べんがらちゃんの目

日本の美を伝えたい

日本の美を伝えたいー鎌倉設計工房の仕事 304

2017-09-28 15:04:18 | Weblog

日本の美を伝えたいー鎌倉設計工房の仕事 304

「数寄屋ルネサンス」

ようやく新しいパソコンが動くようになり

今回はその最初のブログです。

新宿高層ビルがまじかに迫る代々木のすまいを続けます。

 

これは5年前の3階建て新築時にかなわなかった

それ以前の昭和の家に1階部分を戻す

改修工事です。

わずかに見え明かりのついている右端の壁が前回の画像になります、

前回画像の右端の引き戸を開け、

廊下からこの洋室に入った時にみえる景色です。

 

左手には南東方向の庭が映ります。

今回増築部分(障子の右側が入口)が庭に張り出しており

午後の日がさえぎられがちですが、

張り出し部の右手、西から、東の窓へ、さらに庭へと西日が差し

夕方から夜へと向かう一瞬、逆に庭が明るくなります。

右手には午後の日が差す、洗面化粧室が見えています。

 

緑の見える窓からはそろそろ日が差してくる頃です。

 

工事中の、まだ壁がなく柱のみが林立していたころ、

職人さんの午後3時の休憩時、この窓からの光が

1階の現場全体を照らし出していました。

 

 

 


日本の美を伝えたい―鎌倉設計工房の仕事 303

2017-09-15 14:43:12 | Weblog

日本の美を伝えたい―鎌倉設計工房の仕事 303

「数寄屋ルネサンス」

壁の向こうには

中央の廊下やそれに続く階段があります。

右端の戸を引くと、その廊下が現われ

奥にキッチンが見える、といった具合。

右端の引き戸、戸尻から階段はのぼりはじめ、

中央の襖の高さは階段を避けるように

低めに設定し、左手の古建具はかろうじて

階段をかわしています。

中央と右端は新規の建具ですが、左は2階押入れ

にて使用していた、「昭和の家」時代の物。

従い高さは1730。右は和室の建具高さに敷居分30を加えて1760。

若干の高さの違いがあらわれています。

襖は和室に使われますが、このように和に近いインテリアでは違和感なく

黒光りする漆縁はむしろモダンな印象さえ与えます。

異なる素材の建具が並んでいるわけですが

壁にかかる絵の様でもあります。

 

 


日本の美を伝えたい―鎌倉設計工房の仕事 302

2017-09-14 19:56:24 | Weblog

日本の美を伝えたい―鎌倉設計工房の仕事 302

「数寄屋ルネサンス」

昭和のトイレのドア

裏側はこんな感じです。

ちゃんとガラスも入って内鍵もかかる、、

のですが、トイレの水洗化に伴って

いつの間にか見られなくなりました。

改めて眺めると

竹の透かし模様も利いていて

実に物語性が豊かです。

特殊な場所だけに

更に個性的、芸術的なドアが

あってもいいですね。

 


日本の美を伝えたい―鎌倉設計工房の仕事 301

2017-09-13 18:06:51 | Weblog

日本の美を伝えたい―鎌倉設計工房の仕事 301

「数寄屋ルネサンス」

建物の端から端まで背骨の様にとおる廊下、

そこから枝別れするようにキッチンや玄関が配置され

その間にはトイレもありこのように「枝道」でアプローチします。

完全に昭和の数寄屋に戻るわけだはないのですが

正面のトイレ扉は手直ししてもらいそのまま使っています。


日本の美を伝えたい―鎌倉設計工房の仕事 300

2017-09-04 19:45:42 | Weblog

日本の美を伝えたい―鎌倉設計工房の仕事 300

「数寄屋ルネサンス」

 

「日本の美、、」のブログも

今回で300回。

ブログ自体は2004年からなので

その数は更に上回ります。

 

最初の頃はオーストリアとスイスを

旅行した時の写真をテーマにしていました。

その旅行のきっかけとなったのは

湘南アマデウス合唱団のウイーンコンサート。

モーツアルトの孤児院ミサ曲を演奏しました。

合唱団は今年の定期演奏会で、再度このミサ曲に

チャレンジ、

十数年前の旅行が思い出されます。

 

その頃のブログも是非参照してみてください。

 

今回の写真は前回に続くキッチン。

ガゲナウのIH+バーベキューグリルと

レンジフードは既存のものをそのまま使用しています。

改修前より明るいキッチンとなり、設備は

システムキッチンらしくない

昭和のイメージに戻しています。

 

 


日本の美を伝えたい―鎌倉設計工房の仕事 299

2017-09-01 13:03:55 | Weblog

日本の美を伝えたい―鎌倉設計工房の仕事 299

「数寄屋ルネサンス」

構造柱は右の壁にもあって

写真のように壁で覆っています。

以前の昭和の家のように木造在来工法であれば

リノベーションでも

構造壁の位置をかえることはできるが

今回は木造3階建の特殊工法であるため、構造壁

と鉄製ベースプレートのついている柱は動かせず、

必然的にプランの制約は増えます。

因みに両袖壁の手前には食器棚が置かれ

制約を逆手に取り、有効活用しています。