Dutch Life 備忘録

オランダのミュージアム、コンサート、レストランなどについて記録するノート。日常的な雑記も…。

本「流」

2017-11-22 10:20:51 | Book
東山彰良著「流」を読了。
第153回直木賞受賞作です。台湾が舞台で、主人公も台湾人(外省人)です。台湾の歴史に少し興味があったのでずっと読みたいと思っていました。
主人公は最初は高校生で、最後は二十代です。成長の物語と、祖父の殺人の謎、家族の物語、中国と台湾の歴史などなど、多くのことが詰め込まれた、とても読み応えのある小説でした。
独特のリズムの文体で、こんなのを読んだのははじめてでした。
お行儀のよい話ではなくて、もっとドロドロとして血と汗を感じる小説です。台湾の町のアツさを感じます。
外国の話だけれど、日本になじみの小道具も出てきて、近さというか親しみを覚えます。なんか懐かしい感じ。
著者の自伝的な小説なのかなと思ったのですが、著者は5歳から日本に住んでいるとのことで、架空の主人公のようです。
久しぶりに没頭して読みました。
この著者の他の作品も読んでみようかなあ。と思ったのですが、他の本のテーマがアウトローとかドラッグとか、あまり興味をひかないので、どうしようか迷い中です。