まで車で来るのだから。タフだなあ、相当疲れてるとは思うけど。中川真さんとかも、あっちの仕事こっちの仕事でとんでもない移動距離だろう。すごい体力っていうか、気力っていうか。みんな、桃太郎全幕上演のため。

ダメ人間、今日も桃太郎練習へ/告知

2006-09-06 | 日記
家の電話がすこぶる調子が悪く、かけても絶対一発ではかからない状態だった。それはどうやら、ADSLとIP電話の相性がめちゃくちゃ悪いことが原因くさいので、もう、光にしちゃえ、となったのだった。光の工事のひとがくるので、8時半とかに起きた。ね、眠い。

お昼寝したり、設定にてこずっているうち、予定をすっぽかしてしまうことに!おぉ~、のぉ~!!ごめんなさーい!!すっかりすっぽり抜け落ちてしまっていた。。。

kananaga、最近どんどんダメ人間になっている。なんか、こっち側の回路がパカッと開いてきてるときって、あっち側の回路が閉じちゃうのだねえ。あうあうあ~。世の中にはきっと、大きくわけて2種類のひとがいる。ダメ人間と、ダメじゃない人間。kananagaはもはやダメ人間サイドに突入です。ダメじゃない人間の皆さん、フォローよろしくお願いします。

最初の用事、しかたがないので、小暮さんと井手上さんにお願いして、そのあとの打ち合わせから参加。めくるめく紙芝居のことで。

夜は「桃太郎」の練習。1場の布使い実験をみんなでやってみる。おお~、迫力満点。

その布の上で、佐久間さんとイーウィンの息子のブナちゃんがお面をつけてポーズ(写真)。2歳半、最近、ますますよくしゃべる、かわええの~~。顔が、佐久間さんとイーウィンの両方に、どんどん似てきた気がする。

それから、1場の踊りをもうちょっとよくする作業。佐久間さんにたくさんアドバイスをもらった。いまいち決まってなかった部分、イーウィンが考えてくれた。


「桃太郎」、もうすぐです!ぜひ観に来て下さい。ガムランで、伝統曲も演奏しつつ、あんな改革的な音楽に挑戦しているグループを、kananagaは他に知りません。観たことのないものに、間違いなく出会えると思います。それと、kananagaがこの5年を経て強く感じるのは、マルガサリは、「作る」ということにおいて、とても難しい、だけど、大事なことに、信念を持ってとりくんできた、ということです。感心するばかりです。そもそも、この公演、佐久間新の鬼を見るだけでもとんでもなくて、軽くおつりが来ると思います。そう、佐久間さんは、もともとすごくいい踊り手だったけど、この5年で更に更に大きくなられました。桃太郎役の魚ちゃんも、3場からの3年間で、とんでもなく成長しました。役についてるメンバーの、脚本もなにもないところから作り上げていった行程には、脱帽です。野村誠が監修する音楽も、すごく変わりました。楽曲を演奏するときのノリがまず全然違うし、全員での即興演奏のあの成立の仕方、すっかり慣れっこになっていたけど、よく考えたら、あの人数で、あの楽器で、よくあれだけのことができてるものだ、とあらためてびっくりです。

そして、物語も、昔話の桃太郎とはちょっと(だいぶ)違います。中川真の中にある、言葉にならない何かを発端に、物語りも、5年かけて作ってきました。太郎の気持ち、花子の気持ち、犬・猿・きじの気持ちというか運命、そして、鬼の気持ちを思うと、複雑な、言葉にならない思いが満ちてきます。それを、楽舞劇の形にしたのが、「桃太郎」です。

遠そうに見えるけど、京都から1時間で着いちゃいます。近江鉄道に乗るのが、またとってもご機嫌な道のりだし。小学生以下なんて無料です。皆様、どうぞ、どうぞ、おでかけください。kananagaも、本気の本気で本番を迎えます。ガムラン演奏、歌、踊り、芝居、どれも。

以下、「桃太郎」情報。ガムラングループ・マルガサリのメールマガジンより転載します。

↓   ↓   ↓

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 楽舞劇『桃太郎』全5場の通し公演が近づいてきました。直前ですが、あらためてご案内とお願いを申し上げます。
 『桃太郎』は作曲家の野村誠さんとともに、5年の歳月にわたって作りあげてきた作品です。楽譜を全く用いず、現場でひとつひとつの音や言葉、身振りを確かめながら、じっくりと組み上げてきました。第1場(2001)と第5場(2005)では、全く異なった表現方法になっています。まさに、マルガサリのこの5年の歴史が刻み込まれているといっても過言ではありません。将来には、この作品をもって世界各地をツアーするつもりでありますが、まずはみなさんに全作初演に立ち会っていただきたく、ここにご案内申し上げる次第です。
 また、これまで支援をいただいてきた碧水ホールともども、この作品で200名の観客を集められないようでは、ガムランのプロジェクトに未来はないと考えております。下手をすれば、これが碧水ホールでの新作上演の最後のステージになるかもしれないという背水の陣にあります。なにとぞ、さらなる発展の可能性を見出すために手助けいただきたく、ご来場を切にお待ち申し上げております。

★碧水ホールガムランプロジェクト2006 Vol.2★

楽舞劇「桃太郎」全5場通し公演

日時:2006年9月10日(日) 
   13:00開演(12:00開場)  
場所:滋賀県甲賀市碧水ホール(下記URLを参照下さい)
チケット:一般 前売2000円 / 当日2500円
     学生(中学生~大学生) 前売1000円 / 当日1500円
     小学生以下無料
出演:マルガサリ、ラハルジョ、林加奈、魚谷尚代、大石麻未
   中西俊介、今橋朋子、根無一信、野村誠

企画制作: 中川 真
音楽監修: 野村 誠
舞踊振付: 佐久間 新
舞台監督: HIROS
衣  裳: 水谷由美子 岡部泰民 永冨真子 片山涼子
美  術: 坪井優子 原田満智子 西真奈美
ヘアメイク: 嵐チカ
照  明: 滝本二郎
主催:甲賀市教育委員会 / 甲賀市碧水ホール
後援:インドネシア共和国総領事館
協力:ティルト・クンチョノ / (有)ナルナセバ / ブルーウェイ(株)

【プログラムノートより】代表:中川真

「戦いの手が止まって  鬼の目を覗き込んだ時
 今まで見たことのない  不思議なまなざしに 惹きつけられてしまった」

 マルガサリ版「桃太郎」の意外な結末は、周到な計算の上でそうなったのではない。それはある日、ぼくのアタマの中で閃いただけだ。しかし、そうすることによって、「桃太郎」はこれまでと全く異なる意味をもち始めた。というよりは、その改変の意味について考え込まざるを得なくなった。去年の第五場は、その1つの回答だが、その解釈はまもなく破棄されるだろう。「桃太郎」を制作していて、どんどん気になったのは、オニの存在だ。
 「桃太郎」におけるオニとはいったい何か。従来の桃太郎では、オニは征伐される「他者」として描かれる。ほんとうにオニは他者なのだろうか?ぼくは自分のなかのオニを見つめたいと思った。だからといって、この「桃太郎」を近代の心理劇のようには、あるいは現代の寓話のようにはしたくない。あくまで荒唐無稽なエネルギーをどこまでも、できるかぎり放射したいのだ。

【音楽構成】音楽監修:野村誠
第1場は、しょうぎ作曲が基盤
第2場は、声と身体を中心に創作
第3場は、喜劇で、世界の様々な音楽様式をガムランにアダプテーションさせた音楽が盛り込まれる
第4場は、ダンスで、フルガムランでの即興表現の追求
第5場は、1~4場の音楽経験を経た先にたどり着く、歌と音楽

【チケット取り扱い】
碧水ホール TEL:0748-63-2006
チケットぴあ  Pコード234-894
(TEL:0570-02-9999)

※マルガサリのHPからもチケット予約ができます。
くわしくはこちらから
http://margasari.com/

<お・ま・け>
「太郎の日記」、HPにて更新中!!チェックしてみてください。

「10月3日晴れ
毎日楽しい日々が過ぎてゆく。大好きな村のみんなとの事を日記に書くことにし
よう!!\(^O^)人(^O^)/後でよんだら日記って楽しいやろなあ」

宇治にトトロの家が

2006-09-05 | 日記
朝起きたら、顔がとんでもなくむくんでいる。温泉で、疲れが外にでたか?

人形劇団京芸の事務所へ。京芸のばるさんは、今新作人形劇を作ろうと(演出しようと)していて、その音楽を、メンバーによる鍵ハモで生演奏でやりたいと考えている。kananagaがWSして、メンバーの皆さんとのWSで出てきたフレーズなどをもとに、P-ブロッメンバーに作曲というかアレンジを振ったりすることになるだろう。すごくすごく、楽しみなのだ。

宇治の市街地からそんなに離れてるわけでもないのに、京芸事務所のあるあたりは、山だった。トトロが出てきそうな場所だ、と聞いていたが、、、ほんとにそんな感じ。

メンバーは、ゼンちゃんに、どんちゃんに、チャカさんに、チェロさん。買い揃えた鍵ハモ、どれを誰がもつか決めてから、鍵ハモの基本的な扱いや、特殊奏法などをちょっと紹介して、いきなりしょうぎ作曲で練習曲を作った。しかも2曲。曲を作ってる間ずっと吹いてなきゃいけないし、これだけでも相当肺の鍛錬になっただろうな~。しかし皆さん、すごくやる気があって、わくわくしてて、体力もある。これは、どんどんやっても全然大丈夫そうだなあ。

そのあと、ぶんちゃかした伴奏にのって、リーダーのフレーズを真似する、という曲を考案。その延長で、他のひとが真似できないような難しいフレーズをそれぞれ考えてもらった。練習曲がたくさんできた。皆さん、宿題です。よろしくお願いしまーす。

4人の出す音、それぞれとっても面白い。今日一緒に作曲したり演奏したりして、それぞれ方のキャラがちょっとわかった。いいとこは活かして、弱点は攻略して、と。今日はちょっと長めにやってほしい、とのことだったので、そのつもりでやっていたら、なんと、5時間も鍵ハモレッスンしてしまった。でも、皆さん、疲れた様子がない。すごいな~。

それから、京芸の敷地内を案内してもらった。京芸は、50年以上の歴史があるそうな、すごいな~。この場所に移り住んだ30年くらい前に植えたどんぐりの木は、「この木なんの木」か、ってくらいにでっかく成長してる。プレハブとかに男子寮、女子寮とかがあったり、結構皆さん住んでおられるのだ。人形が置かれている倉庫も見せてもらった。う、感激!すっごい面白い!!ちょっと動かしてもらうと、一気に命が宿る。いいな~、いいな~、人形劇すごいな~。人形を作る工房も、いい感じ。しかし、なんて言ったらいいんだろう、ここ、時が止まってる。。。トトロやまっくろくろすけは、ここにはきっといる。不思議な場所だ、時空のミニ旅行に来ちゃったのではないか、って思えてくる。しばらくの間、鍵ハモ教室で、ここに何回も来られるんだ、嬉しいな。

夜、kananagaは野菜に飢えてきた。らでっしゅぼーやが届くのはあさってなので、買い物にでた。サラダとスープ、おいしかったが、食べ過ぎた。

桃太郎練習

2006-09-04 | 日記
うーん、休んだ(でもまだ全然寝れるぞ)。

夜、桃太郎の練習。いよいよ本番直前。細かいところも色々、こーしよー、とかあーしよーとか、出てくる。前回の練習時、疲れていたこともあり、3場終わって倒れこんでしまったので、今日は体調を考えてセーブしていたら、存在薄い、と言われてしまった。すんません~、ま、そりゃ、そうだわな。

むずかしいところだ。本気ださないと、本番の様子が読めない、でも、本番にそなえて温存も必要だったり。いくらやっても大丈夫な体力をつけたらいいのかもしれないが、現在そこまでの体力がないのだからしかたない。体調管理はすなわち、スケジュール管理だなあ。今回なんかは、本番、体力配分を少しは考えないと、5場までクオリティを保てないかもしれない。

そうそう、別にね、本番終わって倒れても、いいわけ(でもそのかわり、翌日に別の仕事を入れてはいけない)。ただ乗り切ればいいのであれば、それでいい。でも、それだけじゃ、ない。といっても、通常のコンサートのボリュームなら、気合だけでもまあ、なんとかなったりするのかも。でも桃太郎は、3時間越えそうなのだ~。

でもセーブする、っていうのとはまた違って、ただ必死に泥臭く、というのでもきっとなくって、そのこころの準備はたぶん、とても物静かなものになるんではないだろうか。とか言いつつ、もしかしたら、気合で泥臭く3時間を乗り切ることになるのかもしれないし、鋭利でありながら、太いものになるのかもしれないし、結局のところ、まだわからない。kananagaは、どう、するの?できるの?kananagaだけではなくって、今回の出演者全員の、それぞれの結論が、とりわけ4場、5場の音や動きに結実するはずだ。それを、、見たい!聞きたい!知りたい!

野村誠の作曲日記に書かれていた楽曲一覧がすごかったので、飛んでみてくださいな。

桃太郎のチラシはこちら

帰りは仁左衛門の湯によって、あったまった。うう、湯船につかるの、いつぶりだろう、ゆるむ~~~。

ことばち紙芝居WS/大井浩明クラヴィコードコンサート

2006-09-03 | 日記
眠い~~~、30分しか寝られず、新幹線にとびのる。ああ、バカ重いスーツケースに、登山用のパンパンのリュックをしょい、肩から小さめのシンセとキーボードをさげて、、、身長150cmのkananagaだから、見た目、かなりいたいけな感じであったことだろう。大荷物なので、車両の一番後ろの通路側の指定席をとろうとしたが、空いてなかった。1本遅らせるわけにもいかず、しかたなく、車両の一番後ろの、3人がけの真ん中をとった。うーん、両側男のひとで、なんかせまい。それにしても、日曜の早朝なのに、新幹線がなんでこんなに混んでるんだ?

大荷物のkananagaは、駅や街がいかにバリアフリーにできていないか、意外と体感することになる。エスカレーターを上りだけ作るのは、弱者じゃないひとがさぼることしかクリアしないなあ、とはいえ、あの荷物で階段を上ったときは、泣きたくなったな、上りエスカレーターも、ばんざい!。でも、お年寄りなら、下りもつらいはずだ、そして、大荷物のkananagaも、つらい(今足ふみ外したら、この荷物と一緒にだんごになって陥落だな、とか思うときがある)。エスカレーターは、ぜひ両方つけてください。あるいはエレベーター。エレベーターは、いいよね。車椅子のひともひとりで気楽に使える(でも、電車にのるときの段差の問題があるか。それに、kananagaは個人的には、エレベーターのあのすぐ逃げられない感が好きではない)。

10時にココルームに到着。大急ぎで、宿題の絵を描く。11時にWS開始。みんなの宿題の絵、かなり面白い。絵を見ながら、台本の中身を検証していく。配役も決まった。WSの残り回数がかなり少ないので、宿題でどんどんやっていかないと、大変だ。しっかし、これは結構大作になったな。。。よし、がんばろう!

ココルームで30分ほど仮眠をとらせてもらい、芦屋へ。今日は、「大井浩明クラヴィコード・リサイタル J.S.バッハ 平均律クラヴィア曲集<第2巻>全曲BWV.870~893」を観に。今kananagaは、大井さんに古楽器フォルテピアノの新作を頼まれている。今日の演奏を聴いて、また新たになんか湧くかもしれん。

しかし、全曲って、、このひとほんとに、ボリューム出すの好きだなあ。贅沢かつマニアック。クラヴィコードの音、すっごい気持ちいい。音を安定させて出すのがものすごく難しいらしい。音が小さいので、ものすごく集中力を要する。なんてこったい!こんな眠い日に、こんなに集中力のいるものを聴くことになってしまうとは!しかも、照明が暗い。タルコフスキー映画を観てるときのような状態。それは、すごい面白いのに、情報が多いので集中力を要し、たまにこときれてかくっといってしまう。でも、たまによ、たまに、ちゃんと聴いたよ。バッハねえ、全部、聴くからにバッハなんだけど、でも、色々な曲書いてるねえ。最初に軽く弾いたクープランのおじさんのクープランの曲も、アンコールで弾いたダングルベールというひと(このひと全然知らん)の曲も、よかった。曲目解説みたいなとこで、大井さんが、平均律と吉本漫才を比較して長々と解説してるのがまたおかしい。

演奏中、大井さんのひじあたりが何回もあがっていたのが印象的。コンテンポラリーダンサーみたい。あとで聞いたら、そうしたほうがちゃんと安定して音がでる、ということがあるので、そうしたりしてるのだそうだ。常に色々研究中。このひとは、あのスピードで、こんなに繊細なことをしてるんだなあ。しかも、理屈じゃない、身体感覚的なほうで繊細さを研ぎ澄ましているところが、なんとも大胆というか、度胸があるというか、自分の関心の赴くところに躊躇ないのが気持ちよいというか、面白いのだ。

コンサート終わっても、大井さんはファンに囲まれ、なかなか声かけられず。待ってる間に受付付近のソファで仮眠。打ち上げで、初めてお会いした方々とも楽しくおしゃべり。古楽(実はkananaga古楽大好き)の話や、kananagaの作曲法について(笑)、盛り上がった。

帰宅、爆睡。

P-ブロッ10周年記念コンサート本番

2006-09-02 | 日記
今日は門天でP-ブロッのコンサート。が、今朝起きたら、うーん、体調悪いな。。。はなみずがすごいでてる影響で、顔の、なんていうのかな、目の付近が痛いし、節々痛いし、あ~、じき熱出るう~。。なんか、慌しくて、寝不足だしなあ。ちゃんとレメディとってなかったしなあ。本番前って、どーしても根詰めてしまって、熱出しちゃったり時々するなあ。でも演奏すると、身体あったまってだいたい熱ひくんだけどね。とにかく、冷やさないようにして、マッサージしてもらったりして、レメディばんばんとって、コンサート開始までにはそーとーよくなっていた。よしよし。

コンサートは、あーーー、楽しかった!!!ほんとーに楽しかった~!!しかも、案の定、コンサート終わったら、風邪がほぼ治っていた。

自分の出てたコンサートを、いっぺん自分でみてみたいものだ。でも、それは一生かなわぬことなので、お客さんの感想に喜んだり、あとで録音を聴いて楽しんだりする。

江村夏樹作曲「反閇の音楽」は、うーん、結構かっこよくなったなあ~~。この曲もっとちゃんと身体に入ったら、もっと遊べるようになるだろうな。時々練習して忘れないようにし、また次にそなえたい。

平石博一作曲「手の記憶は耳に届く」。作曲者の平石さんが観にきてくれた。どうやら演奏気に入っていただけたようで、ああ、よかった~。久しぶりにこの譜面を見たとき、「以前、なぜこんなのできてたんだろう、。。」と、ちょっと悲観的になったが、うーん、やればできるもんだねえ。しかも、演奏してすっかり楽しい。すごい速いバージョンで練習してて、平石さんの希望でテンポを落としたので、その点でも演奏が少し楽になり、より楽しめたかも。

中能島欣一作曲「三つの断章」。これは、kananagaはBassだが、ほぼ暗譜してる。テンポがしょっちゅう変わったり、アンサンブルの醍醐味が味わえる楽しい曲。

「NHKときめきワイドのテーマ」では、片岡祐介さんに、なんちゃってアナウンサー役をやってもらった。バカ受け。

P-ブロッ共同作曲「2050年の農耕歌」は、久々にやったら、すごいグルーブ感がでるとゆーか、ノリノリの曲だったんだなー、と思った。

林加奈作曲「いかにしてカレー」。絵が楽譜になっている曲、10周年だし、新しい絵は描かず、一番最初に書いた絵をあえて使った。kananagaは休憩時間に、最初と2番目と3番目の絵をお客さんが見られるようにしておいた。あとで、世田谷美術館の塚田さんに、1枚目で正解だと思う、と言ってもらえた。2枚目以降は、メンバーから「どう演奏すりゃいいのか、絵がわかりにくい」と言われて、ちょっとサービス精神が入っている。そういう媚びた部分がもっともない1枚目が、やっぱりいいのだ。

ジョン・ケージ作曲「クアドリベ」。kananaga以外の4人で。今度kananagaも演奏したい。

ジャズの「Giant Steps」。ユニゾンから初めて、とてもジャズっぽくなり、フリージャズっぽいのを経て、更にぶち壊れていくのが、とっても楽しい。

鈴木潤作曲「2音のバラード」。この曲、レの♭とラの♭しか使ってない。いい曲だ。とても好きな曲で、久々に演奏できて嬉しい。

野村誠作曲「あたまがトンビ」。いや~、大曲だねえ~、練習大変だった~。前、よく弾けてたなあ、と、練習のときこれも思ったけど、初演時よりずっといい演奏になってたと思う。曲が、だいぶ身体に入ってきたね、これ、いずれレパートリーになるね。色々あったあげく、後半に、びゃー、ティラリラリラリラ、と、イギリスの教会のベルリンギングのように「鐘が鳴る!」のところに行くのが、とりわけ好きだな。

鍵ハモミュージカル「でみこの一生」より 吉森信作曲「でみこのテーマ」。kananagaはでみこ役で、歌。歌も踊りも、前より全然力が抜けて、ゆとりを持って楽しく歌えた。kananagaは我ながら、この1年ちょいで、無茶苦茶成長したなあ、と思う。えらいぞ、kananaga!これからもどんどん頑張れ!!

しばてつ作曲「5chサラウンド・ハイドン変奏曲」。これもやってて楽しい曲だなあ。楽しい&かなり気がぬけない曲。作曲家の三輪眞広さんが、だいぶ気にいってくれていたようだった。

アンコールで、「神戸のホケット」の8人バージョン。この8人バージョンをやるのは、7年ぶりくらいじゃないかな?やっぱ、ボリュームが違うなあ。10年前、P-ブロッの初ライブのときからある曲(そのとき、kananagaはまだP-ブロッメンバーではなかったが、ライブを観ていた。kananagaがP-ブロッメンバーになったのは、1年ちょっとたってから)。この10年ほんと色々な曲をやってきて、あらためて「神戸のホケット」を演奏したら、すっごくシンプルな曲だと思った。昔は、なんて複雑なんだ!とか思ってたのにね。

更にアンコールで、とっさに「この道」。野村誠や鈴木潤は、P-ブロッ結成する前から、「この道」をよく路上でやっていたそうだ。途中、お客さんで来てくれていた、結成時メンバーだった足立智美くんにボイスソロしてもらったり、片岡祐介さんにサムライソロしてもらったり(なんだよ、サムライソロって!見ないとわからないじゃないか!)。

嬉しい感想を少し書き留める&コピペする。

「最後泣いちゃったよ~」「激かっこよかった。」 は、もう、単純に、ほんとに、嬉しい~~。

「土曜のコンサートは、ほんとうに楽しかった。 アンコールで楽し泣き。8人の鍵盤ハーモニカがみんな美しく響いていた。演奏してる人たちが背にした窓のひとつに、観覧車みたいなイルミネーションが小さくみえて、そのすぐそばで、花火がぽわ~ん、ぽわ~んと、楽しいコンサートを祝福してるみたいだった。 」は、あのとき、あの場所を、こんな楽しみ方をしてもらえていたんだ、と思って、じわっとくる。表現者冥利につきますね。

「メンバーひとりひとりの個性が際立っていて印象的でした。それは、アンサンブルとして普通のことではないと思います。」は、よくぞ、気づいて、言ってくれました!そうなんだ、P-ブロッのメンバーは、音楽的バックグラウンドがばらっばらで、個性ぎっとぎとの吹き方してる。初期は、アンサンブルのためにもっと吹き方をそろえたりしないとダメなのではないか、なんて話もでたが、あれは結局しようとしなかった(このメンバーにはできなかったし)。ばらばらな吹き方でアンサンブルが成立する方向にP-ブロッは向かい、すっかり成り立つようになっている。作曲する曲もそれぞれめっちゃ個性的。曲のタッチをどう仕上げるのか、も、どの曲も全部違う。それは、kananagaがとてもとても、いいなあ~と思っていることのひとつ。ここを評価してもらえることは、とっても嬉しいな。

打ち上げ、みんなすっごい楽しいの、盛り上がるの。今日の本番のことや、次の展開のことも色々話がでる。終電で帰る時間になったがまだ話足りず、kananagaを含めて総勢7名がkananaga実家になだれ込み、録音聞きながら朝まで盛り上がった。ちなみにkananagaは、明日の朝ほぼ始発で大阪へ向かうので、荷造り・風呂・洗濯しながら。。。

P-ブロッリハその3、明日は門天

2006-09-01 | 日記
朝からP-ブロッの練習。譜面の見すぎで目がすっごいお疲れ。

夕方から、全員で練習。ゲストの小松紀子さん、片岡祐介さん、片岡由紀さんも加わり、久々に8人編成の曲をがんがんやる。大分から、ちょうど学会で東京にいらっしゃった、熊本さんたちご一行(3人)が、見学に来られた。以前、P-ブロッのCDを注文してくださった方で、大分の病院で音楽療法をやっておられるそうだ。今日は片岡さんたちのリハが終わったら、飲みに行く約束なのだそうだ。あ、そういうえば、昨日は作曲家の鶴見幸代さんが、見学に来てくれた。この3日間、kananaga実家は、にわかに賑わう。毎日たくさんのおにぎりをにぎってくれた母に、感謝。毎日くつろぎのリビングを譲ってくれた父に、感謝。

う~、練習たいへん~、でも、もう、楽しんで、やろう~、となったら、演奏がもっとよくなったりする。明日、うんと楽しむぞお~。

皆様、ぜひ、お誘い合わせの上、お越しくださいませ。P-ブロッの10年間の流れが、よくわかります。
ええい、もういっぺん、告知しちゃえ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「P-ブロッいつのまに結成10周年記念コンサート」

9月2日(土)18:30開場 19:00開演
大人2000円 大学・高校生1500円 中学生以下1000円 (当日はそれぞれ500円増)
会場・お問い合わせ・予約:門仲天井ホール
℡:03-3641-8275 Fax:03-3820-8646 E-mail:acn94264@par.odn.ne.jp
〒135-0048 東京都江東区門前仲町1-20-3-8F(1Fはモスバーガー)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

みんな集まって楽しいもんだから、リハ終わってもついついだべる。
ね、眠い、、、ここんとこ毎日、日記に眠いと書いている。。。もう、限界、眠い。。。