緑ヶ丘・第二幼稚園 最新かがやき日記

緑ヶ丘・第二幼稚園のかがやく子ども達の成長を見守り、親も教師も園長も子どもに負けず共に成長する日々を綴った日記です。

詩人まど・みちおさん(104歳)のご冥福をおいのりします。

2014年03月01日 00時00分41秒 | 絵本・愛読書・文学・書籍類

平成26年2月28日(金)

朝から戸外は真っ白な霧の海?と、思っていましたら、時間が経っても晴れない。

これは、北西の風に乗ってやってきた悪名高い『PM2.5』らしい。

外気が、室内に流れ込まないように、注意深く気を付けました。

そして、マスクをして外出しました。

皆様もどうぞ、粒子の小さい『PM2.5』用のマスクをご用意して

お出かけをお勧めいたします。

 

午前9時過ぎに、悲しい訃報が流れていました。

 

「詩人まど・みちお さんが、104歳でご逝去」

丁度、今、園では彼の作った歌

『一年生になったら』

を年長さんが練習を始めた所です。

 

童謡「ぞうさん」や「やぎさん ゆうびん」などで知られ、

やさしく深い言葉で命の貴さをうたいあげた詩人

まど・みちお(本名石田道雄〈いしだ・みちお〉)さんが、

2月28日午前9時9分、老衰で亡くなった。

 

104歳だった。

葬儀は近親者で営む。

喪主は長男石田京(たかし)さん。

 

 1909年、山口県周南市生まれ。(現在の徳山市)

1919年から日本統治下の台湾で暮らし、

1929年に台北工業学校を卒業して台湾総督府に勤めた。

1934年、雑誌「コドモノクニ」に投稿した詩が二篇、(彼が25歳の時)

北原白秋の選で特選に入り、以後、詩や童謡の創作に打ちこむ。

1943年には戦地に召集され、東南アジアの島々に送られた。

 1946年復員。

 

1949年から雑誌「チャイルドブック」の編集に携わり、

1959年から創作に専念。

 

1968年、詩集「てんぷらぴりぴり」で野間児童文芸賞

1976年、「植物のうた」で日本児童文学者協会賞、

1981年、巌谷小波文芸賞

 

 故團伊玖磨(だん いくま)さんが、曲をつけた

「ぞうさん」や「やぎさん ゆうびん」をはじめ、

「一ねんせいになったら」「ふしぎな ポケット」など

ユーモアあふれる童謡詩は歌い継がれ、

子どもたちに愛されてきている。

 

ぼくも、ゾウも、マメも、

かけがえのない存在としてここにいる、

とうたった

「ぼくが ここに」や

「ぞうさん」などの作品を通して、

「自分が自分であることのすばらしさ」を伝え続けた。

 私は、『ぞうさん』の歌が一番好きなのです。

 誰かに、はやされて、

 「変な長い鼻だね~」なんてバカにされた小象、

でも、その小象は、決してメゲタリはしない。

 「そうだよ、大好きな母さんもお鼻が長いんだよ!」

と胸を張ってる。

誰からバカにされたり、差別的な言葉を浴びせられても、

全然平気な小象の姿が目に浮かぶ。

 

たくさんのしあわせな時間を有難うございます。

ご冥福を心からお祈りします!

 

彼は、幼い頃に父が仕事の都合で台湾へ渡りました。

そして、さらにみちおが5歳の時に

母が彼の兄と妹を連れて同地に移住したため、

4年ほどの間、祖父と2人での生活を送っているのでした。

その後、彼も祖父のもとを離れて台湾へ渡った。

 

台北工業学校土木科に在学中、

数人で同人誌『あゆみ』を創刊し詩を発表。

卒業後は台湾総督府の道路港湾課で働いていたが

1934年、雑誌『コドモノクニ』の童謡募集に応じて5篇を投稿、

そのうちの2篇が特選に選ばれたのをきっかけに

詩や童謡の投稿を本格的に行うようになる。

 

1936年には山口保治によって童謡『ふたあつ』が作曲された。

その翌年には同人誌『昆虫列車』の創刊に参加し、1939年の廃刊まで活動する。

1943年、召集によって台湾の船舶工兵隊に入る。

マニラを皮切りに各地を転戦し、シンガポールで終戦を迎える。

 

日本に戻り、1948には出版社に入社。

雑誌『チャイルドブック』の創刊にたずさわり詩や童謡の発表をしながら

子供のための雑誌、書籍の編集やカットに関わった。

 

1959年に出版社を退社した後は、詩・童謡・絵画に専念する。

1963年にはそれまでに作った童謡を

『ぞうさん まど・みちお子どもの歌一〇〇曲集』としてまとめる。

 

その5年後、はじめての詩集となる『てんぷらぴりぴり』を出版し

第6回野間児童文芸賞を受賞。

 

1976年、『まど・みちお詩集』(全6巻)によって

第23回サンケイ児童出版文化賞を受賞。

 

第1巻『植物のうた』は、日本児童文学者協会賞にも選ばれた。

 

同年、川崎市文化賞を受賞。

 

その後の賞歴を箇条書きする。

  • 1979年 - 『風景詩集』により第22回厚生省児童福祉文化奨励賞。
  • 1980年 - 第23回日本児童文芸家協会児童文化功労賞。
  • 1981年 - 第4回巌谷小波文芸賞。
  • 1986年 - 『しゃっくりうた』により第35回小学館文学賞
  • 1992年 - まどの生誕地である山口県徳山市(当時)から、市民文化栄誉賞。
  • 1993年 - 1994年 - 『まど・みちお全詩集』により第43回芸術選奨文部大臣賞および第40回産経児童出版文化賞大賞、第16回路傍の石文学賞特別賞。
  • 1994年 - 国際アンデルセン賞 (Hans Christian Andersen Award) 作家賞。
  • 1998年 - 第47回神奈川文化賞。
  • 1999年 - 1998年度朝日賞。
  • 2001年 - 『うめぼしリモコン』により第11回丸山豊記念現代詩賞。
  • 2003年 - 第59回日本芸術院賞

1992年には、皇后美智子様の選・英訳による

『どうぶつたち』(The Animals) が日本およびアメリカで出版された。

 

1994年に彼が日本人として初めて受賞した国際アンデルセン賞は、

“児童文学のノーベル賞”とも言われている重要な文学賞であり、

日本人の受賞者は現在も彼一人だけである。

 

満90歳(1999年11月)を過ぎた頃からは、

自らの「老い」を見つめた詩も増えているとされる。

2008年末、腰を痛めたのを機に入院したが、創作活動は続ける。

2009年、満100歳を迎えるにあたり、

新作詩集2冊(『のぼりくだりの…』『100歳詩集 逃げの一手』)が

11月に刊行されたほか、出身地の周南市ではさまざまな記念イベント。

 

2014年2月28日、老衰。104歳没。

 

作品

「やぎさんゆうびん」

1939年、「昆虫列車」に初出、

1953年にNHKラジオで放送された(作曲:團伊玖磨)。

白ヤギと黒ヤギの間で終わりなく繰り返される手紙のやりとりがユーモラスな作品である。

「ぞうさん」

1948年に書かれたもので、1953年に團伊玖磨が曲をつけてNHKラジオで放送された。

その歌詞は自らのもつ差異を肯定し、誇りとするものとされている。

周南市徳山動物園には「ぞうさん」の歌碑がある。

みちおは「ぞうさん」について次のように語っている。

「『鼻が長い』と言われれば からかわれたと思うのが普通ですが、

子ゾウは『お母さんだってそうよ』『お母さん大好き』と言える。素晴しい」

「ふしぎなポケット」

1954年発表。

たたくたびに中のビスケットが増える魔法のポケットがほしいと歌う作品。

作曲は渡辺茂

「一ねんせいになったら」

1966年発表。

幼稚園児や小学1年生の間で非常に人気があった作品。

作曲は山本直純

2007年、『てんぷらぴりぴり』(大日本図書、1968年)

  • 『まめつぶうた』(理論社、1973年)
  • 『まど・みちお詩集』(全6巻 銀河社、1974-1975年)
  • 『風景詩集』(銀河社、1979年)
  • 『つけもののおもし』(ポプラ社、1979年)
  • 『いいけしき』(理論社、1981年)
  • 『しゃっくりうた』(理論社、1985年)
  • 『くまさん』(童話屋、1989年)
  • 伊藤英治編『まど・みちお全詩集』(理論社、1992年初版、1994年増補新装版、2001年新訂版。右のISBNコードは新訂版。ISBN 9784652042311)
  • 『それから…』(童話屋、1993年)
  • 『メロンのじかん』(理論社、1999年)
  • 『おなかの大きい小母さん』(大日本図書、2000年)
  • 『きょうも天気』(至光社、2000年)
  • 『そのへんを』(未知谷、2006年、写真:みやこうせい
  • 市河紀子編『のぼりくだりの…』(理論社、2009年)
  • 水内喜久雄『100歳詩集 逃げの一手』(小学館、2009年)

エッセー

  • 『すべての時間を花束にして』

      (聞き書き:柏原怜子、佼成出版社、2002年ISBN 9784333019717)

  • 『いわずにおれない』(集英社、2005年 ISBN 9784086501019)

詩画集

  • 『とおいところ』(新潮社、2003年 ISBN 9784104641017)

翻訳絵本

  • 皇后美智子様選・英訳『どうぶつたち (The Animals)』

     (絵:安野光雅、すえもりブックス、1992年 ISBN 9784915777066)

  • 皇后美智子様選・英訳『ふしぎなポケット (The Magic Pocket)』

     (絵:安野光雅、すえもりブックス、1998年 ISBN 9784915777219)

童謡

合唱曲

  • 児童(女声)のための合唱組曲「虫の絵本」(作曲:吉岡弘行
    • テントウムシ
    • チョウチョウ
    • ガガンボ
    • セミ
  • 混声合唱組曲「宇宙のうた」(作曲:近藤春恵
  • 女声(児童)合唱曲「花と木の歌」(作曲:今井邦男
  • 「こんなにたしかに」(作曲:山本純ノ介
  • 混声合唱組曲「詩の歌」(作曲:三善晃
    • コスモスのうた
    • いちばんぼし
    • かいだん I
    • やどかりさん
    • サザンカ
    • かいがらさん
  • 「うたをうたうとき」(作曲:信長貴富木下牧子

同人誌

  • 昆虫列車 - 詩人の水上不二と発行
  • 資料 水上不二さんの詩(ポエム・ライブラリー夢ぽけっと 2005年)

校歌

 

  ※ 実にたくさんの校歌ですね!

 

関連項目

外部リンク

まどさん、本当にたくさんの幸せを、ありがとうございます! 

きっと、いつまでもこどもたちに歌い継がれていく歌や詩でしょう。

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 羽生「胸に金メダル、誇らし... | トップ | 桃の節句、ひな祭りのお茶会 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

絵本・愛読書・文学・書籍類」カテゴリの最新記事