Joe's Labo

城繁幸公式。
というか避難所。移行か?
なんか使いづらいな・・・

雑感@小沢さん起訴

2010-10-09 12:09:59 | その他
小沢さんが強制起訴された。それ自体は別にどうこう言うつもりはないのだけれども、
一連の流れを見ていて抱いた感想をいくつか。

少し前になるが、小沢事務所が様々なセンセイ方に講演を頼んでいたというニュース
ネットで話題となった。政党が専門家に講演を頼むこと自体は普通のことだ。
ただ、以下の二点が気になった。

まず、相手が大谷さんとか二木さんとか小倉事務所とか、何の専門家なのかイマイチ
よくわからない人達だったこと。
別に変な人達とは思わないし、面白そうだから僕も話を聞いてみたいなあとは思うけど、
その辺のビジネスマンなどよりはるかに忙しい政治家がわざわざ呼び出して
いったい何の話を聞くんだろうか、というのは正直疑問に感じたことをおぼえている。

そして二点目は、その講演料である。
僕自身もたまにこうした政治絡みの勉強会にはお呼ばれするので相場は知っている
つもりだが、こういう政治の場で実務者が講師を務める場合のお礼というのは、
だいたい“足代”ということで、タクシー乗って往復して、ご飯一回食べるくらいの
お値段である(もちろん企業に提供する場合の金額とは全然違う)。
それが、小沢事務所の発注した講演だと、なぜか50万円にまで跳ね上がっている。
この手の仕事でこういう金額は、ちょっと聞いたことがない。
もちろん、政治だろうがNPOだろうが、料金は一律だという人も中にはいるだろうし
それでもよいので是非お話をというケースもあるだろう。
ただ、繰り返すが、上記の人達はそういう風には見えない。

この2点の疑問なのだが、今回の強制起訴に際しての一部文化人センセイ方の熱き
援護射撃ぶりを見るに、まあつまりは、そういう趣旨だったということだろう。
一応フォローしておくと、これは賄賂とか買収なんて大それたものではない。
正当な講演料の範疇だ。そもそも、毎日のようにワイドショーに露出している文化人の
センセイ方からすれば、50万なんて大した金額ではないだろう。
それでも、わざわざ礼を尽くして迎えられ、ポンと何10万か払われれば、人間悪い気はしないはず。

実際、危機に際して、右から左までこれだけの論陣が張られるわけだから、費用対効果
は素晴らしい。平時にこれだけ効果的な手を打っておくわけだから、小沢さんというのは
やっぱり金と人の使い方が上手いのだと思う。
机の引き出しから百万円を出してポンと渡していたという田中角栄にそっくりだ。
とかく昭和の遺物的に語られることの多い角栄型政治だが、40年近くたった今でも、
それにビンビンに反応してしまう人間の本質的な部分は、ほとんど変わっていないのだろう。