Sempre Attacco

JBCF JapanProTour 現:eNShare Racing Teamアテンダントのちゃりんこ日記

2014年度 JBCF方針発表会の個人観

2013年11月20日 | チーム運営
JBCF方針発表会時の感想や来期チーム構想を簡単に述べたい。

一応、発表会時に発信された内容は下記の通り。
http://www.jbcf.jp/jbcfnews/release20131118.html

基本方針としては
「JBCF Japan Pro Tourを日本国内のトップカテゴリーのロードレースとして、その価値を高める」
それがプレステージを高め、東京オリンピックを目指すうねりが多くのファンを生み出し、すそ野が広がってゆきクラスタ&ランキング制度の質を高めて競技人口の拡大に繋げる
それによりサイクルスポーツがメジャースポーツに近づく
とある。

内容を精査すると、一応連盟の説明として連盟自体の加入者数は順調に推移しているものの、JCF登録者数は減っている。
連盟の取り組みには一定の評価を与えたいと考えているが、逆にJPTの全チームに関わってくる深刻な問題を見過ごしてはいけない。
現時点、チーム右京から若手が大幅に抜けてしまったようだ。また、その若手は何処に行ったかというと、ほぼ新規のチームに移籍したようだ。
JPTのタイトルを手っ取り早く獲得する為には強い選手が必須となり、日本人選手だけで足りない場合は外人助っ人選手が必要になる。
現在世界の経済情勢が芳しくなく、ヨーロッパのプロチームを初め消滅するチームが数多くある。UCIライセンスを持っているチーム(運営母体)でさえ、スポンサーや資金難でチーム自体が消滅という洒落にならない事態が相次いでいる。
世界的には選手マーケットは買手市場という点だ。資金力さえあれば、ある程度の選手を引っ張って来れる。2013年度の右京がその良い例だ。前年の日本チャンプの土居選手が居ながら、外人助っ人が結局エースとなりシリーズチャンピオンを勝ち取った。
また、JPTライセンス獲得チームを見ると分かるが、コンチネンタルチームが乱立している。コンチネンタル資格さえ獲得できればJPTライセンスを与えるという風潮がある点も考え物だ。
外国人選手とベテラン選手でJPT参加選手8枠を取ってしまうと若手はチームに所属していながらレース自体に出場できない。そうすると、思いの外若手選手のJPTランキングは低くなる。
また、コンチネンタルチーム資格を満たそうとするとチーム平均年齢を28歳以下にしないといけない為、必然的に若手選手の青田刈りが始まる。今年は既に青田刈りが行われて、刈る稲さえ残っていない状況が見えてきたと言う事。JPTレースに出場できない若手大学生選手が沢山居る。
何を言いたいかというと、JPTライセンスチームの中には下部組織育成チームを持たずに資格を獲得しているチームが多数存在している。結局、その場限りの対応さえ出来れば良いという割り切った考えだ。
JPTツアーチームとしてステータスは取れるかもしれないが、一度何らかの拍子で崩れるとチーム自体が一気に消滅する可能性がある。
ヨーロッパの運営母体が相当しっかりしているチームでさえ消滅するという事態なのに、日本では実態は更に脆弱だ。
来期、連盟はアテンダント講習やアンチドーピング講習、その他JBCF研修を受ける事を条件にJPTツアー参戦を認めるという方針を打ち出した。
新規JPTチームでは、スタッフが1名もいない全員選手というチームもある。レースを走るにはメンバーは揃っているのだろうが、補給等はどうするのだろう。
ここら辺りの潜在的な問題点については各チーム本気で考えなければならない。
正直、有望選手を引き抜かれるチームにとっても堪ったものではない。折角、サポートして育てた選手が、Jリーグのような移籍金制度が無いお陰で、強いチームに強い選手が引き抜かれたら、ハイそれで終わりと言った状況である。
我慢して辛抱して選手を育てるチームや人、環境が段々と馬鹿らしくなってくる。
去年、栗村氏がJBCFのポイント1点当たりいくら払うという規定を作って運用してはどうか?との提案もあった。移籍によって発生したお金で、その運営母体が若手チーム員の強化に使い育てるというシステムの事だ。
しかし、当時は今後考えていこうとの意見もあったが、結局次期尚早的な雰囲気で見送られている。
現在、大学生選手の青田刈りで刈る稲さえない状態をどうするのだろうか?そう、稲を植えて育てるしかないのだ。
ぜひ、今後のJPTチームは稲を植えて育てる環境を持っていないなら、ライセンスを獲得できない位の厳しい規準で運営してもらいたいものだ。

話は少し変わるが、義務教育の部活動の現場でも、方向性が変わってきている。
長野県の中学校では朝の部活が禁止された。成長に悪影響を与えるという判断からだ。(夜更かし等の生活習慣がそもそもの起因と考えられるが・・・)
http://sankei.jp.msn.com/life/news/131114/edc13111409050002-n1.htm
また、別の点では、部活動担当教諭の残業問題も一部関係してくる。長時間労働等のブラック企業の問題が社会問題として取り上げられてきているが、大部分の部活動担当教諭はボランティアといった点も見過ごせないだろう。
今後は若手選手をきちんとノウハウを持った地域のクラブチームが教育・育てていくといった環境に移行していくのではないか?と考えている。
そうなると、各地域に根ざしたチームの存在意義が大きくなってくると思う。

来期チームはJPTだけでなく、下部組織のエルドラード・エスペランサ(黄金卿への希望)にて、エリートツアーのJET、フェミニンツアーのJFT、ユースのJYTに東北の地より参戦する予定である。メンバーも着々と集まっていき、今は如何に指導していこうかと頭の中で考えを纏めている最中だ。

弊チームもエルドラードから、エルドラード東北という名称に変更した。野球の東北楽天が優勝した事も一部理由として存在するが、それ以上に大きな理由は、スポーツにより観客に元気を与えるという事実を肌で実感したからだ。
特に小生は復興関係に従事しており、被災者の方達は日々の生活で苦しい想いをしている。その苦しい想いをいくらかでも楽に出来ることを考えさせられた。
弊チームも自転車競技により東北に元気を与えたいと希望している。


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