「ルージュの手紙」 マルタン プレヴォ監督 仏 ☓☓☓
30年音沙汰がなかった義母と、助産婦をしている娘との関係の修復を描いた家族ドラマです。
ベテランの助産婦として仕事が忙しいクレール(カトリーヌ ソロ)のもとに30年ぶりに父親を自殺に追い込み自分を捨てた義理の母親ベネトリス(カトリーヌ ドヌーヴ)から「会いたい」という電話があります。仕方がなく再会するとベネトリスは不治の病に罹っていました。とはいうものの真面目に働いているクレールとは異なって、お金もないのに派手な暮らしをし、酒にタバコにギャンブルという悪癖を続けていました。当初は受け入れられないクレールでしたが、相手が病気ということもあり少しずつ歩み寄っていくのでした。
生活習慣や人生観の違いがはっきり描かれそれぞれ面白いです。出産シーンが何度もあり新生児が大丈夫なのかちょっと気になりました。
タバコは、冒頭からドヌーヴが喫煙し、その後何度も喫煙しました。(☓☓☓)脳腫瘍という病気になったのも喫煙が誘因かもしれません。末期のガン患者に禁煙を指導することの意味について考えさせます。人間は最後まで「生きること」に希望を持つためには禁煙指導こそが人間の尊厳を大切にする医療なのではないでしょうか。また、ドヌーヴさんには失礼かもしれませんが、あの豊満な身体でタバコを吸って走るのはいくらなんでも心臓に負担が大きすぎるのではないかと大変心配でした。