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無煙映画を探せ  

映画のタバコシーンをチェック。FCTC(タバコ規制枠組条約)の遵守を求め、映画界のよりよい発展を願うものです。

カタブイ 沖縄に生きる

2017-02-05 | 2017日本語映画評


「カタブイ 沖縄に生きる」 ダニエル ロペス監督  日スイス合作 ☓ ☆

 2003年に沖縄に移住したスイス人の監督が「なぜ沖縄に惹かれるのか」をドキュメンタリー映画にしました。ナレーションはフランス語です。タイトルは、晴れているときに半分雨が降る「片降り」を意味する琉球語です。
 琉球古典舞踊家、空手師匠、商店街活性化の人々、反骨の彫刻家、などテレビ番組のパーソナリティを務めながら知り合ったさまざまな魅力的な沖縄の人々を紹介しています。戦争の悲惨な体験やその後大国の思惑に翻弄されながらも、先祖を大切にした穏やかな暮らしのなかで、日常的に歌や踊りを楽しみ、心からの平和を願う人々の姿は羨ましいほど感動的です。
 中でも辺野古新基地建設中の工事現場で、「お願いだから止めてください。」と切々と説く戦争体験者の言葉は心が揺さぶられます。
 「反基地」をテーマにしたドキュメンタリーはいくつもありますが、直に「反基地」を訴える生々しいものも必要ですが、この作品のように沖縄の魅力を日常生活や芸術活動を通して楽しく美しく伝えることで、基地拡張に関心のない多くの人にも考えるきっかけを与えることができ、結果的には沖縄の問題を拡げる効果があるのではないでしょうか。(☆)その証拠に初日初回の上映は桜坂劇場のホールA(291席)は満席でした。他人事ながら嬉しいことです。
 タバコは、彫刻家が喫煙していました。(☓)素晴らしい作品を制作している人なだけに禁煙して長生きしてほしいですね。
 タバコ関連でもう一点気になったのは、先程も触れた桜坂劇場は待つ人の列が長くなると外に出てしまいます。すると、東側の喫煙所と西側の喫煙可のテラス席の双方からタバコの煙の攻撃を受けることになります。並んで待っている間にかなりの受動喫煙被害を受けました。「カタブイ」の次に上映される「この世界の片隅に」を待っている人も外まで並んでいてずっと煙にさらされていたようです。作品の中でも沖縄県が長寿県から没落したことに触れ「食事の変化」を原因に上げていましたが、それに加えて「喫煙率の高さ」と「受動喫煙被害」があるのではないかと思いました。
 桜坂劇場にも対策をお願いしたいです。