無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

シング

2017-04-26 | 2017外国語映画評


「シング」 ガース ジェニングス監督 米 ◯

 動物だけが人間のように暮らす世界が舞台のアニメーション作品です。
 劇場支配人(?)コアラのバスターは潰れかけた劇場の起死回生策として全財産を賞金にして素人のオーディションプログラムを企画します。そこには歌は大好きだけど様々な事情のある動物たちが名乗りをあげてきます。はたしてバスターの劇場は再起できるのでしょうか。
 「ズーラシア」でもそうでしたが、動物たちが個性的でそれぞれの個性を尊重している動物社会はそれだけでも見る価値があります。その上、今作では懐かしい名曲が次々披露され、それだけで胸が一杯になります。特に冒頭のビートルズの「あの名曲」で魂をわしづかみにされ、ラストでの「あの名曲」はまさに号泣物でした。
 劇場に提案ですが、このような内容の作品の場合は、「他のお客様の迷惑にならないようご配慮」しつつ、一緒に歌ったり手拍子をしたりできる上映スタイルの回があってもいいのではないかと思いました。
 タバコは、なし。無煙です。


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ひるね姫 知らないワタシの物語

2017-04-24 | 2017日本語映画評


「ひるね姫 知らないワタシの物語」 神山健治監督 ◯

 監督自身によるオリジナルストーリーの長編アニメ映画作品です。
 居眠りばかりしている父子家庭の高校生のココネ(声 高畑充希)は、夢の中で機械優先の独裁国家の姫として禁じられた魔法を使って社会を揺るがす鬼と闘っていました。一方、現実の世界では時は2020年東京五輪が間近に迫っている頃、場所は岡山県の小さな町です。ある時突然自動車整備をしている父(声 江口洋介)が逮捕され東京に連れて行かれます。その理由には自動運転の技術コードが隠されたタブレットの存在が関わっているようなのでした。夢の世界でヒントを得ながら夏休みで帰省している大学生モリオ(声 満島真之介)とともに父親の救出に向かいます。そこでは死んだ母親の秘密が明らかになるのでした。
 内容的には、大人も楽しめるアニメ作品ですが、タイトルのイメージで損をしているのではないでしょうか。面白い作品なのに、入りがいまひとつなのがちょっと残念です。
 タバコは、なし。無煙です。
 

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ライオン 25年目のただいま

2017-04-23 | 2017外国語映画評


「ライオン 25年目のただいま」 ガース デイヴィス監督 オーストラリア △

 6歳のときに迷子になってインドの片田舎から長距離の列車に乗ってしまい家族とはぐれたサルー(サニー パワール)はその後孤児の施設からオーストラリアへ養子としてジョンとスー(ニコール キッドマン)の両親の元へたどり着きます。きちんとした教育も受け二人目の養子とは色々問題はあったものの大学生となってメルボルンへ移ります。インド人学生と知り合ったことでサルーは幼い日の記憶を思い出します。そして兄や母親に会いたいと思いわずかな記憶を手がかりにグーグルアースを駆使して故郷を探そうとするのでした。
 見どころはインドやオーストラリアの空撮です。地球は結構広いなと思えます。 
 ラストは実在のサルーとスー、そして再会した母親とのフィルムです。実話の底力です。 
 焼き菓子が記憶を掘り起こすきっかけとなったのは有名なマドレーヌのエピソードに似ています。
 印象的だったのは、スーのセリフで「世界中に人が溢れているから自分たちは子供を作らず今いる子供を育てた」という言葉です。1980年代にそこまで人類の未来を考えて行動した人がいるということが驚きでした。


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ゴーストインザシェル

2017-04-22 | 2017外国語映画評


「ゴーストインザシェル」 ルパート サンダース監督 米 ☓ NTS

 士郎正宗原作のコミックを押井守がアニメ化、そのアニメを実写映像化しました。
 「少佐」(スカーレット ヨハンソン)はサイボーグの肉体に脳だけは「ある人の脳」が移植されていました。そして記憶をコントロールされ権力に都合の良い「兵器」としてさまざまな任務を遂行していました。「敵の男」からある事実を告げられ「少佐」は混乱します。「自分は一体誰なのか」その秘密を探ろうとするのですが・・・。
 猥雑で混沌とした未来都市のヴァーチャルな映像に対して丁寧に描かれる精密なアンドロイドロボットの製作場面、アクションシーンもさすがアベンジャーズ、そして物語は結構普遍的なテーマを描いていて初めての観客にも抵抗なく受け入れられる作品になっています。笑顔のないアンドロイドをスカーレット ヨハンソンが好演しています。
「過去に何をしたかではなく、今何をしようとしているか」が大切ですね。
 タバコは、葉巻とかシガレットが出てきました。(☓)が、NTSです。
 ところで、この作品を見ているときに停電のため(原因は後に知った)途中で映像が切れてしまい非常口のライトが点滅しました。その時の某シネコンスタッフの対応は後手後手で、危機管理の訓練がされているとは思えませんでした。それほど混んでいない上に常識のある大人の観客ばかりだったので騒ぎにはなりませんでしたが、非常口に殺到してけが人が出る危険性もありきちんとした対応をお願いします。

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PとJK

2017-04-21 | 2017日本語映画評


「PとJK」 廣木隆一監督 ◯

 コミックが原作です。16歳の高校生なのに人数合わせのため22歳と偽って合コンに参加したことがきっかけで警官の恋人ができたのですが・・・。
 カコ(土屋太鳳)は年齢を偽って知り合った10歳も年上の警官の功太(亀梨和也)とお互いに惹かれ合います。警官という立場上女子高生と交際するわけにはいかず正式に結婚することにします。カコの両親、特に父親(村上淳)との話し合いや功太の過去を巡ってふたりには乗り越えなければならない問題が持ち上がります。その上、家庭に問題がある同級生の大神(高杉真宙)の存在がカコと功太のふたりに関わってくるのでした。
 カコ役の土屋太鳳がかわいい。今までの作品の中ではあまりパッとしなかったけれどこの作品では彼女の魅力が十分発揮できています。また、クラスメートの大神を「大神さん」とさん付けで呼ぶのも相手を尊重している感じが出ていていいです。最近はやたら呼び捨てにすることが「仲間意識」と誤解されている面もありますが、丁寧なことばは気持ちがいいですね。
 内容とは直接関係ありませんが、カコが自転車で坂道を下り左右の確認をきちんとしないで交差点に飛び出していく場面が何度かありましたが、車が来ることも想定した乗り方をしてほしいです。
 交番の警官たちが高圧的でないのは良かったです。セクハラをきちんとセクハラと言えるところも良かったです。
 タバコは、なし。無煙です。警察物で無煙だなんてすばらしいです。 


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ムーンライト

2017-04-20 | 2017外国語映画評


「ムーンライト」 バリー ジェイキンス監督 米 ☓

 マイアミを舞台に弱虫の少年が成長するさまを3期に分けて描きました。台詞がある役はすべて黒人というアカデミー作品賞を受賞した黒人映画です。
 「リトル(ちび)」と呼ばれる少年シャロン(アレックス ヒバート)はいじめっ子から隠れているときにファン(マハーシャラ アリ)と出会います。父親がいないシャロンはファンを父親のように思います。十代になったシャロン(アシュトン サンダース)は相変わらず伏し目がちでいじめられていますが、親友のケヴィンを愛するようになります。おとなになったシャロン(トレバンテ ローズ)はたくましい男になり、亡くなったファンと同じドラッグの売人として成り上がっていました。そして、ケヴィンと再会するのですが・・・。
 3人のシャロン役の表情が大変良く似ていて実の親子か兄弟のようでした。
 黒人に限らずまともに生きていくのはなかなか大変なことだと再確認できる作品です。自分の子供ではないのにシャロンを可愛がるファン夫妻のような大人が荒んだ社会を少しは生きやすくしてくれているのですね。そういう大人になりたいものです。
 タバコは、冒頭でファンが喫煙。子供の前では喫煙しませんがその後も喫煙していました。ドラッグの売人なので当然ドラッグも登場していました。(☓)


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ひるなかの流星

2017-04-12 | 2017日本語映画評


「ひるなかの流星」 新城毅彦監督 ☓
 
 やまもり三香原作の少女コミックが原作の女子高生の初恋物語です。
 田舎から吉祥寺の叔父のもとに上京したすずめ(永野芽郁)は都会の日常や高校生活に戸惑いながらも持ち前の素直さに加えちょっと強引なところもあって隣席の馬村(白濱亜嵐)と親しくなります。一方、叔父のカフェの常連である担任教師獅子尾(三浦翔平)は出会ったときからすずめを意識していました。馬村はすずめが獅子尾を好きになっていることに気付きながらもすずめを好きになっていました。すずめの友人ゆゆか(山本舞香)は馬村に恋していて・・・。簡単に言うと四角関係がどう落ち着くのかというドラマです。
 イケメン二人から恋されるすずめがコミックっぽいと言ってしまえばそれで終わりですが、他の女子高生物と違ってすずめもゆゆかも自分をはっきり主張する所が潔くていい感じです。その上つまらない物語りながらも二人の女優が魅力的で飽きさせませんでした。男の二人はどうってことないけどね。
 タバコは、教師の獅子尾が2回プライベートの場面で喫煙しました。喫煙者の教師っていかがでしょうか。(☓)その上、運動会で全力疾走させられる場面があり、死ななくてよかったですね。 


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