天皇、皇后両陛下が結婚50年金婚式を迎えられ会見を行った。その中で’伝統’について大変深いお言葉を述べられていた。
以下皇后陛下のお言葉の要旨(東京新聞26面抜粋)
「伝統と生きることは時に大変だが、伝統があるために国や社会や家がどれだけ力強く、豊かになれているか気づかされる。一方で型のみ残った伝統が社会の進展を阻み、伝統という名の下で古い慣習が人々を苦しめていることもあり、この言葉が安易に使われることは好ましく思いません。また、伝統には表に表れる型と内に秘められた心の部分があり、ともに継承されていることも、片方だけで伝わっていることもありません。WBCで活躍した日本の選手達はよろいも着ず、切腹したり「ござる」とか言ってなかったが、どの選手もサムライ的で美しい強さを持って戦っていました。陛下の言うように伝統の問題は引き継ぐとともに、次世代に委ねていくもの。私どもの時代の次、またその次の人たちが伝統と社会との問題に対し、重いを深めてくれるよう願っています。」
日本柔道は、常に創始国として伝統を守ることを義務づけられている。そのことが国際的な立場においては摩擦となったことも少なくない。皇后陛下のお言葉の「表に表れる型と内に秘められた心の部分」といった表現にとても感銘を受けた。
受け継がれる時代や社会、人々によって表に表れる型は変わっても、心は受け継がれるということ、また、形にばかりに囚われることが進展を阻んでいる可能性も指摘されている。
私は以前に皇后陛下にお側でお目にかかったことがある。女子柔道の大会に皇后杯を出すにあたって「女子柔道のことを勉強したい」というお申し出であった。外から受けていた印象以上に、物腰柔らかく、しかし、ひとつひとつのお言葉にはご自分の強い意志と信念を感じたことを覚えている。その時のお言葉で特に印象に残っているのは、「努力をすれば夢が叶う、とか、報われるというのは違うかもしれませんね。でも努力を続ければ必ず少しずつでも進歩はしますものね。そのことが重要ではないかと思います。」
おそらく皇后陛下ほど、伝統という形式に苦しめられ、戦ってこられた方はそういないだろう。その方のお言葉だけに強い説得力がある。また、そういった辛かった時期も、思いを同じくする陛下とともにあったから乗り越えてこられたのだろう。お二人の会見をみていると、ほのぼのとした暖かい気持ちになる
日本柔道は常に伝統との狭間でもがかざる得ない部分もあるが、「形だけではなく心を受け継ぐ」という言葉にヒントがあるような気がする。勝つこと、金メダルを獲ることも大事だが、その戦いぶりに日本柔道の気骨、凛とした強さを感じさせるものであってほしい
以下皇后陛下のお言葉の要旨(東京新聞26面抜粋)
「伝統と生きることは時に大変だが、伝統があるために国や社会や家がどれだけ力強く、豊かになれているか気づかされる。一方で型のみ残った伝統が社会の進展を阻み、伝統という名の下で古い慣習が人々を苦しめていることもあり、この言葉が安易に使われることは好ましく思いません。また、伝統には表に表れる型と内に秘められた心の部分があり、ともに継承されていることも、片方だけで伝わっていることもありません。WBCで活躍した日本の選手達はよろいも着ず、切腹したり「ござる」とか言ってなかったが、どの選手もサムライ的で美しい強さを持って戦っていました。陛下の言うように伝統の問題は引き継ぐとともに、次世代に委ねていくもの。私どもの時代の次、またその次の人たちが伝統と社会との問題に対し、重いを深めてくれるよう願っています。」
日本柔道は、常に創始国として伝統を守ることを義務づけられている。そのことが国際的な立場においては摩擦となったことも少なくない。皇后陛下のお言葉の「表に表れる型と内に秘められた心の部分」といった表現にとても感銘を受けた。
受け継がれる時代や社会、人々によって表に表れる型は変わっても、心は受け継がれるということ、また、形にばかりに囚われることが進展を阻んでいる可能性も指摘されている。
私は以前に皇后陛下にお側でお目にかかったことがある。女子柔道の大会に皇后杯を出すにあたって「女子柔道のことを勉強したい」というお申し出であった。外から受けていた印象以上に、物腰柔らかく、しかし、ひとつひとつのお言葉にはご自分の強い意志と信念を感じたことを覚えている。その時のお言葉で特に印象に残っているのは、「努力をすれば夢が叶う、とか、報われるというのは違うかもしれませんね。でも努力を続ければ必ず少しずつでも進歩はしますものね。そのことが重要ではないかと思います。」
おそらく皇后陛下ほど、伝統という形式に苦しめられ、戦ってこられた方はそういないだろう。その方のお言葉だけに強い説得力がある。また、そういった辛かった時期も、思いを同じくする陛下とともにあったから乗り越えてこられたのだろう。お二人の会見をみていると、ほのぼのとした暖かい気持ちになる
日本柔道は常に伝統との狭間でもがかざる得ない部分もあるが、「形だけではなく心を受け継ぐ」という言葉にヒントがあるような気がする。勝つこと、金メダルを獲ることも大事だが、その戦いぶりに日本柔道の気骨、凛とした強さを感じさせるものであってほしい
普及面を考えたら、小学生や中学生にうけるような、かわいい色やかっこいい色があってもいいのではないでしょうか。(もちろん試合に際して道着の規定は必要です)
低年齢の女の子のためのディズニーキャラクターのピンクの柔道着・・・・かわいいけど・・やっぱりだめかな。
本当にそう思います。今、振り返ってみるとそう思います。しかし、その最中にいたときは、なかなかそうは思えなかった。戦績という意味では何一つ報われなかったあの時の自分に、どういう言葉だったら、それを伝えることができただろうと思います。
山口さんはチャンピオンでした。夢が叶った方なのかなと思います。しかし、そんな山口さんが、皇后陛下のこのお言葉が印象に残ったとおっしゃったことに、(勝手ですが)なにか、親近感というか、仲間意識を感じてしまいます。
しかし、山口さんは、なぜ、この皇后陛下の言葉が印象に残ったのでしょう? このお言葉から喚起された山口さんの思いをぜひ聞いてみたいです。
岡野功さんが、バイタル柔道の後書きに、真の敗者の強さについて書かれていました。柔道をやらなくなったあと、泣けて泣けてしょうがなかったことを思い出しました。
もちろん、今は柔道していたことをとても誇りに思っているし、今でも「大柔道」に貢献したいと思っています。
しかし、山口さんのブログ、いいですね。
楽しみにしています。