緑ヶ丘・第二幼稚園 最新かがやき日記

緑ヶ丘・第二幼稚園のかがやく子ども達の成長を見守り、親も教師も園長も子どもに負けず共に成長する日々を綴った日記です。

第189回『子育て教室』乳幼児期からの性教育

2007年02月08日 15時05分34秒 | 健康な心身・安全対策・sports・医学

平成19年2月8日(木)

朝方は、午後から夕方、激しく降りました。

今日は、第189回『子育て教室』は、

「乳幼児期からの性教育」をテーマに実施。

初めてご参加の方や久し振りに参加の方もあり、和気あいあいと

率直に楽しく学ぶことができました。以下、少しご紹介。

時間不足で言いそびれてしまった部分を主に書き込みました。

今回の子育てのテーマは

「性教育…良い男女関係の第一歩」という切り口で学び合いました。

日頃、気になりながらも、なかなか人には訊きづらい、あるいは

自分の成長した時代とは、随分様子が違ってきて成長も早いし、

周りの環境も違い、様々な情報が氾濫しているので、

どう説明すれば良いのか戸惑うし、いざ子どもからの疑問に応えようとすると、

ドギマギしてしまう…照れて つい「あとで~」 とか、うやむやにごまかして

しまったり、ためらいを感じる。…という人が多い。

特に中高年の世代は、なんだか「性」と口に出すのもはしたなくてうしろめたい…

などと言う声を良く聞きます。昔は、「性」に関する話をすることは、

一種のタブーであり、陰で目立たないようにと密やかに「道徳教育」的な、

あるいは雄しべ雌しべのような「生殖教育」または、「純潔教育」みたいな

ものをやっていた…という時代も確かにあったのです。

 一方では、「性」は人間にとって一番基本的なものであり、

世界中の人が、男か女か いずれかの性に生まれてきます。

「性」の欲求や性行動は種族保存の大事な営みで本能でもあります。

男性は男性らしい行動様式を、女性は女性らしい行動様式を、

学習していかねばなりません。

人間は生物学的な存在であると同時に社会的理性的な存在です。

 両親と子どもがどのような人間関係を作り上げるかは、

子どもの心身の発達に重要な影響を及ぼします。

子どもは、一般的には、2~3才になると、

自分が男であるか女であるかがわかってきます。

「性」に対する興味も芽生えてきますし、他の分野の様々な疑問と同じように

色々な性に関する質問をし始めて 時々親を困らせたりもします。

このような性に対する関心は、子どもの自分自身に対する

知的な興味から発しているので、自分とは異なっている対象に対しての

知的な興味なので、自然で正常なのであり、うちの子は少し変態なのじゃないか…

という心配はご無用です。むしろこのとき、親がどんな反応を示すか、

どんな表情でどんな態度を示すかが、問題です。

そのような性的な興味を不潔なものとか、恥ずかしいこととして

押さえつけ頭ごなしに叱ったりしたら、子どもは、大人になっても

自分の性や異性に対しての羞恥心を必要以上に持ち続け、

時として異性に対して嫌悪感を持ったり、最悪の場合には、

健全な性生活を拒否して、SEXが出来なくなり心が屈折します。

まず自分自身を肯定し、自分の性を受け容れる必要があります。

確かに男女関係には、絶対に間違いのない正しいマニュアルは

存在しないのではないでしょうか?

しかし、できれば 我が子には、より良い男女関係を築いて貰いたいものです。

この意味で、性の本質は、対人関係の中にあるといってよい。

望ましい性の発達をとげた人は、

自分や他人の生命を尊重する気持ちを持っています。

相互に相手を尊重し、相互理解を伴った関係をつくっていかなければ、

安定した幸福な性関係はもてない。

そのために、「性教育」は、避けては通れないはじめの一歩ではないでしょうか。

人権教育の一環として、まず命の尊さや誕生する事への畏敬の念

「柳沢大臣の女性は産む機械発言」はとんでもない!

「子どもを作る」のではなく「神仏から授かる」といった感覚で、

子育てに心を込めて愛情たっぷりに成長を見守り、

まず存在を喜び、「清潔感」を大事にした感性を育てるべきです。

 子どもに対しての家庭での性教育や、成長に伴う性的な身体の変化に

対処する方法に、どのようにしたものかと悩まれる方が多い…

ですが、今日は、ズバリ充実した学びの場になりました。

 さて、性教育とは子どもたちに何を教えることをいうのでしょうか?

国によっても、性教育の考え方は随分違うようです。

例えば、北欧諸国 スウェーデンやデンマークなどでは、非常に具体的な

教材や教具を使った教育が、行われています。

私は、大学生時代に今から約40年近く昔のことですが、北欧諸国を訪ねて、

スウェーデンの小学校低学年での性教育の実際を見学したことがありますが、

男女の人形を使用し、具体的に科学的に詳しく説明しこれは日本人のおとなが

見ても生生しすぎて、ビックリするような教育でショックでした。

日本の子どもにはあんなのはとても恥ずかしすぎて、教える方も

相当学習や準備を積み重ねなくては 到底無理だと思いました。

 でも、最近は、日本でも体格が良くなり、次第に成長が速まり

小学校4年生になると、初潮の時期に合わせた「生理」の指導があります。

公立校では、男女一緒にです。

 我々の時代は、小学校6年生の修学旅行の直前の時期5月頃に、

女子だけが、養護教諭にスライドを見せて貰い、生理のメカニズムや

手当の指導を受けていました。男子には一切秘密だった。

当時は、小学生で生理がはじまる子どもは、まだごく少数。

殆どの子どもは、中学生以降に初潮がありました。

最近は、5年生~6年生位で平均的に初潮が始まっているようです。

それだけ、早くから正確な知識を学んで理解させておく必要があるということです。

今の日本の状況は、北沢杏子先生が、日本での性教育の草分け的に、

外国で使用されている様な教材や教具を取り入れたカリキュラムを作成し

アーニ出版」から各種の啓蒙啓発の資料を全国に提供し活発に

普及活動を展開し、その授業の実際をビデオに収録しています。

その要領を真似て、小中高等学校では、我が娘達の時代(今20歳代)頃から、

そっくりコンセプトを取り入れて指導している学校もあるようです。

他にも村瀬幸浩先生の『愛とこころの性教育』「あゆみ出版」や

かこさとし からだの本」シリーズ童心社 など様々な絵本類も

教材として活用されています。

  だが、表面だけ人真似して、根本の所が抜け落ちると、こわいな…と、思います。

性の身体面と精神面の両方の側面から採り上げていかないと、

性は全人格に関わる問題なのですから日常の一こま一こまで行われるべきで、

学校の先生任せにすべきではありません。

 雑誌やマスコミで毎度採り上げられている「性」に関する記事や情報に、

ともすれば子どもたちは まどわされたり、誤った情報で悩んだり、不安になったり

しがちですが、正しい知識があれば、その様な漫画やポルノ雑誌のような

商業主義の 興味本位の情報に翻弄され振り回されることもなく 

自分自身の基準で自信がもてます。

親が、どのような意識を持っているかが、子どもに即影響を与えます。

まず、子どもが、成長することに共に喜びを感じること。

そうでないと、子どもは、性的な発達や成長に不安感や恐怖心を持つことがあります。「性同一性障害」の場合には特別に配慮が必要です。

極端な場合には、大人になることを拒否し思春期拒食症になる場合もあります。

女子に多いのですが、思春期に食事をしなくなり、ガリガリに痩せて、生理も止まり、女性的な体つきも無くなります。

親は、子どもにとって生き方を学ぶ上でのモデルです。

両親が仲良く、お互いに思いやりを持ち、尊重し合っている姿に、

毎日接している子どもは、両親のような大人に早くなりたいと思うのです。

逆に、お互いが軽蔑しあい、いがみあい、喧嘩ばかりして 

冷たい仮面夫婦でいれば、子どもは大人になることに失望します。

 同性や異性とのゆたかな人間関係を築いていけるかどうかは、

お互いの役割と責任を果たせるかどうか にかかっています。

 男が男らしくなり、女が女らしくなる過程を性役割学習の過程といいます。

固定的な道徳規準を教え込むという訳ではありませんが、善悪良否を

自分自身で考え、こうすべきだと判断が出来るようにならなければならない。

何が美しいことか?何が善いことか、何が値打ちのあることか…?

自分自身で自分の価値を下げてしまうような愚かな行動はしない

という気持ちを育てることが大事です。

そういった自尊心を育てるように幼いころから育てなくてはなりません。

それで、私は、よく、お泊り保育の時も子どもたちに

「お風呂に入ったら、どこから一番に洗いますか?」と、尋ねます。

あなたは、まさか、裸になって直ぐに湯船にいきなり浸かったりはしないでしょう?

そうです、特に温泉などの大浴場で時々マナー違反な人を見かけてしまったら、

すかさず私は マナー違反の寸前に注意をします。(職業病?)

「ちょっと、あなた、ごめんなさい、ストップ待ってねここは自宅じゃないから、いきなり、身体を洗わずに湯船に浸かるなんて、マナー違反ですよ一緒に入る人に不快感を与えないように入浴マナーを守ってくださいね。入る前に、あわてずに、ちゃんと大事なところをよ~く洗ってから ゆっくり入ってくださいね…お願いですから…」

これは、子どもにありがちですが、時々、相当の妙齢の方でも

ドブンとマナー違反する人がいらっしゃるので、唖然と致します。

日頃から、乳幼児期からのお風呂のマナーは性教育の第一歩です。

一番大事なところは、一番に清潔に

銭湯や温泉・共同浴場などでは、 「万一、性病などうつったら…」と、祖母は、

厳しく躾てくれていました。最近は、性病というよりも、『エイズ』の心配があります。

日本は、先進国の中では、爆発的にエイズが広がる恐れが一番高い国

なのだそうです。インターネットでの小児ポルノの蔓延もユニセフが警告しています。

あの元小学校教諭渡辺某も許せませんね

だからといって、文科省からの「性教育の手引き」で、日本全国の高校生に

『コンドーム』の使用方法を、実物を使って積極的に教える方向トンデモナイ。

これは、如何なものかと疑問に思います。(校長裁量だそうです。)

コンドームの前にもっと丁寧に学ぶべきことや教えることがあります。

                  

 ちなみに、私は、幼稚園の4月の最初のお誕生会の日には、毎年決まって

全園児に『おへそ』の話をします。

丁度、冬眠明け、地中からカメを掘り出して、「生きていて良かったね

よーく、カメを観察し、「おや、カメさんのおへそはどこにあるのかな?」と、

子どもたちに聞きます。次に「みんなのおへそはどこにありますか?」

「それは、お母さんとお腹の中でつながっていたしるしだから、大事な所」

「お家の人も おへそがあるかしら?」と尋ねて、

「お家に帰って一緒にお風呂に入ったときにはよーく見てくださいね。」

次には、色々な動物についても尋ね、「いのち」について一緒に考えます。

動物や植物の飼育の経験は「情操教育」や「性教育」のうえでは、

とても大事です。生命のあるものは、必ず100%間違いなく 

いつかは死にます。

可愛がって世話していたペットが、死んでしまうという事は悲しいことであり、

とっても辛い現実です。

ましていわんや、かけがえのない我が子が、きずつき、痴漢に遭ったり、

通り魔的な事件で、突然レイプされたり、殺生されたり…

不審者の性欲の対象に無抵抗な幼児や小学生が餌食にされたり…

とんでもない悲劇です。

所謂 虐待防止実務委員会での北九州市内の実態の報告でも、

家庭内外で、性的な虐待(近親相姦)の被害者になっている子どもの人数が

予想以上に多いのにも驚くばかりです。

(ですが、これも氷山の一角!泣き寝入りが多い?) 

涙無くしては、会議から帰れない…

辛い報告の内容に、毎度ハンカチが一枚では足りないのです。

子どもに降りかかる不幸の原因を取り除く努力が必要ですが、

全部、子どもの悲劇は、大人の責任、親の責任です。

身の回りを見ていると、恐ろしく無防備で、危機管理能力を疑う場面に時々出くわします。

例えば未成年の喫煙も見て見ぬふりの無関心な大人が多い。

まだまだ子どもへの本物の愛情が足りません。

とくに、母親として女性として子どもたちに何を伝えるべきか、

日々の暮らしの中で、優先順位をよく考えて、自らが身を正しきっちりと丁寧に躾を

していかねばならないのでは…と、つくづく思います。

補導された我が子に「家の中ならタバコを吸ってもよいが、外ではダメと子どもにはいっていた。」と警察官にいった母親がいました。トンデモナイ!

お父さんは、男の子にしっかり関わりましょう。

乳幼児期に手抜きをしていると、思春期以降につけが回ってきます。 

生活リズムや食育や「生きる力」を 幼児期から少しずつ根気よくつけなくては!

全てが大事な「性教育」につながっています。

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明日は、おゆうぎ会の仕込みの日です。

預かり保育は、4:30までです。ご協力を