jump in the box

この小さな箱の中で飛んだり跳ねたりしてみます(笑)

走った!転んだ!笑った!泣いた!

2004年03月30日 | 生活

今年の12月で37歳になるオジサンは
毎日事務所でPCと格闘しているのだけれど
そんなオジサンが
ハタチそこそこの現役バリバリの若造と同じように
荷物や家具を担いで走りまわるとどうなるか?
想像してみていただきたい(笑)

ハイ。もうボロボロです(笑)

それでも普段動かさなかった身体をいじめて
息も絶え絶えに大汗かいて走りまわり
身も心もくたくたになって帰った後の一本の発泡酒の美味さったら…(笑)

立場上、作業の足を引っ張るわけにはいかない。
かといって現場作業の手順やお約束などの基本も知らない。
出来る事といえばとにかく指示通り動くのみ。
その中でコツを掴みワザを盗んで少しづつ仕事に慣れていかなきゃならない。

だからどんなアルバイトよりも真剣に走った。
重い荷物を抱えて走り4階の階段を駆け上がった。
夕方には自分の身体を4階まで持ち上げるのがやっとだったし
気持ちは前に向いていても足がイメージどおり動いてくれない
何度もつまずいて何度も転んだ。
その度思い通りにならない肉体が情けなくて悔しくて…

現場作業はスッキリしている。
その現場で作業終わればそれでその日の仕事は終わり。
帰りの車内は満足感と一体感に包まれ笑いや軽口が溢れる。
この充実感は明確な終わりのない普段の業務では味わえない。

36歳のオジサンはそんな思いをごちゃまぜにしながらも
約10日間も働いていると段々自信もついてくる。
そんな最終日。

その日3件目の作業場に向かう車中で
僕らは会話も弾み意気揚々としていた。
勢いそのままに現場に入る。

現実は残酷で容赦なしに僕を襲う。
ハタチそこそこの若者と20代前半の現場リーダーはまだ走る
僕も負けずにとにかく走る。
しかし、前に進むのは気持ちだけ。
何度も気合を入れなおし、息を整えダッシュをかけるのだが
どうにもこうにも肉体が脳の命令を受け入れてくれない。

夕方からの作業で辺りはもう真っ暗で気温も下がってくる。
支店から応援部隊が駆けつけてくれた。
そのトラックのライトがどれほど嬉しくありがたかった事か…
応援のおかげで作業は一気に進んだ。

ひと段落ついたところで応援部隊は引き上げるのだが
そこで僕は応援部隊の若者と入れ替わりに支店に引き上げることになった。
「オジサン疲れて動けないから今日は終わってください」ってこと。
もちろんそれは彼らの優しさでありその気持ちはありがたかった。

自分で自分が悔しかった。
この肉体が情けなかった。
涙が溢れそうになるのをこらえるのに必死だった。
夜の帳がその涙を隠してくれたのは幸いだった。

帰り際に20代前半の現場リーダーが言った。
「じゃんぷさん!また一緒に仕事しましょうね!」
嬉しくてこらえた涙がまたこぼれそうになった。

涙を拭ったポロシャツは汗で湿っていて
夜風にさらされると冷たさで身体が震えた。