ECC Venezia建築展に参加して
コロナ禍でありながらも日常生活を取り戻しつつあるイタリアVeneziaで2年ごとに開催される
建築展(「TIME SPACE EXISTENCE」)
http://timespaceexistence.com/
に参加しています。(期間は5月22日から11月21日、Palazzo Bembo にて)その展示会場の様子が現地から送られてきましたので紹介します。
2019年12月にECC(European Cultural Centre)の招待を受けてから、本来なら前回開催から2年目にあたる昨年5月の開催でしたがコロナで3年目の今年になりました。
ECCによると日本の美を伝えたいとする私たちの建築活動が注目されたようです。
展示内容は今までのプロジェクトを写真パネル化し、べんがらを塗装した、すだれ、障子、襖(フレーム)の実物をパネルの額縁ととらえ壁に固定、三つのレイヤーとして重ねる事で「透ける」イメージをちょっとだけ出しています。
展示準備は現地のイタリアECCスタッフによって行われました。事前に展示スペースの平面図と写真をもとに全体の展示構成を考えるのですが、障子や襖、すだれなどの設置位置は現地の窓を基準にするスケッチを送りました。窓の正確な高さは不明でしたが展示の重ねの一番下にある簾の下端と窓の下端をそろえる、両サイドの窓の間に5枚パネルを納めるなど細かな指示を出しましたが、見事にこちらの意図通りになっています。障子や襖、それに簾は自宅で使っていたもので、べんがらを塗るとどういう風合いになるのか実験し、スクリーンとして活用。
Veneziaには建築家カルロスカルパの作品を見に一度訪れたことがあります。1ドルが260円の時代
です。ウイーンから列車でVeneziaに入り、終着駅ですので駅舎を出るとすぐ広場、その向こうに運河が広がっていました。迷路のような街をさまよい、しばらく歩くと広場に出くわす、その繰り返しだった記憶があります。古く美しい街、、コロナ次第ですが、11月までの開催中に一度、訪れたいものです。