シンポジウムで二人目に発表された永木耕介(兵庫教育大)「ヨーロッパにおける嘉納の柔道普及の足跡」のお話を簡単に紹介します。
ヨーロッパにおけるとありますが、時間の関係でイギリスとドイツについて述べられました。嘉納師範は1920年にロンドンの武道会を訪問されています。(武道会とはヨーロッパで最も古い柔道クラブであり、今でも存続しています)その後、ここには計6回訪問をされ、柔道のヨーロッパ普及においての拠点とされるおつもりであったようです。実際、1933年には講道館支部にあたる有段者会になることを打診されています。
武道会の立ち上げから深く関わっていた二人の日本人がいます。小泉軍治(1855-1965)と谷幸雄(1881-1950)です。この二人は柔道ではなく柔術出身です。しかしながら、嘉納師範が武道会を訪れたときに、この二人に即日、講道館2段を送ったとのことです。おそらくヨーロッパの柔道の普及を二人に託す戦略的なお考えもあったのだということです。
その後、師範は会田彦一(1893-1972)という弟子を講道館柔道の先兵隊としてヨーロッパに送り込みます。そして彼はドイツでの柔道普及に尽力したそうです。イギリスとドイツの柔道交流も盛んになっていきます。
1933年に師範はベルリンでヒトラーに面会しているそうです。ヒトラーはボクシング、柔術が好きだったようです。その後、師範は世界柔道連盟立ち上げの構想を記者発表されました。こうして師範のヨーロッパ戦略が着実に進んだかにもみえたものの、ドイツとの親密さがイギリスのユダヤ系の柔道家を刺激してしまいます。1935年武道会は講道館支部の約束を無効としました。
時代の波に呑まれつつも師範はヨーロッパにおける柔道の普及を探り、尽力していたことが見て取れます。
師範は柔道がオリンピック種目になることにはどう考えていたのか。これについてはあまり積極的ではなかったようです。オリンピックにはナショナリズムや政治が深く関わってしまうことに危惧したようです。
永木氏はイギリスやドイツなどに出向き、資料を探し、師範の足跡を調査・研究されています。以前に紹介したフランスのミシェル・ブルース氏もそうですが、柔道がどのように世界に普及していったのかを探ることは非常に興味深いと思います。また、私達柔道家はこういったことをしっかりと勉強し、師範が何を求め、考えておられたのかを探ることが必要なのだと思います。
こういった師範の足跡を探ったり、お考えを解くような講演会やシンポジウムがもっと多く開催され、柔道以外の多くの人々にも聞いてもらいたいと強く思いました。
ヨーロッパにおけるとありますが、時間の関係でイギリスとドイツについて述べられました。嘉納師範は1920年にロンドンの武道会を訪問されています。(武道会とはヨーロッパで最も古い柔道クラブであり、今でも存続しています)その後、ここには計6回訪問をされ、柔道のヨーロッパ普及においての拠点とされるおつもりであったようです。実際、1933年には講道館支部にあたる有段者会になることを打診されています。
武道会の立ち上げから深く関わっていた二人の日本人がいます。小泉軍治(1855-1965)と谷幸雄(1881-1950)です。この二人は柔道ではなく柔術出身です。しかしながら、嘉納師範が武道会を訪れたときに、この二人に即日、講道館2段を送ったとのことです。おそらくヨーロッパの柔道の普及を二人に託す戦略的なお考えもあったのだということです。
その後、師範は会田彦一(1893-1972)という弟子を講道館柔道の先兵隊としてヨーロッパに送り込みます。そして彼はドイツでの柔道普及に尽力したそうです。イギリスとドイツの柔道交流も盛んになっていきます。
1933年に師範はベルリンでヒトラーに面会しているそうです。ヒトラーはボクシング、柔術が好きだったようです。その後、師範は世界柔道連盟立ち上げの構想を記者発表されました。こうして師範のヨーロッパ戦略が着実に進んだかにもみえたものの、ドイツとの親密さがイギリスのユダヤ系の柔道家を刺激してしまいます。1935年武道会は講道館支部の約束を無効としました。
時代の波に呑まれつつも師範はヨーロッパにおける柔道の普及を探り、尽力していたことが見て取れます。
師範は柔道がオリンピック種目になることにはどう考えていたのか。これについてはあまり積極的ではなかったようです。オリンピックにはナショナリズムや政治が深く関わってしまうことに危惧したようです。
永木氏はイギリスやドイツなどに出向き、資料を探し、師範の足跡を調査・研究されています。以前に紹介したフランスのミシェル・ブルース氏もそうですが、柔道がどのように世界に普及していったのかを探ることは非常に興味深いと思います。また、私達柔道家はこういったことをしっかりと勉強し、師範が何を求め、考えておられたのかを探ることが必要なのだと思います。
こういった師範の足跡を探ったり、お考えを解くような講演会やシンポジウムがもっと多く開催され、柔道以外の多くの人々にも聞いてもらいたいと強く思いました。
mixi RAMBO日記
Gree RAMBO日記
山口先生もグランドスラムで大忙しだったのでしょう
今日の試合で上野 谷本の次の最強DNA対決が楽しみになりました
大変重要な鑑定だと思ったのですが
なんでも鑑定団最後だけチラッと見たのですが鑑定のほうを見損ないました
鑑定結果はどうだったのでしょうか?