
「ハッシュパピー バスタブ島の少女」 ベン ザイトリン監督 ○ ☆
立ち退き命令を無視している人々が住む「バスタブ島」(温暖化で沈みかけている島という設定)のオンボロ小屋にひとりで暮らす6歳の少女ハッシュパピー(クワヴェンジャネ ウォレス)の目を通して、「温暖化」「自然と文明」「親と子の関係」「生きる意味」などの普遍的な問いを投げかけています。
毎朝、ハッシュパピーは友だちの鶏や豚や樹木などの心臓の鼓動を聞くことで生命を感じます。近くの小屋に住む父親のウィンク(ドゥワイト ヘンリー)からはぶっきらぼうな朝食の合図があります。小さな学校では氷河期に氷の世界に閉じ込められてしまった野獣の話を学びます。そんなある日、巨大な嵐が島を襲い大洪水となってしまいます。抵抗もむなしく強制的に避難所に入れられてしまうのでした。その上父親の不治の病が明らかになるのでした。
映画初出演の親子のふたりが好演しています。ラストで野獣に立ち向かう少女の姿は観る者に勇気を与えてくれます(☆)。
タバコはなし。無煙です。近未来、ビールはあるけど、タバコなんてなくなっているようです。