時遊人~La liberte de l'esprit~

優游涵泳 不羈奔放 by椋柊

剣客商売十五~二十番斬り(長編)~57

2014-12-24 | 読書
おたま(短編)
二十番斬り(特別長編)
目眩の日
皆川石見守屋敷
誘拐
その前夜
流星
卯の花腐し

得体の知れぬ目眩に襲われたその日
小兵衛は
恩師・辻平右衛門ゆかりの侍
井関助太郎を匿うことになる
井関は手負いで
しかも
曰くありげな小さな男の子
豊松を連れていた
小兵衛にすら
多くを語らぬ井関に
忍びよる刺客の群れ
小兵衛は
久しぶりに全身に
力の漲るのを感じるのだった
一方江戸城内では
三冬の父・田沼意次が窮地に



秋山小兵衛と
亡き妻・お貞の話から始まった15巻
ここへ来て
小兵衛の生気さ加減に
著しい変化が…
原因不明の
めまいに始まった小兵衛

おいおい…

一気に
老いをみせたかにみえた
小兵衛ですが
かつて
辻平右衛門道場でであった
山村源助こと
井関平左衛門の一子
井関助太郎との再会が
小兵衛の人生に
波乱を巻き起こします
とは言え
その顛末は
切なかったです

本所・小梅村の
皆川石見守の抱え屋敷に乗り込んだ
小兵衛の二十人斬り
剣客・小兵衛の
底知れぬ強さを
みせつけられました

最後の
打ち上げ花火
大輪の
まばゆい光を余韻を残し
静かに
夜の闇に消えてく
儚い
切ない
そんな余韻を感じました

老いていく
小兵衛の発言も
立ち居振る舞いも
辛い…
剣客商売を読み始めた頃は
作風も
明るかったような~
生き生きとしていたような~
大治郎も独り身で
恋愛にも
金にも
うとんちゃくな男でした
三冬さんは
小兵衛に夢中でしたし

気が付けば
大治郎と三冬が夫婦となり
秋山家の初孫
小太郎も誕生しました
小兵衛は
おじいちゃんです
それぞれに
成長し
大治郎は
日に日に
父・小兵衛に似てきて…

しかし
小兵衛の‘めまい’
なんだったんでしょうね~

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