真人山は標高391m。真人公園は、大正天皇即位記念事業として大正6年(1917)旧増田町が整備した。「真人」の名称は平安時代中期の武将「清原真人武則」の居城があったとされる。
先日、FBで「雄勝野草の会」の酒井さんが子供たちを案内し登頂した記事に触発され、初めて挑戦した。公園から西国33観音遊歩道を登っていく。天下泰平を祈り建立された観音像に文久の年号があった。文久(1861-1864)は明治の4年前になる。
駐車場の標高が137ⅿ、頂上までの標高差が254ⅿを登る。遊歩道は整備され歩きやすい。登り始めから「ヒメシャガ」が張り付いている。真人に「ヒメシャガ」があることは数年前から知ってはいたがあまりの多さにビックリした。なにしろ公園の上り口から頂上までの遊歩道沿いにびっしりといってよいくらいある。遊歩道の草刈作業が行われていて刈られた「ヒメシャガ」が痛々しい。年に数回の草刈作業が行われるためか季節外れの花が咲いていた。
遊歩道両側のヒメシャガが草刈機で刈られていた
福島県の郡山市公式ウェブサイトに『元禄2年5月1日(西暦1689年6月17日)松尾芭蕉と曾良は、「奥の細道」紀行で安積山を訪れ、「古今和歌集」の「みちのくの あさかのぬまの 花かつみ かつみる人に 恋ひやわたらん」を想い、「花かつみ」を尋ね歩いた』という。
『明治9年6月17日、明治天皇の東北巡幸の際日和田の安積山の麓、横森新田のご休息所で、花かつみを「菖蒲に似て最(いと)些小(ちいさ)とはき花」なるヒメシャガを花かつみとして天覧に供しました』。以後、「ヒメシャガ」が「花かつみ」とされ、昭和49年郡山市の花に制定されている。(引用)
「ヒメシャガ」は秋田県、環境省レッドリスクに準絶滅危惧(NT),になっている。準絶滅危惧(NT)とは「現時点では絶滅危険度は小さいが、生育条件の変化によっては絶滅危惧集種に移行する可能性のある種」となっている。地域の人にとっては極めて日常的な光景かもしれないが、真人山の「ヒメシャガ」のおびただしい群落は誇れる地域の財産と思える。保護、育成を重視して草刈機での刈り取りは控えることも必要なことかも知れない。「ヒメシャガ」(姫射干)の花期は普通5月から6月、遊歩道側が「ヒメシャガ」で覆いつくされる姿を想像する。
季節外れ?のヒメシャガの花
「イチヤクソウ」は花が終わり、その姿を残していた。ツツジ科イチヤクソウ属の常緑の多年草。原色和漢薬図鑑のよれば「鹿蹄草」に「イチヤクソウ」名を充てたのが通説になっていると云う。薬草として日本では「一薬草」とも称して流通している。和名の由来は、花期の全草を乾燥させてものが民間薬とされたためという。
花の終わった「イチヤクソウ」
一瞬「ツリガネニンジン」と思ってよく見ると葉がまるで違う。おかしなもので遊歩道から1mも離れていない所にその花があった。登るときには気がつかず、帰りに見つけた。幸い一株の所から2本枝が出ていたので花の部分を一本摘んできた。帰ってから図鑑で調べたら「クサボタン」という名だった。クサの名がついてはいるが茎の基部が木質化している。葉がボタン(牡丹)に似ているからその名がついた。有毒植物で「茎、根、葉など、ほぼ全体にプロトアネモニンを含んでいる。肌に付くと火ぶくれ状の皮膚炎を起こす。誤って飲食すると、口の中を焼け付きような痛みが襲い、胃腸はただれ(胃腸炎)、血便が出る」とある。有毒な植物の花言葉が「安全、無事」とあって苦笑いする。花が釣鐘形している。
上真人山のクサボタン 下拡大のクサボタン(川連町内沢)
真人とは「まうと、しんじん」等身分の高い人や真の道を極め、完全な道徳を身につけた人と解釈されている。高貴な名がついた山、地元の亀田地区では毎年元日登山が昭和42年から続けられていると云う。三吉神社前から眺める平鹿平野は圧巻だ。
三吉神社前 アカマツの間から十文字方面
先日、FBで「雄勝野草の会」の酒井さんが子供たちを案内し登頂した記事に触発され、初めて挑戦した。公園から西国33観音遊歩道を登っていく。天下泰平を祈り建立された観音像に文久の年号があった。文久(1861-1864)は明治の4年前になる。
駐車場の標高が137ⅿ、頂上までの標高差が254ⅿを登る。遊歩道は整備され歩きやすい。登り始めから「ヒメシャガ」が張り付いている。真人に「ヒメシャガ」があることは数年前から知ってはいたがあまりの多さにビックリした。なにしろ公園の上り口から頂上までの遊歩道沿いにびっしりといってよいくらいある。遊歩道の草刈作業が行われていて刈られた「ヒメシャガ」が痛々しい。年に数回の草刈作業が行われるためか季節外れの花が咲いていた。
遊歩道両側のヒメシャガが草刈機で刈られていた
福島県の郡山市公式ウェブサイトに『元禄2年5月1日(西暦1689年6月17日)松尾芭蕉と曾良は、「奥の細道」紀行で安積山を訪れ、「古今和歌集」の「みちのくの あさかのぬまの 花かつみ かつみる人に 恋ひやわたらん」を想い、「花かつみ」を尋ね歩いた』という。
『明治9年6月17日、明治天皇の東北巡幸の際日和田の安積山の麓、横森新田のご休息所で、花かつみを「菖蒲に似て最(いと)些小(ちいさ)とはき花」なるヒメシャガを花かつみとして天覧に供しました』。以後、「ヒメシャガ」が「花かつみ」とされ、昭和49年郡山市の花に制定されている。(引用)
「ヒメシャガ」は秋田県、環境省レッドリスクに準絶滅危惧(NT),になっている。準絶滅危惧(NT)とは「現時点では絶滅危険度は小さいが、生育条件の変化によっては絶滅危惧集種に移行する可能性のある種」となっている。地域の人にとっては極めて日常的な光景かもしれないが、真人山の「ヒメシャガ」のおびただしい群落は誇れる地域の財産と思える。保護、育成を重視して草刈機での刈り取りは控えることも必要なことかも知れない。「ヒメシャガ」(姫射干)の花期は普通5月から6月、遊歩道側が「ヒメシャガ」で覆いつくされる姿を想像する。
季節外れ?のヒメシャガの花
「イチヤクソウ」は花が終わり、その姿を残していた。ツツジ科イチヤクソウ属の常緑の多年草。原色和漢薬図鑑のよれば「鹿蹄草」に「イチヤクソウ」名を充てたのが通説になっていると云う。薬草として日本では「一薬草」とも称して流通している。和名の由来は、花期の全草を乾燥させてものが民間薬とされたためという。
花の終わった「イチヤクソウ」
一瞬「ツリガネニンジン」と思ってよく見ると葉がまるで違う。おかしなもので遊歩道から1mも離れていない所にその花があった。登るときには気がつかず、帰りに見つけた。幸い一株の所から2本枝が出ていたので花の部分を一本摘んできた。帰ってから図鑑で調べたら「クサボタン」という名だった。クサの名がついてはいるが茎の基部が木質化している。葉がボタン(牡丹)に似ているからその名がついた。有毒植物で「茎、根、葉など、ほぼ全体にプロトアネモニンを含んでいる。肌に付くと火ぶくれ状の皮膚炎を起こす。誤って飲食すると、口の中を焼け付きような痛みが襲い、胃腸はただれ(胃腸炎)、血便が出る」とある。有毒な植物の花言葉が「安全、無事」とあって苦笑いする。花が釣鐘形している。
上真人山のクサボタン 下拡大のクサボタン(川連町内沢)
真人とは「まうと、しんじん」等身分の高い人や真の道を極め、完全な道徳を身につけた人と解釈されている。高貴な名がついた山、地元の亀田地区では毎年元日登山が昭和42年から続けられていると云う。三吉神社前から眺める平鹿平野は圧巻だ。
三吉神社前 アカマツの間から十文字方面