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晩秋田んぼの野草たち

2015年12月01日 | 地域の山野草
11月28日フェスブックに「晩秋の田んぼの野草たち」を書いた。ブログ記事が遅れ気味になっている。今回フェスブック記事に加筆する。

「各地から雪の便り、今朝は東鳥海山の山頂は真っ白になった。川連の予報は明日の朝にかけて湿雪予報が出ている。根雪はまだまだだと思いたいが、田んぼが真っ白の雪に覆われるのはすぐ近くになった。
降雪予報の田んぼは強い北西の風が強い。田んぼを田植や高温の夏、稲刈り等を振り返りながら一枚、一枚の畦畔を回ってきた。「農」をホトンドわからない輩の云う「攻めの農業」や規模拡大策に翻弄されてしまうと、田んぼで健気に自己主張してる野草を邪魔な雑草などと決めつけてしまう。

「関東に一声不平あり」に倣えば「秋田の田んぼに一声不平あり」と毅然と叫ぶ、稲川盆地の野草達を紹介したい」。

 晩秋のアキノノゲシ 2015.11.28

秋稲刈り前の姿には妖艶な姿を連想されたアキノノゲシは、この時期にはどことなく幽艶さが漂う。初めて接したときこの花の名前はわからなかった。普通の姿とは何か違って見えた。この場所だけ違って見える。「雄勝野草の会」事務局の佐々木さんから名を聞いて知った。稲刈り前だったので写真に収めた数日後刈られてしまった。上記のアキノノゲシは刈られた後から成長し、晩秋また花をつけた。

 稲刈り前のアキノノゲシ 2015.8.3

 2015.11.28 ヒメジョオンだろうかハルジオンならぬアキジオンと呼ぶべきか

強烈な繁殖力。「ハルジオン(春紫菀、学名:Erigeron philadelphicus)は、キク科ムカシヨモギ属の植物。北アメリカ原産で、日本では帰化植物となっている。ヒメジョオンと共に、道端でよく見かける。一部の地域では「貧乏草」と呼ばれ、「折ったり、摘んだりすると貧乏になってしまう」と言われている。花言葉は「追想の愛」とある。

2015.11.28 イヌタデ(アカマンマ)

2015.11.28 セイヨウノコギリソウ

2015.11.28 アラゲハンゴンソウ

イヌタデは一年草、多年草の「シロバナサクラダテ」は減反している田に増えてきた。セイヨウノコギリソウは昭和62年麓転作組合が集落を上げて職場の「田んぼに花を」、「学校道に花を」の呼びかけで25種類の花の種を蒔いた時から定着した。30年ほど経過して今も残っているのは「セイヨウノコギリソウ」、「マツヨイグサ」、「アラゲハンゴンソウ」だけになってしまった。「マツヨイグサ」を多くの人は「ツキミソウ」と呼んでいる。「アラゲハンゴンソウ」は粗毛反魂草と云い、日本へは大正時代の観賞用として渡来してきた。野生化し繁殖力が旺盛で近縁種に「オオハンゴンソウ」がある。別名を「キヌガサギク」とも呼ばれている。

2015.11.28 アカツメクサ

誰でも知っているアカクローバーともいう。これらの田んぼの野草は雪の季節の到来にビクともしない。種族の定着に果敢に立ち向かっている。

降雪前の稲川の田んぼを代表する野草だ。フエスブックに以下の記事を追加した。

「多くの皆さん「いいね」ありがとうございました。「アキノノゲシ」や「アラゲハンゴンソウ」には花の終わった所と、蕾があった。晩秋になっても「ひと花咲く」との胎内時計は判断したのだろうか。雪の季節寸前というのに、、、。

それとも「攻めの農業」への抵抗だろうか。誰を攻めるのだろうか。誰がせめられるのだろうか、、、。規模拡大農業は隣をはじめ、周りを踏み台にして成り立つ。農から撤退する人が多くなって初めて成り立つ農業。止めた人、止めるしかできない人への配慮はほとんどない。

その結果集落は崩壊に向かう。街には人通りが少なくシャター通りとなった。今度は「地方創生」などとと政策はが独り歩きし、大型.中型、小型官僚は多くの被害者から「打開策」提案を募る等と云う。「壊し、創る」政策は公共工事、「戦争は唯一(最大)の公共事業」と言った路線と繋ながりはしないのか、、、、。

「アキノノオゲシ」、「アラゲハンゴンソウ」よ、根雪はまだだ。残された時間はまだある。さらにアディショナルタイムがある」。厳寒でも持続の花を咲かせなければならない。