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7月30日(月)のつぶやき

2018-07-31 01:57:04 | 経済学

アメリカは関税をかけ出したが、戦争をしたいのかも

2018-07-30 18:47:12 | 経済学
猪木武徳著 『経済学に何ができるか』
アダムスムスの道徳感情論を著者は勧める。世の中にもし、偉い人ばかりだと、社会発展はしないと。弱い人がいるおかげで、人の評判を気にして、世間の富は作られるという。
 1 「アダム・スミスが道徳感情論の中で、弱さ、虚栄心、うぬぼれ、野心を持った人が、偉大な商業社会の発展の原動力となる、と書いてある。
 スミスは、人間は基本的に二つの類型あり。「弱い人」と「賢い人」。
 弱い人は世間の評判を重視。世間からの称賛が欲しい。野心や虚栄心に動かされる。そのエネルギーによって、社会に富を作らせる。富が増えれば増えるほど、幸福になれると思っている。現在、もし、人類が賢い人ばかりだと、静かで、公正な社会ができていただろう。しかし、巨大な富は作られなかった」と。
次に、保険に入ることは、その人にとって、どうも柔弱にする傾向があるようだ。入らなければ、普段から、体に気をつける習慣もできるはずだ。
2「モラルハザードは、保険に加入することで、人の行動が保険会社の負担を増やす方向へ変化すること。 
 健康保険に加入すると、健康への配慮や病気の予防習慣がのおざりに。」

3「ケインズは、貨幣賃金の切り下げがいかに雇用増加を保障しがたいかを示す。長期において、諸価格を安定させながら、技術進歩分を賃金上昇で徐々に吸収していく政策が、賃金一定かつ価格低下の政策より望ましい」という。

四番目に、現代、言論は自由だと言いながら、マスコミの言っていることを庶民は語っているようだ。自分の考えを言っていない。自由社会といいながら、実際は、マスコミの奴隷になっていないか。
4 「言論の自由は、寛容の精神として生まれ出た。ソクラテスの対話で、「弁証法」こそ真理に達する有効な方法だと。自由に語ることが、善い社会になる手段だと。
 清教徒革命は王制下の厳しい出版物の検閲システムを解体。印刷と出版を自由に。しかし、いろいろな異端妄説が蔓延。王党派の逆襲に対抗できず、長期議会は1643年に、検閲条例を出す。
 J・ミルトンはこれに反対。言論の自由を弁護。誤謬の精査なくして、神の真理に近づけない。肯定と否定の対立で真理への道を進むのが弁証法。」
五番目に、最近、ネットで無料本がやたらと増えたり、20パーセント引き、半額の本が目立つ。これをすると、本の総体的売り上げは上がるようだ。
5「無料公開は、かえって本の売り上げを促進させている。」

六番目に、人間の徳とは普段の善い行為を毎日行って習慣づけることだと。
6「アリストテレスは『ニコマコス倫理学』で、徳は本性的に与えられたものではなく、行為を習慣化することで生まれるという。彼は倫理的(英語でエシック、エシカル)という言葉は、習慣、習慣づけ(エトス)という言葉から生まれたことに注目。」
七番目に、今、使っているパソコンはマックやウインドウズがあるが、一旦、それを使うと、同じ機種に偏る傾向があるという。メーカーの奴隷になるように宣伝をまき散らす。それに乗って並ぶ人もいる。何とか、抵抗したい。
 
 7「コンピューターの新しいソフトが売り出されると、その日に販売店の前に前夜から行列。消費者がそのようなモデルを注文して生産したわけではない。使用者は慣れるに従って、自分のOS以外の選択が難しくなる。
 つまり、供給側のOSにロックインされてしまう。自動車、健康食品、化粧品、医療品にもよく似て現象が起こる。」
八番目に日本ではあまり感じないが、西欧では貴族は王の専制支配をさせない防波堤だったという。その代わりが結社になると。アメリカに特に結社に参加している人が多いと。
8「トックヴィルは、結社を封建時代の貴族階級に変る集団と見なした。
 封建時代、貴族は主権者が人民の自由を侵害しないための防波堤だった。
 
 条件の平等下でのデモクラシーでは、貴族は消え去ったゆえに、人工的代替物が必要だという。
 さらに、トクヴィルは、結社が民主制社会の少数派の権利を、多数派の専制から護るという。
 アメリカ人の10人に7人はひとつの結社に属している。4人に1人は4つ以上の結社に所属している。」
九番目に、戦争の原因の多くは関税をかけることで、起こりやすいようだ。今も、アメリカのトランプは特に中国に関税をかけようとしているが、アメリカは中国に戦争を持ちかけているのかもしれない。
9「米国独立戦争の近因も英国の米植民地への課税問題だった。第一次世界大戦後も、高関税の保護主義が不況に追い打ちをかけた。1930年代になると、世界経済は長引く不況から脱出できなかった。そうして、ドイツ、イタリアは全体主義になり、関税が国の経済力を低下。最終的に世界を破滅的な戦争へ追いやった。」

クジャクのメスは賢い

2018-07-28 14:51:26 | 現代史

鈴木紀之著 『すごい進化』
最も、興味がわいたのは、クジャクのメスはオスを相当、審査した上で選ぶということだった。人間以上にすごい脳を持っているのではないか。
 1 「クジャクのオスは美しい羽を広げてメスにアピール。メスは具体的にどのように判断しているのか。
 オスの羽にある目玉模様の数が求愛のコミュニケーションに重要。目玉模様が魅力的オスをアピールをするためのシグナル。
 しかし、目玉模様の数は一次審査だった。オスの目玉模様は少ない個体で120個。多い個体で160個。目玉模様がある標準の145個より少ないオスはメスから選ばれず。だからといって、目玉模様の数が多いほど、メスにもてるわけではない。
 メスはオスの目玉模様をまじまじと観察。まさか紙と鉛筆で数え上げるわけにはいかない。
 そこで、新たなシグナルとして、鳴き声が追加された可能性がある。目玉模様の数という一次審査を突破したオスは、甲高い声を響かせることがメスに対する重要なアピールだった。」
次に、チョウのオスはメスに交尾できれば、得という考えで、すでに交尾したメスの周りを飛び回る。メスにとって迷惑そのもの。進化学でもセクシャルハラスメントと呼ぶのは面白い。

 2「モンキチョウやアゲハチョウは、よく一匹のオスがメスの周りにまとわりつく。
 たいていは、メスはすでに交尾しており、受精に必要な量の精子を体内に蓄えている。
 しかし、オスは交尾できるかもしれないと思い、メスにちょっかいを出す。このオスの行動はメスには迷惑。オスがメスにもたらすこの行動を、進化学の専門用語で「セクシャルハラスメント」と呼ぶ。オスは不要どころか、繁殖の邪魔になる。」

三つ目に、テントウムシはアブラムシをエサにするが、テントウムシの子供に与えたいが、他の生き物に食われるかもしれない。
そのため、テントウムシは卵を産んだ時に、孵化する卵と孵化しない卵の二通りを用意する。テントウムシは子供の面倒を見ないが、運よく生まれた子供には孵化しない卵を用意して後にする。なかなかの頭脳プレイヤーだ。
 3「アブラムシは幼虫のエサを期待するには心もとない。テントウムシの母親は、孵化した幼虫がハンティングしやすいように、アブラムシのコロニー(群れ)の近くに卵を産む。しかし、産卵から孵化の間に他のテントウムシや肉食性昆虫がアブラムシを食べるかもしれない。このように近くのコロニーが失われた時は、幼虫は共食いをする。多くの昆虫同様に、テントウムシの母親は産卵後、子(卵)から離れる。その後も面倒を見ず。しかし、母親は不測の事態に備えて、わが子に「お弁当」を持たせる。テントウムシの孵化しない卵は、母からの幼虫への追加投資なのです。」
四番目に、昆虫はある植物の上に寄生し、食べ物にするが、かなり以前は、自由に植物を選んでいた。それができなくなった。時代が進むにつれて、植物は食べられたくない、昆虫は食べたいの欲望でせめぎ合いが続く。軍拡競争と名付けたのは名文句だと思う。

 4「アメリカの生物学者のエーリックとレーブンは論文で、軍拡競争にもとづいた仮説を提示。
 
 植物は昆虫に食べられないように「毒」となる化学物質を葉に貯めこむ。すると、昆虫は、その化学物質を体内でうまく解毒できるメカニズムを進化させる。植物も負けていません。今度は、別の種類の化学物質を作り上げて、昆虫の食害から葉を守る。このように、両者のせめぎ合いが続く。異なる種類が影響を及ぼし合い進化することを「共進化」という。共進化の中で、植物と昆虫は敵対的で、時間がたつにつれて、エスカレートするので、軍拡競争と呼ばれている。
 特定のペアで軍拡競争が進むと、昆虫は別の植物を食べられなくなる。軍拡競争によって、スペシャリストとなった状況を「進化の袋小路」と表現。共進化の歴史が現在のエサ選びを規定してしまったのです。」
 5「ダーウィンは、外来植物に注目して、近縁な種類どうしは同じ環境で暮らしにくいと気づいた。
  近縁な種類がすでに生育している場合、新たに持ち込まれた植物は定着しにくい。近縁な種類の存在が帰化に対する生物的なバリアになっている。今日では、「ダーウィンの帰化仮説」と呼ばれている。」
六番目に、重大事故が起こる前には、軽い事故が何度か発生しているという。その軽い事故が起こった時にいかに反省できるかが指導者、経営者の仕事となる。

 6「ハインリッヒの法則とは、現場における
 一件の重大な事故の背景に、数十件の軽微な事故が発生している。さらに、事故とは言えないが異常な出来事(いわゆるヒヤリ・ハット)が何百件も起きている。それぞれの事故が発生する回数はピラミッド型になっている。」
 7「DNAの配列が解析できるようになり、近縁種の一部のDNA配列が混ざっていることがあった。その原因は、近縁種との交尾を経て世代を繰り返すうちに、近縁種のDNAが浸透して取り込まれた。
  ホモサピエンスとネアンデルタール人とは別種ですが、同じヒト属に分類。互いに近縁な種類。およそ五万年前、両者はヨーロッパや中東で同じ時代を過ごした。
 眠りから覚めた古代のDNAは、ホモサピエンスの中にネアンデルタール人のDNAが数パーセント含まれている。ホモサピエンスとネアンデルタールが過去に交雑したことを示唆している。」
八番目に、最近、やたらと暑い。実際、36度と人間の体温より暑くなると、外に出るきがしなくなる。熱帯で生きている人は当然、温帯で生きている人より、動いたり、頭を働かせたくない理由がしみじみとわかった。
 8「ジャレド・ダイヤモンドは『銃・病原菌・鉄』の中で、「なぜ、ヨーロッパの白人はいろいろ発明して豊かになったが、パプアニューギニアや他の途上国はそうならないのか」と疑問を呈する。
  
 ダイヤモンドは、ヨーロッパの人々が暮らしてきた地理環境が文明の発展に有利だった、と指摘。」
 

 9 「マラリア原虫は単細胞の生物で、ハマダラカという蚊によって人へと媒介。人の幹細胞についたマラリア原虫は無性生殖で増え続ける。その後、赤血球へ侵入。高熱が出、死に至るケースあり。今でも、年間40万人の死者。アフリカ。アジア・太平洋諸島・中南米の熱帯で流行。
 しかし、特別に抵抗性を持った人々がいる。
鎌状赤血球血症の患者です。マラリア原虫は、鎌状になった赤血球に侵入できない。ある病気(マラリア)に対して有利になるために別の病気(貧血症)が維持されている。
 マラリアが流行していない地域では鎌状の赤血球はデメリットのみ。抵抗性が進化してほとんど分布せず。
 一方、古くからマラリアが流行している地域では、高い割合で、鎌状赤血球貧血症が維持。」

7月26日(木)のつぶやき

2018-07-27 01:58:13 | 読書論