緑ヶ丘・第二幼稚園 最新かがやき日記

緑ヶ丘・第二幼稚園のかがやく子ども達の成長を見守り、親も教師も園長も子どもに負けず共に成長する日々を綴った日記です。

幼小連携、楽しく引野小学校一年生と交流会(お店屋さんごっこ)

2015年01月16日 16時58分01秒 | 教育

平成27年1月16日(日) 

 日中は、あたたかい15℃にも気温上昇。

朝方は、逆に零下に近く気温が下がり、

所謂放射冷却現象とも言われています。

子どもたちは、戸外で元気に遊んでいます。

『こどもは風の子、おとなは火の子』

と、昔から言われています。

 

冬でも外遊び、寒さに肌を晒して、

「風が冷たい。」と感じながら遊ぶことが、

自律神経系の発達のためにも大事なのです。

暑さ寒さを素肌で感じる事で身体調整能力を高めるから。

 

 そこで、この時期の外遊びの代表選手の一つである

『なわとび』について本日は少し述べさせていただきます。

 

 東京の白梅女子短期大学の無藤隆先生の以下のご持論

  実に興味深いお話が、Facebookでも展開されています。

                     

  縄跳びで数えることは、数の発達と関連する

 縄跳び(特に大縄跳び)を 幼児がしているのを見ていると、「数の感性の発達」を垣間見せてくれます。

                 

跳ぶたびに、「1」、「2」、「3」と 跳んだ数を数えます。

それは、「数えなさい。」とは強要されなくても、自然に自発的に子どもたちは楽しそうに数えます。

                 

その『数唱の練習』という「ねらい」や「目的」を超えて、楽しみながら大きい声で数えるのです。


 第一に、『離散量』を『連続量』につなぐことです。

数えるのは『離散量の集合数』についてです。

                

コマを回す時間を数えるとすれば、それは

『連続量』を『自然数』で数えることです。

                

縄跳びは、動きは連続しますが、

 第一は、循環をなす動きの単位があり、しかも地面をたたくによりその単位が判別されます。

                  

 第二に、『集合数』と『順序数』のはざまにあります。

どこまで行ったかを数えるというのは「順序」についてのカテゴリーです。

しかし、全体の量を表すという意味では「集合」についてのカテゴリーです。


 第三に、跳ぶのを数えるのは常にその先に行こうとすることが意図されているのです。

                         

 力の限り子どもは飛び続けようとしますが、その続く営みを、「数」は、同伴。

「数」は先へと延びていき、縄を飛ぶのは「無限」に続くようです。

「数」の延長可能性を感じさせるようです。

                                  

飛ぶのが終わるのは 「数」が終わるのではなく、

実はもっと先まで力があれば飛べるように「数」もまた先へと続きます。

(いずれいくらでも数えられるという意味での無限の概念の発見』に行き着くはずです。)

                          

 第四に、例えば、「1」と「2」の間のつながりが体の実際の動きとしてあり、

だから連続量になっていくのですが、その始まりは、

離散の量の間、実在する何かがある」という感覚が形成されることによって可能になります。

                

それはいずれ数直線の考えとなっていき小学校算数の骨格を作ります。



 だからといって、縄跳びをすると、直ぐに数の理解が増すというのではないでしょう。

ただ、そういった数に絡む活動がたくさんあれば、数理解が増し、

小学校以降の算数の基礎が形成されることがありそうです。

                      

例えば、ぶらんこ遊びの場合も、10回ずつこいだらお友だちと交代する

というような遊びのルールがあれば、ぶらんこが一往復するたびに

「1!」・「2!」と数えて~「9!」「10!」までの数唱の繰り返しで、

時間の経過と「1~10」の数の持つ意味が同時的に身に付くようです

                               

だが、まだ実証研究はちゃんとしたものはありません。

 

マラソンごっこやボール遊びでも、鬼ごっこでも、

そのような数量概念の形成と結びついている場面が見られるのかもしれません。

                             

 ちなみに、上記のような分析は、近年 認知意味論レイコフのグループが展開しています。

 

 アメリカのジョージ・レイコフは、

認知言語学の創設者の一人であり、特に、従来文章技巧の問題として

言語学からは周辺的な現象として扱われてきたメタファーを、

日常の言語活動に必須の認知能力(概念メタファー)として捉え直したことで有名です。

                           

 レイコフは1980年、哲学者マーク・ジョンソンとの共著Metaphors We Live Byで、

「議論は戦争である」「良いことは上である」「考えは食べ物である」

などのメタファーのパターンが,日常言語に溢れていることを指摘しました。

 

 レイコフはここから発展して、

人間の抽象的な概念能力は、

経験に基づいた具体的・身体的な認知機構からの

メタファー的拡張によって可能になっていると主張し、

心身二元論に基づいた西洋哲学の伝統に対する批判を行っています。

日本語の翻訳も最近出ています。

                            
 
 無藤隆先生は、
 
「幼児での検討は、まだしていませんが、時間とお金があれば、数年間調査して実証したいです。
 
幼児心理学者や幼児教育の研究者たちは、面白いテーマがいくらでもあるのに、一向にまだやりませんね。」
 
と、おっしゃっています。
                                 
 
跳びと数の発達」に絶好の晴天!
 
さあ、このところ晴天が続き、朝夕は劇的に、気温が低く、
 
逆に日中は割り合いあたたかく、ポカポカ 縄跳び日和!    
 
楽しく縄跳びしながら、おまけに同時に幼児は、『数概念の発達』を期待できます。
 
 
 
先ずは、その場とび 前回し5回 → 10回。
 
駆け足とび10回。
 
前回し 文とび、5回 → 10回。
 
その場とび 後ろ回し5回 → 10回。
 
その場とび 後ろ回し文とび5回 → 10回。
 
前回し二重とび 3回 → 5回
 
 というように次第に技能的にはハイレベルに進級するのです。
 
 
                            

この時期は、ご家庭でも大いに『なわとび』 、

そして、

『ボール遊び』や、『鬼ごっこ』でも  楽しく遊びをとおして数概念を発達させましょう! 

                      

 また、お店屋さんごっこにも数概念を発達だけでなく言語の分野でも沢山学びの要素が含まれていますよ。

昨年と同じ時期ですが、引野小学校の一年生と幼小連携の仲良し交流会で、

年長組さんは全員、10時半に園を出発し、すぐ近くの引野小学校に出掛けました。

 

一年生は、国語の時間に、様々なお店の商品の名前を「りんご」とか「さんま」などカードに書きました。

図工の時間には、そのカードに「りんご」や「バナナ」や「さんま」や「イカ」や「たい」

などの絵を描いたのでした。

おすすめの商品のチラシや、お店の看板も全部、グループ毎に工夫して手作りされていました。

 

 「いらしゃい、いらっしゃい!」

「〇〇と△△をください。」

「まいど、ありがとうございます!」

最初は、恥ずかしがっていたり、戸惑った様子の子どもたちもいましたが、

一年生のお兄さんお姉さんたちに作ってもらった財布を手にして、手を引かれて、

色々なお店屋さんにやさしく案内され、楽しそうに買いたいものを選んでいました。

 

様々な機会を捉えて幼小連携に力を入れて、小一プロブレムや幼小ギャップが生じないよう

入学式後の生活にソフトランディング出来ることを願って

双方の先生方は、事前の打ち合わせもしっかり行いました。

年長さんの最近の成長ぶりは、

このような様々な体験活動や園外保育(いのちのたび博物館)などで

目覚ましいものが有ります。

そして3月の卒園式まで、もうカウントダウンの段階に入りつつあります。

みなさん、風邪をひかないように、健康管理に充分に気を付けましょう。